[本] STEINS;GATE 永劫回帰のパンドラ

2012/12/29(土) 21:22:38 | カテゴリ:
たきもとまさし「STEINS;GATE 永劫回帰のパンドラ」(MAGES.)読了。
本日より3日間開催されるコミックマーケット83で、先行販売されたものをゲットしました。

今回もあらすじは割愛。
ゲームのトゥルーEDルートや前作のネタバレに触れそうだからです。
公式サイトにあらすじが掲載されているので、そちらを参照してください。
決して、冬コミに始発から参加して疲れきってあらすじ書く気力がないとか、そんな理由じゃないんだからなっ。

本作は、秋に発売された公式外伝小説「STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ」の続きになります。
当然、ストーリーは前作を読んでいることが前提です。
前作を読んでいないと、Amadeusや比屋定真帆などゲーム本編にはなかった要素で躓いて、初っ端から話の内容についていけないと思います。

「パンドラ」のストーリー構成は、大きく分けて2つのパートに分かれます。
サスペンス色の強いオカリン・真帆パートと、ラボメン+αの人間模様が綴られているダル・鈴羽パート。
それらが交互に語られているような感じです。
今のところ、その2パートはそれぞれ独立して動いていて、あまり接点がないように見えるのですが、そこは次巻に期待かな。

全三巻予定の第二巻だから、「エピグラフ」で撒いた種を育てるのが「パンドラ」の役割かと思っていたのですが、あまりそうでもなかったような。
公式サイトのあらすじではAmadeusが超重要アイテムっぽく書かれていたけれど、むしろ別のものの方が重要アイテムとして目立ってました。
また、前作終盤のあの事件についても、あまり触れられず。
なんというか、「エピグラフ」で撒いた種を育てるフリをして、「パンドラ」でも別の種を撒いて自家栽培しちゃったよう感じ。

この話の流れを次巻で収束させるのでしょうけれど、撒いた種の量を考えると、ちゃんと回収できるのかが少し不安。
もし綺麗に回収できたなら、コンバインで収穫するかのごとくの怒涛の展開になりそう。
なので、次巻に関しては期待半分、不安半分です。

ただ、すごく先の気になる展開で終わってるので、そこは気になって仕方がないです。
あのシュタゲらしい展開には、内心「キターッ!」と一気に興奮しました。
次巻はよ。


ついでに、付属のドラマCD「人工械機のパンデミア」についてのレビューも。

録り下ろしのドラマCDの内容は、Amadeus上に構築されたラボメンガールズ+比屋定真帆のAIでいろいろ遊んじゃおう、というもの。
全編通してコメディです。
再生時間は、約35分。

今回は、ダルの凄まじい活躍っぷりが注目点かと。特に前半。
ダル、本当に良いHENTAIキャラだなぁ。
中の人が、現在OA中の某「サイコ○ス」の主役級キャラと同じ人だということに、すごいと思う反面、若干複雑な気分でもありますが。

前作「エピグラフ」付属のドラマCD「斜影曲面のエピキタシー」と同様に、この「人工械機のパンデミア」も「パンドラ」とは全く関係ない内容です。
ついでに、「斜影曲面のエピキタシー」との繋がりもほとんどありません。
あるとすれば、真帆が普通にラボメンの中に混ざっているくらい。

ちなみに、「パンドラ」のシリアスっぷりが吹き飛ばされるほどのコメディタッチなので、「パンドラ」読了直後に聞くのはあまりオススメしません。
むしろ「パンドラ」読む前に聞いた方がいいかも。
特にオカリンのギャップが激しくて、「パンドラ」読了直後にドラマCD聞いたとき、あまりのテンションの差に少し戸惑いを覚えました。

以下、ドラマCDの感想を箇条書きします。

・ダルのリア充っぷり炸裂! ただし対AIに限る。
・まゆりの萌郁に対する百合セクハラ。
・紅莉栖の「ドHENTAI!」は、我々の業界ではご褒美d(ry
・あれ、そーいやオカリン出てこないなぁ、と思ったら、いきなり出てきた!
・つか、どっから出てきた!?
・ダルにペナルティを考えさせるとか、普通に危険過ぎる。
・ダルのチート級のハイスペックには今さら驚きはしないけれど、さらっとAmadeusを起動できてしまうオカリンもそれなりにスペック高いと思う。
・オカリンの外道っぷり。
・ラフテー、おいしいよね。
・萌郁さんがすごく喋ってるΣ
・鈴羽の武器語りw
・オカリンって、冴えてる時とボケボケっぷりの差が激しい。分かりやすい罠に嵌められてるなぁ。


というわけで、この外伝小説も、予定では次巻「無限遠点のアルタイル」で完結のはず。
正直なところ、もう一巻増えるという世界線もあるんじゃないかと思っていたりするのですが。
ともあれ、ドラマCDともども、今後の展開が楽しみです。


これより下は、「永劫回帰のパンドラ」のネタバレトークになります。

[本] STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ -2-

2012/11/11(日) 18:57:56 | カテゴリ:
5pb.公式外伝小説「STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ」(ドラマCD同梱版)がようやく手元に届きました。
とはいえ、小説はコミケ82版で読了済みなので、小説の方のレビューは以前投下したエントリを参照してください。
ちなみに、コミケ82版との違いは
 ・Tips追加
 ・挿絵が2枚追加
 ・紙質が厚い
 ・カバー下の表紙の紙も頑丈に
 ・帯が異なる
ぐらい。
小説部分の加筆訂正は、ぱらぱらっと見た感じではなさそう。
なので、ここではドラマCD「斜影曲面のエピキタシー」について感想を記そうかと。

ドラマCDの世界線は、「閉時曲線のエピグラフ」とも本編とも異なる模様。
δ世界線(「比翼恋理のだ~りん」の世界線)に近いような気がします。
ラボメン8人が揃っていて、Dメールが使えて、でもリフターの代わりになるものが見つかっていない、そんなタイミングです。
「閉時曲線のエピグラフ」との繋がりは、比屋定真帆が登場することと、ちらっと「Amadeus」という単語が出てくること以外では、ほぼありません。
完全に別物です。

「閉時曲線のエピグラフ」をボイスドラマで聞いてみたかったとも思うのですが、まぁ、新作ドラマCDが聞けただけでも喜ぶべきか。
うん、「閉時曲線」もボイスドラマで聞いてみたかったですけどね(大事なことなのでry

話の内容は、いつまで経ってもアメリカに戻ってこない紅莉栖を連れ戻すために秋葉原にきた比屋定真帆と、ラボメン8人によるドタバタ劇。
コメディ5割、ほのぼの4割、しんみり1割で、計40分ほどの物語になってます。
たぶん、トゥルーEDルート前提でネタバレ満載の「閉時曲線」とは異なり、「STEINS;GATE」本編の後半の途中までしか進めていなくても、このドラマCDは聞けます。

一通り聞いてみたところ、盛り上がるところとか、必聴と言えるようなポイントはこれと言ってなく、満遍なくゆるい雰囲気なんですが、いつものラボメンたちの姿が描かれていて最後にほっこりしました。
なんて言えばいいんだろう、落ち着くというか、癒されるというか。
「閉時曲線」のシリアスな読後感が軽く吹き飛ばされるので、「閉時曲線」の空気感にしばらく浸っていたい場合は聞くタイミングをちょっと選んだ方がいいかも。

細かい感想は、以下過剰書きで。

・まゆりの語り口調がゆったりしてる。アニメより原作寄り。
・オカリンの、フェイリスに対するスルースキルが若干高め?
・比屋定真帆が第二クリスティーナ。
・オカリン、無駄にテンション高いな。
・真帆の自己紹介後の「えぇー」で、1テンポ遅い萌郁さんに軽く萌えた。
・「ぬるぽ」「ガッ」が合言葉化してる。
・助手大好きっ娘。うまい表現だな。
・ラボメンから見たオカリン像が、十人十色でおもしろい。
・ダルが稀にイケボイス化するのは、もはや恒例行事。
・真帆がDメールを送ろうとしていたシーン、オカリンが去る時にドアの音が聞えるんだが、玄関のドアなのかトイレのドアなのかすごく気になる。前者にしろ後者にしろ、ツッコミ待ちですか?
・真帆の滞在延長は、第二弾へ続くフラグですね。わかります。
・シュタゲはメタ発言上等なところもオイシイ。
・オカリンって、変なところで機転が利くよなぁ。

なお、第二弾「永劫回帰のパンドラ」は、コミケ83で先行発売した後、1月25日に一般販売を開始する予定だそうです。
うん、買います。できればコミケで。

[本] STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ

2012/08/27(月) 00:09:53 | カテゴリ:
たきもとまさし「STEINS;GATE 閉時曲線のエピグラフ」(MAGES.)読了。

小説レビューを書くときは、いつもあらすじみたいなものも書いてるんですが、今回は割愛。
初っ端からゲーム本編のネタバレみたいなものなので。
あらすじを知りたい方は、公式サイトをご覧ください。

ゲームのネタバレに触れるレビューは、追記に書きます。
本文は、なるべくゲーム本編のネタバレにも触れないようにしますが・・・暴露してたらすみません。

本作は、5pb.より発売中のADV「STEINS;GATE」の公式外伝小説になります。
一般販売は11/9の予定ですが、夏コミの5pb.ブースで「C82『STEINS;GATE』セット」に同梱という形で先行発売され、オンライン販売も開始されたので、一足先にゲットしました。
予定では夏コミでゲット予定でしたが、事情により急遽夏コミそのものに参加できなかったので、今回は5pb.のオンラインショップで注文して入手。
22日に注文して、25日には届きました。一週間ぐらい待たされるかと思ったら、意外と早かったです。

まぁ、当初予定の8/31に一般販売されるのであれば、C82セットを買うつもりはなかったんですが。
だって、C82セット高いし。
ただ、発売延期後の11/9一般販売はさすがに遥か遠くて、正直我慢できませんでした。
5pb.の策略にまんまと嵌められてます。自覚はあります。

なお、11/9に一般販売されるバージョンは、小説にTipsが追加され、ドラマCDが付くそうです。
そっちはそっちで予約済み。
5pb.の掌の上で踊らされてます。自覚はあります。
でも、こればかりはどーしようもない。

文章量はそれほど多くありません。
薄いラノベ1冊分に少し足らない程度。
一般販売で同梱されるドラマCDに、小説で語られたエピソードまるまる全部収録できるんじゃないか、というくらいの量です。
かなりさっくり読み終わります。
遅読な俺でも、3時間ほどで読み終わりました。

話の内容は、いたってシリアス。あまりコミカルなシーンはありません。
全三巻予定の第一巻なので、事件の入り口付近までしか到達してないと思われる展開でしたが、すこぶる俺好みで、一気に読みきりました。
これは、先が気になる!

一応、ラボメン全員登場します。
が、メインはオカリン。あとダルと鈴羽が多め。次点でまゆり。
他のラボメンはチョイ役です。

他人の口から語られる紅莉栖像は多数ありますが、紅莉栖本人の出番はほとんどないです。
まぁ、これは仕方のないことですが。

まゆりのコスプレ仲間や阿万音由季など、ゲーム本編ではほとんど語られなかった人たちが、結構はっきりと登場します。
というか、チョイ役のラボメンより重要な役目を与えられて、出番が多かった気もします。

あと、オリジナルキャラがちょこちょこ。
紅莉栖の同僚の真帆は、今のところ好感の持てるキャラです。なんか、可愛いね。

読んでいて気になったことが一点。
文章力がイマイチなところが、少し引っかかりました。
1センテンスの中で視点があちこちにブレるので、ちょっと読み難かったです。
シナリオが申し分ないだけに、少し残念。

第二巻がいつ発売されるのか分かりませんが、先の展開が気になるので、ぜひとも早急に発表して欲しいです。
っと、その前にドラマCD同梱の一般販売が先か。
小説をほぼそのままドラマCD化されるなら、かなり期待大です。オカリンの演技に超期待。


なお、これより下はゲーム本編のネタバレを含みます。たぶん。
未プレイの方は要注意。
また、本作の内容にも多少触れているので、そういったものを極力排除したい方は注意してください。

[本] STEINS;GATE 比翼連理のアンダーリン

2012/08/23(木) 00:02:32 | カテゴリ:
海羽超史郎「STEINS;GATE 比翼連理のアンダーリン」(富士見ドラゴンブック)全3巻読了。

秋葉原の雑居ビルに居を構えた発明サークル・未来ガジェット研究所。そこで、過去へと送信されるメール「Dメール」による過去改変の実験を繰り返していた岡部は、度重なる実験の果てに世界が再構築されるのを観測する。
強烈な眩暈を感じた後、我に返った岡部の眼前で繰り広げられていたのは、6人だったはずのラボメン(ラボラトリーメンバー)が突然8人に増え、彼らが宴会の準備をしている光景だった。


本作は、5pb.のADVゲーム「STEINS;GATE」のファンディスク「STEINS;GATE 比翼恋理のだ~りん」のノベライズのようでいてノベライズではないノベライズです。
うん、何を言ってるのかわかりませんね。俺も何を言ってるのかわかりません。
なんと言うか、その、「比翼恋理のだ~りん」の各ヒロインルートを解体・再構築、さらに本編「STEINS;GATE」を和えて、ドラマCDγ「暗黒次元のハイド」をほんのりトッピングしたような作品、と言えば分かってもらえるでしょうか。
「比翼恋理のだ~りん」が激甘スイーツだったのに対し、こちらの「比翼連理のアンダーリン」は本編にあったようなサスペンス要素が含まれているため、あまり甘くないです。
第1巻の冒頭を読んでもらえれば、甘くなさ加減がわかるのではないかと。

作品中の世界線変動率は2~3%代。
「比翼恋理のだ~りん」世界線と、ドラマCDγの世界線の間を揺れているような感じです。
が、「比翼恋理のだ~りん」はプレイしていなくても読めると思います。
しかし、「STEINS;GATE」本編はプレイ済みでないと、途中ちょっと意味不明かもしれません。
また、ドラマCDγも聴いておいた方が、たぶん無難です。

話の内容ですが、イマイチ理解できない部分もあったけれど、全体的には面白かったです。
「比翼恋理のだ~りん」が独立した短編小説6本収録されているような内容なのに、それらを解体して一本にまとめるという力技・・・むしろチート技を繰り広げているにもかかわらず、ちゃんと一本の筋の通ったものに仕上がっていたところが、いろんな意味ですごかったです。
この辺りのチート技っぷりは、最後まで読んでもらった方が、きっと早いかと。

適度な伏線を張り巡らせたストーリー進行が面白くて、どの巻も一気に読みました。
第1, 2巻は「比翼恋理のだ~りん」クリア後に一気読みして、第3巻は発売してからすぐに読み始めました。
何気ない伏線が多いので、今にして思えば、第1~3巻まで揃ってから一気に読んだ方が、より一層ハマれたような気もします。

最後まで読んでみて、俺は骨の髄までオカクリ派なんだなぁ、と実感。
本編トゥルーエンドやアニメをバカみたいに何度も見返しているせいか、俺の中のメインヒロインは紅莉栖で確定しているっぽいのです。
そのせいか、「比翼恋理のだ~りん」プレイ時も感じたんですが、まゆりヒロインルートがどうも性に合わないらしい。
そんなわけで、まゆしぃマジ天使なのは理解できるけれど、本編ノベライズの「円環連鎖のウロボロス」ほどは感情移入できなかったです。
まゆしぃ好きなら、たまらない内容だったかもしれません。

その他に注目すべき点は、あれですね。綯さん大活躍。
綯ちゃんではなく、綯さんです。

作者のストーリー進行や文体が好みなので、この作者の「STEINS;GATE」の外伝的なノベライズを読んでみたいです。
本編ぐらいに強烈なサスペンスタッチ希望。

[本] 三毛猫ホームズの夢紀行

2012/04/30(月) 20:16:57 | カテゴリ:
赤川次郎「三毛猫ホームズの夢紀行」読了。

引きこもりの青年・小出弘一は、母の雪子と二人で暮らしていた。小出は長年、一歩も外へ出ず、生活のほとんどを母親に頼りきっていた。
そんなある日、雪子が自宅の台所で射殺された。
雪子の事件を捜査することになった片山は、やがて雪子が専業主婦らしからぬ大金を貯金していたことを知る。そんな大金を、普通の主婦であった雪子が一体どこから手に入れたのか。片山は、雪子が別人のような格好をし、ボディガード2人を連れて入っていったというビルの調査へ向かう。


久しぶりに本1冊読みきった気がします。何ヶ月ぶりだろう。
今回は諸事情により帰省中に読みきらなければならなかったため、遅読に定評のある俺が5時間ぐらいで読みきりました。
まぁ、そこは最近の赤川作品、わりと簡単に短時間で読み切れるので、威張れるもんでもないのですが。

2012年春ドラマで連ドラ化した三毛猫シリーズですが、ドラマ版第一話が大いに不満だった俺としては、本作品には逆にほっとさせられました。
「あー、いつもの片山ファミリーだ」と。
確かに原作の片山さんもダメ刑事だし、晴美も強気な女性ではあるけれど、ドラマ版は残念な方に誇張され過ぎてまるで別人だったので、ちょっとなんだかなぁと思っていました。
石津については、もはや片鱗すらほぼ無いので、ノーコメント。
そんな中読んだ小説の方は、さすが本家本元、長年慣れ親しんだ片山ファミリーのほのぼのドタバタっぷりが発揮され、ひとしきり癒されました。
やっぱり、片山一家はこうだよなぁ。

話の内容は、高層ビルなのに妙にローテクだったりとか、二次元嫁についてとか、ヲタクな技術者の端くれとしてツッコミたいところが多々ありましたが、最終的には楽しめました。
テンポはいつも通り、良く考えれば状況は深刻だけど、表現があっさりしてるのであっさり読めます。
まぁ、赤川作品は気軽に楽しめるところが良いのではないかと。

というわけで、少し時間があるときに気楽に読書したいときには、赤川作品はオススメです。