[ドラマCD] 死印 青き終焉 第四章 誰がための救済

PS Vita/PS4/Switch/Steamなどで発売中のホラーADV「死印」のボイスドラマ「死印 青き終焉」の第四章が届いたので、早速聞いてみました。
再生時間は、「青き終焉」ドラマパートが約46分ほど(CM、主題歌を含む)。
さらに、声優インタビュー(約9分)と、番外編ボイスドラマ「九条館の七不思議」(約12分)が収録されています。
トータルすると、67分ほどになります。とっても盛り沢山!!(大歓喜

第一章、第二章の感想第三章の感想に引き続き、第四章の感想も書き記そうと思います。
ただ、想定以上にショックが強かったっぽいので、少々支離滅裂な感想になってしまうかもしれません。
そんな感想で良ければ、お付き合いいただけると嬉しいです。

なお、第一章~第三章の感想と同様に、前半の本文ではネタバレなし感想を、後半の追記でネタバレありまくりの感想にするつもりです。
一応、ネタバレあり感想に突入する前に、「ここから先はネタバレあり」と明確に分かるようなワンクッションを挟む予定です。

本作は、「死印」の初期設定案を元にしたパラレルストーリー「青き終焉」シリーズの第四巻にして最終巻になります。
パラレルストーリーですが、第四巻についてはオリジナル要素が多めです。
とはいえ、第一章~第三章を踏まえた上での最終章なので、結局のところ「死印」本編を把握した上で聞くのがベストであるところは変わりません。
また、「死印」本編では語られなかった裏設定っぽいものが、これでもかっ!と言わんばかりにドサドサ投下されるので、ゲーム本編プレイ済みを強く推奨します。
推奨というか、むしろ必修です。
悪いことは言いません、「青き終焉」シリーズを聞く前に、まずゲーム本編をプレイしてください。話はそれからです。
いやほんとにガチでお願いします。この衝撃を共有してくれる人を増やしたいのです。分かってくださいお願いします。

というわけで、「青き終焉」もついに最終章を迎えました。
一通り聞き終えた今、完全燃焼の果てにある茫然自失状態になって、魂が抜けたように呆けています。
この状態、数年前に体験した「カオスチャイルド」真エンド到達時の虚無感に似ています。
あの時は確か、あまりに強い衝撃を受けて食欲を完全喪失し、その状態が半年ほど続いた結果、元々少ない体重がさらに一気に激減した覚えがあります。
今回も、それと同じ轍を踏みそうな予感がします。

衝撃度で言えば、個人的にはゲーム本編よりも「青き終焉」の方が強かったです。
ゲーム本編はクリア後にジワジワと侵食されるように沼にハマっていったのですが、「青き終焉」は一思いにグッサリと貫かれた感じがします。
おそらく、しばらく衝撃と虚無感が抜けなくて、それを穴埋めするかのように第一章から第四章までをひたすら繰り返し聞き続けていそうです。
それくらい、精神的に強い衝撃を受けました。どうしてくれる(ぇ

一気に貫かれた印象を受けたのは、情報量の多さと意外性のためかと。
第一章から第三章でばら撒かれた伏線が、第四章で一気に回収されています。
さらに「これも伏線だったのか!?」というところも回収されていて、それも強い衝撃となった要因の一つです。
本当にもう、情報量と意外性が氾濫していて、自分の感情が追い付いていません。

「青き終焉」第四章の登場人物は、第一章~第三章に比べると、はっきり分かるほどに少ないです。
少ない分、一人一人の動きや想いがとても濃厚になっています。
ゲーム本編では描き切れなかった背景や登場人物たちの深掘りを、「青き終焉」シリーズで実現させたかのよう。
これに「死印」ゲーム本編や、「死印」の姉妹作である「NG」も絡めて考察すると、どこまでが本編にも引き継がれているのか、どこからが「青き終焉」オリジナル設定なのか、その境界線がひどく曖昧になるほどです。
ゲーム本編も把握していると、その曖昧さすらもたいへんな美味になります。

特に、八敷さんかメリイ、もしくは両者への思い入れが強ければ強いほど、衝撃も強く感じられるのではないかと。
最後まで聞いた結果、八敷さんとメリイの尊さに涙腺が崩壊して悶絶死しました。
終盤の畳みかけるような熱い展開では言葉にならない叫びが脳内に木霊して、それが尽きたところで虚無感と悟りの境地に達しているような、そんな感じです。
あぁ、これはしばらく後を引く虚無感だわ・・・本当にどうしてくれる・・・(呆然

それと、毎回のように触れていることですが、やはり八敷さんの声がとても自分好みです。
”八敷さんの声”が、とても自分好みです(←超重要
八敷さんの落ち着いた優しい声は、聞いているととても癒されます。
シーンがシーンなだけに、第四章では特に強烈に癒されました。

主題歌は、この第四章でフルバージョンを聴くことができます。
「青き終焉」を全て聞いた後に主題歌を聴くと、より一層、曲の良さを実感できます。
歌詞についてはネタバレになりそうなので追記で触れるとして、歌詞以外の旋律や雰囲気も好みと見事に合致して、エンドレスリピート余裕です。
ストリングスやピアノ、ハーモニカの響きがたまりませんし、女声ボーカルの力強さと儚さの宿る歌声もツボでした。
また、後ろの方で時々微かに聴こえる振り子時計の「カッチカッチ」という音も、「死印」ぽさを感じさせる良いアクセントでした。

主題歌に限らず、「青き終焉」追加BGMがどれも良曲ばかりなので、何かの機会に音源を配信して欲しいです。
有料でも、超高値でない限りは買います。
「青き終焉」のテーマ曲?や、それをモチーフにした第一章~第四章のタイトルコールのBGMがとても好きなので、まとめて聴きたいです。

「青き終焉」本編以外のオマケ音源についても少々。

声優インタビューは、八敷一男役の根塚良さん、白メリイ役の富沢恵莉さんのお2人分が収録されています。
「青き終焉」のネタバレだけでなくゲーム本編のネタバレも含むので、感想は追記に書き連ねますが、ちょっとツッコミどころもあって楽しかったです。
緊迫した本編が終わって腑抜けた状態になっているところを、優しく現実に連れ戻してくれるような、そんなほっこりしたインタビューでした。
それと、根塚さんの地声と八敷さんの声があまりに違うので、どこからあの声を出しているのか、心底不思議でなりません。人体の不思議か。
「青き終焉」では根塚さんも富沢さんも、お一人で何役もこなされていて、声優さんの凄さを改めて実感しています。

番外編の「九条館の七不思議」は、テイストは「九条館の日常」と同質のコメディです。
ゲーム本編の延長線上に近いでしょうか。少なくとも「青き終焉」とは別世界線の話です。
登場人物は、八敷さん、翔、すず、安岡さん、愛の5人。
八敷さん以外は、ゲーム本編に登場しつつも「青き終焉」では未登場だった印人たちです。
「青き終焉」では皆、性格が酷いことになっているので、ある意味で勝ち組と言えるかもしれません。
そんな彼らのドタバタ劇が繰り広げられます。

「九条館の日常」は八敷さんの一人語りでしたが、こちらの「九条館の七不思議」は掛け合いのあるしっかりとしたボイスドラマになっています。
クスッと笑えるコメディテイストなので、ドシリアスな「青き終焉」本編後に聞くと、絶大な癒し効果が得られます。
「青き終焉」本編でがっつり抉られたメンタルを、声優インタビューと「九条館の七不思議」で癒されて現実に帰還するような、そんなエーテル的な効果を感じました。
この流れ、とても上手くできています。

というわけで。
一人の「死印」ファンとして、第一章発売前は今か今かと待ち続け、新盤が出る度に「次はまだかっ!」と生殺し状態に地団駄を踏んでいた「青き終焉」シリーズが、ついに完結してしまいました。
一通り聞き終わった今、心地良い充実感と満足感と疲労感、そして強い虚無感と呆然自失感に見舞われています。
ものすごい作品に出会ってしまったと思いつつ、あまりに強い衝撃による感情の振れ幅を持て余していて、どうしようこれ・・・という状態です。
こんなにも自分の感情をがっつり搔き乱してきた作品に出会ったのは、久しぶりかも。
これからしばらくの間、充実と虚無で揺れ動く感情を穴埋めするかの如く、第一章から通しで聴き直そうと思います。


さて、と。
ここから先の追記パートは、予告通りネタバレありまくりの感想になります。
まだ「青き終焉」を聞かれていない方や、ゲーム本編未プレイの方は、ご注意ください。


[ゲームRev] シャリーのアトリエ Plus ~黄昏の海の錬金術士~

PS Vitaで発売されたRPG「シャリーのアトリエ Plus ~黄昏の海の錬金術士~」の1周目をクリアしました。
ルートはシャリステラ。難易度はストーリーモード(イージー)。
1周目クリア時のプレイ時間は約50時間でした。

ちなみに、最初からがっつり攻略サイト頼りという超邪道プレイを決め込みました。
自分にとっての初アトリエシリーズだった「アーシャのアトリエ」を途中まで自力プレイで挑んで痛い目を見て懲りたので、以来、攻略サイトに頼りっぱなしです。
もはや、アトリエシリーズ作品は攻略サイト無しでクリアできる気がしません。

アトリエシリーズのうち「黄昏」三部作の3作目となる本作は、前作の「エスカ&ロジーのアトリエ」と同様にダブル主人公となっています。
プレイ前は「2人の主人公視点の物語を交互に進めていくことで全容が見えてくるタイプかな?」と思い、軽い気持ちでシャリステラを選択したところ、実は片方で1周目をプレイした後に、もう片方で2周目プレイしないと真エンドに到達できない仕様だったことが判明。
その辺も含めて、前作と同様の仕様でした。

未プレイのシャルロッテルートも気になるのですが、今の時点では2周目プレイを迷っています。
本音を言えば、調合に疲れてしまったのです。楽しかったけれど、大層疲弊しました。
目的のアイテムを生成するのに必要なアイテムが足りないから探索で拾ってきてあっち作ったらこっちも作ってここで調合スキル使って効力を上げつつ潜力を継承してあーでもないこーでもないと頭をこねくり回していたら、1周目のエンディングに到達した時点で見事に燃え尽きました。
そんなわけで、少々距離を置きたい気分でもあります。
少し時間を置いてから、2周目シャルロッテルートのプレイに着手しようかなぁ。

「黄昏」三部作のDX版発売決定が発表された今この時に、今更のようにPlus版をプレイしたのは、DX版発売が発表されるよりも前に、既にPlus版のパッケージを購入して積んでいたから。
DX版の発表を耳にしたときは、思わず「もうPlus版買っちゃったよ!」と叫びたかったくらいです。
さすがに近所迷惑になるので耐えましたが。
まぁ、「アーシャのアトリエ」(無印)と「エスカ&ロジーのアトリエ」(Plus版)はプレイ済みだったので、DX版を差し置いてPlus版の「シャリーのアトリエ」を購入したところで、それほど大きな差異ではないと思っています。

なお、無印ではなくPlus版の方を選択した理由は、Plus版ではアーシャとロジーがPTキャラとして追加されているため。
ロジーさんが追加されたら、そりゃPlus版を買うよね!ていう。

そんなこんなでプレイしてみた「シャリーのアトリエ」ですが、相変わらず調合が難しかったです。
属性値とか効力とか潜力とか、調合スキルとかチェインとか、何がどういう作用を及ぼすのか、終盤までほぼ理解できませんでした。
攻略サイトで言われるままに材料投入して調合スキルかけて、なんとか使えるレベルのアイテムを生成するという体たらく。
自力で作ろうとすると全然上手くできなくて、ひたすらショボいアイテムを生産していました。

それでも、終盤になってようやくコツが掴めるようになってくると、段々楽しくなってきたのも確かです。
特に「チェイン」の概念は、終章近くになるまで全く理解できませんでした。
あれこれ調合スキルを適用してみてもチェインの値がちっとも上がらなくて、「チェイン? なにそれ美味しいの?」状態。
攻略サイトで時々出てきた、一見すると無意味にしか思えなかった調合スキルの適用も、最初は本当に訳が分からなかったです。

それが終盤になって「あ、チェインってそういうルールだったのか!」と理解できた途端に、調合が楽しくなりました。
無意味に思えた調合スキルの連投も、理解できた途端に「そういうことだったのか・・・」と奥深さに唸らされ。
残すはラストダンジョンという段階になってようやく、調合であれこれ試行錯誤する楽しさを知りました。
調合のコツが理解できると一気に面白さが広がって、時間を忘れてのめり込むことも多々あって。
そして、良い感じにノッてきたところで、空気を読んで切れるPS Vitaのバッテリー、までがワンセットのコンボでした。

過去にプレイしたことのあるアトリエシリーズでも、実は調合システムはあまりきちんと理解できなかったのですが、本作でようやくコツが掴めたことで、とても楽しく感じられました。
アトリエシリーズにコアなファンが多いのも納得です。これは、ハマる人はハマりますね。ものすごく奥深いです。

続いて、探索について。
これまでの作品では存在していた探索・調合時の時間制限が、本作で撤廃された点が、最も大きな変化かと。
それにより、探索の自由度が飛躍的に上がりました。
拠点と一番遠いダンジョンを何回でも往復できるし、思う存分探索できますし、納得できるものが生成されるまで調合を繰り返すこともできます。
人によっては物足りなく感じられるかもしれませんが、自分にとっては大変ありがたい改善でした。

ただ、その分なのかどうかはわかりませんが、「アーシャのアトリエ」や「エスカ&ロジーのアトリエ」のような常勝パターンがなく、また全体的に敵が強くなっている気がしました。
探索Lv70以上、かつ攻略サイトを見ながら強い装備やアイテムを作って装備していても、ラストダンジョンのザコ敵討伐には結構手こずりました。
「これさえあればOK」というチート級のアイテムが作れなくなっており、無双するのが難しくなっています。

そもそも、調合システムと同様に戦闘システムもなかなか理解できなかったことが、敗因の一つかもしれません。
RPGによくあるバトルシステムだけでなく、数々の特徴的なシステムが組み込まれているのですが、解説が矢継ぎ早に出てくるので理解が追い付かず。
序盤~中盤の頃は、交代、バースト、必殺技をどうやって発動させるのかすら、理解できていませんでした。
発動方法を知ったのは、ラスト10時間ほどの頃。
その頃になってようやく、「必殺技のゲージって、こうやって引き上げるのか」と理解できた次第です。

なお、交代、バースト、必殺技以外のシステムは、実はクリアした現時点でもあまり理解できていません。
自分の中では、なんか適当にプレイしてると時々発動する謎システム、として認識されています。
調合システムでも似たようなことを感じましたが、機能はもうちょっとシンプルな方がいいなぁと思いました。

次に、ストーリーについて。
メインストーリーは、黄昏三部作の中では最もドラマティックでした。
調合システムのオマケのようなものではなく、登場人物たちの迷いや葛藤、その末の決断までしっかり描かれています。
起承転結に則ってストーリーが流れるので、解りやすいし入り込みやすかったです。

ただ、登場人物がとても多く、その影響でキャラ別のサブイベントがとても多いのが、やや難点。
サブイベントの発生条件を満たしているとわかると、どうしてもそちらを優先してしまい、なかなか探索に出かけられないこともしばしば。
サブイベントの中には一定期間内でしか発生しないものもあるので、念のために一通り見ておかないと、という強迫観念すら感じました。

また、マップ移動中に急にサブイベントが発生して、移動が強制中断されるのも、少々引っかかりました。
「あのアイテムを作るために、忘れないうちにあの材料を取りに行きたいのに!」という時に限ってサブイベントが発生するのは、さすがにイラッとしました。
サブイベントも多ければ良いというものではないのだなぁ。

最後に、BGMについて。
率直に言って、BGMがとても良いです。さすが、ガストブランド。
「黄昏」三部作は、ゲームをプレイするよりも先にOSTをゲットしていて、未プレイながらも「曲が良いなぁ」とずっと思っていました。
そんな良曲がゲームプレイ中に流れるのですから、自然と心が躍るわけで。
「あの曲、このシーンで流れるのか!」とか「ここでこの曲が来るのか!」とか、ゲームをプレイすることで知ることのできた発見も、たくさんありました。
特に大好きな「雲烟飛動」をゲーム内で聴けたのが、一番の収穫でした。もう感無量、満足です。

そんなわけで。
前作「エスカ&ロジーのアトリエ」以来の久しぶりのアトリエシリーズにして、黄昏三部作ラストの作品でしたが、ようやく調合の楽しさを知ることができた有意義な作品でした。
やり込み要素がたっぷりあって、試行錯誤のし甲斐のある奥深い作品なので、やり込み好きにオススメです。
時間泥棒ゲームでもあるので加減は必要ですが、やり込み好きにはたまらないと思います。

[ゲームRev] ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期

PS4/PS Vita等で発売中のADV「ニューダンガンロンパV3 みんなのコロシアイ新学期」のPS4版をクリアしました。
難易度設定は一番簡単なモードにして、クリアまでにかかった時間は約35時間。
ただし、ボイスはかなりすっ飛ばし気味で進めました。
ボイスを最後までしっかり聞いていたら、クリアまでもっと時間がかかったと思います。

ちなみに、自分のダンガンロンパシリーズ歴は次の通りです。

・ダンガンロンパ(無印):クリア済み
・スーパーダンガンロンパ2:クリア済み
・絶対絶望少女:アクションが難しくて途中放棄
・アニメ「ダンガンロンパ3」:未来編、絶望編は視聴済み、希望編は試聴したか覚えていない

というわけで、メインどころの過去作は一通り通過しています。
諸々の事情により、完走できなかった作品もあるけれど。

そんな自分が、V3も気にならないわけがありませんでした。
発売当初から、「いつかプレイする!」と心に決めていた作品です。
が、タイミングや別の優先事項などにより、PS4のダウンロードリストに放り込んだまま先送りにされ、着手できたのはつい最近。
で、数週間ほどかけて、ようやくクリアしました。

プレイ開始当初は、実はあまり気乗りしなくて、十数分だけプレイしては中断してを繰り返していました。
V3の操作感が、自分の記憶にある前作までのものと違うような気がして、一から覚え直すのが面倒くさかった、というのがその理由です。
それが一変したのが、確か第一章の学級裁判が閉廷あたり。
推理モノのADVによくあるパターンなのですが、「これは一気に進めないと、操作方法とストーリーを忘れて詰むヤツだ!」と直感で悟ってからは、最後まで一気に進めてしまいました。

クリアした今の感想を、ネタバレなく一言で表すなら、「複雑」。
以前、先にV3をクリアした人に感想を訊くと、皆一様に複雑な表情で「あ・・・うん・・・」と言葉を濁していたのですが、今ならその心境が分かる気がします。
これは、正しい意味で「問題作」だと思います。
良い意味でも悪い意味でもなく、正しい意味で。

シナリオが面白いか面白くないかという次元の感想であれば、個人的には「面白かった」です。
「面白い」というか「興味深い」と言った方が、ニュアンス的には近いかもしれませんが。
ただ、なんというか、それを超えたレベルの感想を言おうとすると、とても複雑な気分にさせられます。
今こうして感想を書いているのも、果たして良いのかどうか迷うレベルです。
作品の世界観に浸かれば浸かるほど、感想が言い難くなる、そんなシナリオです。

というわけで、シナリオに関してはものすごく漠然とした感想しか言えません。
そこから先は、触れてはいけないような気すらしています。
この複雑な気持ち、きっと最後までプレイすれば理解してもらえるのではないかと。

ちなみに、V3には1と2のネタバレが多分に含まれているので、1, 2プレイ済み推奨です。
というか、1, 2プレイ済みでないと、途中から置いてけぼりを食らうと思います。
スピンオフ作品は知らなくてもあまり影響ないと思いますが、1, 2は履修しておいた方が良いです。

1つだけ自分に合わなかった点を挙げるなら、卑猥・下品な台詞がかなり多かったところ。
ボイスをすっ飛ばし気味でプレイしていたのは、そういった台詞への耐性が自分にはあまりなくて、そういった台詞をボイス付きで聞きたくなかった、というのが大きいです。
過去作でもそういう表現はあったけれど、V3はより強烈になっています。

シナリオについてはこれくらいにして、次はシステム面について。

過去2作に比べると、アクション性がかなり上がっていました。
裁判パートのギミック(ミニゲームのようなもの)が増えていて、これがなかなかたいへんでした。
何より、操作方法を覚えるだけで一苦労。
結局クリアした今でもコツのつかめていないギミックがあって、それらは最後までガチャプレイで無理矢理押し切りました。
難易度を最低レベルにしておいて良かったです。そうしていなければ、アクション性の高さ故に、きっと途中放棄していたと思います。

マンネリ打破のためとは思いますが、「”弾丸”要素はどこにいったんだよっ!?」と心の中で思わずツッコミを入れたくなったギミックもありました。
レースゲームになったり、パズルゲームになったり、リズムアクションゲームになったり、とにかく古今東西の様々なギミックを詰め込めるだけ詰め込んだような、そんな感じです。
時々「俺は今、何のゲームをプレイしているんだ? 推理ADVじゃなかったのか??」と、頭の中が疑問符まみれになることもありました。

探索パートの移動も慣れるまで大変でした。
ACT系のゲームをあまりプレイしないからか、左スティックと右スティックの両方を操作するのになかなか慣れず、かなり苦労しました。
裁判パートも探索パートも、1や2のときぐらいのシンプルさの方が、自分にはちょうど良かったです。

推理要素の難易度は、それほど高くありません。
難易度を最低レベルにしたためでしょうか、攻略サイトに一切頼らず自力で最後までプレイできました。
特に、学級裁判におけるメイン機能である「ノンストップ議論」は、会話を一通り聞き終わると主人公が核心を突くヒントをくれるので、ほぼその通りに証拠を突き付ければ大抵先に進めます。
V3における新機能である「同意」や「偽証」も主人公が使いどころを教えてくれるので、最初こそ戸惑ったものの、中盤以降はあまり困るような事態にはなりませんでした。
自分の頭で状況を整理して推理することは多少必要ですが、推理モノをいくつかプレイしたことがある人であれば、推理要素で詰まることはほぼないかと。
本気で困ったら、推理ADVでは常套の救済方法「セーブ&トライ&ロード」で証拠の総当たりを試せば、大体なんとかなります。

そんなわけで。
アクション性が高くなっている分、アクション下手にはツラい面もありました。
が、それを補って余りあるほどの重厚なシナリオは、端的に言えば面白かったです。
まぁ、端的にしか言えないというか、言い難いというか、そんな歯切れの悪くなる複雑さを秘めた問題作でもありますが。
何はともあれ、個人的にはプレイして良かった作品でした。

[ドラマCD] 死印 青き終焉 第三章 狂騒の行方

PS Vita/PS4/Switch/Steamなどで発売中のホラーADV「死印」のボイスドラマ「死印 青き終焉」の第三章が届いたので、早速聞いてみました。
再生時間は約50分ほど(主題歌、CM、予告含む)。

第一章、第二章の感想に引き続き、第三章も感想を書きます。
繰り返し聞いていたら感想を書きたくてウズウズしてきたので、応援の意味も込めて、一思いに書き殴ります。
第一章、第二章のときと同じように、前半の本文ではネタバレなし感想を、後半の追記でネタバレありまくりの感想を記します。
なお、ネタバレあり感想に突入する前に、「ここから先はネタバレあり」と分かるようなワンクッションを、一応挟む予定です。

本作は、「死印」の初期設定案を元にしたオリジナルストーリー「青き終焉」シリーズの第三巻になります。
オリジナルとはいえ”完全”オリジナルとは言い切れず、ゲーム本編をベースにして再構成したような内容です。
ゲーム本編の名残が、そこかしこにかなり見られます。
そのため、ゲーム本編プレイ済みでの聴取が大前提です。

というか、本作の性質上、聞くならゲーム本編クリア後を強く推奨します。
悪いことは言いません、まずはゲームをプレイしてください。いきなり終焉から入ると誤解を招きそうで、いろいろマズいです。いや本当に、マジで。

忠告はさておき。
「青き終焉」第三章である本作は、本編の「くちゃら花嫁」と「観音兵」を軸に再構成したような内容になっています。
ゲームの2章分の物語を1本のドラマCDに詰め込んでいるため、ストーリー展開がかなりのジェットコースターです。
第一章では「花彦くん」を、第二章では「森のシミ男」を、それぞれCD1本分かけて描かれていた分、第三章は展開が随分早く感じました。
シーンの切り替わりがとても早いです。うっかりすると、置いてけぼりを食らいそうになるレベルです。

そして、情報量もかなり多いです。
オリジナルストーリー故に第一章、第二章も情報量が多かったけれど、第三章はそれにも増して多く感じました。
第一章、第二章でバラ撒かれた伏線が、第三章で回収されていく様が徐々に見え始めます。
そのため、およそ50分の尺の間、ずっと頭の中でこれまで開示されてきた情報を頭の中で整理しながら聞いていました。
で、そうしながら最後まで聞き終えて、「そこで終わるのかよっ! いや予想はしていたけれど、やっぱりそこで終わるのかよっっ!!」となっているのが、今の自分の心境です。
これは、第四章が楽しみで仕方ありません。第四章はまだですかっ!!(気が早い

登場人物は、第一章、第二章に引き続き、かなりぶっ飛んだ性格をしています。
ゲーム本編の登場人物たちが「青き終焉」にも登場するのですが、本編とは性格が大きく異なります。
異なる方向性が、良くないどころの話ではなく、完全に悪いベクトルへ、ですが。
この初期設定案の性格がゲーム本編で採用されなくて本当に良かったと、つくづく思いました。
これが採用されていたら、「死印」がここまで愛される作品になることはなかったと、冗談抜きに心底本気で思っています。
いや、本当に、本編の性格で正解でした。
本編は誰もが根は善人なので、出会った当初は「なんだコイツ」と思っても、最終的にはどの登場人物も愛せたので。

そんなわけで、「青き終焉」は本編と別物、という割り切りが必要です。
登場人物がどう変わっているか不安な方は、一度公式サイトで確認された方が無難かと。
誰が登場するのか、どんな設定になっているのかが、公式サイトで確認できます。

まぁ、「青き終焉」」の方の性格も、そういうものと割り切れれば、本編との違いを楽しめるようになれると思います。
事実、自分が今、そうなっています。

そういえば、ひたすらリピート再生していてしみじみ思いましたが、やっぱり八敷さんの声がすこぶる自分好み、という結論に達しています。
CVは大門と同じ方なのですが、大門でそう感じることはあまりなくて。
八敷さんの落ち着いた声の雰囲気が、相当自分に刺さるみたいです。
最近少々ささくれ立っていた自分の神経が、八敷さんの声を聞いて大分落ち着いた気がしました。
ストーリーの内容がかなりアレなのに、こんなに刺さるなんて、よほど自分の好みに合致する声質なのだろうか。

というわけで。
全四章編成の「青き終焉」の第三章となる本作でしたが、物語が佳境に差し掛かってきたということもあって、感情が忙しく右往左往しながらのあっという間の50分間でした。
次で最後となる第四章でどこに辿り着くのか、次章が今から楽しみで仕方ありません。とても期待しています。

・・・・・・にしても、次章の発売が10月中旬予定って、まだ1ヶ月も先なのか・・・この生殺し状態に耐えられるのか俺。


ここから先の追記パートは、予告通りネタバレありまくりの感想になります。
まだ聞かれていない方やゲーム未プレイの方は、ご注意ください。

[ゲームRev] デモンゲイズ2 Global Edition

PS Vita/PS4で2017年に発売されたDRPG「デモンゲイズ2 Global Edition」のVita版を、エンディング(スタッフロールが流れたあたり)までクリアしました。
その時点でのプレイ時間は約46時間で、主なPTメンバーのLvは36でした。

なお、クリア後(スタッフロール後)のオマケ要素っぽいダンジョンは未プレイです。
ラストダンジョンから先を一気にガッと進めたら、スタッフロールが流れた時点で満足して気力が尽き果てました。
ついでに、Vitaのバッテリーもちょうど尽きました。
スタッフロールが流れた時点で十分な達成感が得られたから、「うん・・・もう、いいか」という気分です。

そもそも自分、DRPGがあまり得意ではありません。
自分の想像におけるDRPGとは、PT編成や装備・アイテムの組み合わせをあれこれ工夫したり、ステ振りやスキル解放に気を使ったり、強敵の弱点を探るために試行を重ねたりと、とても頭を使うゲームという印象です。
それに対して自分の好みや性格の傾向はというと、システムよりもシナリオ重視、仕事後の疲労困憊している頭でアレコレこねくり回して戦略や戦術を試行錯誤するのはとても面倒くさい、という、どう考えてもDRPG向きではありません。
そのため、Lvを上げて物理で叩けば大概なんとかなる普通のRPGの方が、どちらかと言えば好みです。

そんなDRPGへの苦手意識の強い自分が、正統派DRPGである本作に手を出したのには、なんというか、まぁ、タイミングとか機会とか過去の経験とか、いろいろな事情が重なりまして。

そもそもの始まりは、数年前にセール価格で販売されていた「デモンゲイズ」(1の無印)が目に留まったこと。
当時、なんとなく評判を耳にしていたこともあって、興味本位から手を出してみました。
ポチポチとプレイし始めて、あれこれ苦労しながらも、どうにかラストダンジョン(たぶん)まで到達。
しかし、そこでどうにもならなくなって、結局投げ出しました。
何回も全滅を繰り返した末に攻略サイトを頼ったところ、今のPT編成ではどんなにLvを上げても先には進めないことが判明。
かといって、新規にキャラメイクして一から育て直すのはとてつもなく面倒・・・と認識した途端に、「やってられるかーっ!!」と一気に気力を削がれたのが、投げ出した一番の理由です。

それから数年後、今現在からすると約半年ほど前、そんなデモンゲイズ1の思い出(軽いトラウマとも言う)が薄れた頃に手を出したのが、ホラーADVの「死印」。
これが相当な沼でして、何気なく踏み込んでみたら頭までダイブインしてしまい、現在進行形でどっぷりハマっています。
で、「そういえば『死印』を制作したエクスペリエンス社って、以前どっかで見たことあるような・・・」とふと思い至り、調べてみたらデモンゲイズ1の開発会社だったことが判明。
それが頭に引っかかったまま今年(2019年)の夏を迎えたところ、デモンゲイズ2 GE版が今ならなんと500円!というワンコインセールを実施。
「1は途中で投げ出したけれど、2ならひょっとしてプレイしやすくなっているかも・・・まぁ、ダメでも500円ならいっか」と淡い期待を抱いて購入し、プレイ開始に至った次第です。
おそらく、「デモンゲイズ」(1無印)と「死印」のどちらか一方でもプレイしていなかったら、本作には手を出していなかったと思います。

とまぁ、そんな長い前置きはさておき。

結論から言えば、本作は1無印よりもプレイしやすくなっていました。
極端な面倒くさがりである自分ですらスタッフロールまで到達できたことが、プレイしやすくなっていることの証左と言えるでしょうか。
PT編成とかステ振りとかスキル解放とか、あまり深く考えずに適当にプレイしていましたが、それでも最後まで到達できました。

難易度は、開始から中盤までは2番目に簡単な「あったかい」を、中盤以降は最も簡単な「ぬるい」を設定。
最初はゲーム好きとしてのプライドもあって「あったかい」にしていましたが、何回かの全滅を繰り返した結果、そのプライドもあっさりもっきり折れて、最終的には「ぬるい」に落ち着きました。

とはいえ、難易度「ぬるい」でも、DRPG不得意な身には少々厳しい戦いでした。
ある程度Lvを上げて、そこそこ強い武器・防具を装備して、大抵のザコは余裕で倒せるようになっても、例外的に強いザコが出てくる時があり、なんかよくわからないうちにPTの1キャラが大ダメージの総攻撃食らってあっという間に死ぬし、死んだら死んだで蘇生手段が限られるし、そこから体制立て直すのにめちゃくちゃ苦労するしで、「えぇー・・・」とゲンナリすることが度々発生。
そんな難易度全然ぬるくない!という事態に直面する度に、心を折られそうになっていました。

そこでPT編成を見直す余力があれば良かったのでしょうが、PT編成を見直そうにも途中で加入するメンバーが大体Lv1で入ってくるものだから、「今更、一から育てるの面倒くさい」という俺理論発動。
そのため、PTメンバーは序盤加入キャラで固定化していまいました。
ちなみに、固定化したPTメンバーは、ペガサス・カプリコーン・ライブラ・キグナス。
この4人+主人公しか育てていなかったので、途中で編成を変更するとか、他のキャラをLv1から育てるとかいう考えには、全く至りませんでした。
いやだって、時間かかるし面倒くさい。

それと、Lvが上がり難かったことも、PT編成が固定化した要因の一つだったと思います。
あまりにも緩やかなLvアップペースに、「このペースで一から育成し直すのは、気力的にも時間的にもちょっと・・・」と躊躇われたほどです。
これで、低難易度なら経験値がガンガン入る救済措置があったら、他のキャラを育成する意欲が出たかもしれません。

Lvが上がり難かったこともあって、Lvを上げて物理で殴る戦法はあまり通用しません。
幸いにも固定化したメンバーが、前衛攻撃タイプ×2(主人公を含めると3)+後衛回復・支援タイプ×2とバランスが良かったので、そのままでも最後まで行けましたが。
これでまた1と同じ轍を踏むような事態になっていたら、DRPGに対する苦手意識が強化されて、俺は二度とDRPGには手を出さないと固く誓うことになっていたかもしれません。そうならなくて良かった・・・。

Lvが上がり難い分を補っていたのは、武器・防具の性能でした。
が、これもリアルラックの要素が強いです。
「サークル」というところに「ジェム」をセットすると戦闘になり、ドロップアイテムとしてジェムの種類に対応した武器・防具を入手できるのですが、その性能がかなりランダムで、強い武器・防具があっさりドロップすることもあれば、使えない武器・防具ばかりドロップすることもあり。
この機能は前作にもありましたが、今作でも変わらず運ゲーになっています。

と、ここまで愚痴っぽい話ばかりですが、改善されていた点もあります。

ダンジョンのトラップやギミックなどの凶悪的な面倒くささは、随分減ったような気がします。
前作では結構ずっとイラッとさせられていたものが、今作では軽くイラッとする程度に抑えられていました。
自分的にはダンジョン攻略を面白くするエッセンス程度に抑えられていて、程良い塩梅というか。
しかも、ちゃんと攻略のためのヒントが用意されているので、少し考えれば総当たりしなくても済むようになっています。
ギミックで手間取ることはあまりなく、比較的サクサク進められました。

それと、シナリオが面白かったです。
展開的には王道と言えばわりと王道なのですが、その分、安定感がありました。
特にラストバトル前後の真相が一気に明かされていく展開の熱さは、とても自分好みでした。
あれは実はこういう意味だった、という伏線回収も見事でした。

ラストバトル直前の演出は、胸にグッとくるものを感じました。
ああいうシーンに、きっと自分は弱いのだと思います。アルトネリコ2しかり、ニーア オートマタしかり。
N番煎じと言われようと、あのイベントシーンはとても好きです。

また、シリアスとコメディのバランスもちょうど良くて、重過ぎず軽過ぎずな空気感が楽しかったです。
ちょっとドタバタ感が強いけれど、あの程度なら許容範囲内でした。

世界観的には1と繋がりがあるようで、1のことを匂わせる台詞がチラホラありました。
が、知らなくても大きな問題にはなりません。
主要登場人物のうち数名が1からの続投ですが、1ではどういう役回りだったか知らなくても、あまり影響はありません。
自分も「そういえば、こんなヤツいたなぁ」ぐらいの薄ぼんやりした記憶しかありませんでしたが、特に不都合は生じませんでした。

あと、BGMがとても格好良いです。OSTが欲しくなったくらい格好良いです。
「EXP SOUND BOX 2017」を持っているので「スタリカ」のフルバージョンは聴けるのですが、それ以外の楽曲も音源が欲しくなるくらい格好良くて。
特に、キグナスとドラコの歌曲がハチャメチャに格好良かったです。
それと、ラストダンジョンのBGMも自分のツボに直撃しました。
以前、デジタルサントラが配信されていたらしいのですが、もう入手不可能なのでしょうか。
うぅ、これだからゲームのサントラは、買えるときに買っておかないと後々後悔する羽目になるんだよなぁ(泣

というわけで、DRPGを不得手とする自分が久しぶりにプレイした正統派DRPG「デモンゲイズ2」でしたが、前作に比べると随分プレイしやすくなっていて、途中棄権することなくスタッフロールまでプレイすることができました。
DRPGへの苦手意識の克服までは至っていませんが、面倒くさがりな自分でも最後までプレイできたという成功体験とスタッフロールで感じた達成感が得られただけでも、十分満足しています。
自分のように1は途中で挫折した方でも、2なら最後までプレイできるのではないかと思います。