[GMEV] シンフォニック・ゲーマーズ4 ―愛すべきこの世界のために―

11月10日(日)に、NHK主催のゲーム音楽コンサート「シンフォニック・ゲーマーズ4 ―愛すべきこの世界のために―」の公開収録が開催されました。
運良く招待ハガキをゲットできたので、喜び勇んで行ってきました。
会場は、NHKホール。
17:00に開演し、予定より30分押しの19:40頃に終演しました。

■2016年以来毎年企画されているNHKの恒例ゲーム音楽企画
このコンサートは、「NHK音楽祭2019」の一環の公演になります。
2016年に「シンフォニック・ゲーマーズ」の第一回が企画され、それ以降、毎年開催。
そして、今回で4回目となります。

「シンフォニック・ゲーマーズ」は、TVOAを主目的としつつも収録時は客を入れるという公開収録形式。
事前申込に当選した人のみ、公録に無料で参加できるという招待制でした。
自分は、初回に当選したっきり、第2弾、第3弾はあえなく落選。
そのため、今回は2016年の初回以来3年ぶりの当選&参加になります。

座席は完全ランダム。
初回は1階席のかなり前方でしたが、今回は2階席のやや右より奥の方。
スピーカーがとても近いところでした。
もっとも、スピーカーは一部楽曲を除いてほぼ使われていませんでしたが。
ゲーム音楽のコンサート(特に公式オケ)でありがちな、スピーカーをガンガン使うということはなく、ちゃんと楽器の音がステージ上から聴こえていました。
さすが自前でホールを持ち数々のコンサートを企画・開催しているNHKです。ちゃんと解っている感を感じました。

■ファミリー層向けからゲーマー向けまで、幅広いタイトル取り揃え
今年の企画テーマは「アイ」。
プログラムを見る限りでは「愛」という意味合いが最も強いと思いましたが、曲名に「I」を含むものがあったりもしたので、あえてのカタカナ表記です。
「ゲーム愛」といった作品に対するリアルな愛情はもとより、ゲーム内で「愛」が重要な要素であるタイトルであったりも。
いずれにせよ、「アイってそういう意味だったのか」と演奏を聴きながら、様々な「アイ」の形や在り方に気付くことが多かったです。

というか、「アイ」云々についても巧みなテーマ設定でしたが、選曲がとても上手いと感じました。
上手いというか、よりターゲット層を広げてきたというか。
「ポケモン」やレトロゲームのような、世代を超えて愛されるファミリー層向けのタイトルは分かります。
その上で、「イースII&III」や「大神」、「ファイアーエムブレム覚醒」のような、ややゲーマー好みのタイトルまで取り入れて来たことには、正直驚きを禁じ得ませんでした。
告知ページを見たときに、「今回これやるの!? あれもやっちゃうの!??」と、ゲーム音楽好きとして驚きばかり。
NHKだから国民的に広く知られているタイトルしか取り扱わないと思っていたけれど、実はスタッフさんにゲーム好きが多いのでしょうか。
なんとなく、NHKへの親近感が強くなったような気がします。

それでも、比較的新しいタイトルが多かった印象。
00年代の作品に重心が寄っていた、といったところでしょうか。
新し過ぎでもないけれど、古過ぎでもない、という感じです。
まぁ、FC時代のタイトルをメドレーにした曲もあったので、全てが比較的新しいかと言えばそうでもなかったですが。

■東京フィルによる演奏の安定感と表現力の素晴らしさ
今回の管弦楽の演奏は、東京フィルハーモニー管弦楽団が担当。
数々のゲーム音楽の演奏会をこなし、演奏の安定感と表現の豊かさに定評のある東京フィルという時点で、開催前から期待が高まっていました。
東京フィルの演奏、好きなんですよね。
難しい譜面でも見事に弾きこなす技術力を有し、奏でられる音色は豊かな表情を見せてくれるし。
プロ楽団でありながらも、ただ譜面通りに演奏するだけでなく、観客の心情も汲み取ってくれる何かを、いつも演奏から感じました。
その実績がある分、信頼できて、安心できるのです。
そして、そんな期待に劣らぬ、むしろ期待以上の素晴らしい演奏を披露してくださり、終演時は全力で拍手しました。
安定感が半端ないです。表現力も半端なかったです。
もう本当に、すごく良かったです。めちゃくちゃ格好良かったです。

指揮は、佐々木新平氏。
佐々木氏の指揮も、丁寧にまとめられていて良かったです。
音色がなんとなく若々しくフレッシュな感じがしたのは、佐々木氏の指揮だからでしょうか。
原曲が電子音であることを踏まえたかのような、くっきりはっきりしたスタイリッシュな音色だった印象です。

■格好良い編曲×格好良い演奏=格好良さの塊
編曲も、とても良い感じでした。
FCメドレー以外は原曲重視で、違和感はほぼありませんでした。
原曲の良さを重視しつつ、さらにオケによって曲の良さを際立たせるような、そんな編曲でした。
また、曲の繋ぎも、ブツ切り状態にならずに、とてもスムーズ。
流れるようにスッと、次の曲へと移行していきました。

曲数も程よい感じ。長くもなく短くもなく。
ほんのり「もうちょっと聴きたい!」と思わせられる程度の、ちょうど良いボリューム感でした。

構成は、1つのタイトルごとに起承転結を付けて、簡潔にまとめられていました。
そのためか、どのタイトルもとてもドラマティック。
盛り上がるところの熱くたぎる展開は、本当にもうたまりませんでした。

そんな素晴らしい演奏と編曲が上手く融合したからでしょうか、全体的にものすごいパワーを感じました。
ゲーマー魂を激しく揺さぶる格好良さがステージ上で爆発していて、格好良さしかありません。格好良さの塊です。
知っているタイトルでも知らないタイトルでも、心を鷲掴みにされました。
すごく良かったです。すごく楽しかったです。すごく面白かったです。

特に、第2部後半の2タイトルは、自分の周囲で鼻をすする方や嗚咽を堪える方が続出していました。
自分も、FE覚醒ではポロっと涙が流れたのですが。
でも、感動したのが俺だけではなかったという点で、勝手に周囲の方々に親近感を抱いていたり。
感動するところは一緒なんだなぁ。なんかいいな、こういうの。

■ゲストが豪華過ぎる件について
演奏以外の点についても少し。

今回の「シンフォニック・ゲーマーズ」のMCは、声優の青木瑠璃子さんと、塩澤大輔アナウンサー。
もはや恒例のお2人です。しかも、どちらもガチゲーマーです。会話の内容が、完全にゲーマーのそれです。
また、ゲストMCとして、よゐこの有野晋哉さんも登壇。
基本的に、このお三方が司会進行をされていました。

この司会進行のトークが、非常に面白かったです。
笑いあり、懐かしみあり、「そこまで言っていいのか!?」という驚きありという、たいへん盛り沢山な内容。
演奏会なのにトークの尺も結構長かったのですが、全く飽きることがありませんでした。
むしろ、もっといろいろ話を聞いてみたいと思ったくらいです。

トーク内容がガチゲーマー目線で、分かりみを強く感じました。
語られる内容がどれも、ゲーム好きならば共感しやすいものばかりで。
そして、ゲーマーが揃ってゲーム話を始めると、話が発展しまくって止まらなくなるという。
その気持ち、とても良く分かります。分かります(重要なのでry

ゲストと言えば、「大神」では歌手の平原綾香さんと、和楽器ユニット「HIDExHIDE」のお2人も参加されていました。
確かに「大神」では和楽器は外せないけれど、なんという豪華な共演。
しかも、素晴らしい歌声と演奏を披露して下さって、感動しかありませんでした。
これ、無料で良いんですか?

さらに、「ファイアーエムブレム覚醒」では、東京音楽大学の方々によるコーラスまで付いて。
東京音大の協力のもと、明確な歌詞の無いコーラスを解析して、極力原曲に近付けたというスゴ技まで見せてくれました。
すごく豪華で、すごく贅沢。
これ、本当に無料で良いんですか!?

軽く困惑を覚えるほどに、いろいろと豪華で贅沢で素晴らし過ぎて、もう感無量です。
なんだこれ、最高です。最高に感動しました。

そうそう、トークと言えば、平原さんがご自身で暴露されていましたが、うっかりすると時間を忘れて没頭するくらいの廃ゲーマーなのだとか。
そのため、なるべくゲームからは距離を置いて自制されているとのこと。
それが、とても意外に感じられました。あまりゲーム好きに見えなかったので。
でも、同じゲーマーとして、自制する姿勢はとても正しいと思います。自制、大事。

それと、塩澤アナの強烈な「ときめきメモリアル」推しが変わっていないところも、ほっこりしました。
いつもの塩澤アナだ、と、妙な安心感を抱きました。
そのまま、ときメモ最推しの塩澤アナでいてください、お願いします。

■照明の演出がとてもTV撮影っぽい
最後に、照明の演出について。
なんかすごく、こう、TV番組の演出っぽさを感じました。
ビームライトがグルグル回るところとかは、咄嗟に「なんかTVで見たことある!」と思いました。

まぁ、容赦なく客席にも正面から照明を当ててくるところは、光過敏・視覚過敏の性質を持つ身としては辛くもありました。
が、そもそもの主目的が番組収録だし、無料招待制だし、演奏がとにかく素晴らしかったので、不満というほどの不満にはなりませんでした。
むしろ、威力ありまくる演奏が、全ての不満を虚空の彼方へ吹き飛ばしてくれました。

収録と言えば、第1部の一部アナウンスの活舌の悪さ故に、第2部早々に撮り直しがあったのも、収録らしいアクシデントでした。
なるほど、TV収録ってこうやってるのか。普段見慣れないから、とても目新しく感じました。

■感想まとめ
数年ぶりの「シンフォニック・ゲーマーズ」の公開収録でしたが、前回以上に楽しかったです。面白かったです。
もう全力で「ありがとうございました!」を言いたいくらい、たいへん満足しました。
ものすごく楽しかったです。本当に、ありがとうございました。


なお、TVOAは、2019年12月31日 0時15分~(12月30日 24:15~)に、BSプレミアムで予定されているそうです。
まさかの大晦日です。びっくり。
とはいえ、BSプレミアムは自宅では見られないので、誰か見られる人を探さねばと思案しています。
大神とFE覚醒を、また聴きたい・・・誰か、周りにいないかな・・・。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] CHRONO CROSS 20th Anniversary Tour 2019 東京公演

11月3日(日・祝)に、スクウェア(現スクウェア・エニックス)が発売したRPG「クロノ・クロス」の20周年を祝うライブコンサート「CHRONO CROSS 20th Anniversary Tour 2019」の東京公演が開催されたので、行ってきました。
会場は、豊洲PIT。
開演予定時刻の18:00から20分ほど後ろ倒しの18:20に始まり、20:45頃に終演しました。

なお、今回の記事は、おそらくものすごく漠然としたものになると思います。
公式がセットリストや演出について、現時点ではあまり公にしてほしくなさそうなので、詳細は省略します。
どの曲を演奏したとか、あの曲の演出がこうだったとか、極力書きません。
ただ、どうしても言いたいことがあるので、それについてだけでも、記録として書き留めておこうと思います。

■どうしても、言っておきたいこと
”どうしても言いたいこと”というのは、ただ一言だけです。

ものすっごく楽しかった! めちゃくちゃ楽しかった!!

・・・・・・あ、二言になってしまった。

まず、演奏者の皆さんがすごく楽しそうなのが印象的でした。
一流のミュージシャンが勢揃いして、ただ上手く演奏するだけでなく、時には踊ったり飛び跳ねたり。
ただ楽器だけで演奏するのではなく、全身で音楽を満喫しているように見えました。
その様は、今この場でステージ上で「クロノ・クロス」の曲を演奏できる喜びに満ち溢れていて。
ステージ上から放出される情熱や熱意、そういったエネルギーは凄まじいものでした。

それと同時に、観客も楽しませようと全力で煽ってきていました。
「みんなで楽しもうよ!」と、ステージから繰り広げられる演奏が全てを物語っていました。
一曲目からそんな全力の喜びがあって、煽られて。
音色に含まれるとてつもなくエネルギッシュな情熱に絆されたかのように、気が付いたら最初から全力で楽しんでいました。

情熱をこれでもかっ!と言わんばかりに詰め込まれた演奏を、ポンポン立て続けに観客席に投じられいて、あちこちで観客のテンションが大爆発。
その一方で、観客からの熱烈なレスポンスで、演奏者の方々もノリノリになったり。
演奏者と観客の相互作用が上手い具合に働いて、会場内の空気感や一体感がとても心地良かったです。

とにかく楽しそうでした。とにかく楽しかったです。
最高に、満足でした。

■ライブならではの、自由な楽しみ方
自分はどちらかと言えば、オーケストラコンサートのように座ってじっくり聴く方が好みのタイプです。
オールスタンディングのライブハウス形式は、どちらかと言えば苦手でした。
過去の経験上、ライブはどう楽しめばいいのかよく分からないし、もみくちゃにされることもよくあるし、何より2時間+α立ちっ放しなので疲れるし。
今回も、ライブコンサート開催の一報を耳にして「・・・スタンディングのライブか、ダメ元でプレミアムチケット申し込んで、取れなかったらいいや」ぐらいの、あまり乗り気になれないライブコンサートでした。

いざ会場に着いてみても、不安しかありませんでした。
楽しめるだろうか、体力は持つのだろうか、後悔しないだろうか、と。
入場時や開演までの時間は、そんな不安でいっぱいでした。

が、いざ始まってみたら、それらは全くの杞憂でした。
気が付いたら、自然と音の流れに身を任せている自分がいて、それがすごく心地良かったです。
こういう音楽の楽しみ方もあるのかと、新鮮な気持ちになりました。

人によって楽しみ方が様々だったのも、印象的でした。
手拍子は言うに及ばず、演奏者の方々と一緒に飛び跳ねたり、腕を突きあげたり。
曲間もしくは曲の雰囲気次第では、歓声を上げるのも自由。
その一方で、じっと演奏に聴き入っている方もいたり。
近隣の方々に迷惑をかけない程度であれば、楽しみ方は自由。
ライブコンサートならではの、自由な楽しみ方がそこにはありました。

自分は専ら手拍子で参加。リズムに乗って、精一杯手拍子しまくりました。
これが、すこぶる楽しかったです。
こういう楽しみ方もアリだな、と実感しました。

自由でありながらも、会場内の一体感は半端なかったです。
自由に、自分のスタイルで演奏を楽しむ、という点は、会場内にいたほぼ全員の共通項だったように思いました。

ただ、待機時間も含めて終始立ちっ放しなので、HPはある程度必須です。
プレミアムチケットの特典引換のために少し早め(15:30ちょっと過ぎ)に会場に到着したのですが、それから終演までほぼ立ちっ放し。
終演後の帰宅途中、さすがに足が限界に近かったのか、膝のあたりにすごく違和感がありました。
そして、翌日は筋肉痛です。体力の無さを痛感しています(いまここ

■何でもアリ感満載の多国籍音楽
編曲の方向性は、何でもアリ。強いて言うなら、多国籍音楽。
多種多様な音楽で奏でられる演奏は、実に多彩でした。
クラシック音楽でお馴染みの楽器から、エレキギターやドラムなどのロック系、アイリッシュ音楽特有の楽器や和楽器まで。
個人的には、アコーディオンとティンホイッスル、パーカッションの音色が、特に印象的でした。

エレキギターの音色はあまり得意ではない(場合によってはすごく苦手)なのですが、今回はそれを一切感じませんでした。
むしろ、格好良いとさえ思いました。
これは良いエレキギターでした。すごくたぎりました。

編曲の方向性は、「ゼノギアス」で言うところの「CREID」のようなもの。
「CREID」が好きな方なら、かなりの高確率でハマると思います。
俺はむしろ、これが聴きたかった!という想いで、胸が一杯になりました。
本当に、これが聴きたかった・・・!!

■演出についてもネタバレにならない程度に軽く
演出も、いろいろ工夫が凝らされていて楽しかったです。

公式から事前に告知をされているランダムペンライトを使った演出。
公式から細かい条件が提示されていて、始まる前は「何をどうすれば良いんだろう・・・」という不安ばかりでした。
予習する気力があまり湧かなくて、順番をほぼ確認していない特攻状態だったことも、不安を増長させていた要因の一つでした。
が、結果的にあまり心配する必要はありませんでした。
その曲が始まる前に、ちゃんと練習があります。
また、それほど難しい動きでもないです。
もっと厳密にやらなければならないのかと身構えていましたが、実際にやってみたらゆるーい感じで、気軽に楽しめました。
ちなみに、自分のランダムペンライトは白でした。

スクリーンを使った映像演出もありました。とても良かったです。
本編ラストは、演奏も相まって、ブワッと感極まって泣きそうになりました。
それを含めて、とても良かったです。楽しかったです。

■最後に、一つ要望が
今回のコンサートの譜面、とても自分の好みでした。すごくツボです。
なので、その譜面を使ってアルバムを制作してほしいです。
ライブ音源でも、改めてスタジオ収録しても良いです。
ライブ映像を収録した円盤でも、構いません。
喉から手が出るほど欲しいです。
多少値が張っても欲しいと思える、魅力的な音楽ばかりでした。
ぜひとも、ご検討をお願いしたいです

■感想まとめ
というわけで。
あまり中身に触れずに感想を書き記してみましたが、めちゃくちゃ楽しかったことが少しでも伝われば満足です。
ものすごく良かったです。楽しかったです。大満足です。

今回のライブコンサートで楽しみ方を覚えたら、スタンディングのライブもいいものだなと思えるようになりました。
今後、気になるコンサートがあれば、前向きに足を運んでみようかなと考えています。
それくらい、影響の受けた良いライブコンサートでした。
本当に、本当に、ありがとうございました。

[GMEV] Game Addict's Music Ensemble "7"th Concert

8月25日(日)に、ゲーム音楽専門の吹奏楽団「Game Addict's Music Ensemble」(通称、GAMEバンド)の7回目となるコンサート「"7"th Concert ~ゲームバンドの楽士隊~」が開催されたので、行ってきました。
会場は、和光市民文化センター サンアゼリア。
13:30に開演し、16:45頃に終演しました。

あんまりじっくり感想を書いている時間がなかったので、申し訳ないですがかなり書き殴り状態です。
誤字脱字や表現の不備、思い違い、書き忘れがあると思うので、後ほど推敲してこっそり改訂します。

■古今東西、プラットフォーム問わず、幅広いタイトルをカバーしたプログラム
ゲーム音楽専門の楽団が多数見られるようになった昨今。
GAMEバンドの演奏会が、ついに7回目を迎えました。
第2回演奏会から足を運んでいる身としては、感慨深いです。
ついに第7回かぁ、時間が流れるのは早いなぁ。
・・・・・・はいそこ、「あれ? GAMEバンドってもっと何回も演奏会開催してなかったっけ?」というツッコミは愚問というものです。心の奥底に秘めておきましょう。

ナンバリング公演としては7回目となる本公演のコンセプトは、ズバリ「7」。
「7」にちなんだ様々なゲームタイトルが、アラカルト形式で演奏されました。
分かりやすく「7」に絡んでいるものや、ゲームタイトルがド直球で「7」なものから、説明されても「いやそれわかんねーよ!」と思わずツッコミを入れたくなったものまで、かなり多様なタイトルが揃っていました。
本当に多種多様で、GAMEバンドのカバー範囲の広さを思い知らされた気分です。
パンフレットに記載されたプログラムを見たときには、「まさか、そんなところからも拾ってくるの!?」と困惑に似た驚きすら感じました。
でも、そんな変化球満載なプログラムからもGAMEバンドらしさを感じ、妙な納得感も覚えました。
なんというか、安心の変化球、というか、変化球あってこそのGAMEバンド、というか。

全体的には、わりと最近(2000年代以降)のゲームタイトルの曲が多かった印象です。
ゲーム音楽の演奏会によく取り上げられるタイトルの割合は少な目で、むしろ演奏されることが稀なタイトルの方が多かったような気がします。
また、コンシューマ機だけでなく、ACやPC、果てはスマホゲームまで、機種を問わず幅広いプラットフォームを網羅。
そういう意味でも、多種多様です。
いったい原曲をどこから仕入れてくるんだろうと、不思議でなりません。
三人寄れば文殊の知恵とは、このようなことを指すのでしょうか。
団体だからこそ為し得た集合知の神髄のようなものを感じました。

まぁ、そのためか、今回の演奏会は自分の知らない曲が多かったです。
これまでのGAMEバンドの演奏会では、少なくとも半分以上は原曲を知っていたものですが、今回は知っている曲を数えた方が早いくらいでした。

それなのに、演奏会に足を運んだ理由は、ゲーム音楽好きであることと、これまでずっとGAMEバンドの演奏会に通い続けていたことが、比重としては大きいです。
あと、友人が団員にいる唯一の楽団という点も、多分大きいかもしれません。
しかし、足を運んだ理由はどうであれ、結果的には行って良かったと思えたし、とても満足した演奏会でした。

■第2部で見せた、編成転換の妙
構成は、いつもの通りの全3部構成。
ただ、中身がいつもとはちょっと異なるところがありました。

第1部は、コスプレあり寸劇ありの、フル編成の吹奏楽。誤解を恐れずにぶっちゃけて言えば、通常運行のGAMEバンドです。
第2部は、少人数のアンサンブル。
第3部は、再びフル編成の吹奏楽。ただし、衣装は正装。
そんなわけで、過去の演奏会とは、第2部が随分大きく様相の異なるものでした。

その大きく異なった第2部のアンサンブルですが、全6組が入れ替わり立ち代わりで登場し、メドレー形式に組み立てられた曲を演奏していくものでした。
それ自体は時々見られるものですが、特に今回素晴らしかったのは、演奏もさることながら、パーティーの入れ替えのスムーズさ。
最初の組がステージに向かって左側前方に陣取り、そこをライトアップして演奏を披露している間に、薄暗い右手側で次のパーティーの席や譜面台をセッティング。
1組目の演奏が終わったら、あまり間を置かずに右手側をライトアップし、2組目の演奏開始。
その間に、左手側か奥側の薄暗いところで3組目のための席や譜面台をセッティング。
・・・というのを繰り返すことで、曲と曲の間の待ち時間を短縮。
これは素晴らしい配慮でした。これを考えた方には拍手を送りたいです。

そういえば、今ふと閃いたのですが、あのテンポの良いパーティーの入れ替え、なんとなく「7 ~モールモースの騎兵隊~」のバトルシステムっぽい。

■ゲーム音楽と吹奏楽らしさというもの
演奏は、前回よりもとても上手かったように感じました。
確かに音を外すことが時々あって完璧とは言い難いですが、そこはまぁ、アマチュアの吹奏楽団ですし、それほど気になるものではありませんでした。
全体的に音が安定していて、安心して聴けたような気がします。
不安定な旋律を耳にして不安になる、ということは、今回ありませんでした。

今回の演奏に対して何故か強く抱いたイメージが、「ちゃんと吹奏楽している」でした。
演奏された楽曲は確かにゲーム音楽だし、ゲーム音楽らしい情熱的な曲が連発していたのですが、吹奏楽の演奏としてもちゃんと聴けたというか。
なんかこう、吹奏楽コンクールとか、高校野球の応援演奏とか、そんな空気感を醸し出していました。
ひょっとしたら、吹奏楽コンクールでしれっと演奏されてもゲーム音楽だと気付かれないのではないかと、鑑賞しながら漠然と思った記憶があります。
「ゲーム音楽」と「吹奏楽」が良い塩梅で融合しているような、そんなイメージ。
それくらい、とても「吹奏楽している」感じがしました。

おそらく、自分の知らない曲が多かったから、そう感じたのかもしれません。
もしくは、吹奏楽らしさを十二分に引き出すような選曲だったからとも考えられます。
繊細さはオーケストラに任せて、自分たちは吹奏楽らしさを追求する、そんな気構えを音色から感じました。
剥き出しの熱意が音に込められて、鑑賞している自分へと真っ直ぐに向けられているような。
とても真っ直ぐで素直な音の色を見たような気がしました。

また、プログラムの性質上、すごく演奏の難しそうな曲ですら、空中分解させることなく見事にまとめ上げていた点も素晴らしかったです。
無理をせず、でも挑戦的な姿勢を崩さない、そして一度決めたら改善しつつもやり遂げる、その精神がとても眩しく見えました。

■いつもより控えめな演出、演奏に注力
演出は、過去の演奏会に比べると控えめでした。
作り込まれた演出があったのは、最初の2曲ほど。
それ以外はちょっとした演出がちまちま挟み込まれていただけで、どちらかと言えば演奏に注力していたように感じました。

演出らしい演出が少なかったのは、いつもより会場が小さかったからかもしれません。
大道具が必要になるような大掛かりな演出のできるスペースがない、というのも、演出がこじんまりとしていた理由の一つのように思いました。
あくまで演奏会なので、演出はほどほどが良いと個人的には思っていたりもするので、今回のような控えめな演出もアリでした。
大きな演出も、あったらあったで楽しむ気満々でしたが。

ただ、前回よりも会場が小さい分、客席は結構埋まっていたように見えました。
2階席を解放せず、1階席に限定していたのも、席が埋まっているように見えた要因かもしれません。
個人的には、大きくともスカスカな座席よりは、小さくてもそこそこ座席が埋まっている方が、なんとなく雰囲気が良い感じがしました。あくまで「なんとなく」ですが。

演出が控えめだったこともあってか、GAMEバンド常連組への内輪受けを狙った演出はなりを潜めていました。
そういった演出があったのは、最初の2曲ぐらいでしょうか。
それ以降は初見さんにも優しくなっていて、鑑賞しやすくなっていました。

■テンポよく曲が切り替わるメドレー
今回、演奏された曲の数がとても多かったです。
言葉は悪いのですが、数えるのがイヤになるくらい数多くの曲が、メドレー形式で演奏されました。
体力的にも時間的にも限られた尺の中に、よくこんなに大量の曲に押し込んだものだと、心底感心したほどです。

そのため、テンポよくポンポン次の曲へと移行していくメドレーがほとんどでした。
新しい曲が始まったと思ったら、すぐに次の曲へバトンタッチするような、まるで流れる川のように次々と様々な曲が紡がれました。
飽きが来る前に次へ次へと移行していくので、それが逆に小気味良くもありました。

ただ、その分、1曲1曲の演奏時間がとても短かったです。
今回、原曲の知らない曲ばかりで自分のイチオシ曲がほぼなかったので、自分的にはもっとじっくり演奏して欲しかったという要望を抱かなかったのですが。
人によっては「この曲、もっとじっくりしっかり聴きたかった・・・」という感想が出てくるかもしれません。
この辺の匙加減は、難しいところだと思います。
あの曲もやりたい、この曲もやりたいとなると、どうしても1曲あたりの尺を短くせざるを得ませんし、さりとて1曲あたりの尺を長く取ると、演奏したくてもできない曲が出てくるでしょうし。
どれをどこまでじっくり演奏するか、どれをさらっと流すか、というのは、曲の演奏順や構成を考える上で、結構重要な要素のような気がします。

メドレーといえば、今回演奏されたメドレーはどれも、曲と曲の繋ぎがとてもスムーズで滑らかでした。
ぶつ切り感を感じさせない、違和感のない繋ぎで。
気が付いたら次の曲に移行していた、ということが、少なくなかったです。

■演奏以外のその他もろもろ
MCは、これまでのGAMEバンドでお馴染みのコンビでした。
女性MCの方の仕切りが、前回同様にバッサバッサと進めていく感じで、見ていて気持ちの良い進行っぷり。
あの仕切りが、個人的にはとても好きです。
それと、聞き取りやすい通る声も好きです。

そういえば、男性MCの方が、第1部の途中から羊角+枕という格好だったのですが、あれは「キャサリン」の主人公ヴィンセントだったのでしょうか。

あ、それと、今回忘れてはならない一大事と言えば、祝電芸。
祝電芸といえば、毎回とても詩的な祝電を送ってくることで有名なNGME(通称、なごげー)さんのお家芸だとばかり思っていました。
今回、そのなごげーを上回る祝電が披露され、観客席が少しどよめいたのが印象的でした。
なごげーを超える祝電芸は、東北の雄・仙台方面からやってきました。
仙台を拠点に活動されているゲーム音楽吹奏楽団「しかし、MPがたりない」(通称、MP)さんからのものです。
祝電の内容が合いの手を要求するものだと明かされるや、「な、なんだと・・・」と観客が一瞬ざわめきました。
しかし、それも束の間、実際に祝電が披露されると、躊躇なく合いの手を入れる奏者&観客。
よく調教されているなぁ、と思いつつ、MPさんのGAMEバンド(奏者、観客ともに)に対する謎の信頼を、その祝電から感じました。

一方で、なごげーさんの祝電も披露されたのですが、今回の祝電はいつものとは少し毛色の異なるものでした。
いつもであれば大真面目で素敵に詩的な文章なのですが、今回は笑いを取りに行く方向。
そのへんも、GAMEバンドの特色をよく掴んでいるという妙な信頼関係を垣間見た気がします。
GAMEバンドって、横の繋がりが強いですよね。いいな、そういうの。すごくほっこりしました。

■感想まとめ
前回の演奏会からおよそ1年振りの開催となったGAMEバンドの演奏会。
いろいろツラツラと書き連ねましたが、端的に感想をまとめると「とても楽しかった!」の一言に尽きます。
知らない曲ばかりだったので、ついていけるか開演まで不安だったのですが、全くの杞憂でした。
吹奏楽らしさとGAMEバンドらしさを生かした構成・編曲・演奏に、原曲を知らないなりにもゲーム音楽らしさが感じられて、とても満足しました。すごく楽しかったです。

既に第8回、第9回の演奏会の企画にも着手しているとのことなので、この先も期待しています。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] MUSICエンジン 第八回演奏会

8月17日(土)に、ゲーム音楽を弦楽+木管の小規模オーケストラ編成で演奏する楽団「MUSICエンジン」の8回目となる演奏会が開催されたので、行ってきました。
会場は、三鷹市芸術文化センター 風のホール。
14:00に開演し、16:05に終演しました。

■オール「イーハトーヴォ物語」プログラム
台風一過の影響による猛烈な暑さの中、三鷹駅から会場のホールまで徒歩15分の距離。
どうも今春から体調が優れなくて日々あまり食べておらず体重激減真っ最中、という自己管理能力の欠如も影響していたと思いますが、演奏会当日は運悪く命の危険を感じるほどの暑さ。
あまりの暑さで「あつい・・・あつさでしねる・・・」と飛びかける意識を必死で繋ぎ留めつつ亡者のようにフラフラしながら、なんとか会場に到着できました。
駅から徒歩10分以上の距離に会場がある真夏の演奏会は、社会人の経済力を発動させ、大人しくバスかタクシーを利用した方が良いかもしれません。次回からそうしよう。

そんな前置きはさておき。
今回のMUSICエンジンは、オール「イーハトーヴォ物語」プログラム。
まさかの「イーハトーヴォ物語」オンリーに、Twitterで初報を目にした時は「・・・はえ?」と変な声が出ました。
SFC時代(1993年発売)の作品が、26年の時を経たこのタイミングで、しかし作品自体はマイナーで、OST全曲を演奏しても作品単体で演奏会が成立するほど尺が長くないのに、え、どういうこと? と大混乱。
しかし、常にハイクオリティな演奏を奏でる信頼のMUSICエンジンが手掛けるとあっては、行かないわけにはいきませんでした。

ちなみに、自分はゲーム未プレイです。どんなゲームなのかすら、実は知りません。
ただ、OSTとDL販売していた「組曲 イーハトーヴォ物語 ピアノ版」は持っているので、曲だけは知っています。
確か「PRESS START 2012」で演奏された「イーハトーヴォ賛歌」が最初の出会いで、その時に一発で惚れ込み勢いのままOSTを購入。
ピアノ版も、収録曲にシンフォニック・アレンジ版「イーハトーヴォ賛歌」があると知って、無意識のうちにポチッていました。
それくらい「イーハトーヴォ賛歌」が大好きで、今回の本命もその曲でした。

■優しくノスタルジックで、旅情感のある調和と旋律
楽団の編成は、小規模のオーケストラというか、大規模のアンサンブルというか。
楽器編成で言えば、

・弦楽器4種(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
・木管楽器4種(フルート、オーボエ、クラリネット、バスーン)
・ホルン
・パーカッション
・ピアノ
・ハープ

という形式でした。
フルオケからホルン以外の金管楽器を抜いたような形です。
曲によっては、チェンバロや鍵盤ハーモニカ、おもちゃのラッパなども登場していました。

MUSICエンジンは、音楽を生業とされているプロの方々が有志で集まって結成された楽団。
そんな総勢25名のメンバーによって奏でられた「イーハトーヴォ物語」は、とても優しくて、ノスタルジックで、旅情感を感じさせる演奏でした。
ゲーム音楽と言うと、バトル曲でバーンと熱くたぎったり、泣きメロで全力で泣かせにきたりと、そういう派手さを伴うことが多いものです。
しかし、今回はそういうものはほとんどなくて、ひたすらに優しい。
音色も旋律も調和も、穏やかに爽やかに流れるような風のよう。
昔を懐かしみつつ心が温かくなるような、そんな優しさに溢れていました。
派手な曲も泣きメロも好物だけど、こういう優しい演奏会もいいなぁ。心が落ち着く。

音楽で生計を立てている方々の演奏なので、演奏自体はプロ級。
音楽ド素人の自分が言うのも何ですが、問答無用で上手いです。
いや、上手いというレベルすら越えて、音へのこだわりをとても強く感じるほどです。
その上、演奏したくてしているという方々ばかりなので、作品愛もすごいです。
MUSICエンジンの演奏会ではいつも感じることなのですが、プロ級の技術力で、作品愛をたっぷり込めて演奏すると、派手さは無くてもこんなに素晴らしい演奏になるのかと、今回も感銘を受けました。

そんな素晴らしい演奏のおかげで、「イーハトーヴォ賛歌」以外の楽曲も、なんとなく自分の中に落ち着いた感じがしました。
これまでOSTやピアノ版を聴いていても、「イーハトーヴォ賛歌」以外の楽曲の印象が薄くて、耳に入ってもそのまますり抜けていってしまっていました。
それが、今回の演奏会を経たことにより、「イーハトーヴォ賛歌」以外の楽曲の素晴らしさにも気付けて、記憶への定着化ができたような気がします。

■編曲はほぼOST準拠、一部未収録曲を含めたメドレーあり
編曲は、概ねOST準拠だったと思います。
ゲーム未プレイで、OSTとピアノ版の楽曲しか知らない身なので、あまり確かなことは言えませんが。
ただ、自分の記憶に残っていた曲とのズレは、あまり感じませんでした。
そのため、曲が次々と演奏される度に「あー、こんなメロディの曲あったあった!」とワクワクしながら、ずっと心地良い音の流れに身を任せていました。

一部楽曲では、OSTのトラック15にあるSFC音源版メドレーでしか聴けない曲名不明の曲が組み込まれ、メドレー形式で演奏されました。
曲名不明なので、プログラムには記載されていません。
SFC音源版はあまり聴き込んでいないため、曲名不明の曲では「こんな曲あったっけ?」と思いつつも、しかし他の曲から浮くということもなく。
すんなり「あ、これ良い曲だな」とストンと入ってきた感じがしました。

■演奏とトークによるサンドイッチ構成
演奏会全体の構成は、演奏とトークで半々という感じでした。
他の演奏会より、トークが多めだった印象です。
まぁ、「イーハトーヴォ物語」はOST収録曲を全曲演奏してもそれほど尺が長くないので、トークがないとものすごいボリューム不足になっていたと思うので、これは致し方ないというか、むしろたまにはアリかなと思いました。

トークは、「イーハトーヴォ物語」の作曲家である多和田吏氏と、MCの尾酒粕行さんによるインタビュー形式で進行。
次に演奏する曲はゲームのどういうシーンで流れる曲か、そのためどういうイメージで作曲したのか、という内容でした。
特に前者の説明がとても詳細で、ゲーム未プレイの身としてはとても助かりました。
トークの内容を踏まえつつ演奏に耳を傾けていたら、容易に情景を思い浮かべることができました。

どの曲をどんなイメージで作曲したか、という方の内容は、実はあまり覚えていません。
すごくこだわりを持って作曲されていて、音楽家ってすごいなー、と感心した覚えはあります。
小並感丸出しで申し訳ないのですが、ずっと「なんか、すごい」が頭の中で渦巻いていました。

全体的には畏まったものではなく、開発当時の思い出話や作曲の方針、時々爆弾発言が飛び出したりと、ユーモアを交えた楽しいトークでした。
多和田氏がすごく気さくによく喋られていたのも、印象的でした。
作曲家という単語から、もっと怖いというか気難しいイメージを抱いていましたが、まさかの真逆。
トーク中は、ものすごく熱く語るお喋りなおっちゃん、という印象を強く受けました。
ただ、後で気付いたことなのですが、熱く語る姿から、それだけに「イーハトーヴォ物語」が多和田氏にとって特別で、思い入れの強い作品なのだろうなぁ、という想いを感じました。

トークとは若干外れるのですが、MCの尾酒さんの声が、「イーハトーヴォ物語」の主人公(パッケージイラストの男性)のイラストからイメージしていた声と、ものすごくピッタリ一致。
なんかこう、凡庸だけど素朴な声質に、瞬間的に「パッケージで見たことある声だ!」と、よくよく考えれば我ながら意味不明なことを思ったほど。
それくらい、声とイラストのイメージが一致していました。

自分の席がかなり前方の中央付近だったので、MCの尾酒さんが初登壇されたとき、台本を持つ手が震えているのが見えて、思わず心の中で「がんばれっ!」と手に汗握って応援していました。
演奏会が進むにつれて、震えがみられなくなっていきましたが。
司会進行、とても上手だったと思います。

なお、ロビーでは物販コーナーがあり、CD版「組曲 イーハトーヴォ物語 ピアノ版」の先行販売を行っていました。
MUSICエンジンの公式サイトに収録曲目リストが掲載されているのですが、それを見た限りでは、DL版に「カエルの親分」を追加して、シンフォニック・アレンジ版「イーハトーヴォ賛歌」を抜いた感じなのでしょうか。
DL版を持っているのでCD版の購入は見送ったのですが、今にして思えば買っておいても良かったかなと、若干後悔しています。

■演奏会前にあった気遣いへの感謝を込めて
この際なので、演奏会前のちょっと嬉しかった気遣いについても少し。

今回の演奏会、「イーハトーヴォ賛歌」を聴きたいが為に反射的にチケットをゲットしたのですが、チケット取ったもののゲーム未プレイの自分が行って良いものかどうかという悩みも心の底にずっと燻っていました。
箱は大きくないし、俺なんかが行くより、もっと熱心なファンが行った方が良いんじゃないかと思うこともしばしば。
そんな中、「よし、行こう!」と前向きになれたのは、TLに流れてきたのコントラバスの橋本さんのTweetでした。







何気ないTweetだったかもしれませんが、このTweetが自分の中で燻っていた迷いを吹き飛ばしてくれた気がしました。
なんかこう、「あ、行ってもいいんだ」と認めてもらえたような、救われたような、そんな気分。
このおかげで、心置きなく迷いなく演奏会に行くことができました。

■感想まとめ
オール「イーハトーヴォ物語」という非常にレアな演奏会でしたが、優しさと懐かしさがたっぷり込められた演奏が聴けて、多和田氏の思い入れたっぷりの熱いトークが聞けた、とても濃厚なひと時でした。
音色的にも、空気感的にも、そしてゲーム未プレイにも、ずっと優しさで包み込んでくれていたような、そんな演奏会でした。
こういう派手さのない優しさオンリーの演奏会も、たまには良いなぁとしみじみ実感。
「イーハトーヴォ物語」だけのプログラムは今後もう二度とないかもしれませんが、そんな稀有な機会に出会えたこと、演奏会に行けたこと、優しさに触れることができたことに感謝してもしきれません。
作曲者の多和田氏、演奏者の方々、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond

7月28日(日)に、「OCTOPATH TRAVELER」(以下、オクトラ)の公式ライブコンサート OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond(以下、オクトラBBB)が開催されたので、昼公演に行ってきました。
会場は、オリンパスホール八王子。
14:35頃に開演し、16:50頃に終演しました。

日曜日に八王子とか、なんでそんな遠いところを会場として選定したのか少々不思議に思っていましたが、Twitterのフォローさんが呟かれた「八(octo)王子」という指摘を拝見して、なるほど納得。
そういう意味を込めて八王子を選択されたのなら、仕方ありません。むしろ、どんと来い(盛大な手のひら返し)。

■発売後約1年でコンサート開催という異例の大躍進
オクトラは、昨年7月に発売されたばかりのRPGです。
シリーズものならいざ知らず、完全新規タイトルが発売後およそ1年でコンサートを開催するというのは、異例のスピード展開だと思います。
近年、BGMに定評のあるゲームタイトルであればコンサートの開催されやすい素地が出来ているとはいえ、コンシューマゲームでこの展開の速さはかなり珍しいです。
自分がゲーム音楽好きなこともあって、いつどこでどんな作品のコンサートが開催されるか日々チェックしていたり、実際に数多くのコンサートに足を運んだりしていますが、発売後1年でコンサート開催はあまり聞いたことがありません。
「ブレイブリーデフォルト」が発売直後にライブコンサート(ルクセンダルク紀行)を開催したケースがありましたが、その時以来のスピード出世ではなかと。
もっとも、BDFFに関しては、作曲を手掛けられたRevoさんの知名度の高さがあってこその、異例のスピード開催だったと思いますが。
そう考えると、オクトラBBBは相当なレアケースです。
それほど急速にオクトラ人気が一気に広まったということでしょうか。

とはいえ、オクトラにはOSTから入った身としては、念願のコンサートです。
いつかは生演奏で聴きたいと、OSTをエンドレス再生していた時から願っていたことなので、嬉しくないわけがありません。
今回のライブ、開催が決定してチケットを入手してからずっと、ものすごく楽しみにしていました。
どれくらい楽しみにしていたかと言うと、台風が発生して今週末にぶつかるかもというニュースを見たときに肝を冷やしつつ、しかし這ってでも会場に行ってやると決死の覚悟を決めたくらいです。
幸い、台風の影響はさほどのものではなく、むしろ台風一過の晴天で暑いくらいの気候でしたが。

■楽しくて仕方なかった熱くたぎる素晴らしい演奏
とまぁ、それくらい楽しみにしていたオクトラBBBでしたが、実際に演奏が始まったら想像以上にめちゃくちゃ楽しかったです。
もうずっと、ひたすらに楽しかったです。最初から最後までニヤニヤが止まりませんでした。
あの曲もこの曲も、演奏される度に心の中で「なにこれ超格好良いーっ!!」を連続で叫んでいました。
本当にどれも格好良いし、熱いし、たぎるし、格好良いし(大事なことなのでry

「フロストランド地方」のようなしっとりした演奏もあれば、バトル曲のような直球で熱くたぎる曲もあり。
しかし、どんな曲からも、演奏者の方々だけでなく作曲の西木康智氏と編曲者の方々の熱い想いも感じられて、それでとにかく熱かったように思います。
その熱さに当てられて、気分が高潮し、ひたすらに楽しく感じられたのかもしれません。
なんだろう、もう本当に心底楽しかったです。
終演した今となっては、熱かった、たぎった、格好良かった、楽しかったという感想しか残っていません。
楽しさの極みに達すると言葉を失うという、あの状態です。

生演奏のオクトラは、もう予想の範囲を超えるほどに熱くて迫力がありました。
音の圧力をとにかくすごく強く感じて、ずっと圧倒されっぱなし。
アコースティックサウンドで音に包まれたかと思えば、バトル曲で音にぶん殴られていたり、終始音に翻弄されたような気分です。
けれど、それすらも楽しかった記憶に直結しています。

■基本的には「Break & Boost」のアレンジを踏襲
今回演奏された曲の9割は、発売済みのアレンジアルバム「Break & Boost」に収録されている曲そのままでした。
残り1割の要素は、ライブ用にフレーズが変わっていたり、アドリブが入っていたり、BreakとBoostをブレンドしたようなアレンジを施していたり。
概ね「Break & Boost」のままだったので、新鮮味こそ薄いものの、あのアルバム収録曲を生演奏するとこんなにもすごい迫力になるのかという驚きがありました。

それと、1割の違いを演奏の中から探すのも、興味深いというか面白かったです。
「今の裏で流れてたフレーズ、微妙にアルバム収録版と違うけれど面白いなぁ」とか「このフレーズを繰り返し重ねてきたか」とか「おー、今のアドリブ格好良い!」とか。
ちょいちょい新しい発見があって、それを探すのが楽しくもありました。

なお、今回のライブでは、物販で販売開始された「Break & Boost -Extend-」の収録曲も演奏されました。
そちらの収録曲はさすがに未知の領域だったので、それら楽曲は真っ新な気持ちで楽しめました。

■演奏以外で良かった点とほっこりした点
今回のオクトラBBB、ライブという位置付けだったこともあって、ゴリゴリに剥き出しのバンドサウンドでオールスタンディングだったらどうしよう、という一抹の不安が、開演前までありました。
好みの問題で、エレギやドラムがはっちゃけるバンドサウンドが、あまり得意ではなく。
さらに、年齢的・体力的にスタンディングがツラいということもあり。
そんな不安を開演前には抱いていたのですが、結果的にはずっと座ってじっくり聴けたので、正直助かりました。
また、終始バンドサウンドごり押しというわけでもなかった点も、個人的には高評価に繋がったポイントの一つです。
まぁ、バトル曲では身体を動かしてリズムに乗りたくて仕方なかったりもしましたが。

オクトラBBBの司会進行は、オクトラの作曲家・西木康智氏。
原稿丸読みっぷりが分かるような初々しさの感じられるMCで、思わず心の中で「がんばれ!」と応援していました。
なお、第1部の途中で物販のグッズ紹介コーナーがあり、そこの一幕には非常にほっこりさせられました。
西木氏がグッズを紹介しようとしたら、演奏メンバーの方々が3人ほどひょこひょこっと西木氏の元に集まり、自然とアシスタントをすることに。
西木氏の反応を見るに、事前打ち合わせでそうしようと決めていたことではなかった様子。
そのままの流れで、西木氏がグッズを紹介→そのグッズをメンバーさんに手渡し→メンバーさんが両手で掲げ持つ、という展開になっていました。
メンバーの仲の良さが垣間見れて、すこぶるほっこりしました。
なにこの仲良しっぷり。可愛いかよっ!

西木氏のMCと言えば、「いつかオーケストラで演奏したい」というようなことを仰られた際には、思わず小さくガッツポーズを決めていました。
オクトラは、ぜひともフル編成のオーケストラで聴きたいです。
いつか実現させてください。すごく期待しています。

■演奏以外の面では引っかかった点も
演奏が素晴らしく熱くて楽しかっただけに、運営側の手際の悪さはやや引っ掛かりを覚えました。
物販待機列や入場待機列の形成がひどくアバウトだったり、形成後の導線がルーズだったり、開場前にロビーがキャパオーバーして入場規制がかかったり、Blu-ray予約で終演後に大行列ができていたり。
いずれもリスクとして予測可能なことだと思うのですが。
ここ1, 2年のスクエニのコンサートでは、過去の教訓やナレッジを根こそぎ捨ててしまったかのような手際の悪さを感じます。
数年前までは見事な捌きっぷりだったのに、どうしたのでしょうか?

そういえば、Blu-ray予約の行列、夜公演までには捌けたのかなぁ。
# 自分の予約が完了したのが17:40頃で、まだ後続がたくさんの方々が残っていました。

■感想まとめ
演奏以外の点で若干の引っ掛かりがありつつも、演奏自体はとても素晴らしく熱くたぎるもので、ものすごく楽しかったです。ひたすらに楽しかったです。
念願の生演奏だったから、というのも関係していますが、演奏に込められた色々な人の様々な想いとか熱量とかがあちこちから感じられて、それを直接肌で感じ取れたのも、楽しかった要因の一つだと思います。
想像以上に楽しかったです。大満足でした。

せっかくの機会なので欲を言えば、個人的にはオケサウンドが大好物なので、いつかオクトラのオーケストラコンサートを開催してほしいです。
オクトラとオケは、きっと相性が良いと思うのです。
ぜひいつか、お願いします!


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。