[GMEV] Game Addict's Music Ensemble "7"th Concert

8月25日(日)に、ゲーム音楽専門の吹奏楽団「Game Addict's Music Ensemble」(通称、GAMEバンド)の7回目となるコンサート「"7"th Concert ~ゲームバンドの楽士隊~」が開催されたので、行ってきました。
会場は、和光市民文化センター サンアゼリア。
13:30に開演し、16:45頃に終演しました。

あんまりじっくり感想を書いている時間がなかったので、申し訳ないですがかなり書き殴り状態です。
誤字脱字や表現の不備、思い違い、書き忘れがあると思うので、後ほど推敲してこっそり改訂します。

■古今東西、プラットフォーム問わず、幅広いタイトルをカバーしたプログラム
ゲーム音楽専門の楽団が多数見られるようになった昨今。
GAMEバンドの演奏会が、ついに7回目を迎えました。
第2回演奏会から足を運んでいる身としては、感慨深いです。
ついに第7回かぁ、時間が流れるのは早いなぁ。
・・・・・・はいそこ、「あれ? GAMEバンドってもっと何回も演奏会開催してなかったっけ?」というツッコミは愚問というものです。心の奥底に秘めておきましょう。

ナンバリング公演としては7回目となる本公演のコンセプトは、ズバリ「7」。
「7」にちなんだ様々なゲームタイトルが、アラカルト形式で演奏されました。
分かりやすく「7」に絡んでいるものや、ゲームタイトルがド直球で「7」なものから、説明されても「いやそれわかんねーよ!」と思わずツッコミを入れたくなったものまで、かなり多様なタイトルが揃っていました。
本当に多種多様で、GAMEバンドのカバー範囲の広さを思い知らされた気分です。
パンフレットに記載されたプログラムを見たときには、「まさか、そんなところからも拾ってくるの!?」と困惑に似た驚きすら感じました。
でも、そんな変化球満載なプログラムからもGAMEバンドらしさを感じ、妙な納得感も覚えました。
なんというか、安心の変化球、というか、変化球あってこそのGAMEバンド、というか。

全体的には、わりと最近(2000年代以降)のゲームタイトルの曲が多かった印象です。
ゲーム音楽の演奏会によく取り上げられるタイトルの割合は少な目で、むしろ演奏されることが稀なタイトルの方が多かったような気がします。
また、コンシューマ機だけでなく、ACやPC、果てはスマホゲームまで、機種を問わず幅広いプラットフォームを網羅。
そういう意味でも、多種多様です。
いったい原曲をどこから仕入れてくるんだろうと、不思議でなりません。
三人寄れば文殊の知恵とは、このようなことを指すのでしょうか。
団体だからこそ為し得た集合知の神髄のようなものを感じました。

まぁ、そのためか、今回の演奏会は自分の知らない曲が多かったです。
これまでのGAMEバンドの演奏会では、少なくとも半分以上は原曲を知っていたものですが、今回は知っている曲を数えた方が早いくらいでした。

それなのに、演奏会に足を運んだ理由は、ゲーム音楽好きであることと、これまでずっとGAMEバンドの演奏会に通い続けていたことが、比重としては大きいです。
あと、友人が団員にいる唯一の楽団という点も、多分大きいかもしれません。
しかし、足を運んだ理由はどうであれ、結果的には行って良かったと思えたし、とても満足した演奏会でした。

■第2部で見せた、編成転換の妙
構成は、いつもの通りの全3部構成。
ただ、中身がいつもとはちょっと異なるところがありました。

第1部は、コスプレあり寸劇ありの、フル編成の吹奏楽。誤解を恐れずにぶっちゃけて言えば、通常運行のGAMEバンドです。
第2部は、少人数のアンサンブル。
第3部は、再びフル編成の吹奏楽。ただし、衣装は正装。
そんなわけで、過去の演奏会とは、第2部が随分大きく様相の異なるものでした。

その大きく異なった第2部のアンサンブルですが、全6組が入れ替わり立ち代わりで登場し、メドレー形式に組み立てられた曲を演奏していくものでした。
それ自体は時々見られるものですが、特に今回素晴らしかったのは、演奏もさることながら、パーティーの入れ替えのスムーズさ。
最初の組がステージに向かって左側前方に陣取り、そこをライトアップして演奏を披露している間に、薄暗い右手側で次のパーティーの席や譜面台をセッティング。
1組目の演奏が終わったら、あまり間を置かずに右手側をライトアップし、2組目の演奏開始。
その間に、左手側か奥側の薄暗いところで3組目のための席や譜面台をセッティング。
・・・というのを繰り返すことで、曲と曲の間の待ち時間を短縮。
これは素晴らしい配慮でした。これを考えた方には拍手を送りたいです。

そういえば、今ふと閃いたのですが、あのテンポの良いパーティーの入れ替え、なんとなく「7 ~モールモースの騎兵隊~」のバトルシステムっぽい。

■ゲーム音楽と吹奏楽らしさというもの
演奏は、前回よりもとても上手かったように感じました。
確かに音を外すことが時々あって完璧とは言い難いですが、そこはまぁ、アマチュアの吹奏楽団ですし、それほど気になるものではありませんでした。
全体的に音が安定していて、安心して聴けたような気がします。
不安定な旋律を耳にして不安になる、ということは、今回ありませんでした。

今回の演奏に対して何故か強く抱いたイメージが、「ちゃんと吹奏楽している」でした。
演奏された楽曲は確かにゲーム音楽だし、ゲーム音楽らしい情熱的な曲が連発していたのですが、吹奏楽の演奏としてもちゃんと聴けたというか。
なんかこう、吹奏楽コンクールとか、高校野球の応援演奏とか、そんな空気感を醸し出していました。
ひょっとしたら、吹奏楽コンクールでしれっと演奏されてもゲーム音楽だと気付かれないのではないかと、鑑賞しながら漠然と思った記憶があります。
「ゲーム音楽」と「吹奏楽」が良い塩梅で融合しているような、そんなイメージ。
それくらい、とても「吹奏楽している」感じがしました。

おそらく、自分の知らない曲が多かったから、そう感じたのかもしれません。
もしくは、吹奏楽らしさを十二分に引き出すような選曲だったからとも考えられます。
繊細さはオーケストラに任せて、自分たちは吹奏楽らしさを追求する、そんな気構えを音色から感じました。
剥き出しの熱意が音に込められて、鑑賞している自分へと真っ直ぐに向けられているような。
とても真っ直ぐで素直な音の色を見たような気がしました。

また、プログラムの性質上、すごく演奏の難しそうな曲ですら、空中分解させることなく見事にまとめ上げていた点も素晴らしかったです。
無理をせず、でも挑戦的な姿勢を崩さない、そして一度決めたら改善しつつもやり遂げる、その精神がとても眩しく見えました。

■いつもより控えめな演出、演奏に注力
演出は、過去の演奏会に比べると控えめでした。
作り込まれた演出があったのは、最初の2曲ほど。
それ以外はちょっとした演出がちまちま挟み込まれていただけで、どちらかと言えば演奏に注力していたように感じました。

演出らしい演出が少なかったのは、いつもより会場が小さかったからかもしれません。
大道具が必要になるような大掛かりな演出のできるスペースがない、というのも、演出がこじんまりとしていた理由の一つのように思いました。
あくまで演奏会なので、演出はほどほどが良いと個人的には思っていたりもするので、今回のような控えめな演出もアリでした。
大きな演出も、あったらあったで楽しむ気満々でしたが。

ただ、前回よりも会場が小さい分、客席は結構埋まっていたように見えました。
2階席を解放せず、1階席に限定していたのも、席が埋まっているように見えた要因かもしれません。
個人的には、大きくともスカスカな座席よりは、小さくてもそこそこ座席が埋まっている方が、なんとなく雰囲気が良い感じがしました。あくまで「なんとなく」ですが。

演出が控えめだったこともあってか、GAMEバンド常連組への内輪受けを狙った演出はなりを潜めていました。
そういった演出があったのは、最初の2曲ぐらいでしょうか。
それ以降は初見さんにも優しくなっていて、鑑賞しやすくなっていました。

■テンポよく曲が切り替わるメドレー
今回、演奏された曲の数がとても多かったです。
言葉は悪いのですが、数えるのがイヤになるくらい数多くの曲が、メドレー形式で演奏されました。
体力的にも時間的にも限られた尺の中に、よくこんなに大量の曲に押し込んだものだと、心底感心したほどです。

そのため、テンポよくポンポン次の曲へと移行していくメドレーがほとんどでした。
新しい曲が始まったと思ったら、すぐに次の曲へバトンタッチするような、まるで流れる川のように次々と様々な曲が紡がれました。
飽きが来る前に次へ次へと移行していくので、それが逆に小気味良くもありました。

ただ、その分、1曲1曲の演奏時間がとても短かったです。
今回、原曲の知らない曲ばかりで自分のイチオシ曲がほぼなかったので、自分的にはもっとじっくり演奏して欲しかったという要望を抱かなかったのですが。
人によっては「この曲、もっとじっくりしっかり聴きたかった・・・」という感想が出てくるかもしれません。
この辺の匙加減は、難しいところだと思います。
あの曲もやりたい、この曲もやりたいとなると、どうしても1曲あたりの尺を短くせざるを得ませんし、さりとて1曲あたりの尺を長く取ると、演奏したくてもできない曲が出てくるでしょうし。
どれをどこまでじっくり演奏するか、どれをさらっと流すか、というのは、曲の演奏順や構成を考える上で、結構重要な要素のような気がします。

メドレーといえば、今回演奏されたメドレーはどれも、曲と曲の繋ぎがとてもスムーズで滑らかでした。
ぶつ切り感を感じさせない、違和感のない繋ぎで。
気が付いたら次の曲に移行していた、ということが、少なくなかったです。

■演奏以外のその他もろもろ
MCは、これまでのGAMEバンドでお馴染みのコンビでした。
女性MCの方の仕切りが、前回同様にバッサバッサと進めていく感じで、見ていて気持ちの良い進行っぷり。
あの仕切りが、個人的にはとても好きです。
それと、聞き取りやすい通る声も好きです。

そういえば、男性MCの方が、第1部の途中から羊角+枕という格好だったのですが、あれは「キャサリン」の主人公ヴィンセントだったのでしょうか。

あ、それと、今回忘れてはならない一大事と言えば、祝電芸。
祝電芸といえば、毎回とても詩的な祝電を送ってくることで有名なNGME(通称、なごげー)さんのお家芸だとばかり思っていました。
今回、そのなごげーを上回る祝電が披露され、観客席が少しどよめいたのが印象的でした。
なごげーを超える祝電芸は、東北の雄・仙台方面からやってきました。
仙台を拠点に活動されているゲーム音楽吹奏楽団「しかし、MPがたりない」(通称、MP)さんからのものです。
祝電の内容が合いの手を要求するものだと明かされるや、「な、なんだと・・・」と観客が一瞬ざわめきました。
しかし、それも束の間、実際に祝電が披露されると、躊躇なく合いの手を入れる奏者&観客。
よく調教されているなぁ、と思いつつ、MPさんのGAMEバンド(奏者、観客ともに)に対する謎の信頼を、その祝電から感じました。

一方で、なごげーさんの祝電も披露されたのですが、今回の祝電はいつものとは少し毛色の異なるものでした。
いつもであれば大真面目で素敵に詩的な文章なのですが、今回は笑いを取りに行く方向。
そのへんも、GAMEバンドの特色をよく掴んでいるという妙な信頼関係を垣間見た気がします。
GAMEバンドって、横の繋がりが強いですよね。いいな、そういうの。すごくほっこりしました。

■感想まとめ
前回の演奏会からおよそ1年振りの開催となったGAMEバンドの演奏会。
いろいろツラツラと書き連ねましたが、端的に感想をまとめると「とても楽しかった!」の一言に尽きます。
知らない曲ばかりだったので、ついていけるか開演まで不安だったのですが、全くの杞憂でした。
吹奏楽らしさとGAMEバンドらしさを生かした構成・編曲・演奏に、原曲を知らないなりにもゲーム音楽らしさが感じられて、とても満足しました。すごく楽しかったです。

既に第8回、第9回の演奏会の企画にも着手しているとのことなので、この先も期待しています。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] MUSICエンジン 第八回演奏会

8月17日(土)に、ゲーム音楽を弦楽+木管の小規模オーケストラ編成で演奏する楽団「MUSICエンジン」の8回目となる演奏会が開催されたので、行ってきました。
会場は、三鷹市芸術文化センター 風のホール。
14:00に開演し、16:05に終演しました。

■オール「イーハトーヴォ物語」プログラム
台風一過の影響による猛烈な暑さの中、三鷹駅から会場のホールまで徒歩15分の距離。
どうも今春から体調が優れなくて日々あまり食べておらず体重激減真っ最中、という自己管理能力の欠如も影響していたと思いますが、演奏会当日は運悪く命の危険を感じるほどの暑さ。
あまりの暑さで「あつい・・・あつさでしねる・・・」と飛びかける意識を必死で繋ぎ留めつつ亡者のようにフラフラしながら、なんとか会場に到着できました。
駅から徒歩10分以上の距離に会場がある真夏の演奏会は、社会人の経済力を発動させ、大人しくバスかタクシーを利用した方が良いかもしれません。次回からそうしよう。

そんな前置きはさておき。
今回のMUSICエンジンは、オール「イーハトーヴォ物語」プログラム。
まさかの「イーハトーヴォ物語」オンリーに、Twitterで初報を目にした時は「・・・はえ?」と変な声が出ました。
SFC時代(1993年発売)の作品が、26年の時を経たこのタイミングで、しかし作品自体はマイナーで、OST全曲を演奏しても作品単体で演奏会が成立するほど尺が長くないのに、え、どういうこと? と大混乱。
しかし、常にハイクオリティな演奏を奏でる信頼のMUSICエンジンが手掛けるとあっては、行かないわけにはいきませんでした。

ちなみに、自分はゲーム未プレイです。どんなゲームなのかすら、実は知りません。
ただ、OSTとDL販売していた「組曲 イーハトーヴォ物語 ピアノ版」は持っているので、曲だけは知っています。
確か「PRESS START 2012」で演奏された「イーハトーヴォ賛歌」が最初の出会いで、その時に一発で惚れ込み勢いのままOSTを購入。
ピアノ版も、収録曲にシンフォニック・アレンジ版「イーハトーヴォ賛歌」があると知って、無意識のうちにポチッていました。
それくらい「イーハトーヴォ賛歌」が大好きで、今回の本命もその曲でした。

■優しくノスタルジックで、旅情感のある調和と旋律
楽団の編成は、小規模のオーケストラというか、大規模のアンサンブルというか。
楽器編成で言えば、

・弦楽器4種(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバス)
・木管楽器4種(フルート、オーボエ、クラリネット、バスーン)
・ホルン
・パーカッション
・ピアノ
・ハープ

という形式でした。
フルオケからホルン以外の金管楽器を抜いたような形です。
曲によっては、チェンバロや鍵盤ハーモニカ、おもちゃのラッパなども登場していました。

MUSICエンジンは、音楽を生業とされているプロの方々が有志で集まって結成された楽団。
そんな総勢25名のメンバーによって奏でられた「イーハトーヴォ物語」は、とても優しくて、ノスタルジックで、旅情感を感じさせる演奏でした。
ゲーム音楽と言うと、バトル曲でバーンと熱くたぎったり、泣きメロで全力で泣かせにきたりと、そういう派手さを伴うことが多いものです。
しかし、今回はそういうものはほとんどなくて、ひたすらに優しい。
音色も旋律も調和も、穏やかに爽やかに流れるような風のよう。
昔を懐かしみつつ心が温かくなるような、そんな優しさに溢れていました。
派手な曲も泣きメロも好物だけど、こういう優しい演奏会もいいなぁ。心が落ち着く。

音楽で生計を立てている方々の演奏なので、演奏自体はプロ級。
音楽ド素人の自分が言うのも何ですが、問答無用で上手いです。
いや、上手いというレベルすら越えて、音へのこだわりをとても強く感じるほどです。
その上、演奏したくてしているという方々ばかりなので、作品愛もすごいです。
MUSICエンジンの演奏会ではいつも感じることなのですが、プロ級の技術力で、作品愛をたっぷり込めて演奏すると、派手さは無くてもこんなに素晴らしい演奏になるのかと、今回も感銘を受けました。

そんな素晴らしい演奏のおかげで、「イーハトーヴォ賛歌」以外の楽曲も、なんとなく自分の中に落ち着いた感じがしました。
これまでOSTやピアノ版を聴いていても、「イーハトーヴォ賛歌」以外の楽曲の印象が薄くて、耳に入ってもそのまますり抜けていってしまっていました。
それが、今回の演奏会を経たことにより、「イーハトーヴォ賛歌」以外の楽曲の素晴らしさにも気付けて、記憶への定着化ができたような気がします。

■編曲はほぼOST準拠、一部未収録曲を含めたメドレーあり
編曲は、概ねOST準拠だったと思います。
ゲーム未プレイで、OSTとピアノ版の楽曲しか知らない身なので、あまり確かなことは言えませんが。
ただ、自分の記憶に残っていた曲とのズレは、あまり感じませんでした。
そのため、曲が次々と演奏される度に「あー、こんなメロディの曲あったあった!」とワクワクしながら、ずっと心地良い音の流れに身を任せていました。

一部楽曲では、OSTのトラック15にあるSFC音源版メドレーでしか聴けない曲名不明の曲が組み込まれ、メドレー形式で演奏されました。
曲名不明なので、プログラムには記載されていません。
SFC音源版はあまり聴き込んでいないため、曲名不明の曲では「こんな曲あったっけ?」と思いつつも、しかし他の曲から浮くということもなく。
すんなり「あ、これ良い曲だな」とストンと入ってきた感じがしました。

■演奏とトークによるサンドイッチ構成
演奏会全体の構成は、演奏とトークで半々という感じでした。
他の演奏会より、トークが多めだった印象です。
まぁ、「イーハトーヴォ物語」はOST収録曲を全曲演奏してもそれほど尺が長くないので、トークがないとものすごいボリューム不足になっていたと思うので、これは致し方ないというか、むしろたまにはアリかなと思いました。

トークは、「イーハトーヴォ物語」の作曲家である多和田吏氏と、MCの尾酒粕行さんによるインタビュー形式で進行。
次に演奏する曲はゲームのどういうシーンで流れる曲か、そのためどういうイメージで作曲したのか、という内容でした。
特に前者の説明がとても詳細で、ゲーム未プレイの身としてはとても助かりました。
トークの内容を踏まえつつ演奏に耳を傾けていたら、容易に情景を思い浮かべることができました。

どの曲をどんなイメージで作曲したか、という方の内容は、実はあまり覚えていません。
すごくこだわりを持って作曲されていて、音楽家ってすごいなー、と感心した覚えはあります。
小並感丸出しで申し訳ないのですが、ずっと「なんか、すごい」が頭の中で渦巻いていました。

全体的には畏まったものではなく、開発当時の思い出話や作曲の方針、時々爆弾発言が飛び出したりと、ユーモアを交えた楽しいトークでした。
多和田氏がすごく気さくによく喋られていたのも、印象的でした。
作曲家という単語から、もっと怖いというか気難しいイメージを抱いていましたが、まさかの真逆。
トーク中は、ものすごく熱く語るお喋りなおっちゃん、という印象を強く受けました。
ただ、後で気付いたことなのですが、熱く語る姿から、それだけに「イーハトーヴォ物語」が多和田氏にとって特別で、思い入れの強い作品なのだろうなぁ、という想いを感じました。

トークとは若干外れるのですが、MCの尾酒さんの声が、「イーハトーヴォ物語」の主人公(パッケージイラストの男性)のイラストからイメージしていた声と、ものすごくピッタリ一致。
なんかこう、凡庸だけど素朴な声質に、瞬間的に「パッケージで見たことある声だ!」と、よくよく考えれば我ながら意味不明なことを思ったほど。
それくらい、声とイラストのイメージが一致していました。

自分の席がかなり前方の中央付近だったので、MCの尾酒さんが初登壇されたとき、台本を持つ手が震えているのが見えて、思わず心の中で「がんばれっ!」と手に汗握って応援していました。
演奏会が進むにつれて、震えがみられなくなっていきましたが。
司会進行、とても上手だったと思います。

なお、ロビーでは物販コーナーがあり、CD版「組曲 イーハトーヴォ物語 ピアノ版」の先行販売を行っていました。
MUSICエンジンの公式サイトに収録曲目リストが掲載されているのですが、それを見た限りでは、DL版に「カエルの親分」を追加して、シンフォニック・アレンジ版「イーハトーヴォ賛歌」を抜いた感じなのでしょうか。
DL版を持っているのでCD版の購入は見送ったのですが、今にして思えば買っておいても良かったかなと、若干後悔しています。

■演奏会前にあった気遣いへの感謝を込めて
この際なので、演奏会前のちょっと嬉しかった気遣いについても少し。

今回の演奏会、「イーハトーヴォ賛歌」を聴きたいが為に反射的にチケットをゲットしたのですが、チケット取ったもののゲーム未プレイの自分が行って良いものかどうかという悩みも心の底にずっと燻っていました。
箱は大きくないし、俺なんかが行くより、もっと熱心なファンが行った方が良いんじゃないかと思うこともしばしば。
そんな中、「よし、行こう!」と前向きになれたのは、TLに流れてきたのコントラバスの橋本さんのTweetでした。







何気ないTweetだったかもしれませんが、このTweetが自分の中で燻っていた迷いを吹き飛ばしてくれた気がしました。
なんかこう、「あ、行ってもいいんだ」と認めてもらえたような、救われたような、そんな気分。
このおかげで、心置きなく迷いなく演奏会に行くことができました。

■感想まとめ
オール「イーハトーヴォ物語」という非常にレアな演奏会でしたが、優しさと懐かしさがたっぷり込められた演奏が聴けて、多和田氏の思い入れたっぷりの熱いトークが聞けた、とても濃厚なひと時でした。
音色的にも、空気感的にも、そしてゲーム未プレイにも、ずっと優しさで包み込んでくれていたような、そんな演奏会でした。
こういう派手さのない優しさオンリーの演奏会も、たまには良いなぁとしみじみ実感。
「イーハトーヴォ物語」だけのプログラムは今後もう二度とないかもしれませんが、そんな稀有な機会に出会えたこと、演奏会に行けたこと、優しさに触れることができたことに感謝してもしきれません。
作曲者の多和田氏、演奏者の方々、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond

7月28日(日)に、「OCTOPATH TRAVELER」(以下、オクトラ)の公式ライブコンサート OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond(以下、オクトラBBB)が開催されたので、昼公演に行ってきました。
会場は、オリンパスホール八王子。
14:35頃に開演し、16:50頃に終演しました。

日曜日に八王子とか、なんでそんな遠いところを会場として選定したのか少々不思議に思っていましたが、Twitterのフォローさんが呟かれた「八(octo)王子」という指摘を拝見して、なるほど納得。
そういう意味を込めて八王子を選択されたのなら、仕方ありません。むしろ、どんと来い(盛大な手のひら返し)。

■発売後約1年でコンサート開催という異例の大躍進
オクトラは、昨年7月に発売されたばかりのRPGです。
シリーズものならいざ知らず、完全新規タイトルが発売後およそ1年でコンサートを開催するというのは、異例のスピード展開だと思います。
近年、BGMに定評のあるゲームタイトルであればコンサートの開催されやすい素地が出来ているとはいえ、コンシューマゲームでこの展開の速さはかなり珍しいです。
自分がゲーム音楽好きなこともあって、いつどこでどんな作品のコンサートが開催されるか日々チェックしていたり、実際に数多くのコンサートに足を運んだりしていますが、発売後1年でコンサート開催はあまり聞いたことがありません。
「ブレイブリーデフォルト」が発売直後にライブコンサート(ルクセンダルク紀行)を開催したケースがありましたが、その時以来のスピード出世ではなかと。
もっとも、BDFFに関しては、作曲を手掛けられたRevoさんの知名度の高さがあってこその、異例のスピード開催だったと思いますが。
そう考えると、オクトラBBBは相当なレアケースです。
それほど急速にオクトラ人気が一気に広まったということでしょうか。

とはいえ、オクトラにはOSTから入った身としては、念願のコンサートです。
いつかは生演奏で聴きたいと、OSTをエンドレス再生していた時から願っていたことなので、嬉しくないわけがありません。
今回のライブ、開催が決定してチケットを入手してからずっと、ものすごく楽しみにしていました。
どれくらい楽しみにしていたかと言うと、台風が発生して今週末にぶつかるかもというニュースを見たときに肝を冷やしつつ、しかし這ってでも会場に行ってやると決死の覚悟を決めたくらいです。
幸い、台風の影響はさほどのものではなく、むしろ台風一過の晴天で暑いくらいの気候でしたが。

■楽しくて仕方なかった熱くたぎる素晴らしい演奏
とまぁ、それくらい楽しみにしていたオクトラBBBでしたが、実際に演奏が始まったら想像以上にめちゃくちゃ楽しかったです。
もうずっと、ひたすらに楽しかったです。最初から最後までニヤニヤが止まりませんでした。
あの曲もこの曲も、演奏される度に心の中で「なにこれ超格好良いーっ!!」を連続で叫んでいました。
本当にどれも格好良いし、熱いし、たぎるし、格好良いし(大事なことなのでry

「フロストランド地方」のようなしっとりした演奏もあれば、バトル曲のような直球で熱くたぎる曲もあり。
しかし、どんな曲からも、演奏者の方々だけでなく作曲の西木康智氏と編曲者の方々の熱い想いも感じられて、それでとにかく熱かったように思います。
その熱さに当てられて、気分が高潮し、ひたすらに楽しく感じられたのかもしれません。
なんだろう、もう本当に心底楽しかったです。
終演した今となっては、熱かった、たぎった、格好良かった、楽しかったという感想しか残っていません。
楽しさの極みに達すると言葉を失うという、あの状態です。

生演奏のオクトラは、もう予想の範囲を超えるほどに熱くて迫力がありました。
音の圧力をとにかくすごく強く感じて、ずっと圧倒されっぱなし。
アコースティックサウンドで音に包まれたかと思えば、バトル曲で音にぶん殴られていたり、終始音に翻弄されたような気分です。
けれど、それすらも楽しかった記憶に直結しています。

■基本的には「Break & Boost」のアレンジを踏襲
今回演奏された曲の9割は、発売済みのアレンジアルバム「Break & Boost」に収録されている曲そのままでした。
残り1割の要素は、ライブ用にフレーズが変わっていたり、アドリブが入っていたり、BreakとBoostをブレンドしたようなアレンジを施していたり。
概ね「Break & Boost」のままだったので、新鮮味こそ薄いものの、あのアルバム収録曲を生演奏するとこんなにもすごい迫力になるのかという驚きがありました。

それと、1割の違いを演奏の中から探すのも、興味深いというか面白かったです。
「今の裏で流れてたフレーズ、微妙にアルバム収録版と違うけれど面白いなぁ」とか「このフレーズを繰り返し重ねてきたか」とか「おー、今のアドリブ格好良い!」とか。
ちょいちょい新しい発見があって、それを探すのが楽しくもありました。

なお、今回のライブでは、物販で販売開始された「Break & Boost -Extend-」の収録曲も演奏されました。
そちらの収録曲はさすがに未知の領域だったので、それら楽曲は真っ新な気持ちで楽しめました。

■演奏以外で良かった点とほっこりした点
今回のオクトラBBB、ライブという位置付けだったこともあって、ゴリゴリに剥き出しのバンドサウンドでオールスタンディングだったらどうしよう、という一抹の不安が、開演前までありました。
好みの問題で、エレギやドラムがはっちゃけるバンドサウンドが、あまり得意ではなく。
さらに、年齢的・体力的にスタンディングがツラいということもあり。
そんな不安を開演前には抱いていたのですが、結果的にはずっと座ってじっくり聴けたので、正直助かりました。
また、終始バンドサウンドごり押しというわけでもなかった点も、個人的には高評価に繋がったポイントの一つです。
まぁ、バトル曲では身体を動かしてリズムに乗りたくて仕方なかったりもしましたが。

オクトラBBBの司会進行は、オクトラの作曲家・西木康智氏。
原稿丸読みっぷりが分かるような初々しさの感じられるMCで、思わず心の中で「がんばれ!」と応援していました。
なお、第1部の途中で物販のグッズ紹介コーナーがあり、そこの一幕には非常にほっこりさせられました。
西木氏がグッズを紹介しようとしたら、演奏メンバーの方々が3人ほどひょこひょこっと西木氏の元に集まり、自然とアシスタントをすることに。
西木氏の反応を見るに、事前打ち合わせでそうしようと決めていたことではなかった様子。
そのままの流れで、西木氏がグッズを紹介→そのグッズをメンバーさんに手渡し→メンバーさんが両手で掲げ持つ、という展開になっていました。
メンバーの仲の良さが垣間見れて、すこぶるほっこりしました。
なにこの仲良しっぷり。可愛いかよっ!

西木氏のMCと言えば、「いつかオーケストラで演奏したい」というようなことを仰られた際には、思わず小さくガッツポーズを決めていました。
オクトラは、ぜひともフル編成のオーケストラで聴きたいです。
いつか実現させてください。すごく期待しています。

■演奏以外の面では引っかかった点も
演奏が素晴らしく熱くて楽しかっただけに、運営側の手際の悪さはやや引っ掛かりを覚えました。
物販待機列や入場待機列の形成がひどくアバウトだったり、形成後の導線がルーズだったり、開場前にロビーがキャパオーバーして入場規制がかかったり、Blu-ray予約で終演後に大行列ができていたり。
いずれもリスクとして予測可能なことだと思うのですが。
ここ1, 2年のスクエニのコンサートでは、過去の教訓やナレッジを根こそぎ捨ててしまったかのような手際の悪さを感じます。
数年前までは見事な捌きっぷりだったのに、どうしたのでしょうか?

そういえば、Blu-ray予約の行列、夜公演までには捌けたのかなぁ。
# 自分の予約が完了したのが17:40頃で、まだ後続がたくさんの方々が残っていました。

■感想まとめ
演奏以外の点で若干の引っ掛かりがありつつも、演奏自体はとても素晴らしく熱くたぎるもので、ものすごく楽しかったです。ひたすらに楽しかったです。
念願の生演奏だったから、というのも関係していますが、演奏に込められた色々な人の様々な想いとか熱量とかがあちこちから感じられて、それを直接肌で感じ取れたのも、楽しかった要因の一つだと思います。
想像以上に楽しかったです。大満足でした。

せっかくの機会なので欲を言えば、個人的にはオケサウンドが大好物なので、いつかオクトラのオーケストラコンサートを開催してほしいです。
オクトラとオケは、きっと相性が良いと思うのです。
ぜひいつか、お願いします!


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] Chor Crystal Mana TRIbute盤!!! ~ぼくらの"演奏"の記憶~

7月20日(土)に、ゲーム音楽を合唱で演奏する団体コールクリスタルマナ(以下、CCM)の第三回となる単独演奏会「Chor Crystal Mana TRIbute盤!!! ~ぼくらの"演奏(げーむ)"の記憶~」が開催されたので、行ってきました。
会場は、江東区文化センター ホール。
13:30に開演し、15:50頃に終演しました。

■CCM単独演奏会、三度目の開催!
数多のゲーム音楽の演奏会にコーラス隊として参加されていることで有名なCCM。
そんなCCMの単独演奏会が、およそ3年ぶりに開催されました。
第1回の「初回限定版」、第2回の「II常版」ときて、第3回は「TRIbute盤!!!」です。
そういえば、このサブタイトル、どなたが考えてるのでしょうか。演奏会の開催回数との語呂合わせ、すごく凝ってますね。
前回も思いましたけれど、初めてチラシで見たときに「お、今回はそうきたか!」と膝を打った覚えがあります。

サブタイトルに「ぼくらの"演奏(げーむ)"の記憶」とある通り、今回の演奏会では、古くはFC時代から、新しいものではPS4やスマホまで、幅広い年代からゲームタイトルがチョイスされていました。
80年代後半から、90年代、00年代、10年代と、ほぼ年代順に全3部構成で演奏。
古い曲だけではなく、かといって最近の曲だけでもなく。
長きに渡って様々な演奏会で何度も披露されている有名曲もあれば、知る人ぞ知る隠れた名曲もあったり。
おそらく、過去形であれ現在進行形であれ、人生においてゲーム好きだった期間があれば、どれか1曲は心に刺さったのではないでしょうか。
それくらい、実に幅広いレパートリーになっていました。サブタイトルに偽りなしでした。

ちなみに、自分自身のことを言えば、今回の演奏曲目のおよそ8割が心にグッサグサ刺さりました。
あまりに刺さり過ぎて、プログラムを確認した時点で瀕死状態だったくらいです。
チラシに掲載されていた演奏予定曲目を見た時点で「こ、これは行かねばっ!(使命感)」だったのですが、実際のプログラムはそれを上回るほどの突き刺さりっぷり。
今回のプログラムを組まれた方と腹を割ってゲーム音楽について語り明かしたい、と思ったくらい、自分のツボを直撃したプログラムでした。
アラカルト的な演奏会で、ここまでグサグサ刺さったプログラムは、結構久しぶりかも。

もちろん、原曲の知らない曲もありました。
が、今回の演奏会で初めて聴いて「あ、この曲、俺好みかも」と新たな発見があって、それはそれで楽しかったです。
総じて言えば、今回演奏された楽曲は、原曲を知っている/知らないに関わらず、どれもすこぶる好みな曲でした。

■合唱だからこその持ち味、合唱ならではの表現と響き
CCMは合唱団なので、今回演奏されたものはほぼ全て合唱で表現されました。
原曲がピコピコ音であってもロックであってもオーケストラであっても、今回演奏されたものは全て合唱です。
時々ピアノの伴奏が付いたりハンドクラップが入ったりしましたが、それ以外は全て人の声です。
これでもかっ、というくらいの合唱三昧です。

浴びるかの如く堪能したコーラスでしたが、とはいえ最後まで飽きることはありませんでした。
普段そこまでどっぷりコーラスに浸かることがなかったので、なんだかとても新鮮で面白かったです。
楽器演奏であれば、なんだかんだでゲーム音楽の演奏会に足を運び続けているのである程度聴き慣れているのですが、コーラス単独という機会はあまりなく。
耳タコに近いくらい聴き馴染みのある楽曲であっても、合唱というアプローチの違いからか異なる側面を見た気がして、興味が尽きませんでした。

そして、何よりも、歌声の響きがとても綺麗でした。
不協和音が少なくて、耳当たりがすこぶる良くて。
終始ゆったりと、その歌声にどっぷりと浸って聴き入っていました。

また、曲によって変化する歌声の質も、面白さの一つでした。
ある曲では柔らかく優しく耳を撫でていくかと思えば、ある曲では熱くたぎる迫力を押し込んでくることもあり。
合唱ならではの、人の声ならではの表現の幅の広さは、とても魅力的でした。
合唱って良いものだな。

■合唱という制約に負けない原曲愛
”合唱”という制約上、原曲を忠実に再現するというのは、楽器の生演奏以上に難しいことです。
よほど原曲を厳選しないと、実質不可能です。
なので、今回披露された楽曲も、そこそこにアレンジが加えられていました。

ただ、原曲をかなり重視されており、原曲を知っている曲でも違和感はほぼありませんでした。
むしろ、人の声(とピアノ)だけでどこまで原曲に近付けられるか、挑戦しているかのようでした。
声による再現が到底不可能なほど速いパッセージはピアノに任せつつ、それ以外はなるべく声で再現。
人の声だけで、ここまで原曲に近い形で表現できるものなのかと、感心しきりでした。

それに加えて、曲によっては原曲にはない歌詞を乗せているものもありました。
歌詞に想いを込められるのは、楽器演奏ではできない合唱ならではの強み。
それを有効活用されていたのが、興味深かったです。
気が付けば、その歌詞にワクワクしたりドキッとしたりするのも、鑑賞時の楽しみになっていました。

まぁ、歌声の響きに聴き惚れていて、歌詞まで頭が回らずなかなか聴き取れないこともしばしばありましたが。
もっとちゃんと聴き取りたかったなぁ。

■どうでもいいような気になった点を一つ
些末と言えば些末なことなのですが、歌声のボリュームに対して会場がやや大きく、せっかくの美しい歌声が散ってしまっていたのが少々残念だったような気がします。
穏やかな曲であれば問題なかったのですが、バトル曲のような激しい曲では、もうちょっと音の圧力を感じたかったです。
もっとも、自分が後方席にいたのも、そう感じた原因の一端なのですが。
ちゃんと音圧も含めて聴きたければ前方の席へ来いやー!て、俺だったら反論するな、うん。

とはいえ、あんなに豊かな歌声を心の奥底まで堪能できたので、自分の中ではそれほど大きな不満ではないです。
最終的には、楽しかったという感想しか残っていません。

■感想まとめ
CCMによる3年ぶりの単独演奏会でしたが、今回もその歌声をすこぶる堪能しました。
合唱オンリーという形式で、楽器演奏とは一味違った表現がとても興味深くて楽しかったです。
また、自分の好きなゲーム音楽を美しい歌声で鑑賞できて、心が洗われるようなゆったりしたひと時を過ごせました。
次回、第4回演奏会が開催される際には、ぜひ足を運びたいと思います。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] Orchestre de l'Étincelle 演奏会

7月14日に、聖剣伝説Legend of MANA(以下、LOM)の楽曲を演奏する有志オケ Orchestre de l'Étincelle(オルケストル・ド・レタンセル、以下「煌オケ」)の演奏会が開催されたので、行ってきました。
会場は、ルネこだいら 大ホール。
13:30に開演し、16:00頃に終演しました。

■聖剣LOMの新たな企画有志オケ、ここに爆誕
今回の煌オケ演奏会の話を一番最初に耳にしたとき、まず真っ先に思い浮かんだのは「2017年に『ファ・ディール室内管弦楽団』の演奏会が開催されたばかりじゃね?」でした。
人気のある作品だからとはいえ、こんなにも間髪空けずにまたLOMオンリーの演奏会が開催されるとは、露ほども考えていなかったのです。
なので、嬉しい反面、若干の戸惑いもありました。

とはいえ、煌オケはファ・ディールとは全くの別企画の模様。
コンサートホールで開催されるクラシカルスタイルな演奏会という点は同じですが、編成がやや異なります。
ファ・ディールの方はオーケストラからホルン以外の金管楽器を抜いたような編成でしたが、煌オケの方はフルオケ編成。
また、ファ・ディールはパイプオルガンとコーラスがありましたが、煌オケはそれがない代わりにバンド楽器(エレキギター、エレキベース、ドラム、など)が追加されていました。

冷静になって考えてみたら、煌オケの演奏会は、間を置く暇もなくオンリープログラムの演奏会を企画・開催したくなるくらい、LOMには絶大な人気がある、ということの証左とも受け止められます。
何にせよ、LOMのゲームも楽曲も好きな身としては、素直になってみれば嬉しさしか残りませんでした。

■これでもかっ!と言わんばかりに詰め込まれた楽曲の数々
今回の演奏会で披露された楽曲は、本編で43曲。アンコールも含めると48曲になりました。
OSTの収録曲数が55曲なので、ほぼほぼ全部演奏されたようなものです。
今回演奏されなかった曲は、オルガン絡みの曲やジングルなどの小品が数曲。
「この曲を生演奏で聴きたい!」という要望の99%は今回叶えられたのではないか、と思えるほどのカバー率の高さです。

そんな膨大な数の楽曲が、全3部構成で披露されました。
LOMの三大クエストである宝石泥棒編、妖精編(エスカデ編)、ドラゴンキラー編の各固有曲は、それぞれ各部の主軸として配置され。
さらに、それらを他のサブクエストとマナの聖域編関連曲でサンドイッチにしたような構成でした。

三大クエストの中で一番人気の高そうな宝石泥棒編が初っ端の第1部に組み込まれていたのが、個人的には意外に感じられました。
楽団名の由来に一番近いクエストなので、満を持して第3部で登場すると予想していたので。
でも、今回の構成を俯瞰して見たら、第1部に持ってきたのは正解のようにも思えてきました。奏者の残HP的な意味でも。

■無理はしないけれどハイレベルな演奏
演奏は、ものすごく上手でした。
最近の有志企画オケの演奏会はどれも、とても有志の集まりとは思えないほどにレベルが高いのですが、煌オケもその例に漏れずハイレベル。
まぁ、音が多少ブレたり、明らかに運指をミスっていたりと、完璧ではありませんでしたが。
でも、完成度がかなり高く、安心して演奏に浸りながら聴いていられるレベルでした。

そういえば、アマチュア楽団や有志オケではよくヘロヘロになりやすい弱音が、今回の演奏会では少なかったように感じました。
そのあたり、弱音が必要にならないように編曲で上手い具合にカバーしたのでしょうか。
そのこともあって、完成度が高く感じられたのかもしれません。
編曲と演奏による合体技ですね。

それと、特に長音で顕著だったのですが、音がすごく真っ直ぐな印象を受けました。
なんというか、変に情感が乗っていなくて、その分、余計な雑味が少ないというか。あっさりしていて、若々しく、フレッシュな音色というか。
上手く言い表せる自信がないのですが、ゲームのストーリーや世界観を音で表現する目的で高度なテクニックに無理に手を伸ばした結果盛大にミスするよりも、まず自分たちの手の届く範囲で曲の完成度を高めるためのことに注力した、と言えば伝わるでしょうか。
無理はしない、でも出来ることは精一杯やる、という気概のようなもの。
それと、原作のゲームは当然大事だけど、とにかく純粋にLOMの楽曲が好きだから演奏したい、という強い想いが、奏でられた音の中に見えました。

■編曲が素晴らし過ぎでした(語彙力喪失
編曲は、原曲重視でありつつ、しかし演奏しやすい形に再構築されたような印象を受けました。
原曲の雰囲気は多分に残しつつも、”無理はしない”の精神で、難しいフレーズがあれば解体して間引いて構成し直しているような、そんな感じ。
原曲と演奏の両方にかなり気を使って編曲されていたように見受けられました。

今回の編曲、ピンポイントにお名前をあげるなら、今村愛紀さんの編曲がどれも自分の好みにドストライクでした。
三大シナリオとマナの聖域編という超重要曲の編曲を一手に担当されていた方なのですが、これがどれも自分のツボ突きまくり。
原曲を重視しつつも、ゲームのストーリーも加味されて練り上げられた展開。
盛り上げるところは大いに盛り上げて、抑えるところは絶妙に抑えて。
しかも、イントロからアウトロまで、妥協無しに綺麗にまとめられていて、本当に見事でした。
それが完成度の高い演奏とタッグを組んだら、もはや感動しか残りません。
そんな音の流れに、ひたすら感情を揺さぶり続けられたような気がします。

特に「愚かなる宝愛」のオーケストレーションは、脱帽ものでした。
身震いと感動のため息しか出てこなかったです。
なんか、とんでもなくすごいものを鑑賞した気分になりました。本当にすごかったです。

■演奏とは関係ないその他諸々
最近の無料演奏会で気になっている観客マナーは、今回あまり気にならなかったです。
比較的平和と一部で噂されている2階席だったからかもしれませんが、ずっとヘドバンするとか、演奏中に会話するとかは、自分の周りではありませんでした。
まぁ、演奏中にパンフレットやカバンでガサゴソ音を立てるとか、物を落とすとか、スマホの着信音鳴らすとかは、ありましたけど。
気になったのは、第2部から来られて前の座席に座った方が、背もたれに背を付けずに前屈みのまま鑑賞しようとしていた点ぐらい。
被害を食らったことがないと理解されないと思うけれど、前傾姿勢で鑑賞されると、すぐ後ろの座席からはステージが見えなくなるので、結構切実に止めて欲しいことの一つです。
まぁ、今回は隣の席が空いていたので、演奏が始まる直前に席移動して危機回避しましたが。

それ以外は、実に快適に鑑賞できました。
2階席はステージ全体が見渡せるし、思っていた以上に鑑賞する上での好条件が揃っているかも。今度から2階席を狙おう。

あと、雨にもかかわらず、さらに「開場前の来場は控えてください」とTwitterで呟いていたにもかかわらず、開場前から大勢の観客が並んでいて、スタッフさんがとてもたいへんそうでした。
チケット不要制だったから気が急いていたのか、自分も開場の15分前に会場に着いて「やっべ、早く着き過ぎた」と申し訳なく思ったのですが、スタッフさんが手際よく待機列を整えられていて助かりました。
けど、なんか本当に申し訳ありませんでした。

そういえば、事前に拍手のタイミングについてアナウンスがあったのは、すごく助かりました。
ゲーム音楽の演奏会では、曲と曲に切れ目があっても実は一繋がりだったりして、拍手のタイミングに困ることが多々あるので。
まぁ、そのおかげで、拍手したいのにできないというジレンマに駆られたりもしましたが。

■感想まとめ
有志によるフルオケ編成のオールLOMプログラムの演奏会でしたが、すこぶる楽しかったです。
大好きなLOMの楽曲をたっぷり聴けて、しかも妙技の光る編曲と手堅い演奏で奏でられた旋律が心を揺さぶるほどに熱くて心地良くて、終演時の心の中は満足感で満たされました。
とても良い演奏会でした。演奏者のみなさん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残ったメドレーの感想になります。