[GMEV] Gloria Angelicus philharmonic concert

2月11日(日)に、「Gloria Angelicus」(以下、ぐろりあん)の演奏会が開催されたので行ってきました。
会場は、かつしかシンフォンニーヒルズ モーツァルトホール。
13:30に開演し、16:00に終演しました。

今回の感想は、いつもより簡潔にまとめようと思います。たぶん。
少し疲労が溜まっているのか、若干体調良くない感じがするので。
言葉足らずなところがあったら、すみません。

■今年初コンサートは、オール・ゼノギアス・プログラム
というわけで、2018年明けて初のコンサートでした。
気がついたら今年もあっという間に1ヶ月が過ぎていて、ここ数年は年20回ほどコンサートに出かけていた自分が、1月ひたすら引きこもっていた事実に愕然としたりしてなかったり。

そんな記念すべき2018年初コンサートは、ゼノギアスオンリーのプログラムでした。
ゼノギアスは、曲もゲームも大好きです。
あの練り込まれた壮大な世界観が自分好みド直球で、久しぶりにやり直したいPS時代のゲームの1本です。
ストーリーや設定の細かいところを忘れかけているので、やり直して記憶を補強させたいところ。
設定資料集という名の鈍器を、プレイ当時に買わなかった(懐事情により買えなかった)過去の自分に、今になって少しガッカリしています。
買っとけよ、過去の自分。

ゲームも好きだし曲も好きなので、ゼノギアス20周年というまさにドンピシャな日に開催される今回の演奏会を、逃す手はありませんでした。
DQやFFならともかく、ゼノギアスオンリーの演奏会なんて次いつあるかわからないし、今行かないでいつ行くよ!? という意気込みで、予約開始後すぐに申し込みをしたのは言うまでもありません。

ちなみに、4月開催予定のオフィシャルコンサートは、チケ取り全敗しました・・・となる予定だったのですが、今日の一般販売で無事にチケット取れました。
先行抽選でことごとく負け続けたから、これはもうきっと縁がないんだろうなぁ、とダメ元でソラリスシートの一般販売に挑戦したら、うっかりあっさり確保。
やばい、今年の運、今日全部使い果たしたかも。

■「MYTH」を中心にしたオーケストラアレンジの数々
ぐろりあんの演奏会開催は、ゼノギアスのオーケストラアレンジアルバム「MYTH」を演奏したいという想いがそもそもの発端らしいです。
そのため、「MYTH」の楽曲を中心に据えたプログラム構成になっていました。

ただ、「MYTH」だけでは尺が圧倒的に足りないので、ぐろりあん独自アレンジの曲も披露。
その結果、かなりの曲数が演奏されました。

第1部はオリジナル編曲の演奏、第2部は「MYTH」の全曲演奏。
第1部はメドレーになっている曲もあったので、全部で27曲ほど演奏されました。
OST収録曲の半分以上が、今回オーケストラで演奏されたことになります。
予想以上にたっぷり演奏してくれて、ゼノギアスの楽曲好きとしてはかなりホクホクしました。

「MYTH」に関しては、生演奏してくれてありがとうございます、と心から言いたいです。
まさか「MYTH」の楽曲を生オケで、しかも全曲聴ける機会が来るとは、思ってもみませんでした。
今回の演奏会を企画・開催してくれて、本当にありがとうございました。

■やや小ぶりだけど、とても丁寧な演奏
演奏は、とても丁寧だったと思います。
時々音がピヨッていたり、音の重なりがズレていたりもしたけれど、無料という点を考慮すれば十分に許容範囲内。
むしろ、無料コンサートにしてはレベルが高かったです。
演奏技術力は全体的に高かったし、音のバランスやハーモニーがとても綺麗で美しい響きでした。

欲を言えば、全体的にもう少し音量が欲しかったです。特にヴァイオリンとコーラス。
なんというか、こう、生演奏ならではの音がぶつかってくる臨場感が弱かったというか。
ひょっとしたら、ホールの構造上、あまり音が遠くに飛ばなかったのかもしれませんが。
ただ、部分的に音が爆発していたところもあったけれど、全体的に均すと、なんかこう、もうちょっとガツンと欲しいという気分になりました。

そんなわけで、演奏会後に感じた印象を一言でまとめるなら、小粒ながらも手堅く綺麗にまとめた響き、という感じでした。
あ、でも、戦闘曲はドカンとした迫力があって、とても格好良かったです。

■原曲重視の素直なアレンジ
ぐろりあんオリジナルアレンジ曲を演奏した第1部では、6人の編曲者さんによる7編の曲が披露されました。
どの曲も、原曲をわりと素直にそのままオーケストラに落とし込んだものが多かった印象です(1曲除く)。
アレンジも入っていないわけではなかったけれど、それほど強くなく。
「MYTH」の楽曲よりも、原曲が残っていたように思います。

「MYTH」の楽曲オンリーだった第2部は、「MYTH」の曲をたぶんそのまま演奏されたと思います。
あらかじめ軽く予習してから今回の演奏会に臨みましたが、違いはほとんど感じられませんでした。

そういえば、「MYTH」って楽譜販売されたのでしたっけ?
それとも、今回のために誰かが聴き取って書き起こしたのでしょうか。

■演奏以外の話題もろもろ
開演前のアナウンスは、とてもゼノギアスらしいものでした。
端的に言えば、「缶詰」や「ソイレントシステム」をぶち込んできたものだったのです。
観客の大半はゼノギアス好きなので、それらの単語が出る度に笑いが起こっていました。
マナー違反はソイレントシステム行きって、なにそれこわいw

また、アンケート用紙にもシタン先生ネタが仕込まれていて、軽く笑いを誘われました。
とりあえず、礼儀として「いいえ」にしておきました。

今回のぐろりあんの演奏会は光田康典さんもご存知だったようで、ホールに花が飾られていました。
また、来場される予定だったそうなのですが、急きょ来られなくなってしまい、代わりにメッセージが読み上げられました。
その中で印象に残っているのは、

・今回、来場する予定だったが、イナ〇〇イレ〇〇と20周年記念コンサートの仕事により、会場へ行くことができなくなった。
・今、ゼノギアスを発売したら、きっとCERO判定が限りなくZに近い。

あたりです。
20周年記念コンサートでは、仕方ありません。が、許すまじLv5(真顔

■感想まとめ
曲がゼノギアスオンリーならば、会場にいた人々の大半もゼノギアス好きという、ゼノギアス好きによるゼノギアス好きのためのゼノギアス一色な演奏会でした。
演奏がとても上手だっただけでなく、演奏の端々からゼノギアスへの敬意と情熱が感じられて、気分がほっこりしました。
20周年という節目の日に、とても良い演奏会をありがとうございました。耳が幸せでした。
次回、25周年のときに、ぜひお願いします。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] ファイナルストライクオーケストラ 演奏会

12月24日(日)に、「ファイナルストライクオーケストラ」(以下、FSオケ)の演奏会が開催されたので行ってきました。
会場は、ルネこだいら 大ホール。
16:00に開演し、18:15頃に終演しました。

■まさかのロマサガ2全曲演奏会、ここに爆誕
FSオケは、「ロマンシング・サガ2」(以下、ロマサガ2)の楽曲を演奏するために結成された楽団、だそうです。
ロマサガ2の曲を演奏したくて演奏時間を調べたところ、OSTの再生時間が約75分(CD1枚分)と判明し、「よし、では全部やるぞ!」となって開催されたのが、今回の演奏会だそうです。
その辺の流れは、FSオケのTwitterアカウントに詳細(?)が書かれているので、正確なところはそちらを参照してください。

というか、全部で75分だから全部やろう、で本当に全部やってしまった行動力、すごいですね。
主宰された方のフットワークの軽さ、見習いたいです。

そんなわけで、今回演奏された曲目は、右を向いても左を向いても、ほぼロマサガ2一色。
例外として開演前のプレコンサートやアンコールにロマサガ2以外の楽曲もありましたが、演奏された曲目の9割はロマサガ2です。
ロマサガ2好き、もしくはロマサガ2の楽曲好きにとっては、垂涎ものの演奏会だったのではないかと。

■思い入れのある作品の演奏で、活力もらいました。
ロマサガ2のOSTは、リマスターではない方の初期盤を持っています。
ゲームも、遥か昔にSFC版を一度クリアしたことがあります。
SFCのロマサガ3作品のうち、2は唯一クリアした作品です。

1と3は、終盤になって二進も三進もいかなくなって挫折することを数回繰り返した挙句に放り投げて現在に至っています。
2も終盤にどうしようもなくなったのですが、「ラピッドストリーム」+「クイックタイム」という救済措置があったおかげで、なんとか勝利をもぎ取った覚えがあります。
ラピッドストリーム+クイックタイム無しでクリアとか、俺には無理です。

そんな苦労したラスボス戦の末に流れたエピローグは、今でもとても強く印象に残っているシーンです。
オープニングで吟遊詩人が歌い始めた酒場の片隅に、実は最終皇帝居たことが判明した瞬間、感極まって泣きかけた思い出があります。
その影響もあってか、ロマサガ2はサガシリーズの中でも思い入れの強いゲームの1つです。

自分にとってのロマサガ2はそんな思い入れの強い作品だったので、今回の演奏会も行かない手はありませんでした。
が、ここ最近少しメンタル不調で、漠然と行きたい気分はあるものの、正直動くのがダルい、でも少しでも身体を動かさないと・・・という感じで、どうにも後ろ向きな気分から抜けられず。
Twitterで「FSオケ行きます」宣言をしなかったのはそんな理由からで、当初はこっそり行ってこっそり帰ってこっそり満足するつもりでいました。

演奏会の終わった今となっては、半ば無理矢理だったにせよ、身体を引きずってでも演奏会に行って良かったと思っています。
こうして感想を書ける程度にまで回復したのは、今回の演奏会で予想以上の活力をもらったおかげです。
生演奏で元気をもらったためか、幾分気分がすっきりしました。
自分の好きな曲の生演奏って、やっぱり良いものですね。
鬱屈していた気分が、全部とは言わないけれど、かなり昇華されたような気がします。

■魂のこもった渾身の演奏
演奏会全体の感想を端的に言えば、「とても楽しかった」に尽きます。
本当に、すごく楽しかったです。
めちゃくちゃ楽しかったです。
(大事なことなのでry)

演奏は、どれもとても素晴らしかったです。
一発企画モノのアマオケ無料演奏会ということもあり、過度の期待をせずに臨んだのですが、今はそんなことを考えていて申し訳なかったと、心の中でエクストリーム土下座をしています。
予想を、良い意味で大きく裏切られました。
完成度がめちゃくちゃ高かったです。
ここまで質の良いアマオケ無料演奏会は、そうそうないのではないかと思ったくらいです。

多少の音外し等は、今回の演奏会でもちらほらありました。
とはいえ、プロオケですら音を外しやすいロマサガの曲なのですから、アマオケに完璧を求めるのは土台無茶な話で。
(最近発売された「サガオケ!」の演奏会音源を聴いてみると、結構派手に音を外してますし)
演奏ミスは予想の範囲内でした。

というか、むしろ予想以上にミスが少なかったです。
開演前のプレコンサートは若干グダグダなところもあって、「本編は大丈夫かな?」と少し不安に駆られたりもしたのですが、本編はそんな不安を蹴散らす勢いで素晴らしい演奏を連発していました。
アマオケの演奏会では冒頭一発目がグダグダになることが多いけれど、FSオケは1曲目から綺麗に揃っていました。
また、バトル曲に多く見られることですが、「そこ、そのテンポで演奏するの!?」というような難しそうなフレーズも鮮やかに演奏しきっていて。
そんな高レベルな状態が最後まで維持されたまま、ラストまで駆け抜けていました。
演奏技術のレベルは、全体的に高かったように思います。

その上で、ちゃんと音色に表情が付けられていて、どの曲も魅力的なものにまとめ上げられていました。
ただ綺麗に演奏するだけではなく、魂を込めた演奏になっていたのが、とても印象的でした。
演奏者一人一人の強い想いと、それを丁寧に理性的にまとめていた指揮者の手腕により、一層素晴らしい演奏になっていたように感じました。

第1部と第2部は全体的に手堅い演奏。
中には面白い演奏もありましたが、奇をてらわずに無難に冷静に仕留めている感じがしました。
それが一変し本領発揮したのが、第3部。
編曲の妙も相まって、演奏に込められた熱量の爆発力が凄まじかったです。
音に圧倒される感じや、音に触れているような感じを、久々に体験した気がしました。
あの音の翻弄される感じが、なんというか、鑑賞していてとても気持ちが良かったです。

■アレンジや構成に込められた想い
演奏も素晴らしければ、編曲や細かい演出、曲の構成も素晴らしかったです。

編曲は、人の手で演奏可能な形+αな味付けがされていました。
その「+α」の加減が絶妙で、良い感じにロマサガ2の旨味を醸し出していたように感じました。
ロマサガ2の曲をただ忠実に演奏するのではなく、さりとてやり過ぎもせず。
FSオケならではのロマサガ2を、曲で表現するために必要なアレンジを盛り込んであったようでした。

そのため、アレンジの程度はそこそこ。
原曲重視だけど、原曲忠実ではありません。
そこをどう感じるかは、人の好みによるかなと思います。
個人的には、めちゃくちゃ良い感じにグッサリと刺さりました。
曲に込められた想いが深くて、聴き応え満点でした。
演奏の盛り上げっぷりもあって、たぎるし泣けるしで、感情を揺さぶられまくって忙しかったけれど、楽しかったです。

全体的には、1ループ目は原曲を忠実に再現し、2ループ目以降は編曲者お任せなアレンジ、というパターンが多かったような。
その2ループ目のような編曲者任せのアレンジが、本当にどの曲も良い感じなアレンジで、心底たまりませんでした。
原曲の良さを損なうことなく、ゲームのシーンを曲で引き出す力が付加されていて。
どの曲でもテンプテーションかけられまくりました。

そのゲームのシーンを引き出す編曲のためか、演奏を鑑賞していて昔のプレイしていた頃の記憶がズリズリと引き出されていくのを感じました。
ロマサガ2を最後にプレイしたのは、もう20年ほど前のこと。
開演前はロマサガ2のストーリーを結構忘れていて、「皇帝が能力継承しつつ領土拡大して七英雄をボコる」というざっくりとした流れと、エピローグの最終皇帝のシーンしか覚えていませんでした。
それが演奏とともに「あんなシーンあったなぁ」とか「そういえば、そんな演出あったな」とか、芋づる式にいろいろと思い出して。
意外と結構覚えているものだなぁ、と思い出した記憶を懐かしみながら、しみじみ実感しました。

その編曲の良さを下支えしていたのが、全体の曲構成だったと思います。
今回の演奏会は全3部構成。
第1部はジェラール即位までの導入部、第2部は各地に赴き勢力拡大、そして第3部は七英雄戦とエンディングという、ゲームに沿った流れでした。
それに加えて、アンコールの「歴代皇帝」や、お見送り曲の「エピローグ」まで、最後まで手抜かりのない構成。
構成自体も演出なのではないか、というほどのこだわりを感じました。
よく練られたプログラムだったと思います。

■丁寧に作り込まれたパンフレットから溢れ出すロマサガ2愛
パンフレットも手抜き無しの、ロマサガ2愛に溢れたものになっていました。
装丁・デザインも文章も、とても凝った作りです。
特に曲解説が細かく丁寧に書かれていて、演奏を鑑賞する一助となりました。
何せ20年も前にプレイしたゲームなので、演奏に組み込まれた細かい演出も「これ、なんだっけ?」と忘れていることがしばしば。
それについてパンフレットで軽く触れられていると、「そういえば、そんなシーンもあったな」と記憶を掘り返す助けになりました。

それにしても、今回の演奏会のパンフレット、本当に細かいネタが書かれていて、これを書いた人のやり込み具合が伺えるほどの力作になっています。
「竜の穴」の表記違いなんて、今回パンフレットを読むまで全く知りませんでした。

帰宅してから気付いたけれど、裏表紙の電球マークにはクスリとさせられました。
ロマサガといえば、やはり電球ですよね。

■感想まとめ
なんだかまだまだ書き足りない気がするけれど、今回の演奏会は想定外にとにかく非常に楽しかったです。
演奏も編曲も構成も、全てが高いレベルで綺麗な調和となって怒涛の如く駆け抜けたような、そんなとても良い演奏会でした。
その見事な演奏に、低空飛行気味だった気分が一気に押し上げられたくらいに、元気と活力をもらいました。
FSオケの今回の演奏会は、来年以降も忘れられないクリスマス+誕生日プレゼントになると思います。
# クリスマス・イヴ=誕生日なので、とても嬉しいプレゼントでした。ありがとうございました。

機会があれば、再演を期待したいです。
ロマサガ2でなくても、このクオリティの高さだったら、ぜひ積極的に足を運びたいです。


これより下の追記は、今回の演奏会のセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] THE MUSIC MAGES 7th STAGE ~10th Anniversary~

11月23日(木・祝)に、FINAL FANTASYシリーズのBGMをエレクトーンで演奏する楽団「THE MUSIC MAGES」(以下、TMM)の第7回目となる演奏会が開催されたので行ってきました。
会場は、タワーホール船堀 大ホール。
16:10に開演し、19:40頃に終演しました。

■TMM設立10周年記念コンサート
と銘打たれていましたが、正確には今年11周年らしいです。
昨年のうちに開催したかったけれど、会場の抽選にことごとく落選し、会場を確保できずに今日まで至ってしまったそうです。
最近、会場の確保が難しくなっているという話をよく小耳に挟むけれど、本当に深刻なんですね、箱無い問題。

それはともかく。
TMMの演奏会は、昨年5月の外伝2以来、およそ1年半ぶりの開催でした。
ナンバリングの演奏会に限ると、2014年12月以来となります。
もうあれから3年近く経つのですか。早いな。

自分は、TMMの過去の演奏会には、第6回とその前の外伝に足を運んだことがあります。
昨年の外伝2は、確か都合が付かなくて行けませんでした。
というわけで、自分にとっては実に3年ぶりのTMMの演奏会でした。

■記念コンサートならではの大ボリューム
演奏会の構成は全3部構成。
第1部は、過去の演奏会で人気の高かった曲+FF14の楽曲を演奏。
人気の高い曲というだけあって、どの曲も聴き応えのあるものばかりでした。
中には「この曲が人気あったの?」と自分にとっては意外に感じたものもありましたが。

第2部と第3部は、今回の演奏会のメインディッシュとなるオールFF9プログラム。
数多あるFF9の楽曲から30曲弱ほど演奏されました。

アンコールも含めると、演奏会にかかった時間は3時間半ほど。
客観的に時間で見ると長いですが、演奏会中はそれほど長く感じませんでした。
気が付いたらあっという間に終演だった、という感じです。
途中で休憩が2回挟まれたので、実質3時間ほどでしたが、なんとなく体感的には2時間超ぐらいな感覚でした。
時間間隔がズレていたおかげで、終演後に外に出て時間確認して、「やっべ、早く帰らないと明日に響く!」とちょっと焦ったりもしましたが。

まぁ、演奏時間が長かったのは、周年記念の演奏会であったことを考慮すると、「ですよねー」とも思いました。
記念演奏会らしく、曲数てんこ盛りな、かなりボリュームたっぷりな演奏会でした。

とはいえ、身体は正直だったらしく、終演後席を立ったときは流石に腰が痛かったです。

■エレクトーンの魅力を生かした編曲
TMMが他のゲーム音楽系の楽団と大きく異なる特徴は、得物がエレクトーンという点だと思います。
エレクトーン1~3台+ゲストボーカルという少人数ながら、ものすごく多彩な音色を出せるのは、エレクトーンの魅力の一つかと。
やろうと思えば、原曲再現も可能だったと思います。
片や電子音のゲーム音楽、片や電子楽器のエレクトーンなので、指と足の動きが追い付ける曲ならば、かなり近いところまで再現できたのではないかと。

が、そこを敢えてしないところがTMMらしいところ。
TMMならではの編曲を聴かせてくれたところは、ライブ感を感じられて良かったです。
また編曲も、原曲を生かしつつ、エレクトーンの持つ表現の幅の広さを引き出すようなもので。
オリジナルのフレーズや展開が入っていたけれど、それが程良い感じで、違和感なくすんなり聴けました。

それと、曲の終わり方も鮮やかだったと思います。
ゲーム音楽はループ系だから終わりのない曲が多いけれど、今回演奏された曲は終わり方まで丁寧に作り込まれていて。
どの曲も、綺麗に上手く締めくくられていました。

■両手両足フル稼働の迫力のある演奏
TMMの武器はエレクトーンなので、演奏は両手だけでなく両足までフル稼働。
その縦横無尽に動いている様は、ある意味圧倒的でした。
両手の10指だけでなく2本の両足も含めた計12本があっちへこっちへ動く様は、見ているだけでも迫力がありました。
特にバトル曲のような激しい曲が凄かったです。
人間ってこんな動きもできるのかぁ、と感心しきりでした。

今回演奏された方々みなさん、本当にすごい器用だと思います。
あまりに器用な動きで、演奏中のエレクトーン奏者の脳波の動きがどうなってるのか、観測してみたい気分になりました。
ほんと、どういう動きしてるのか、めっちゃ気になる。

音色自体は、正直なところ、実際の楽器の生音にはまだまだ及ばないと思いました。
エレキギターやベース、ピアノの音は、かなり実際の音に近かったように感じましたが、弦楽器はまだまだ再現が難しいのでしょうか。
あの深みのある音色には、到達しきれていない感じがしました。
ただ、それはそれと割り切ってしまえば、演奏自体はとても迫力のあるものでした。
最大3台しかエレクトーンはなかったのに、それを感じさせないほど多彩な音色を自在に操っていたのは、純粋に凄かったです。
技術の進歩もすごいけれど、難しいフレーズを弾きこなしていた演奏者の方々もすごかった。

■無料公演とは思えないほどの手の込んだ映像の数々
今回の演奏会で、一際目立ったのは映像の演出でした。
無料の演奏会とは思えないほどに凝った映像が、かなりの曲で流れていました。
特に、FF14のプレイ動画を演出映像として利用していたのは、「なるほど、そうきたか」と興味深かったです。
FF14のプレイ動画って、許諾を取ればそういう使い方もできるのか、と目から鱗でした。

ただ、個人的には「演奏会に映像は不要」派なので、映像はあまり見ていませんでした。ごめんなさい。
映像に目を向けてしまうと聴覚が疎かになって、音に集中できなくなってしまうので、それがイヤなタイプなのです。
そのため、映像をなるべく視界に入れないようにしていたので、あまり細かいところまで見ていませんでした。

ちなみに余談ですが、映像演出自体は否定しません。映像演出があった方が嬉しいという意見の方が多いと思うので。
自分が見なければいいだけの話なので、映像演出はあっても全然構わないと思ってます。

■トラブルもあったけど、むしろご褒美でした
そんな色々てんこ盛りな演奏会でしたが、てんこ盛りな分、ミスもあちこちにありました。
演奏ミスも、3年前の6thよりも多かったような気がしました。
6thがあまりミスがなかったような気がするので、今回は余計に多く感じたのかもしれません。
また、後半になればなるほど、演奏ミスが増えていったようでした。
長丁場だったから、HPが削り取られて疲れが出てきたためでしょうか。

なんとなくちょこちょこと感じたのは、打ち込みのパーカッションと演奏が若干ズレていたところ。
最初と最後は合っていたけれど、中間で時々ズレることがあって、なんだか座りの悪い感じがしました。
運指が追い付かないとかで、打ち込み音源に完全に合わせるのは難しいのでしょうか。

演奏ミス以上にインパクトの大きかったものといえば、機材トラブル。
1曲目からいきなりのトラブルに見舞われて、演奏者さんは相当焦ったのではないかと思います。
なんでも、2台のエレクトーンをMIDIケーブルで繋いで同期させようとしたところ、スレイブ側が正常に動作してくれなかったらしいです。
コネクタの接触不良か、ケーブルが断線しかかっていたのでしょうか。
開場・開演時間がやや押していたのも、機材トラブルが原因ならば、仕方ない気がしました。
ある意味エレクトーンらしいトラブルで、むしろ珍しいものが見れたと思っています。
根が情報系エンジニア気質な上に、昔DTMも齧っていたクチなので、機材トラブルで機器の構造の一端を知ることができて興味津々でした。
「あ、そういうことをやっていたのか」と、合点がいった感じです。
それに、新しいことに挑戦する姿勢は、好ましく感じました。

■感想まとめ
自分にとっては3年ぶりとなるTMMの演奏会でしたが、今回も楽しませていただきました。
エレクトーンという、他ではなかなか聴く機会のない楽器の演奏を、存分に楽しめました。
いつも思うことだけれど、たった1台であらゆる音色を奏でられるところは本当にすごいし、演奏者の方々の器用な弾きっぷりもすごいと思います。
ぜひこのまま、15年、20年と続けていってほしいです。


これより下の追記は、今回のコンサートのセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。

[GMEV] GAME SYMPHONY JAPAN 26th&27th CONCERT ATLUS Special

10月28日(土)に、GAME SYMPHONY JAPAN(以下、GSJ)の第26回(昼公演)と第27回(夜公演)の演奏会「ATLUS Special ~ペルソナ20周年記念~」が開催されたので、両方とも行ってきました。
会場は、東京オペラシティ コンサートホール。
昼公演は開演13:30で終演15:45頃、夜公演は開演18:30で終演20:30頃でした。

■ペルソナ生誕20周年記念演奏会、ついにFINAL
昨年2016年8月に始まった、GSJのペルソナ楽曲のオーケストラコンサート。
熱い要望に応えるかのように、その後再演に次ぐ再演により、2016年だけで計3回(18th, 19th, 21st)開催されました。
自分は18thと19thに足を運びましたが、どちらの公演もペルソナシリーズへの愛に包まれた、素晴らしい演奏会でした。

そして、今回、ついに最終公演。
第一作の「女神異聞録ペルソナ」が発売されてから、もう20周年ではなく21周年に突入しているのですが、急遽開催されました。
オーケストラコンサートとしては、結構急な開催発表だったような気がします。
よく土曜日のオペラシティ丸一日確保できたなぁ、と思います。

■最終公演に相応しい、密度の高いセットリスト
20周年記念コンサートの最終公演ということもあってか、内容盛り沢山。

昼公演は、これまでのコンサート総決算+αと言わんばかりの内容でした。
18th, 19th, 21stで演奏してきた楽曲を、全部ぶち込んできた感じです。
それに加えて新しくオケで披露された曲もあったりして、事前公開されたセットリストを見たとき、サービス精神旺盛過ぎるだろ!嬉しいけどっ!と思いました。

また選曲も、過去公演と同様に、とても良いところを突いてきていて。
「女神異聞録ペルソナ」からのナンバリングタイトル全作プレイしている身としては、セットリストだけで白米3杯行けるぐらい。
なんかもう鮮やかに良いトコ取りなセットリストでした。
これ、満足しないわけないです。

18thの時から思っていましたけれど、P3以降の楽曲だけでなく、女神異聞録や2罪/罰も網羅的に演奏してくれて、本当にいくら感謝してもし足りません。
女神異聞録発売から20年の時を経て、まさか女神異聞録や2罪/罰の曲をオーケストラで聴ける日が来るなんて、ゲームプレイしていた過去の自分に教えてあげたいくらいです。

一方、夜公演はP5オンリー。
今年3月20日に日本橋三越の三越劇場で開催されたPREMIUM CONCERTを拡張して、フルサイズにしたような感じでしょうか。
PREMIUM CONCERTへは行かなかったので正確なところはわかりませんが、セットリストを見る限りではそんな気がします。

今回のP5演奏会では、PREMIUM CONCERTでは演奏されなかった楽曲も多数追加。
最も大きな違いは、パレス曲を全曲演奏した点でしょうか。
なんだかんだで、ゲームをプレイしていると長時間聴くことになる曲だし、思い出の多い曲でもあるので、そこは単純に「すごいな、全部やっちゃうんだ」と驚嘆しました。

■休憩なしの2時間ぶっ続け演奏
セットリストが公開された時点で、演奏曲数が過去のどの演奏会よりも多いことは分かっていました。
しかし、開演から終演までにかかる時間は、ほぼこれまでと同じ。
「これ、どうやって演奏するんだろう、超短縮バージョンで立て続けに演奏していくのかな?」と、当日まで思っていました。

が、蓋を開けたら、なんと休憩なし。しかも、昼・夜両方とも。
休憩なしのオーケストラコンサートってクラシック音楽でも稀にあるけれど(ベートーヴェンの第九とか)、その多くは全体で約90分程度の若干短い演奏会ばかり。
今回のように2時間たっぷりとぶっ続けというのは、珍しいケースではないかと思います。
休憩時間を削ってまで演奏に注ぎ込むとは、恐るべしGSJ。
それだけに、密度がより一層濃く感じられたような気がします。

とはいえ、途中、休憩という名のゲストトークが10分ほど差し込まれました。
が、作品のファンや原曲のファンにとっては、ゲストトークの時点で休憩じゃないというジレンマが発生。
思わず「なにその休憩(仮)みたいなの」と心の中でツッコミを入れていました。
まぁ、一日2公演もやるし、ステージに立っている方々も人間なのだから限界はあるし、そりゃ少しぐらい休憩が必要ですよね。
それでも、休憩(ほぼ)なしで2時間×2公演分を演奏されるなんて、演奏された方々、コーラスの方々、何よりゲストトークまで含めてほぼ出ずっぱりだった指揮の志村健一氏、本当にお疲れさまでした。
おかげで、とても濃密な時間を楽しく過ごせました。

■ペルソナサウンドらしさを残しつつ昇華させた壮大なオーケストラサウンド
編成は、東京室内管弦楽団+東京混声合唱団+マイネマイネク(バンド)+ボーカリスト(小宮知子さん、川村ゆみさん、平田志穂子さん、Lynさん)+ドラム、キーボード、ピアノという、そうそうたる面々が揃いました。
これまでのペルソナオケコンの中で、最も豪華な顔ぶれではないかというぐらいです。

その豪華さそのままに、演奏も編曲も、オーケストラらしい壮大さに溢れた見事なものでした。
過去のペルソナオケコンだけでなく、他のGSJのコンサートと同様に、相変わらずのハイクオリティです。
原曲の雰囲気を損なうことなく、それでいてオーケストラらしさも十二分に発揮。
オーケストラの生音の迫力、音の洪水を直接我が身に受けて、終始圧倒されっぱなしでした。
ペルソナのオケコン参加は今回で3回目になるのに、今回も感動の坩堝に落とされました。

特に、昼公演が素晴らしかったです。
女神異聞録からP5までの良いトコ取りした選曲の時点で神回決定事案なのに、それを上手くオーケストラ用に編曲、さらに圧巻の演奏で見事に昇華された時点で、言葉が出てこないくらいの歓喜に満たされた気分になりました。
感動しかないし、すごいとしか言いようがないし、なんだよこれもうなんだよっ!
ペルソナシリーズ、好きでい続けていて良かった。

夜公演は、昼公演よりもバンド色、電子音が強いように感じられました。
管弦楽器の音がエレギやベース、ドラムの音に掻き消されていることが多くて、せっかく管弦楽器が揃っているのに勿体ないなぁ、と思ったこともしばしば。
座席位置の問題かもしれませんが。

■照明の演出はやり方次第か?
照明についても、一言。

照明の演出は使い方次第かな、という感じがしました。
昼公演はステージを斜め横から見下ろす位置だったので、ほとんど気にならなかったです。
が、夜公演はステージ正面のバルコニー席で、真正面から強い照明を食らう位置だったため、その度に照明がすごく気になりました。
照明が眩しくて、そちらに気を取られてしまい、音に集中できなかったことがしばしば。
できれば、照明を正面から客席に向けるような演出は避けてほしいなぁ、と思いました。

もっとも、自分が片頭痛持ちで、それに由来する光過敏なところがあるから、余計に気になっただけかもしれませんが。

■感想まとめ
今回で20周年記念演奏会のFINALということでしたが、最終公演に相応しい素晴らしい演奏だったと思います。
今回のコンサートに行けて良かったと心底思いましたし、ものすごく満足しました。
その一方で、これでしばらくコンサートがないのかと思うと非常に寂しいです。
ぜひ、25周年を迎えた暁には、再演していただきたいです。

それと、今回の演奏会も円盤化してほしいです。特に、昼公演。


これより下の追記は、今回のコンサートのセットリストと、印象に残った曲(楽章)ごとの感想になります。
過去にも何度か足を運んでいるので、過去公演の感想(18th, 19th)と被りそうな部分はなるべく避けて、簡潔に記します。

[GMEV] 星の調べ×テンプルナイツ交響楽団 Extra stage 交響曲FFT

9月24日(日)に、企画・星の調べ(以下、ほしらべ)、主催・テンプルナイツ交響楽団(以下、Tオケ)によるオーケストラコンサート「交響曲FFT」が開催されたので行ってきました。
会場は、パルテノン多摩 大ホール。
開演は15:30、終演は18:50頃でした。

■あの「交響曲FFT」が再び
今回の演奏会は、かつて「交響曲FFT」を作成・演奏したオーケストラ楽団ほしらべの譜面を、その志を受け継ぎ結成されたTオケが演奏するという形で開催されました。
これだけでも、「交響曲FFT」という重要アイテムがほしらべからTオケに継承されたようで、胸が熱くなります。

2009年に開催されたほしらべの第二回演奏会開催の際には、立川まで足を運びました。
自分がゲーム音楽の演奏会に行くようになり始めた初期の頃のことで、そのためか特に強く印象の残っている演奏会の一つです。
躍動感と迫力のある演奏、ただでさえ魅力的な曲ばかりなのにさらに磨かれて輝きを増していた曲の数々、そして大好きなFFTの曲を生演奏で聴けるという感動により、ほしらべ第二回演奏会は自分の中で今でもレジェンド枠に収まっています。

また、ゲーム音楽の演奏会自体がまだまだ数が少なく、その数少ない中でも特定の1作品だけをがっつり演奏するというものは、当時珍しかったと記憶しています。
今は公式オケコンや有志オケなどがあちこちで企画・開催されるようになり、それほど珍しいことではなくなりましたが、当時は本当に珍しかったものです。
この10年の間に、ゲーム音楽界隈も随分賑わってきたなぁ、とほしらべ第二回演奏会当時を振り返る度にしみじみそんなことを思い浮かべたりもします。
ゲーム音楽の演奏会が月に一回あったかどうかという程度だったのに、それが今では月数回どころか同日同時間帯にブッキングするくらいにまで成長するとは、想像していませんでした。

それくらい記憶に深く刻み込まれたほしらべの「交響曲FFT」ですが、2011年の東日本大震災の影響を多大に受けて第三回演奏会が中止になって以来、活動休止。
それがひどく残念で、いつか復活されることをひたすらに待ち望んでいました。
そして気が付けば、第二回演奏会から8年の月日が経過。

今回、ついにTオケとのコラボという形でほしらべの「交響曲FFT」が復活するということで、これはもう行くしかない! 行く以外の選択肢ないだろ! とばかりに、速攻でチケットゲットしました。

■「交響曲FFT」をベースに、今回用にブラッシュアップ
「交響曲FFT」という名前の通り、プログラムはオール・FINAL FANTASY TACTICS。
右を向いても左を向いても、とにかくFFTしかありません。
FFT好きにはたまらない演奏会です。

Tオケの第一回演奏会でも「交響曲FFT」の譜面が演奏されましたが、今回は演奏曲数がぐっと増えてグレードアップ。
OST収録曲から60曲以上、さらにOST未収録でサウンドテストで聴けた曲まで演奏されました。
OST収録曲の全てが演奏されたわけではありませんが、OSTの8割以上をカバー。
そのためか、Tオケ第一回演奏会のときよりもずっと、ほしらべの演奏会に近い形になっていました。

とはいえ、ほしらべ第二回演奏会のときとは、曲順が異なっていました。
今回の演奏会のために、さらにブラッシュアップされた結果ではないかと思います。
曲順がストーリーに沿っていた点は変わりませんが、ほしらべ第二回演奏会のときよりも流れがスムーズになっていたように感じられました。

ほしらべ第二回演奏会の記憶はもう随分薄くなってしまっているのですが、編曲もより一層洗練されていたような気がします。
曲の繋ぎとか、展開とか、盛り上げ方とか、よりドラマティックになっていたような印象を受けました。

それにしても、星の調べとテンプルナイツ交響楽団という限りなく近い志を持つ楽団同士が協力し合ってコンサートを開催するの、なんだか良いですね。
同じ目的のために共闘し合う感じがRPGっぽくて、ゲーム好きとしてはすごく胸が熱くなります。
また、こんなにも素晴らしいスコアをシェアし合うのも、良い雰囲気だなぁと思います。
大人の事情とか様々な問題があると思いますが、可能な範囲でスコアをシェアし合えれば、より多くの人が気軽にゲーム音楽を演奏して楽しむことができるようになるのではないかと。
こういうシェアし合う文化が広まらないかな、と密かに願っていたりもします。
編曲のハードルって結構高いと思うし、良いスコアを数回披露したっきり眠らせてしまうのは勿体ないと思うのです。

■原曲重視8割、がっつりアレンジ2割
アレンジは、それなりに入っていました。
といっても、原曲を多分に残したまま、それをよりオーケストラ映えするように拡張させたようなアレンジです。
1つの曲を2ループ以上演奏する場合、1ループ目は原曲を忠実に再現し、2ループ目以降でより壮大かつゲームのシーンをイメージしやすいようなアレンジを加えていたような、そんな感じです。

その中でも、イベント曲やキャラクターテーマ曲は、特にダイナミックなアレンジだったように思います。
鑑賞していて「うわ、そうきたか!」と驚かされたこともしばしば。
ゲームをプレイしたのはもう二十年近く前のことなので、エンディング以外のゲームの内容はかなり忘れてしまっているのですが、今回の演奏を聴きながら「そういえば、そんなシーンもあったような」と朧げな記憶が呼び起されたほどです。

ちなみに、エンディングだけは今でも結構しっかり覚えています。
あれは、忘れたくても忘れられません。
日曜日のめっちゃ爽やかな快晴の朝にエンディングまで到達して、その日一日めっちゃどんよりした気分で過ごしたのは、今でも良い思い出です。

■FFTとオケの相性の良さが半端ない
オーケストラによる生演奏を久しぶりに聴いて改めて感じましたが、やはりFFTの曲とオケの相性は抜群でした。
弦楽器も管楽器も打楽器も、全部曲と相性が良い。
チャイムの連打なんて、これぞFFTの音楽だと言わんばかりの迫力でゾクゾクしました。

演奏自体は、正直なところ手放しに上手いとは言えません。
音が外れたり、音のバランスが悪かったり、スピードにズレがあって座りが悪かったりと、不安に感じることもしばしばありました。
テンポの速い曲は、勢いで押し切ろうとしていたようにも見えました。
でも、そのような欠点は全てFFTに対する愛情でカバーされていて、良い演奏をしようという一生懸命さや熱意がすごく伝わってきました。
拍の取り難そうな曲は、絶対に外してなるものかという意気込みが感じられましたし。
その熱い想いにあてられたからか、内心で「がんばれ! がんばれ!!」と応援できたし、難しいフレーズを乗り切った時には心の中で拍手を送っていました。

で、最終的にはほっこりして楽しかった印象しか残っていません。

ゲーム音楽はそもそも演奏することを前提に作られた曲ではないので、演奏の難しい曲が多いです。
その点に関しては、FFTも例外ではありません。
そんな難曲を相手に、アマチュアの演奏者さんやスタッフさんたちが心血を注いで作り上げた演奏の数々。
そして、ゲーム音楽をオーケストラの生演奏で聴けるという点が加わって、終始興奮の坩堝にありました。
FFT+オケって、本当に良いものです。

オケ隊の中で最も輝いていたのは、パーカッションだったと思います。
その中でもチャイム、ティンパニ、シロフォンはすごかったです。
チャイムはFFTを演奏する上で美味しいパートですが、その期待を裏切らない見事な響きでした。
また、ティンパニとシロフォンは、腕の動きがアマチュアの域を超えている箇所が何回もあって、そこからも気迫のようなものが伝わってきました。
なんというか、「俺の(私の)音を聴けーっ!」みたいな。

そういう点で言えば、金管楽器もそういう箇所がいくつもありました。
戦闘曲のような激しい曲の金管楽器は、とても格好良かったです。
音が綺麗に真っ直ぐ鳴り響いたときは、内心「おぉー!」と拍手喝采でした。

余談ですが、チャイムの連打聴いてたら、なんだか教会でFFTの曲を聴きたくなりました。
FFTと教会って、相性良さそう。

■スペシャルゲストとパンフレット、他諸々について
オーラスの前に、スペシャルゲストとして作曲家の崎元仁さんが登壇されました。
崎元さんは国際フォーラムの方へ行かれているかと思っていたので、これは嬉しいサプライズ。

崎元さんの話は、ほんの数分程度でした。
ほしらべ第二回演奏会のときに岩田匡治さんとともに登壇されたときは、結構長く話をされていたと思うので、それに比べると今回はあっさりめ。
話の内容は、

・交響曲FFTは演奏される度に奏者が増えて成長している
・作曲していた当時は、演奏されるなんて想像していなかった
・こうして演奏されることで音楽として形を成していく

というようなことを仰っていたと思います。

崎元さんに限りませんが、ゲーム音楽の作曲家の方々(特に旧スクウェアに所属されていた方)ってフットワークが軽いですよね。
作曲者と同じ空間で生の演奏が聴けるって、すこぶる貴重な体験だと思うのです。良い時代に生まれたなぁ。

話は変わって、パンフレットについても少々。
今回のパンフレットも、ものすごく凝ったものになっていました。
Tオケ第一回、第二回のパンフレットもすごかったですが、今回はさらに輪をかけてすごいものになっていました。
フルカラーで美麗なイラストと手の込んだドット絵盛り沢山って、どこまでサービス精神旺盛なんですか。いいぞ、もっとやれ。
とりあえず、今回のパンフレットも永久保存版にさせていただきます。

パンフレットだけでなく、他にも会場ロビーに展示があったりして、まさにFFT尽くし。
ホール内も外も、満遍なくFFTへの愛に溢れた演奏会でした。

■感想まとめ
一人のFFT好きとしては、とても楽しかった演奏会でした。
演奏自体はまだまだ伸びしろがあると思いますが、それを補って余りある情熱にずっと煽られ続けたような気がします。
荘厳な「Bland Logo~Title Back」から始まり、緩急をつけた演奏がラストバトルに向けて徐々にヒートアップ、そして「Staff Credit」の高らかなファンファーレでフィナーレを迎える流れが、とても心地良かったです。
ほしらべとTオケのコラボを今回で終わらせることなく、今後もぜひ継続的に「交響曲FFT」を演奏し続けていってほしいです。


これより下の追記は、今回のコンサートのセットリストと、印象に残ったメドレーごとの感想になります。