[GMEV] Chor Crystal Mana TRIbute盤!!! ~ぼくらの"演奏"の記憶~

7月20日(土)に、ゲーム音楽を合唱で演奏する団体コールクリスタルマナ(以下、CCM)の第三回となる単独演奏会「Chor Crystal Mana TRIbute盤!!! ~ぼくらの"演奏(げーむ)"の記憶~」が開催されたので、行ってきました。
会場は、江東区文化センター ホール。
13:30に開演し、15:50頃に終演しました。

■CCM単独演奏会、三度目の開催!
数多のゲーム音楽の演奏会にコーラス隊として参加されていることで有名なCCM。
そんなCCMの単独演奏会が、およそ3年ぶりに開催されました。
第1回の「初回限定版」、第2回の「II常版」ときて、第3回は「TRIbute盤!!!」です。
そういえば、このサブタイトル、どなたが考えてるのでしょうか。演奏会の開催回数との語呂合わせ、すごく凝ってますね。
前回も思いましたけれど、初めてチラシで見たときに「お、今回はそうきたか!」と膝を打った覚えがあります。

サブタイトルに「ぼくらの"演奏(げーむ)"の記憶」とある通り、今回の演奏会では、古くはFC時代から、新しいものではPS4やスマホまで、幅広い年代からゲームタイトルがチョイスされていました。
80年代後半から、90年代、00年代、10年代と、ほぼ年代順に全3部構成で演奏。
古い曲だけではなく、かといって最近の曲だけでもなく。
長きに渡って様々な演奏会で何度も披露されている有名曲もあれば、知る人ぞ知る隠れた名曲もあったり。
おそらく、過去形であれ現在進行形であれ、人生においてゲーム好きだった期間があれば、どれか1曲は心に刺さったのではないでしょうか。
それくらい、実に幅広いレパートリーになっていました。サブタイトルに偽りなしでした。

ちなみに、自分自身のことを言えば、今回の演奏曲目のおよそ8割が心にグッサグサ刺さりました。
あまりに刺さり過ぎて、プログラムを確認した時点で瀕死状態だったくらいです。
チラシに掲載されていた演奏予定曲目を見た時点で「こ、これは行かねばっ!(使命感)」だったのですが、実際のプログラムはそれを上回るほどの突き刺さりっぷり。
今回のプログラムを組まれた方と腹を割ってゲーム音楽について語り明かしたい、と思ったくらい、自分のツボを直撃したプログラムでした。
アラカルト的な演奏会で、ここまでグサグサ刺さったプログラムは、結構久しぶりかも。

もちろん、原曲の知らない曲もありました。
が、今回の演奏会で初めて聴いて「あ、この曲、俺好みかも」と新たな発見があって、それはそれで楽しかったです。
総じて言えば、今回演奏された楽曲は、原曲を知っている/知らないに関わらず、どれもすこぶる好みな曲でした。

■合唱だからこその持ち味、合唱ならではの表現と響き
CCMは合唱団なので、今回演奏されたものはほぼ全て合唱で表現されました。
原曲がピコピコ音であってもロックであってもオーケストラであっても、今回演奏されたものは全て合唱です。
時々ピアノの伴奏が付いたりハンドクラップが入ったりしましたが、それ以外は全て人の声です。
これでもかっ、というくらいの合唱三昧です。

浴びるかの如く堪能したコーラスでしたが、とはいえ最後まで飽きることはありませんでした。
普段そこまでどっぷりコーラスに浸かることがなかったので、なんだかとても新鮮で面白かったです。
楽器演奏であれば、なんだかんだでゲーム音楽の演奏会に足を運び続けているのである程度聴き慣れているのですが、コーラス単独という機会はあまりなく。
耳タコに近いくらい聴き馴染みのある楽曲であっても、合唱というアプローチの違いからか異なる側面を見た気がして、興味が尽きませんでした。

そして、何よりも、歌声の響きがとても綺麗でした。
不協和音が少なくて、耳当たりがすこぶる良くて。
終始ゆったりと、その歌声にどっぷりと浸って聴き入っていました。

また、曲によって変化する歌声の質も、面白さの一つでした。
ある曲では柔らかく優しく耳を撫でていくかと思えば、ある曲では熱くたぎる迫力を押し込んでくることもあり。
合唱ならではの、人の声ならではの表現の幅の広さは、とても魅力的でした。
合唱って良いものだな。

■合唱という制約に負けない原曲愛
”合唱”という制約上、原曲を忠実に再現するというのは、楽器の生演奏以上に難しいことです。
よほど原曲を厳選しないと、実質不可能です。
なので、今回披露された楽曲も、そこそこにアレンジが加えられていました。

ただ、原曲をかなり重視されており、原曲を知っている曲でも違和感はほぼありませんでした。
むしろ、人の声(とピアノ)だけでどこまで原曲に近付けられるか、挑戦しているかのようでした。
声による再現が到底不可能なほど速いパッセージはピアノに任せつつ、それ以外はなるべく声で再現。
人の声だけで、ここまで原曲に近い形で表現できるものなのかと、感心しきりでした。

それに加えて、曲によっては原曲にはない歌詞を乗せているものもありました。
歌詞に想いを込められるのは、楽器演奏ではできない合唱ならではの強み。
それを有効活用されていたのが、興味深かったです。
気が付けば、その歌詞にワクワクしたりドキッとしたりするのも、鑑賞時の楽しみになっていました。

まぁ、歌声の響きに聴き惚れていて、歌詞まで頭が回らずなかなか聴き取れないこともしばしばありましたが。
もっとちゃんと聴き取りたかったなぁ。

■どうでもいいような気になった点を一つ
些末と言えば些末なことなのですが、歌声のボリュームに対して会場がやや大きく、せっかくの美しい歌声が散ってしまっていたのが少々残念だったような気がします。
穏やかな曲であれば問題なかったのですが、バトル曲のような激しい曲では、もうちょっと音の圧力を感じたかったです。
もっとも、自分が後方席にいたのも、そう感じた原因の一端なのですが。
ちゃんと音圧も含めて聴きたければ前方の席へ来いやー!て、俺だったら反論するな、うん。

とはいえ、あんなに豊かな歌声を心の奥底まで堪能できたので、自分の中ではそれほど大きな不満ではないです。
最終的には、楽しかったという感想しか残っていません。

■感想まとめ
CCMによる3年ぶりの単独演奏会でしたが、今回もその歌声をすこぶる堪能しました。
合唱オンリーという形式で、楽器演奏とは一味違った表現がとても興味深くて楽しかったです。
また、自分の好きなゲーム音楽を美しい歌声で鑑賞できて、心が洗われるようなゆったりしたひと時を過ごせました。
次回、第4回演奏会が開催される際には、ぜひ足を運びたいと思います。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] Orchestre de l'Étincelle 演奏会

7月14日に、聖剣伝説Legend of MANA(以下、LOM)の楽曲を演奏する有志オケ Orchestre de l'Étincelle(オルケストル・ド・レタンセル、以下「煌オケ」)の演奏会が開催されたので、行ってきました。
会場は、ルネこだいら 大ホール。
13:30に開演し、16:00頃に終演しました。

■聖剣LOMの新たな企画有志オケ、ここに爆誕
今回の煌オケ演奏会の話を一番最初に耳にしたとき、まず真っ先に思い浮かんだのは「2017年に『ファ・ディール室内管弦楽団』の演奏会が開催されたばかりじゃね?」でした。
人気のある作品だからとはいえ、こんなにも間髪空けずにまたLOMオンリーの演奏会が開催されるとは、露ほども考えていなかったのです。
なので、嬉しい反面、若干の戸惑いもありました。

とはいえ、煌オケはファ・ディールとは全くの別企画の模様。
コンサートホールで開催されるクラシカルスタイルな演奏会という点は同じですが、編成がやや異なります。
ファ・ディールの方はオーケストラからホルン以外の金管楽器を抜いたような編成でしたが、煌オケの方はフルオケ編成。
また、ファ・ディールはパイプオルガンとコーラスがありましたが、煌オケはそれがない代わりにバンド楽器(エレキギター、エレキベース、ドラム、など)が追加されていました。

冷静になって考えてみたら、煌オケの演奏会は、間を置く暇もなくオンリープログラムの演奏会を企画・開催したくなるくらい、LOMには絶大な人気がある、ということの証左とも受け止められます。
何にせよ、LOMのゲームも楽曲も好きな身としては、素直になってみれば嬉しさしか残りませんでした。

■これでもかっ!と言わんばかりに詰め込まれた楽曲の数々
今回の演奏会で披露された楽曲は、本編で43曲。アンコールも含めると48曲になりました。
OSTの収録曲数が55曲なので、ほぼほぼ全部演奏されたようなものです。
今回演奏されなかった曲は、オルガン絡みの曲やジングルなどの小品が数曲。
「この曲を生演奏で聴きたい!」という要望の99%は今回叶えられたのではないか、と思えるほどのカバー率の高さです。

そんな膨大な数の楽曲が、全3部構成で披露されました。
LOMの三大クエストである宝石泥棒編、妖精編(エスカデ編)、ドラゴンキラー編の各固有曲は、それぞれ各部の主軸として配置され。
さらに、それらを他のサブクエストとマナの聖域編関連曲でサンドイッチにしたような構成でした。

三大クエストの中で一番人気の高そうな宝石泥棒編が初っ端の第1部に組み込まれていたのが、個人的には意外に感じられました。
楽団名の由来に一番近いクエストなので、満を持して第3部で登場すると予想していたので。
でも、今回の構成を俯瞰して見たら、第1部に持ってきたのは正解のようにも思えてきました。奏者の残HP的な意味でも。

■無理はしないけれどハイレベルな演奏
演奏は、ものすごく上手でした。
最近の有志企画オケの演奏会はどれも、とても有志の集まりとは思えないほどにレベルが高いのですが、煌オケもその例に漏れずハイレベル。
まぁ、音が多少ブレたり、明らかに運指をミスっていたりと、完璧ではありませんでしたが。
でも、完成度がかなり高く、安心して演奏に浸りながら聴いていられるレベルでした。

そういえば、アマチュア楽団や有志オケではよくヘロヘロになりやすい弱音が、今回の演奏会では少なかったように感じました。
そのあたり、弱音が必要にならないように編曲で上手い具合にカバーしたのでしょうか。
そのこともあって、完成度が高く感じられたのかもしれません。
編曲と演奏による合体技ですね。

それと、特に長音で顕著だったのですが、音がすごく真っ直ぐな印象を受けました。
なんというか、変に情感が乗っていなくて、その分、余計な雑味が少ないというか。あっさりしていて、若々しく、フレッシュな音色というか。
上手く言い表せる自信がないのですが、ゲームのストーリーや世界観を音で表現する目的で高度なテクニックに無理に手を伸ばした結果盛大にミスするよりも、まず自分たちの手の届く範囲で曲の完成度を高めるためのことに注力した、と言えば伝わるでしょうか。
無理はしない、でも出来ることは精一杯やる、という気概のようなもの。
それと、原作のゲームは当然大事だけど、とにかく純粋にLOMの楽曲が好きだから演奏したい、という強い想いが、奏でられた音の中に見えました。

■編曲が素晴らし過ぎでした(語彙力喪失
編曲は、原曲重視でありつつ、しかし演奏しやすい形に再構築されたような印象を受けました。
原曲の雰囲気は多分に残しつつも、”無理はしない”の精神で、難しいフレーズがあれば解体して間引いて構成し直しているような、そんな感じ。
原曲と演奏の両方にかなり気を使って編曲されていたように見受けられました。

今回の編曲、ピンポイントにお名前をあげるなら、今村愛紀さんの編曲がどれも自分の好みにドストライクでした。
三大シナリオとマナの聖域編という超重要曲の編曲を一手に担当されていた方なのですが、これがどれも自分のツボ突きまくり。
原曲を重視しつつも、ゲームのストーリーも加味されて練り上げられた展開。
盛り上げるところは大いに盛り上げて、抑えるところは絶妙に抑えて。
しかも、イントロからアウトロまで、妥協無しに綺麗にまとめられていて、本当に見事でした。
それが完成度の高い演奏とタッグを組んだら、もはや感動しか残りません。
そんな音の流れに、ひたすら感情を揺さぶり続けられたような気がします。

特に「愚かなる宝愛」のオーケストレーションは、脱帽ものでした。
身震いと感動のため息しか出てこなかったです。
なんか、とんでもなくすごいものを鑑賞した気分になりました。本当にすごかったです。

■演奏とは関係ないその他諸々
最近の無料演奏会で気になっている観客マナーは、今回あまり気にならなかったです。
比較的平和と一部で噂されている2階席だったからかもしれませんが、ずっとヘドバンするとか、演奏中に会話するとかは、自分の周りではありませんでした。
まぁ、演奏中にパンフレットやカバンでガサゴソ音を立てるとか、物を落とすとか、スマホの着信音鳴らすとかは、ありましたけど。
気になったのは、第2部から来られて前の座席に座った方が、背もたれに背を付けずに前屈みのまま鑑賞しようとしていた点ぐらい。
被害を食らったことがないと理解されないと思うけれど、前傾姿勢で鑑賞されると、すぐ後ろの座席からはステージが見えなくなるので、結構切実に止めて欲しいことの一つです。
まぁ、今回は隣の席が空いていたので、演奏が始まる直前に席移動して危機回避しましたが。

それ以外は、実に快適に鑑賞できました。
2階席はステージ全体が見渡せるし、思っていた以上に鑑賞する上での好条件が揃っているかも。今度から2階席を狙おう。

あと、雨にもかかわらず、さらに「開場前の来場は控えてください」とTwitterで呟いていたにもかかわらず、開場前から大勢の観客が並んでいて、スタッフさんがとてもたいへんそうでした。
チケット不要制だったから気が急いていたのか、自分も開場の15分前に会場に着いて「やっべ、早く着き過ぎた」と申し訳なく思ったのですが、スタッフさんが手際よく待機列を整えられていて助かりました。
けど、なんか本当に申し訳ありませんでした。

そういえば、事前に拍手のタイミングについてアナウンスがあったのは、すごく助かりました。
ゲーム音楽の演奏会では、曲と曲に切れ目があっても実は一繋がりだったりして、拍手のタイミングに困ることが多々あるので。
まぁ、そのおかげで、拍手したいのにできないというジレンマに駆られたりもしましたが。

■感想まとめ
有志によるフルオケ編成のオールLOMプログラムの演奏会でしたが、すこぶる楽しかったです。
大好きなLOMの楽曲をたっぷり聴けて、しかも妙技の光る編曲と手堅い演奏で奏でられた旋律が心を揺さぶるほどに熱くて心地良くて、終演時の心の中は満足感で満たされました。
とても良い演奏会でした。演奏者のみなさん、スタッフのみなさん、本当にありがとうございました。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残ったメドレーの感想になります。

[GMEV] BRA★BRA FINAL FANTASY みんな de えらぼー!

FINAL FANTASYの楽曲を吹奏楽で演奏するコンサート「BRA★BRA FINAL FANTASY」(以下、BBFF)の2019年ツアー東京公演が4月29日に開催されたので、昼公演に行ってきました。
会場は、Bunkamuraオーチャードホール。
14:00に開演し、16:40頃に終演しました。

これより下は、今回のBBFFツアーのネタバレ(?)を含みます。
これから参加される方で、当日までネタバレを知りたくない方は、ブラウザバックを推奨します。

■今年で5年連続開催となるBBFF
BBFFも、今年で5年連続の開催となりました。
5回目となるツアーは、昨日28日の大阪公演を皮切りに、7月まで全国各地を巡ります。
東京公演(4月)は、昨日の大阪に続く2つめの公演でした。

ちなみに、自分は2016年ツアー以降、毎回1公園には足を運んでいます。
一番最初の2015年ツアーだけチケットが取れなかったため不参加でしたが、それ以降は行っています。
なので、今回で4回目の参加になります。

■文句のつけようのない演奏と、軽妙なMCトーク
演奏は、シエナ・ウインド・オーケストラ。
指揮は、栗田博文氏。
MCは、植松伸夫氏と山下まみさん。
過去のツアーと同じメンバーで、もはや鉄板の構えです。

実際、演奏は文句の付け所がありませんでした。
安定感が半端ないし、迫力が半端ないし、音の強弱やメリハリ、バランス、響き、どこを取っても素晴らしいの一言に尽きます。
さすがシエナ、さすがプロの犯行です。

演奏された曲の譜面は、発表済みのアルバム「BRA★BRA FINAL FANTASY」シリーズと同じだと思います。
今回演奏された楽曲は全て、アルバムに収録されている曲から採用されています。
確かに演奏を聴くだけなら、譜面もほぼ同じなので、アルバムを聴いてもあまり変わりません。
ただ、生演奏は音の臨場感が違います。桁違いです。
ホールの反響音による立体感のあるハーモニー、音に包み込まれるような感覚、時折音がぶつかってくるような迫力は、生演奏ならではのもの。
これは生演奏でしか体験できないもので、とても楽しいです。
生演奏、やっぱりいいなぁ。

曲と曲の合間に挟まれるMCも、相変わらず軽妙で笑いの絶えないトークでした。
時折シエナのメンバーさんと笑い合いながらのアドリブを混ぜるシーンもあり、終始穏やかなほんわかムード。
トークはゆるーく挟みつつも、演奏はキリッと完璧に締めるという、絶妙なバランスでした。

■観客参加型演奏企画は今回も健在
毎年恒例の観客参加型企画は今回もたくさんありました。

まず「FFメインテーマ」のリコーダー。
この曲の参加者さんのレベル、年々上がっている気がします。
リコーダーで参加されたみなさん、めちゃくちゃ上手じゃないですか?
自分も最近ソプラノリコーダーを買って、今年こそ参加できるといいなぁと淡い希望を抱きつつ「FFメインテーマ」を練習してみたのですが、全然指が回らなくて参加断念しました。
終盤のシャープとフラットの嵐で運指が追い付かず、こんなヘボ演奏では耳汚しになるだけだ、と諦めました。
本当に、みなさん上手でした。すごかったです。

とはいえ、今回の讃歌はあえなく断念しましたが、リコーダーを吹くこと自体は楽しかったので、これからも少し続けてみようかと。
「FFメインテーマ」をマスターしたら、「いつか帰るところ」とかも練習すれば吹けるようになれるかな。

第2部では、こちらも恒例のボディパーカッションのコーナー。
今年は「モーグリおじさん」改め「モグやん」が登場。
呼び名は変わっても、中身は変わらずシエナの東さんでしたが。

今回のボディパーカッションのパターンはA, B, Cの3パターン。
Aが一番簡単でしたが、他の2パターンも素人泣かせと言えるほど難しいものではなく。
両手両足をバタつかせるようなトンデモパターンは今回ありませんでした。

そして、オーラスの「マンボ de チョコボ」も忘れてはなりません。
ガチの楽器持参で参加される方が、今回は多かったように感じました。
ステージ一杯に人が溢れて、楽しそうに演奏されていました。

が、中には演奏中、ずっとカメラを構えていた(カメラ撮影されていた?)方がチラホラ。
これは、あれですか、インスタ映えとかいうヤツですか?
まぁ、好きに楽しめばいいんじゃないかと思いつつも、演奏に集中されていない、純粋に演奏することを楽しんでいない感じがして、正直モヤッとしました。
いや、どうなのあれは? アリなの? 俺の頭が固いだけなのか?

[2019.04.30 追記]
カメラを構えていた方の多くは、指揮者の栗田さんを正面から撮りたい方なのだそうです。なるほど、それは納得。
ステージに上がることでそういうメリットがあったこと自体、盲点でした。
確かに、時折飛んだり跳ねたりされる栗田さんの迫力ある指揮を正面から見たい気持ちはすごくわかります。
[追記ここまで]

■観客の「声」の大きさで演奏される曲が決まる、今日限りの特別メニュー
今回の目玉企画は、演奏曲目を観客の「声」の大きさでその場で決める、というものでした。
プログラムに3回ある「みんなdeえらぼー!」のコーナーでは、ピックアップされた曲の中から観客1人につき1回、「ブラボー!」の声で投票に参加できました。
「ブラボー」の声の大きさは、ステージ上に設置されたマイクと測定器で数値化。
手順としては、
 1. 植松さんが曲名を読み上げ
 2. 無音状態にして、機器のキャリブレーション実行
 3. 植松さんの腕の合図で、読み上げられた曲に投票したい観客が「ブラボー!」を叫ぶ
 4. 声の大きさを測定し数値表示
 5. 1~4を、ピックアップされた全曲に対して実施
 6. 数値の高かった順に、上位数曲を演奏
という感じ。
文字通り、観客の「声の大きさ」によって演奏曲目が決定されました。
曲ごとにキャリブる必要があったので手間取るかと思っていましたが、意外とスムーズにサクサク計測されていました。

また、意外な曲で高い数値が叩き出されたりして、非常に興味深かったです。
1回目の投票で「エアリスのテーマ」が大阪公演に引き続き敗れたり、3回目の投票で「神の誕生」が敗退して神誕生しなかったり。
これまで人気の高い曲が思われていた曲が軒並み落選していて、大番狂わせが多発していました。
もっとも、キャリブレーション中に雑音が入ると結果に狂いが生じるだろうし、マイクに近いところに同じ意見の人が集まっていたら結果が大きく異なるから、数値についてはあくまで参考程度かと。

個人的には、1回目の投票で「反乱軍のテーマ」が採用されたのが嬉しかったです。
しかも、そのコーナーで一番大きな「声」を獲得していました。
「反乱軍のテーマ」はすごく好きな曲だけど、いかんせん古い曲だし、「エアリスのテーマ」や「守るべきもの」などの強豪に勝てるわけがないよなぁ・・・と半ば諦めていただけに、嬉しいサプライズでした。

それと、ピックアップされた曲がどれも聴きたいものばかりで、「え、選べない・・・」と頭を抱えることも。
ただでさえ名曲ばかりなのに、リストの中から1曲だけ選べとか、言葉は悪いですが拷問じゃないですか。
これは、1曲に絞れない。選べませんよ。

というわけで、今後の公演では駆け引きが重要になってくるかもしれません。
「この曲はきっと人気あるハズだから、こっちに投票しよう」とか「前回これ聴けなかったから、今回はこれに選ぼう」とか、思惑が絡んできそうです。

投票といえば、1点だけ不満の残った箇所がありました。
第2部の「小編成 セットをえらぼー!」のコーナー。
ここでは測定機器を使わずにボディパーカッションの音でジャッジするという仕組みだったのですが、明らかに一番音の大きかったAセットではなく、Cセットが選択されました。
さすがに、これはちょっと納得できませんでした。
確かに「独断で決める」と仰られていたような気もしますが、ここまで音の大きさで決めていたのに、ここでそれを覆すのはナシではないでしょうか。
ぶっちゃけ、「いつか帰るところ」と「ザナルカンドにて」の生演奏が聴きたかったです。
Cセットも、まぁ、嫌いじゃないですが・・・うーん。
投票結果に関わらずCセットになるのであれば、最初から選択肢を設けないで欲しかったです。期待させないでほしかったです。

■気楽に参加できるのは悪いことではないけれど
BBFFは、他のオーケストラや吹奏楽の演奏会とは異なり、気軽に・思い思いに・自由に演奏を楽しむ、をモットーとしていたと思います。
その方針自体に文句を言うつもりはないのですが、前回ツアーあたりから、それが自分と相性悪いような気がしてきました。

自分は、演奏は演奏として、しっかり音を楽しみたいタイプです。
奏でられる音に集中して、その曲の旋律とか和音とか雰囲気とかにどっぷり浸りたいです。
なので、それを阻害する音が入ると、結構イラッとします。

BBFFは気楽さが売りのためか、演奏中も結構周りから雑音が入ります。
ビニールをガサガサさせる音とか、パンフレットをヒラヒラ捲る音とか。
気楽さが売りのコンサートだから、そういう演奏中の雑音も企画側の許容範囲内だと思いますが、自分のストレスはかなり上昇。
シエナさんの演奏が素晴らしかっただけに、余計にストレスを強く感じました。
うん、この気楽さ、ここ数回を経て度が過ぎてきてて、自分には合わなくなってきたかも。

■感想まとめ
5年連続5回目のツアー開催となったBBFFの演奏会。
今回は観客の投票によって演奏される曲が決まるという演奏者泣かせな企画もありましたが、観客としてはとても面白い試みだと思いました。
演奏者さんの大きな負担にならない程度であれば、こういうコーナーが毎回1ヶ所あっても良いかもしれません。

観客投票による曲目選択という、ある意味ベスト盤的なプログラムだった本公演。
BBFFのツアー自体が規模縮小傾向にあるから、今回で一度ケリを付けるのでしょうか。
それはそれで寂しい気もしますが、別の形でまた復活されることを期待しています。
そのときは、11以降のFFの曲もラインナップに加えてほしいです。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムになります。
曲自体はほぼCDと同じなので、個別の感想は省略します。

[GMEV] モント・トレーネン・フィルハルモニカー演奏会2019 -永久の響き 生命の歌-

4月28日に、Mond Tränen PhilharmoNikeR(モント・トレーネン・フィルハルモニカー、以下「月オケ」)の2019年版演奏会「-永久の響き 生命の歌-」が開催されたので、行ってきました。
会場は、杉並公会堂 大ホール。
13:00に開演し、16:00頃に終演しました。

■ニーア好きによるニーア好きのための演奏会、再び
2017年4月、有志により企画・設立された月オケが、「NieR Gestalt & Replicant」の演奏会「-古の記憶 魂の調べ-」を開催。
それが大好評のうちに幕を閉じてから、早2年。
ついに、月オケ再始動しました。
今回のプログラムは、待望の「NieR:Automata」。
2017年の演奏会がとても素晴らしかったし、ニーアシリーズの楽曲好きとしては逃すわけにはいきません。
というわけで、チケット事前予約開始早々に申し込んで、喜び勇んで行ってきました。

ちなみに、自分は「NieR:Automata」のゲーム自体をEエンドまでクリア済み、セーブデータはサーバに献上済みです。
セーブデータを消されるところまでが、ニーアです。

■前回同様、完成度の高い演奏
まず、演奏についてですが、前回同様に完成度がめちゃくちゃ高かったです。
これ本当に有志の企画オケですか? というくらいに、ものすごくレベルが高かったです。
ゲーム音楽はそもそも演奏を想定して作曲されているわけではありませんし、また企画オケの場合は演奏者の大半がプロではないので、音がヘロったりズレたりすることはよくあるのですが。
そんな不利な条件にも関わらず、今回の月オケも前回同様に、そういった目立った演奏ミスがありませんでした。

バトル曲のような熱い曲は言わずもがなですが、しっとりした曲の弱音も安定した音の伸び。
調和が乱れることはほぼなく、響きがとても美しくて、鑑賞していて気持ち良かったです。
あまりに気持ち良くて、中盤、軽くウトウトしてしまったくらいです。
# ここ数日の体調不良に、同日開催の同人誌即売会に早朝から並んでいたツケが回ったのだと思います。不覚。

最初の数曲こそ、手探り感というか肩慣らしのようなものを感じましたが、それもほんの一時だけ。
3曲目あたりからでしょうか、吹っ切れたような全力全開の圧倒的なパワーを、ひしひしと感じました。
なんというか、「NieR:Automata」に対する情熱をこれでもかと言わんばかりに一音一音に詰め込んで、観客席にぶん投げてくるような感じです。
それが最後まで息切れすることなく、全力のまま突っ走ったのも、本当にすごかったです。

特にバトル曲の熱さたるや、凄まじい勢いでした。
破壊的なドラムの爆音、高らかに鳴り響く管楽器と狂乱の如く踊る弦楽器、そしてニーア好きならではの熱意。
それらが三位一体になって観客席に襲い掛かってくるような、圧倒的強さがありました。
とはいえ、そんな強さの中にも、ひっそりと隠し玉のような切なさも込められていて。
バトル曲で熱い演奏なのに、どこか切なくなることも多々ありました。
そういった諸々を込めた演奏は、ファンだからこそ為し得たことだと思います。

■ニーア曲には欠かせないコーラス隊の活躍
楽器演奏だけでなく、コーラス隊もすごく良かったです。
コーラス隊がいなかったら、今回の演奏会は成立し得なかったのではないかというくらい、とても重要なポジションでした。
暖かさや寂しさ、狂気と気高さなど、コーラス隊によって色味の増した楽曲は数知れず。
もはや、ニーアの楽曲には欠かせない存在です。
前回以上に、とてもGJでした。コーラス良いよコーラス。

それと、月オケのコーラス隊は、ハーモニーがとても綺麗だと思います。
全員の声が上手い具合に溶け合って混ざり合って、安定感のある美しいハーモニーを生み出されていました。
とても耳に心地よいコーラスでした。

ニーアの楽曲と言うと女声のイメージが強かったのですが、今回の演奏会で男声コーラス格好良いなと思いました。
なんかこう、がっしりと支えてくれる安心感というか、目立たないけど縁の下の力持ち的存在というか。
ふっと男声コーラスが耳に入ってくると、「あ、いいな」と思ったことが多々ありました。

■研究され尽くされた曲構成
今回の演奏会は、全3部構成。
概ねゲームの内容に沿った構成で、第1部と第2部でA, Bエンドルートを、第3部でC, Dエンドルートが描かれました。
ちなみに、本編後の小ネタでKエンド、アンコールでEエンドまで到達しています。アジてw

ゲームに極力沿った構成になっていて、一つの楽曲が複数のシーンで流れる場合もそれを忠実に再現。
そのため、同じ楽曲が本編中に何回も出てくることがありました。
この「同じ楽曲が何回も出てくる」点は、2017年の演奏会でも見られたものです。
2017年のときは、同じ曲が何度も出てきて「この曲、何度目だ」と若干食傷気味になった覚えがあります。
が、今回はあまり気にならなかったです。
アレンジが都度大きく変わっていたという感じもしなかったのですが、一回あたりの尺が短かったからか、音の間引き演出を再現していたからか、それとも好みの問題か?

曲の構成も、前回同様にすごく凝られていました。
「NieR:Automata」自体は、プレイするとすごく時間のかかる作品です。
様々な登場人物たちや組織の来し方行く末が綴られているため、普通にプレイしても数十時間かかります。
それを、今回の演奏会では、上手い具合に3時間にぎゅぎゅっと凝縮。
過不足なく、見事なまでに綺麗に収まっていました。

中でも、砂漠地帯とパスカルの村の曲構成は、神がかっていると思います。
他にも、演奏を鑑賞しながらゲームシーンがふっと思い浮かんで、思わず涙が出てきたことが度々ありました。
前回以上に、今回は泣かされまくったような気がします。
良い意味で卑怯な構成です。こんなん、泣くわ。

■原曲重視でオーケストラのために必要程度のアレンジ
アレンジの強さは、ほどほど。
原曲重視だけど、原曲をそのまま忠実に再現するのではなく、オーケストラで演奏しやすい形に工夫されていたように感じました。
原曲に忠実にすると演奏が困難になってしまうから、有志オケでも演奏できる形に落とし込んだ、というか。
でも、原曲の名残と雰囲気はほぼそのまま残っていたので、原曲を知っていても違和感なく十分楽しめました。

今回、全体的に曲の繋ぎが上手いなぁと感じました。
フィールド曲では余韻を残しつつ次の曲へ綺麗に繋げたり、穏やかなシーンからの敵の襲撃では爆音ドラムで一瞬で雰囲気をガラリと変えてきたり。
特に後者は印象が強く残りました。
この手法って使い過ぎるとあざとい感じがするけれど、今回はどのケースでもとても良い効果になっていました。
実際、ゲームでも突然の襲撃シーンが多かったですし。

■凝ったパンフレット+αと、豪華なサプライズ
演奏から少し離れた点についても少々。

まず、パンフレット。
装丁が激好みでした。
表紙こそ焦げ茶色を基調としたしっとりしたカラーだけど、それを捲るとモノクロームの世界。
「NieR:Automata」のメニュー画面にそっくりです。
あの無駄を最大限排除したメニュー画面のデザインがすこぶる好きだったので、それに近い形に持ってきたパンフ制作者さんのセンスに最大限の称賛を贈りたいです。

素敵な点はそれだけでなく、パンフレットとともに手渡された入場券も素敵でした。
入場券と言いつつ、紙ではなくアクリル製。
透明なアクリル板に黒のデザインが印字された、栞サイズのチケットでした。
今回も栞として再利用できるこのセンス、たまりません。大好きです。

この一部透けている入場券とパンフレットを合わせることで、パンフレットの暗号化されたメッセージが解読できるという演出も、素敵過ぎました。
なにこの極限まで楽しませる気満々なセンス。最高ですか最高ですね。

さらにこの後、最大のサプライズが訪れました。
場内アナウンスが、なんとまさかの9S(花江夏樹さん)ご本人。
開演前アナウンスで「おや? ご本人では?」と思いはしたけれど、自分の耳にイマイチ自信が持てず。
休憩前(2回)を経て終演時アナウンスでご本人と明かされて「やっぱりかーっ!!」と驚きつつ、すごく嬉しく思いつつも、やはり驚きました。
なんという特大サプライズ。有志の企画オケに、公式が参入してくるとは。月オケすごい。

そういえば、「NieR:Automata」の開発スタッフさんたちもいらしていたそうです。
なお、前回は岡部啓一氏とヨコオタロウ氏のゲストトークがありましたが、今回はなかったです。
まぁ、花江さんの場内アナウンスだけでも、ものすごいサプライズでしたが。マジ、月オケすごい。

■素晴らしい演奏の反面・・・
演奏の話ではなく、観客側のことで少し気になっていること。

最近、ゲーム音楽の演奏会がたくさん開催されるようになって足を運びやすくなり、演奏の質も上昇傾向にある一方で、観客の質が低下傾向にある気がしてなりません。
今回も、ホール内の飲食禁止(ペットボトル含む)とパンフレットに書かれているのに平気で飲んでたり(隣の人がそうだった)、演奏中に度々会話したり(隣の人がそうだった)、しょっちゅうヘドバンしたり(隣の人がry)。
はたまた、演奏中にカバンをガサゴソしたり(後ろの人がそうだった)、ビニール袋やパンフレットをカサカサ音をたてたり(周囲に何人か)。
あと、派手に物を落としたり。
些細な音でも、ホール内は意外と響くのですよ。

他にも、途中入場は仕方ないところもあるけれど、いくら何でも今回多過ぎないかっていうか足音うるさい、とか。
咳やくしゃみは生理現象だから仕方ないけれど、せめてハンカチで口元を覆って音を抑える努力をしてくれ、とか。

演奏がめちゃくちゃ素晴らしかっただけに、鑑賞マナーの悪さにイライラが募りました。
音を楽しみに来てるのに、それを阻害する行為は本当に極力止めて欲しいです。
まぁ、自分も気を付けないとな。

■感想まとめ
最後、少々愚痴っぽくなってしまいましたが、月オケの演奏会そのものはめちゃくちゃ素晴らしかったです。
「NieR:Automata」の楽曲の良さやゲームの良さを凝縮して引き出すような、確かな技術による情熱とこだわりを細部までたっぷりと感じました。
前回の良かったところはそのまま引き継ぎつつ、今回でグレードアップしたところもあり、非常に楽しめた演奏会でした。
いつか、再演を期待しております。
何なら「シノアリス」という手も(ぉ


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。

[GMEV] フィガロ王立吹奏楽団 ~吹奏楽 de ブラボーフィガロ~

4月13日(土)に、FF6の楽曲を吹奏楽で演奏する楽団「フィガロ王立吹奏楽団」(以下、フィガロ吹)の演奏会が開催されたので、行ってきました。
会場は、ドマ城たましんRISURUホール。
14:30に開演し、17:45頃に終演しました。

■FF6オンリープログラムの吹奏楽版
今回の演奏会は、今年1月26日に開催された「フィガロ王立管弦楽団」(以下、フィガロオケ)の吹奏楽版になります。
組織母体が同じでも、片やオーケストラ、片や吹奏楽。
同じ楽曲でもオケと吹奏楽では雰囲気が少し異なり、その対比が面白かったです。
オケは弦楽器の音が管楽器の音を柔らかく包んだような音色だったけれど、吹奏楽は個々の楽器の音が直接自分にぶつかってくるような、そんな感じ。
オケと吹奏楽という似て非なる形で演奏するという楽しみ方は、これまで経験がなかったので、とても新鮮でした。

他にも、フィガロオケとフィガロ吹とでは、プログラムの流れや演出が被っていたり異なっていたり。
そういうところを比べることで、演奏者サイドの想いのようなものも見えてくるようでした。
こういう手法で作品に対する想いを表現する試み、企画側はすごくたいへんだったと思いますが、面白かったです。

ちなみに、FF6の楽曲の全曲演奏ではありませんでした。
自分が気付いた限りでは、「魔列車」と「ジョニー・C・バッド」はなかったような。
フィガロオケは全曲だった覚えがあるので、今回は上手く嵌らなかったのでしょうか。

■演奏そのものを補って余りあるほどの情熱溢れる演奏
演奏自体は、まぁ、率直に言ってしまうと、不安に感じた箇所も結構ありました。
時々音がヒョロったり、テンポがほんのりズレていたり、調和が上手く噛み合わなかったり。
特に序盤は、そういうミスが目立ちました。
まぁ、ミスると目立ったのは、吹奏楽だったからかもしれませんが。

でも、アマチュア楽団であることを考慮すると、かなり上手いと思いました。
序盤はヘロヘロでも、徐々にミスが減って音が揃うようになっていました。

また、揃った時の迫力はすごかったです。
なんかこう、上手く言えないのですが、音が固まってドカンとぶつかってくる圧力というか、「俺のFF6愛を聴け!」と問答無用で捻じ伏せてくる感じというか。
何の抵抗もなく「吹奏楽すげー!」と感動していました。

それよりなにより、音に込められた「FF6超好き」という熱意が半端なかったです。
大好きなFF6の曲だから、少しでも良いものにしたい、という情熱が、奏でられた音からも演奏者さんの姿勢からも、ひしひしと感じられました。
鑑賞者だけでなく演奏者からもひたむきな情熱が感じられる演奏会、本当に良いものです。

■アレンジは、概ね原曲そのまま、時々独自解釈アリ
アレンジの強さは、8割は原曲忠実、2割は独自解釈に基づく編曲、といったバランス。
原曲に忠実だった部分は、あまり違和感なく吹奏楽として楽しめました。
「吹奏楽で演奏するとそうなるのか」と興味深かったところも多かったです。
また、曲からゲームシーンが想起されて、その思い出に浸るのも楽しかったです。

その一方で、今回はある曲に別の曲を織り交ぜるアレンジも、しばしば見られました。
編曲者の意図を考察するのも個人的には好きなので面白いと思うのですが、その反面、今回は違和感を感じることもありました。
織り交ぜられた別の曲に唐突感が否めなくて、スムーズに繋がっていないと感じることが結構ありました。
そこは、ストレートに演奏した方が良かったのでは、と思わないでもなかったです。
まぁ、そこから編曲者の意図やイメージされたものを推察するのも楽しいのですが。

■クリティカルヒット連発の渾身の演出
FF6に対する情熱は、演出面でも多々見られました。
というか、フィガロオケ同様に、今回も演出もりだくさんでした。

まず、演奏者の中にメインキャラのコスプレをされた方が何人かおりました。
クラリネットを吹くカイエンとか、ファゴットを携えたモグとか。
エドガーはトロンボーンで、マッシュはコントラバスだったり。
その時点で、頭の中は「!!?」です。

そのコスプレですが、演奏中にとても良い演出効果となっていました。
演奏中のキャラと所縁の深い楽曲の演奏中に、ゲーム中のシーンを再現するような演出が、あちこちでありました。
中には、ゲームを知らないと意味不明なものや、あまりに細かすぎて伝わり難いものもありました。
自分も全部把握できたかと問われると、正直あんまり自信がありません。
そんな細かいところまで拾い上げてくるくらい、FF6が好きなんだという想いは、とても強く伝わってきました。

特に力を入れていた演出は、やはりオペラ。
フィガロオケでもものすごく力を入れてきた演出でしたが、今回はそこに更に磨きがかかっていました。
まさか、フィガロオケの上を行くとは思っていなかったです。驚きました。

あと、第2部冒頭で、セーブデータのロードの演出は、フィガロオケに引き続きフィガロ吹でもありました。
あ、これ、重要なのね。

ちなみに、フィガロオケであったルート選択は、今回は残念ながらありませんでした。

■演奏以外のアレコレについて
演奏以外で注目した点は、まずパンフレット。
作り込みがすごいです。
フィガロオケのパンフレットもなかなかの力作でしたが、今回も負けず劣らずすごいです。
特に曲紹介。
あっさりでもなくこってりでもない、程良い匙加減でゲームの概要が書かれていて、読み応えがありつつも分かりやすかったです。
開演前にさっと目を通して、うっかり軽く泣きかけました。
始まってもないのに、なんてことだ。。。

あと、場内アナウンスですが、ホール内のざわめきに掻き消されてしまい、ほとんど聞こえなかったのが残念でした。
ちらちら聞こえてきたフレーズからすると、今回もネタ盛り沢山だったと思われるだけに、勿体ないことをしました。
もっとちゃんと聞いて、その場で笑いを共有したかったです。

■感想まとめ
フィガロオケに続いて今回のフィガロ吹と、FF6の楽曲をがっちりしっかり楽しめた演奏会でした。
オケと吹奏楽というアプローチの違いはあれど、どちらもFF6愛に溢れていて、同じFF6好きとしては幸せなひと時でした。
今回の演奏会はFF6発売25周年という節目の記念に企画されたオケと吹奏楽だと思いますが、ぜひ30周年にはまた開催してほしいです。
フィガロオケもフィガロ吹も楽しくて素晴らしい演奏会だったので、心待ちにしております。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。