[ゲームRev] DEEMO

スマホアプリに端を発するリズムアクションゲーム「DEEMO」のSwitch版を、この年末年始にかけて一通りプレイしてみました。
4周しないと全曲解禁されないらしいので、とりあえず4周プレイ。
4周目が終わった時点での総プレイ時間は、正確なところは不明ですが、1日1~2時間前後×14日ほどなので、20~30時間ではないかと。

ちなみに、これまで発表/移植された「DEEMO」のうち、PS Vita版の「DEEMO~ラスト・リサイタル~」は2015年にクリア済み。
それ以外のオリジナル版および移植版は未プレイです。
Vita版は、今も好きな曲だけ時折気分転換にプレイする程度には、とても気に入っています。
特に「ANiMA」(Easy)と「Suspenseful Third Day」(Normal)は、プレイ回数が100を超えてるのではないかというくらいプレイしまくっています。
とはいえ、曲が好きでもアクションはド下手なので、Full Comboは稀なのですが。
All Charming? なにそれ美味しいの?(すっとぼけ

改めてSwitch版をプレイしようと思ったのは、追加DLC分をあらかじめ含んだ実装であることと、2019~20年にかけてのセールでDL版が安くなっていたためでした。

そんなわけで、今回のエントリは、Vita版と比較した感想がメインになると思います。

システム的には、Vita版と大きな差はないです。
リズムゲームとしての基本システムは変わっていません。
画面上部から流れてくるノートに合わせてタイミング良くタップ or ボタン押下する形は、Switch版でも踏襲。
アドベンチャーパートのシナリオも、Vita版とほとんど同じです。

Vita版とSwitch版の違いを挙げるとすれば、主に次の点でしょうか。

・タップ操作とボタン操作のどちらでもプレイ可。
・音ゲーパートはVita版以上に細かい設定ができる。
・Book(楽曲のまとまり)内から別のBookへの移動が可能。
・楽曲数が膨大。
・全楽曲を解禁させるには、アドベンチャーパートを4周する必要がある。

タップ操作でプレイする場合は、Switch Liteだとコントローラ部が邪魔になるかもしれません。
Switch本体を机の上に置いて、ピアノを弾くように五指でプレイするスタイルなら問題なくできそうですが。
自分は無印Switchを所有しているので、両側のコントローラを外して両手持ち親指タップ操作でプレイしていました。

Switch版の「DEEMO」は、スマホ版で言うところのVer.3.3で発売されているそうです(本稿執筆当時、今後アップデートされる可能性あり)。
Vita版と大きく異なる点は、Ver.3.3までの全ての楽曲が1パッケージ内に実装されていること。
Vita版のプリインストール楽曲だけでなく、追加コンテンツである有料楽曲まで、Ver.3.3でプレイできるものは全て含まれています(一部コラボ楽曲を除く)。
Switch版を買い切ってしまえば、追加コスト無しで、Ver.3.3までの全楽曲をプレイすることができます。

Ver.3.3までの全楽曲が実装されているため、楽曲数が本当に膨大です。
公式によると、200を超えるとか。
シナリオを4周する中で、3分の2ほどの楽曲は難易度問わずで最低1回はプレイしたのですが、逆に言えば3分の1ほどがまだ未プレイです。
あまりに膨大過ぎて、途中で力尽きました。
音ゲーはアクションゲームの一種(シューティングゲームっぽさもあるけど)なので、何時間もぶっ続けプレイできるほど自分のHPは高くないのです。
でも、時間をかけて少しずつプレイしてみたいとは思っています。
全体的に曲が良いし、ひょっとしたら未プレイ楽曲の中に自分の好みド直球の楽曲があるかもしれないので。

Vita版では専らプリインストール楽曲ばかりプレイしていたので、有料追加楽曲はこれまで全くプレイしたことがありませんでした。
今回のSwitch版で初めて追加楽曲にも触れたのですが、なんというか、好みの楽曲とそうではない楽曲の差がすごく激しかった印象です。
Vita版のプリインストール楽曲でも多少はそういう面がありましたが、追加楽曲の場合はより一層それを強く感じました。
それも、楽曲単位というよりは、Book単位で好き嫌いが分かれました。
まぁ、個人の好みの問題だから仕方ないのですが。

自分の好みの傾向が、オーケストラ調の壮大な曲やファンタジー系の幻想的な曲なので、そういう雰囲気の曲にはすごい勢いでハマりました。
初回プレイにもかかわらず、ハマる曲はハマるもので、「なにこれ出だしから超格好良いじゃん激好みじゃんうひょーっ!!」とテンション爆上がり。
シナリオを進めることを優先していたため、そういうハマった楽曲も1回しかプレイしていないのですが、繰り返しプレイしたいと思えた曲がいくつもありました。

その一方で、当然イマイチ自分に合わない曲もあるわけで。
明る過ぎる曲やゴリゴリのテクノ曲がどうしても苦手で、一曲完走するだけでひどい疲れを感じるほどでした。
そういった苦手な曲も、シナリオを進めるために頑張って挑戦してみましたが、苦手なものはどうやっても苦手っぽいです。
こればかりは好みの問題だからなぁ、どうしようもない。

楽曲的な好みの差だけでなく、譜面的な楽しい/楽しくないの差も激しかったです。
譜面的にすごく楽しくプレイできるものもあれば、逆に楽しくない譜面もあって。
楽曲は好みではなくても、譜面的に楽しければ、再プレイしてもいいかなと思えたものもあります。
逆に、楽曲は好みでも、ノートの出現タイミングのテンポが悪くて楽しくない譜面だったり、Lv以上の鬼畜譜面だったりすると、もういいかと思ってしまったり。
音ゲーでは楽曲だけでなく譜面も重要な要素なのだなと、強く感じました。

それだけに、楽曲の好みと譜面の楽しさが合致すると、めちゃくちゃ楽しいです。
「これは何回でもプレイしたい!」と挑戦する気概が自然と湧いてきます。
また、フルコンできたときの達成感が半端ないです。
そのあたりは、Vita版と変わりません。楽しい曲は何回プレイしても楽しいです。

今のところ、CrankyさんのBookがどれも好みでした。スルメプレイ確定です。
他にもBook単位で好みのものがあったのですが、基本1回しかプレイしていないからどれがどれだか分からなくなっています。
アイコンイラストはなんとなく覚えているので、それを手掛かりに探してみるしかないか。

アドベンチャーパートについてですが、リズムゲームを繰り返して木を成長させるシステムは変わっていません。
ただ、1周目は木の成長速度がかなり早く、わりとあっさりクリアできます。
が、2周目以降はなかなか上がらなくなります。
過去の記録を更新すると一気に上がります。フルコンすると、さらに倍ぐらいガッと上がります。
その一方で、記録更新できないと、ほとんど上がりません。
初回プレイ時はほぼ無条件で記録更新と見なされるので、同じ曲を何回もプレイするより、次から次へと新しい曲をプレイした方が、木をスムーズに成長させることができます。
その影響もあって、各曲1回ずつしかプレイしていないのですが。

アドベンチャーパートを4周しないと全楽曲が解禁されない作りになっているので、とりあえず4周しました。
が、2周目以降は多少台詞の違いがあっても、概ね1周目と同じ流れなので、さすがに4周目になると飽きてきました。
本作が元来スマホ用のゲームで、薄く長くプレイされる想定で設計されていると思うので、一気に4周もプレイされることは想定外なのでしょう。
まぁ、そう考えると、やむを得ないのかなとも思います。スマホとコンシューマーでは、そもそもプレイスタイルが異なるし。

アドベンチャーパートを4周して、ひとまずシナリオ面で一段落ついたので、今後はちまちまリズムゲームを楽しもうかと。
好みの差はあるものの、全体的に楽曲がとても良いし、リズムゲームとしても楽しいので、これから未プレイ楽曲を消化しつつ、プレイして楽しい楽曲を気分転換にプレイし続けていこうと思います。
ピアノの音色が好きで音ゲーに抵抗がなければ、1パッケージで膨大な数の楽曲をプレイできるSwitch版はかなりオススメです。

[ゲームRev] OCCULTIC;NINE

2017年にPS4/PS Vita/Xbox Oneで発売されたテキストアドベンチャー「OCCULTIC;NINE」(以下、オカン)のVita版を、トロコンまでクリアしました。
プレイ時間は、1周目で7時間、トロコン時点で23時間弱。

ちなみに、同名の原作小説は未読、アニメは視聴済みです。
アニメ版のオカンは、話がテンポ良く進んで面白かったです。

科学ADVシリーズで有名なMAGES.から発売された、科学ADVシリーズと似た世界観ながらも独自作品であった本作。
気が付いたら科学ADVシリーズの1作品に組み込まれていたことを、最近知りました。あれ? いつの間に?
とはいえ、プレイしてみて「まぁ、組み込まれていた方が、プレイヤーの無用な混乱を招かなくて済むよね」と実感。
なぜ独自作品として分けようとしたのか不思議なくらい、過去の科学ADVシリーズ作品と世界観が似ています。

元々、過去の科学ADVシリーズ作品は「世界線」という基本概念があり、オカンはその「世界線」よりもさらに俯瞰した概念「世界層」をベースにしている作品。
そのため、当時企画段階にあった「ANONUMOUS;CODE」(通称、アノコ)と合わせて別シリーズ作品として進めていた、というような話だったかと記憶しています。
まぁ、アノコの方は、最近全く続報を耳にしませんが。開発、進んでるのかな?

そんなわけで、「STEINS;GATE」(シュタゲ)や「CHAOS;CHILD」(カオチャ)などの科学ADVシリーズ好きとしては、オカンも気になっていた作品でした。
実際、発売日当日に初回限定版を購入していたくらいです。
ただ、オカンが発売された頃に別の作品を絶賛プレイ中でそっちを進めていたところ、風の噂で「オカン、伏線が全然回収されてない、完全版求む」とあちこちから伝え聞こえてきたため、「あぁ、そういう状態なのか…」と察し。
完全版が出るという噂も耳にしていたので、しばらく放置していました。
しかし、発売から2年が経過しても完全版発売の動きが一向に出てこないので、さすがに痺れを切らして開封しました。
まぁ、勝手に待っていただけなので、単純に自分の怠慢という話なのですが。

実際に一通りプレイしてみたところ、発売当初の噂になるほど納得。
重要な伏線が、投げっ放し状態で終わります。
「え、アレとかソレとか、回収しないまま終わるの!?」と、心底ビックリしたくらいの投げっ放しっぷりです。
確かに、シュタゲやカオチャでも未回収のままの伏線が多少ありましたけれど、そちらは言ってもエッセンス程度。
プレイヤーの想像にお任せしても、大勢に影響のないレベルでした。
一方、オカンのそれは、度を超えているレベルで残し過ぎだと感じました。
いや、うん、これはさすがに……ちょっと……どうなの?
アノコで回収するとか、そういう話でしょうか?

アニメ版でも結構な伏線が未回収のままでしたけれど、そっちは「あ、ゲーム版で回収するんですねわかります」と思えたので、さほど気になりませんでした。
アニメは尺の問題もあるので、そのへんも考慮すると、まぁ仕方ないかと納得できました。
そのアニメ版の後に発売されたゲーム版が、大量の伏線を残したまま終わるというのは、少々残念な気がしました。
ちなみに、アニメ版のシナリオ=ゲーム版のトゥルーEDルートなので、アニメ版視聴済みであれば、ゲームをプレイしなくても十分かもしれません。

話は変わって。
本作の舞台は、東京・吉祥寺になります。
井の頭公園や吉祥寺公園、ハモニカ横丁など、実在の地名が登場します。
自分は吉祥寺に降り立ったことがないので、風景がそのままかどうかはわかりませんが、歴代作品と同様であればそのままではないかと。
今年プレイした別のゲームの舞台も吉祥寺がモチーフになっていたこともあってか、なんとなく吉祥寺に行ってみたくなりました。

科学ADVシリーズお馴染みのトリガーシステム、本作ではブログのネタがトリガーになっています。
何をネタにしてブログを作成したかによって、後のシナリオが分岐します。
最初は小難しそうに感じましたが、分かればそれほどでもないです。
でも、自力でBAD END回避は、正直できる気がしません。
とりあえず1周目は自力プレイして、2周目以降は攻略サイトに頼るくらいが、ちょうど良いと思います。

そんなわけで、ゲーム版はマルチエンディング方式を採用。
個別ルートを全種見ると、タイトル画面からトゥルーEDルートに入れる仕組みになっています。
その流れは、過去の科学ADVシリーズも大体そんな感じだったので、まぁそうだよね、というのが率直な感想です。
シュタゲは1周目でトゥルーEDに入れる可能性があるけれど、むしろシュタゲだけが例外とも言えます。

ただ、個別ルート&トゥルーEDルートと、トロコンするまでに5周ほど似たようなシーンを見続けることになるので、さすがに3周目あたりから見飽きてきました。
これで、主人公に共感を抱けたら、また違ったのかもしれませんが。

オカンの主人公のガモタン、正直最後まで感情移入できませんでした。
なんというか、あまりにもクズニート過ぎて、ずっと拒絶反応を感じました。
シュタゲのオカリンも厨二的な痛さ全開でなかなか馴染めませんでしたが、中盤の転換点を過ぎるとガラッと印象が変わって、「え、あれ、こいつ格好良いぞ…!」と思えたし。
カオチャの拓留は意外と身近にいそうなキャラだったから、情強ぶってる痛さはあったけれど最初から馴染めました。
でも、ガモタンはダメでした。
アニメは第三者視点で描かれていたから、ガモタンのクズっぷりはあまり気にならなかったけれど、ゲームは主人公視点で描かれているから、馴染めないのが余計に辛かったです。
最後の最後でほんの少し株を上げたけれど、そこまでのクズっぷりが長過ぎて、結局、印象が好転しませんでした。

正ヒロインのりょーたすのKY電波っぷりも、なんだか馴染めませんでした。
もう、巨乳の印象しかありません。
というか、あの無駄にデカい巨乳というキャラ付けは必要だったのか?と小一時間(ry

その一方で、準レギュラー陣は、わりとどのキャラも好感が持てました。
性格に多少のクセはあるものの、自分たちで考えて行動し、事態の把握と脱却に向けて努力する姿勢が、とても良かったです。
サライ、あすにゃん、コスプレ刑事あたりが特に好きです。

個人的に本作で良かったなと思ったのは、BGMです。
サイバネティックで近未来的なデジタルサウンドなのですが、それが意外とゲームの空気感と合っているというか。
ふと耳に入ってくるBGMに「あ、この曲、格好良いな」と感じることが、しばしばありました。
ちょっとOST探してみようかな。

というわけで。
いつの間にか科学ADVシリーズの一員に含まれていた本作でしたが、アニメ版は楽しく視聴できたものの、ゲーム版は自分にあまり合わない作品でした。
うん、アニメは面白かったです。アニメ版は好きです。アニメ視聴するのが、一番無難だと思います。
アニメを視聴した上でゲーム版も気になったならプレイするくらいが、ほどよいかもしれません。

[ゲームRev] Tokyo Dark - Remembrance -

Switch用DL専売ソフトとして発売されたインディーズ系ADV「Tokyo Dark - Remembrance -」を、2周目(たぶん)トゥルーEDでクリアしました。
プレイ時間は、1周目で約5時間、2周目で約3時間。

「Tokyo Dark」という作品名ですが、本作品の開発者は外国の方らしいです。
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で資金を集めて制作。
「Tokyo Dark」(無印)というタイトルでSteamにて配信開始したところ、高評価。
コンシューマ機への移植が決まり、無印版に新規エンディングを追加したものが、この「Tokyo Dark - Remembrance -」になります。

とはいえ、自分は無印版未プレイなので、無印版からどこがどう変わったのかは分かりません。
1ヶ月ほど前にゲーム系ニュースサイトで初めてこの作品の存在を知った程度なので、前知識もほとんどありません。
ホラー(?)ADVであること、物語の舞台がタイトル通り「東京」であることに心魅かれ、インディーズ系のため価格もそれほど高くなかったこともあって、ふらっとSwitch版をDL購入していました。
開発者が外国の方という点も最初は全く知らなくて、ゲームプレイ中に初めて知ったくらいです。
ゲームの雰囲気からなんとなく「これ、日本人が作ったものじゃないな」と感付いて、調べてみたら実際そうだった、という、そんな感じです。

前述の通り、メインの舞台は東京です。一応、東京です。
鎌倉や青木ヶ原樹海も出てくるので、”広義の意味での東京”と言った方が正しいかもしれませんが。
とはいえ、鎌倉はシナリオの性質上やむを得ないような気もしますが、青木ヶ原樹海まで行ってしまうと、さすがに東京とは言えないのではないかと。
樹海という舞台が欲しいなら多摩西部にいくらでも広がってるのに……と思わないでもなかったです。
まぁ、外国のプレイヤーにもイメージしやすいように、という配慮なのでしょうが。

その肝心の「東京」ですが、現・首都圏民としては「コレジャナイ」感が半端なかったです。
リアルの東京を知っているだけに、違和感が強かったです。
風景描写に一昔前っぽい古臭さがあって、「いつの時代の東京なのコレ」という感じ。
新宿や秋葉原、浅草など、都内の「名所」が出てきますが、どれも現実のものとは大きく異なります。
リアルを知っているとニヤリとできる要素も、ほぼないです。
いっそ東京を知らない方がより楽しめたのではないか、とさえ思いました。
舞台はあくまでも「外国視点の東京」である点は、プレイ前に踏まえておいた方が無難かと。

他にも、

・主人公が日本の警察官なのに、やたらと軽率に銃を撃つ。
 ※貸与・返却時の残弾数検査ですぐバレるから、日本ではあんなに簡単にバンバン撃てません。
 ※「竹を折るため」なんてふざけた理由だけで発砲したら、一発アウトです。
・邪魔者はとりあえず殴る。脅す。
・花見でピザ(マルゲリータ)。
 ※そこはせめて、団子か大福にしましょうよ。
・竹を銃で切断するのはNGで、桜の枝を手で折るのはOK。
 ※どちらもNGでしょう。他人の家の桜の枝を勝手に折ることは、法律違反です。
・やっつけ感と中二病感の強いネーミング。

と、日本人視点でプレイすると、ツッコミどころが満載です。
なんというか、こう、文化の違いをひしひしと感じました。
外国の方から見た日本はこう見えるのか……ある意味新鮮。

シナリオは、日本のオカルト的要素を詰め込んだ感じです。
呪いとか、神話とか、宗教とか、そういった話が絡んできます。
雰囲気だけで言えば、「流行り神」や心霊ホラーシリーズ(「死印」、「NG」)のような、ジメッとした陰気さが終始漂っています。

が、ホラー的な怖さはあまりありません。
サイコミステリーというか、サイコファンタジーというか。
精神・心理面の闇に関する描写が強いです。

シナリオは一応、日本のオカルト要素に着目したものになっていますが、そこにもそこはかとない文化のズレを感じました。
語られる死生観や世界観が、神道とも仏教とも違っています。
唯一神も救世主もいない八百万のごった煮的な日本の宗教観は、理解が難しいのでしょうか。

しかし、逆の視点で考えてみると、日本発のゲームにあった欧米の描写の多くが、現地の方々から見れば「コレジャナイ」感満載のものだったかもしれません。
そういう文化の違いを噛み締めながら謎解きを楽しむゲームと考えれば、それはそれで興味深くもあります。

本作はマルチエンディングシステムを採用。
「Tokyo Dark - Remembrance -」では、EDが13種類あるそうです。
さすがに全部見る余裕はなかったので、1周目の鎌倉バッドEDと、2周目のトゥルーEDっぽいものしか見ていません。
というか、13種類もあるなら、エンディングリストが欲しかったです。
1周目クリアしたら開放されるのかと思いきや、どこにも見当たりませんでした。

本作の特徴の1つである、主人公の心理状態を4軸で数値化した「SPINシステム」。
選択肢によってその4軸の値が増減し、それにより行動できる内容が変わるそうです。
「そうです」と伝聞形式になってしまうのは、このSPINシステム、2周プレイしても効果がよく分からなかったから。
2周目でトゥルーEDを狙って進めていたら、1周目と選択肢があまり変わらなかったためでしょうか。
何がどこでどう影響してくるのか、最後までイマイチ実感を得られませんでした。
ただ、SAN値を下げまくると発狂EDに突入するらしいので、それはちょっと見てみたい気がしました。

基本的な操作は、主人公を横スクロール移動させつつマップ上のポイントを探索、その選択肢次第でシナリオが進む、というもの。
選択肢の選択表記がやや特殊なため、それに慣れるまで少し時間がかかりました。
急かされるようなことはあまりないので、アクションが苦手でもプレイできます。
とはいえ、制限時間付きの選択肢が数ヶ所あったりもしますが。

ゲーム開始直後に、何度も同じ選択肢を繰り返し選ぶと取り返しのつかないことになると脅されますが、2, 3回同じ行動を起こしても特に何もありませんでした。
同じ選択肢をよほど執拗に選択しない限りは、あまり気にする必要はなさそうです。
また、1周目でトゥルーEDに到達することは、シナリオの進行上なさそうなので、1周目は自分の好きなように進めると良いと思います。

1度最後までプレイすると、タイトル画面で「NEW GAME+」という項目が増えて、周回プレイが可能になります。
「NEW GAME+」で再プレイすると、次の要素が追加されます。

・1周目では明かされなかった新事実の開示。
・シーン間セーブ機能。ただし、セーブ枠は6個だけで、「セーブしない」という選択は不可。

個人的には、次の機能が欲しかったです。

・既読スキップ
・イベントスキップ
・テキストログ閲覧

特に3つ目に関しては、プレイ間隔を空けてしまいストーリーを忘れてしまった時の面白さ半減に、繋がりかねません。
シナリオを進めるだけであれば、総当たりすれとりあえず進むので、何らかのEDまで到達はできるとは思いますが。
でも、ログ閲覧機能がないので、プレイするならば一気プレイをオススメします。

というわけで。
全体的な感想は、インディーズ系の低価格ゲームであることを鑑みると、まぁこんな感じかな、というところです。
リアルの東京を知っていて、かつ「東京」に魅かれてプレイすると、少し残念な気持ちになるかもしれません。
が、物語の終盤と2周目の深掘りは面白くて、気が付いたら一気に進めていました。
2周目のエンディングで「まぁ、面白かったかも」と感じたので、たぶん自分的には満足したのだと思います。
手放しにオススメし難い作品ですが、外国の方から見た東京の姿がどんなものか見てみたい方や、ジメッとしたオカルト的なシナリオが好きな方ならば、上手くハマるかもしれません。

[ゲームRev] AKIBA'S TRIP2

PS3/PS Vitaなどで発売されたアクション・アドベンチャー「AKIBA'S TRIP2」のVita版をクリアしました。
クリアルートは、雫ルート&妹ルート。
難易度はイージーで、プレイ時間は約12時間。クリア時点のLvは52でした。

2013年に発売された本作「AKIBA'S TRIP2」を、何故いまさらプレイしようと思い立ったのかと言えば、随分昔から気になっていたから。
1と「AKIBA'S BEAT」はクリアしておきながら、2はプレイすらしていなかったなと、心のどこかでずっと引っかかっていたのです。
今回、たまたま格安で入手できたので、プレイするなら今だと思ってプレイしました。巡り合わせの機会って重要。

1をプレイ済みなので,、アクション性がそこそこあることは知っていました。
むしろ、アクションゲームだよなあれ、という覚えがあります。
なので、最初から難易度はイージーを設定。
難易度イージーにすれば、アクションの難しさが劇的に改善されます。
攻撃やストリップアクションの上中下段をほぼ気にしなくて良くなるのは、アクション下手としては非常に助かりました。

攻撃の要となる武器には、種類ごとにクセがあります。
モーション前後のウェイトタイムの長さとか、攻撃範囲とか。
なるべく早めに自分のプレイスタイルに合う武器を選別して、あとはひたすら合成して攻撃力を上げれば、アクション下手でも連打ゲーでなんとかなります。

本作の特徴の一つでもあるストリップアクションは、慣れるととても楽しいです。
3つのボタンのうち、画面で指定される1つをテンポよく押す操作なのですが、連ストリップが決まると爽快感があります。

ただ、ストリップアクションそのものが、端的に言えば”服を脱がす行為”なので、プレイ時は背後に注意が必要です。
R18とまではいかないにしても、肌色成分が多めになります。
もっとも、それが本作の期待要素の一つでもあるのですが。
とはいえ、外出先でプレイするには少々気が引けました。
あ、でも、秋葉原にあるチェーン店のカフェでなら、わりと堂々とプレイできました(ぇ

舞台は、前作と同様に秋葉原です。
かなり緻密に2010年代前半の秋葉原が再現されています。
秋葉原に馴染みがあると、それだけで楽しいです。
ただし、2010年代から現在までの間に秋葉原の再開発が進んでいるので、一部、2019年現在と齟齬があります。
ゲーム内の秋葉原では、ラジ館が工事中だったり、電気街口のNEWD〇YSの入ってたビルが存在していたり。
そこは仕方ありません。街並みは生物ですから。

前作では、確か秋葉原駅電気街口~中央通り方面までしかマップになかったと思うのですが、今回は新たに昭和通り口方面まで拡張されました。
とはいえ、昭和通り口方面へ行けるようになるのは中盤以降ですが。
しかし、それでも嬉しいです。アキバヨ〇バシとか秋葉原公園を歩き回れるのが楽しいです。

秋葉原をかなりリアルに再現している分、ゲームをプレイする上でも秋葉原の地理に多少詳しい方が有利です。
「ソ〇マップへ△△を買いに行く」とか「とら〇あなへ同人誌を探しに行く」とか、そういう店舗指定のミッションがあるので。
一応、ガイドっぽいものはあるものの、あんまり頼りになりません。
リアル秋葉原の地理を知らないと、結構迷いそうな気がします。

秋葉原を精密に再現しているためか、タイアップの量がすごいです。
前作もかなりのものでしたが、今回はそれをさらに上回っていると思います。
リアルに存在している店舗を極力そのまま再現するために、背景として表示されてしまう企業の許可を極力得たのでしょう。
特に、スタッフロールのタイアップ企業の並びが、かなり見応えのあるものになっています。
よくここまで賛同を得られたものだと、感心しました。すごい。

あと、背景からもシナリオからも、秋葉原愛とヲタク愛をものすごく強く感じました。
”分かってる感”が強いです。
自分もわりとそっち寄りの住民なので、「だよねー」と納得する台詞が多かったです。
さすがは、秋葉原に居を構えるアクワイアだけのことはあります。よくわかっている。

シナリオは、ミッション制で進行。
ミッションにはメインミッションとサブミッションの2種類あります。
メインミッションは、メインシナリオを進めるための必須ミッション。
サブミッションは、やってもやらなくても良いミッションです。
進行中のミッションは「ToDo」リストに簡潔に記録されるので、次にどこへ行けばいいのかわかりやすいです。
中断してから次にプレイ再開する間に「あれ、今何やってたっけ?」と忘れてしまうことがあっても、とりあえずToDoを見れば一目瞭然。
それに助けられたことも、何度かありました。

冒頭に記述したプレイ時間は、サブミッションもほぼ全てこなした場合のものです。
メインミッションだけを進めれば、1周あたりにかかるプレイ時間はかなり短縮されます。
サブミッション自体はそれほど難しくはないものの、単純に面倒くさいサブミッションがちらほら。
お使いイベント的に、秋葉原中をあちこちを行ったり来たりすることが多々あります。
ただ、サブミッションをこなしていると、自然とLvも上がるので、サブミッションはLv上げには最適でした。

本作はマルチエンディング制となっており、好感度システムが導入されています。
とはいえ、1周目はあまり深く考えずに進めれば良いと思います。
気になるキャラがいるなれば、2周目以降にチャレンジした方が楽になります。
1周目クリア特典で、2周目以降は、どの選択肢を選ぶと誰の好感度が上がるのか表示する設定が追加されるらしいので。
# 自分は2周目プレイしていないので、目にしてないのですが。

一点、これはちょっと・・・という点を挙げるとすれば、ロード時間の長さ。
マップ切り替え時にローディングが発生するのですが、結構長いです。
マップのロードが完了して主人公を動かせるようになっても、周辺のオブジェクトの読み込みにさらに時間がかかります。
そのため、ミッション対象NPCが表示されるまで待つこともしばしば。
マップ切り替え後の最初のポイントからNPCを探すためにすぐに行動を開始し、マップ内のどこを探しても見つからなくて、最初のポイントまで戻ったらいた、というケースも、かなり頻発しました。
あれは、もうちょっとどうにかならなかったのだろうか。

ただ、前作同様に、ローディング画面にタイアップ企業の広告が表示される機能は、やはり面白かったです。
「へぇ、こんなお店あるのか」と、初めて知った店舗もあったりして。
2013年頃の広告なので、2019年現在もテンポが存在するのかわかりませんが、リアルで行ってみたいと思うものもありました。

というわけで。
アクション性はそこそこあるものの、秋葉原愛とヲタク愛の溢れる尖った作品で、秋葉原に愛着のある身としては楽しめた作品でした。
数年前の秋葉原に馴染みのある方なら、ちょっと触ってみるのもアリだと思います。街中を歩き回るだけでも楽しくなれます。

[ゲームRev] 鬼ノ哭ク邦

PS4/Switch/PCで発売されたA・RPG「鬼ノ哭ク邦」のSwitch版をクリアしました。
難易度は最も易しいCASUALで、クリア時点でのLvは67。
プレイ時間は、正確なところは不明だけど、40~50時間ぐらいでしょうか。

スクエニの「Tokyo RPG Factory」が開発した作品をプレイするのは、「いけにえと雪のセツナ」以来になります。
「LOST SPHEAR」は、未プレイです。なんとなく気になったOSTは手元にあるのですが、ゲームの方は、機を逃してしまったらそれっきりになっています。

今回、「鬼ノ哭ク邦」をプレイしようと思ったキッカケは、TwitterのTLに「面白い」という評判が流れていたため。
前情報から軽く琴線に触れていた作品だっただけに、その評判についうっかりつられて購入してしまいました。

実際プレイしてみたところ、シナリオと世界観がすこぶる自分好みでした。
自分好みの、とても程良い”鬱展開”でした。
イベントが発生すると大体ツラい展開が待っているという、救いようのない暗さ。
珍しくちょっと持ち上げたかと思えば、次の瞬間には盛大に突き落とすこの感じ。
じんわりと胸を突き刺すような仄暗さが、終始どこかに漂っています。
正直に言えば、こういう暗いシナリオ、たいへん好物です。

「死」と「輪廻転生」を組み合わせた和風な世界観も、ユニークで面白い構造になっていました。
特に、終盤になるとそれが活きてきます。
「輪廻転生」という多くの人が知っている理を使って、これまでありそうでなかった切り口で話を組み立てていて、感服しました。
てっきり王道シナリオかと思っていたら、全然王道ではありませんでした。

ただ、終わりそうで終わらないクライマックス感がずっと続くので、途中で少々ダレるのが難点。
序盤から一定の盛り上がりがひたすら続いて、最初こそそんな展開に「おぉ!?」と思えても、人は慣れる生き物で。
それがあまりにも長く続き過ぎて、次第にそのクライマックス感に慣れてきてしまい、中盤あたりではあまり驚けなくなっていました。
なんか、こう、上手く言えないけれど、惜しいというか勿体ない感じがしました。

本作はA・RPGなので、アクション性が多少なりともあります。
といっても、難易度を最も簡単な設定にすれば、それほど構える必要はありません。
超絶アクション下手を自認している自分でも、序盤こそ難しく感じましたが、慣れたらそうでもなかったです。
操作感に慣れて、技をいくつか覚えたあたりから、無双できるようになるので、次第に楽しくなってきました。
敵をバッサバッサと斬り倒せるのが、とても楽しいです。

本作の特徴の一つである「鬼ビ人」と「リアルタイムジョブチェンジシステム」について。
主人公のカガチに憑依する「鬼ビ人」は、一人一人に固有の武器と技があります。
主人公には4体の「鬼ビ人」を憑けることができ、そのうち1体を選択して、その「鬼ビ人」の持つ武器と技で魔物と戦うことになります。
バトル中であっても、憑けた「鬼ビ人」であれば、リアルタイムにチェンジが可能。
それにより、戦略の幅が広がっているのではないかと思います。

「思います」と濁した言い方になっているのは、自分がその恩恵を授からなかったためです。
初期鬼ビ人であるアイシャをほぼずっと使い続けていたら、気が付けば敵が強くなってしまい、別の鬼ビ人の操作感や技を覚えるのが億劫になって、鬼ビ人を変えることができなくなってしまったのです。
逆に言えば、1人の鬼ビ人をひたすら使い続けても、最後までクリアできるということになりますが。
技も、初期に覚えるもの3つ+なんか強力そうな技1つで、ラスボス戦まで切り抜けることができました。

難易度を上げた場合、敵に合わせて武器や技を切り替えないと、クリアが難しくなるかもしれません。
しかし、一番簡単な難易度であれば、戦略とか戦術とか、あまり考えなくても先に進めます。
いざとなったら、いつもの「Lvを上げて物理で叩く」戦法で何とかなります。

鬼ビ人にはそれぞれ、何故「鬼ビ人」になってしまったのかというバックボーンも用意されています。
鬼ビ人を育てると、それらが少しずつ開示されていきます。
が、自分は結局アイシャとザーフの話しか見ませんでした。
最終的に、その二人しか育てる機会がなかった(ザーフは序盤に少しだけ育てたものの、中盤以降はアイシャに一本化した)ので、他の鬼ビ人の話は見ていません。
そんなわけで、2人分のバックボーンは見たのですが、どちらもメインシナリオに負けず劣らず、とても重かったです。救いようのない暗さです。
まぁ、そこが良いのですが。

そんなわけで、やり込もうと思えばやり込める要素もあります。
その一方で、自分のように”一切やり込まない”という選択もできます。
アクション下手のシナリオ重視派である自分にとっては、その匙加減がとてもありがたかったです。

また、「現シ世」と「幽リ世」という2つの世界を行き来する仕組みも面白かったです。
「現シ世」では一見行き止まりのように見えても、「幽リ世」に移るとワープゾーンがあったり。
逆に「幽リ世」では先に進めないところも、「現シ世」で中ボス的存在を倒すと先に進めるようになったり。
その交互に世界を行き来して少しずつ先へ進めるようになるのが、何気に楽しかったです。

ただ、「現シ世」も「幽リ世」もマップ的には同じものですが、どうやら扱いが違うみたいで、マップの穴を埋めるためには結果的に同じマップを2回通過しなければならなかったのは、少々首を捻らざるを得ないところ。
とはいえ、自分はレベル上げを兼ねてマップの穴埋めをしてたので、それほど苦痛ではありませんでした。
多少レベル上げをしておかないと、先に進めなかったんですよ・・・レベル低いと時々一撃死してたし。

個人的には重要要素であるBGMですが、使われ方が控えめで、それが逆に印象に残りました。
ダンジョン移動中は風の音と足音のSEだけしか聞こえないことが多く、忘れた頃に短くBGMが流れる程度。
あとは、ボスバトル戦や特定イベントの時など、ここぞという時に流れるくらいでした。
そんな存在感控えめなBGMでしたが、アコースティックなサウンドはたぶん俺好みです。
OSTは既に購入済みなので、これから開封の儀を執り行うのが楽しみです。

そんなわけで。
序盤こそ慣れないアクションに悩まされながらも、自分好みの暗いシナリオに引っ張られる形で少しずつバトルシステムにも慣れていき、最終的には無双できて楽しかったです。
シナリオも「お、そう来たか」という捻られた視点のものだったので、あれこれ深読みしても楽しそうです。
全体的にかなりの鬱展開なので、そういった話が好きな方ならばハマるかもしれません。