[GMCD] SQUARE ENIX ACOUSTIC ARRANGEMENTS

スクウェア・エニックス社のゲーム音楽をアコースティックな楽器でアレンジしたアルバム「SQUARE ENIX ACOUSTIC ARRANGEMENTS」が発売されたので、スクエニのe-STOREで購入して一通り聴いてみました。
収録曲数は12曲(+e-STORE限定のボーナス音源1曲)。
再生時間は、約47分(+5分)です。

なお、本作に収録されている楽曲は、スクエニ作品というよりは、旧スクウェア作品が出典元となっています。
旧エニックス作品は入っていません。
まぁ、この手のアレンジアルバムではいつものことですが。
作品の知名度とか権利的なアレコレとかが影響するのでしょうか、こういうアレンジ盤となると旧スクウェア作品は強いです。

収録曲は全て、旧スクウェア社が発売した90年代前半~中期のゲームからセレクトされています。
90年代で揃えているためか、GBサガ3の「ステスロス」以外は全てSFC時代の作品です。
90年代=子供から大人になる時代だった自分にとっては、ド直球でツボな時代です。
実家がゲーム禁止家庭だったので家族の目を盗みつつでしたが、ひたすら夢中になってゲームをプレイしていた時代です。
懐かしさ満載の楽曲たちが、これでもか!と言わんばかりにアコースティックに奏でられて、なんというか、こう、ノスタルジックでエモい?と言えば伝わるでしょうか。
懐かしさのあまり悶絶したくなるような、そんな衝動に駆られています。

スクウェア社というとFFが最もメジャーですが、意外とFFの曲は少ない印象。
FF4, 5, 6からそれぞれ1曲ずつ入っているので、ないわけではないのですが、ビッグタイトルにしては少ないというか。
その一方で、ロマサガや聖剣のようなFFほどではないにしてもメジャーなタイトルもあれば、バハムートラグーンやLIVE A LIVEのような知る人ぞ知るタイトルもあります。
想像以上にSFC時代の作品を全方位的にカバーされていて、ゲーム音楽好き歴ウン十年の身としては嬉しい限りです。

全体的にSFC推しな本作ですが、個人的にはGBのサガ3に目を付けたところを高く評価したいです。
曲だけでなくゲームとしても、サガ3が好きなので。
というか、GBのサガ三部作が、自分の子供時代の思い出と強く結びついているくらい好きなので。

アコースティックアレンジと言うことで、どの曲も広義の弦楽器によるシンプルな編成で奏でられています。
ヴァイオリンなどの弦楽器4種に加え、アコースティックギターやピアノ、ハープが参加。
曲によってはパーカッションも入っているものもありますが、どの曲も編成はいたってシンプルです。

ぱっと一通り聴いたときの第一印象は、「オクトパストラベラーのBreak & Boost(オクトラBB)のBreakパートみたい」でした。
楽器編成がほぼ同じな上にアコースティックなアレンジのためか、印象がオクトラBBとものすごく被ります。
おそらく、オクトラBBのBreakパートが刺さった方ならば、本作もものすごく刺さるのではないかと。
ただ、オクトラBBよりもこちらの方がバトル曲が多めなので、こちらの方が荒ぶり方が強いです。
とはいえ、曲によってはしっとりと大人しかったり、すこぶるムーディーだったりします。
曲と曲の温度差が激しくてグッピーが死ぬレベルかもしれません。

特に、ロマサガの「オープニングタイトル」でラスト感に満たされた直後の「四魔貴族バトル1」で突き落とされた絶望感と言ったらもう。
狙ってこの並びにしたとしか思えません。
だが、そこが良い(ぁ

編成はシンプルながらも、演奏の迫力は非常に強いです。
演奏のそこかしこから、強い圧を感じます。
一球入魂ならぬ一”音”入魂のような、そんな鬼気迫る圧力です。
特にバトル曲。荒ぶり方が半端ないです。
FF6の「決戦」や聖剣3の「Nuclear Fusion」、サガ3の「ステスロス」など、どう考えても生演奏に不向きな素早いパッセージのある高難易度の曲も、原曲の空気感を壊すことなく再現しつつ、アコースティックらしいエモーショナルな醸し出されていて、とにかくすごいです。
演奏もすごいし、編曲もすごいです。プロの仕事に脱帽です。

というか、これ、ずっと聴いているとすごく生演奏で聴きたくなります。生演奏、聴きたいです(大事なことなのでry
演奏会、開催されないですかね・・・(ちらっ

スクエニ社のe-STORE限定のボーナス音源は、FF6の「決戦」の別バージョン。
本作収録のバージョンとは異なるアレンジでした。
と言っても、それほど大きく異なるものではなく、言うなればプロトタイプのような感じです。
曲の展開は本作採用版とほぼ同じです。途中で「魔導士ケフカ」が乱入してくる部分も含めて、ほぼ同じです。
異なるのは、アレンジが本作採用版よりシンプルなところでしょうか。
本作採用版までブラッシュアップする前のもの、という印象を受けました。

というわけで。
主にSFC時代のスクウェア作品をアコースティックに謳い上げている本作でしたが、自分の思い出補正が多分に加味されているとはいえ、演奏の迫力と言い編曲と言い、全てがツボでした。
90年代のスクウェア作品が好きで、アコースティックアレンジに抵抗がない方にはオススメです。
それと、オクトラBBのBreakパートが刺さった方にもオススメしたいです。
ついでに、ぜひ演奏会を開催してほしいです。これ、めっちゃ生演奏で聴きたいです。

[GMCD] SHADOWBRINGERS: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack

MMORPG「FINAL FANTASY XIV」の(2019年10月現在)最新OST「SHADOWBRINGERS: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack」を購入し、一通り聴いてみました。
いつも通りのBlu-ray仕様で、全88曲収録。
再生時間は、トータルで6時間強です。
ちなみに、自分はその中に同梱されていたMP3を聴いています。映像付きの方は未着手です。

大容量が特徴であるBlu-rayをフル活用した、相変わらずの大ボリュームです。
むしろ、過去のどのOSTよりもボリュームが大きい気がしました。
作業用BGMとして延々垂れ流していても、なかなか最後のトラックまで辿り着けません。
一通り耳に馴染ませるまでに、2週間以上かかりました。

本作は、FF14の「紅蓮のリベレーター」パッチ4.4~4.5および「漆黒のヴィランズ」までの楽曲を収録したOSTになっています。
と言っても、いまだにFF14未プレイのヒカセン(光の戦士)でもヤミセン(闇の戦士)でもない身としては、どのパッチで何が実装されたのかさっぱりなのですが。
でも、FF14の曲は大好物なので、今回もOSTを買ってしまいました。
ゲーム音楽好きあるあるの不可抗力です。仕方ありません。

本作は、オーケストラ編成の曲が3分の1、ロックやテクノテイストの曲が3分の1、残りはオケではないけれどアコースティックな曲、という構成のように感じました。
きちんと数えていませんが、大体そんな構成です。
オーケストラやアコースティックな曲は好物だけど、ゴリゴリした重めのロックがあまり得意ではない身としては、曲によって「これは苦手だけど、これは超好き」と好みがバラつきました。

その分、とにかく多種多様な曲が揃っています。
重厚壮大な曲もあれば激しい曲もあり、しっとりした曲や絢爛豪華な曲、のどかな曲、切ない曲、心を揺さぶる歌曲に「なんじゃこりゃ?」な曲まで、とにかく色々あります。いつも以上にカラフルです。
その分、人によって「この曲、良いよね!」という曲が分かれそうですが、逆に言えば、誰でもどれか1曲は心に刺さる曲があるのではないかと思います。

それにしても、よくここまで様々なアプローチの曲を作曲されたものです。
作曲された祖堅正慶さんの引き出しの多さには、いつも舌を巻く思いがします。本当にすごい。

いろいろな曲があるとはいえ、全体的には良曲揃いです。
過去のOSTでもそうでしたが、「〇〇討滅戦」という名前の曲が大体自分のツボでした。
「砕けぬ思い ~ハーデス討滅戦~」のような大迫力のオケ編成曲もあれば、「千年の暁 ~朱雀征魂戦~」や「目覚めの御使い ~ティターニア討滅戦~」のようなエキゾチックでユニークな曲もあって、とてもたぎります。
迫力のある曲なので、ヘッドホン推奨かと。

ほぼ良曲揃いなのですが、中には「絶望の歌」のようなヘンテコな曲もあったりします。
初めてこの曲を耳にしたときは、「なん、だ、この耳障りな曲は・・・ッ」と思わず耳を抑えたものです。
後で、とても荘厳な歌曲「星芒の歌」と対の存在だと認識してからは、むしろそこまで耳障りで下手くそな曲にしたことに心底感心しましたが。
でも、夢に出てきそうなくらいなので正直あまり聴きたくなかったりもしますが、それはそれですごいインパクトのある曲という証左でもあり・・・なんというジレンマ。

FF14のOST恒例の過去シリーズタイトル曲からのアレンジは今回もありますが、あまり多くない印象です。
かといって、少なくもないけれど。
個人的には、FF9の「Vamo' alla Flamenco ~漆黒~」がとても好みでした。
原曲も好きなのですが、こちらのFF14版も好きです。
フラメンコ調のテンポの良さとハンドクラップがたまりません。

それと、FF8の「Force Your Way ~漆黒~」の自分のツボでした。
原曲の方は、FF8の特徴的なシステムのインパクトがあまりに強過ぎて、曲の印象があまり強く残っていない(聴けば「FF8の曲だ」と分かるけれど、他のタイトルに比べると印象が薄い)というのが、自分にとってのFF8の曲の立ち位置でした。
が、このFF14版の「Force Your Way」はめちゃくちゃ格好良かったです。
概ね原曲通りでありつつも、1~2割ほどアレンジが加わっているのですが、絶妙な匙加減のアレンジ具合です。
今までの印象の薄さが吹っ飛ぼほど格好良くなっていて、驚きました。

さらに、FFTの楽曲ががっつり収録されています。
確か、過去のFF14のOSTにもFFTの楽興が収録されていたと思うのですが、それ以上に数が多いです。
ただ、その過去にFF14のOSTに収録されたときと同様に、おそらくリマスタリングはされているのでしょうが、ほぼ原曲のままです。
原曲のままですが、FF14オリジナルの楽曲から浮いているということはありません。
むしろ、楽曲自体は20年ほど前のものなのに、古さを感じることなくすんなり溶け込んでいることに驚きでした。

FFTからの収録楽曲の中で、今回「Under The Stars」が採用されていたことが、何気に嬉しかったです。
FFTの曲の中で、5本の指に入るほど好きな楽曲だったので。
あの、流れ星のようにキラキラと流れ落ちるようなフレーズが好きなのです。

というわけで。
もはや何枚目かわからないほどに数を重ねているFF14のOSTでしたが、今回もすこぶる楽しめました。
非ヒカセンという後ろめたさは若干ありつつも、でもやっぱりFF14の楽曲が好きだ、と再認識したくらいです。
自分の好みであるオケ調の曲はもちろんのこと、ロック調の曲も耳に慣れてくると妙にクセになります。
FF14が続く限りOSTも発売され続けるでしょうから、次回作も期待しています。

[GMCD] 逆転裁判オーケストラコンサート 2019

今年の3月末に開催された「逆転裁判オーケストラコンサート 2019」の音源を収録したアルバムが発売されたので、一通り聴いてみました。
CD2枚組で、全15曲収録。
再生時間は、1時間40分ほど。

ここ数年、逆転裁判のオーケストラコンサートは毎年開催されていますが、コンサートの音源化は久しぶりです。
2017年の15周年記念コンサートの音源化以来だと思います。

・・・・・・ん、あれ? 15周年記念コンサートって、2年前のことでしたっけ?
自分の中では15周年記念コンサートがもっとずっと前のことのように感じていたので、ついさっきまで、コンサートの音源化も久方ぶりだと思い込んでいました。
そうか、2018年のコンサートだけが音源化されていなかったのですか。
まぁ、2018年のコンサートは15周年記念コンサートとそう大差ない感じだったので、音源化されなかったのも肯けるのですが。
今回の2019年版が音源化されたのは、15周年記念コンサートとプログラムが随分変わったためでしょうか。

ちなみに、今年の逆裁オケコン、自分は昼夜ともに現地で鑑賞しました。
新曲や新アレンジなど目新しいものがたくさんあって非常に満足したコンサートだったので、今回の音源化はとても嬉しいです。
これで、現地で鑑賞した時に「もう一度、この曲を聴きたい!」と願ったことが叶います。ひゃっほーい。

なお、本作はオーケストラコンサートの音源なので、スピーカーよりヘッドホンやイヤホン推奨です。
本作に限らず多くのコンサート音源で言えることなのですが、ヘッドホンやイヤホンで聴いた方が、音の奥行とか広がりとか、音の繊細な動きとか、より現地の空気感に近くなります。
まぁ、最善は現地鑑賞という点は変わりませんが。

収録曲は、逆転裁判1~6だけでなく、逆転検事や大逆転裁判1, 2まで、「逆転」シリーズをほぼ全て網羅。
全方位的に幅広くカバーされていて、一人のシリーズファンとして嬉しい限りです。
シリーズ作品が多数ある故に曲数も膨大な数に昇るのですが、それらの中から良い感じに曲がセレクトされ。
さらに、どれも素晴らしいメドレーに仕上がっているという絶妙な匙加減が、とにかくすごいです。
選曲も編曲も演奏も、本当に素晴らしいです。
その素晴らしさがアルバムにぎゅぎゅっと詰め込まれていて、本作を聴きながら「あのコンサート、本当に楽しかったなぁ・・・」と思い出に浸ることも余裕でできました。

昼公演と夜公演でコンサートのプログラムが異なっていたのですが、昼公演でしか演奏されなかった曲も、夜公演でしか演奏されなかった曲も、全てまるっと収録されています。
アンコールも昼公演と夜公演で異なったのですが、それも含めて全部です。
自分は昼夜ともに参加したので全て聴けたのですが、どちらか一方しか参加できず涙を飲んだ方がきっといらっしゃると思うので、これは嬉しい配慮です。
成歩堂のテーマ曲と御剣のテーマ曲が並んでる上に、王泥喜くんのテーマ曲も聴けるなんて、シリーズファンとして大歓喜です。

そうそう、王泥喜くんのテーマ曲「王泥喜法介~新章開廷!」といえば、本作ではその曲のフレーズを耳にする機会がやや多い印象を受けました。
あちこちでチラホラ聴こえるというか。
王泥喜くんのテーマ曲がシリーズ全体を通して1, 2を争うほどに好きな身としては、これは狂喜乱舞せざるを得ない事件です。
なにこれ超嬉しい。耳が幸せ過ぎる。
15周年記念コンサートでは演奏されず悔しい想いをしただけに、2008年のコンサート以来待ちに待った生演奏および音源化は、何よりもとにかく嬉しかったです。
王泥喜くんのテーマ曲、やっぱり格好良いよなぁ。これは何度でも飽きずに聴けます。
あと、この曲のシロフォン(マリンバ?)無双が、音だけでもとても楽しいです。これは良いシロフォン。

それと、大逆転裁判の曲とオーケストラとの親和性の高さは、CD音源でも如何なく発揮されています。
大逆転裁判の曲はもともと滅茶苦茶良曲揃いなのですが、オーケストラの演奏により一層臨場感が増して、聴き応えのある曲に仕上がっています。これは本当に素晴らしい演奏。
個人的には、ホームズさんの曲の演奏がとても好きです。
それと、アコーディオンの響きがすこぶる良い空気感を醸しています。
いかにも”明治”みたいな古色蒼然さがたまりません。

なお、現地で鑑賞された方はご存知だと思いますが、例の下野紘さんによる超ネタバレ生アテレコも、本作にがっちり収録されています。
率直に言ってしまうと、この演奏は絵が付いてこそ映えるものだと思います。
原曲がオケの生音に近いだけに、音だけで聴いても、単純にゲーム中のイベントシーンを音で聴いているだけのような、そんな印象を受けました。
ちなみに、音だけでも十分なネタバレを発動するので、大逆転裁判1, 2未プレイの方は要注意。

なお、オケによる演奏がまるっと収録されている分、それ以外のカゲアナやトークは収録されていません。
トークはともかくとしても、可能ならばカゲアナは音源化して欲しかったです。
昼も夜も、掛け合いがとても面白かったので。
あれ、現地だけでお蔵入りさせてしまうのは勿体ない気がするのです。
何かの折に特典として付けてくれないだろうか・・・。

というわけで。
2019年の逆転裁判オーケストラコンサートの模様を収めたアルバムでしたが、あの素晴らしかったコンサートを追体験できる点で、とてもありがたい作品でした。
現地参加組もそうでない方も、「逆転」シリーズが好きな方にはもれなくオススメしたいです。
一部、取扱注意な音源がありますが、その壁さえ許容できるなら、ぜひ聴いてほしいです。

[GMCD] 剣の街の異邦人 Original Soundtrack

Xbox360/PS Vita他で発売されたDRPG「剣の街の異邦人」のOSTを中古CDショップで偶然見つけて、思わず即決で購入しました。
CD2枚組で、全37曲収録。
再生時間は、トータルで約121分です。

ちなみに、ゲームは未プレイです。
どうやら自分の不得意なダンジョンRPGらしい、ということしか知らなかったりします。
どういう世界観なのか、とか、どんな作風のゲームなのか、とか、全くこれっぽっちも知りません。完全にミリしら状態です。

それなのにOSTを思わずゲットした理由は、神保直明さんの曲がどうも自分好みっぽいから。
もうちょっと詳しく経緯を説明すると、

 半年ほど前にドハマりした「死印」のテーマ曲(「死るし」)が超絶ツボった。
→その曲が含まれている「EXP SOUND BOX 2017」を通販で購入。
→おや、「死印」以外の曲もめっちゃ格好良いぞ。
→そういえば、途中で投げ出したけど「デモンゲイズ」(1無印)の曲も自分好みだったなぁ。
→作曲を担当された神保さんはエクスペリエンス社の作品を多数手がけられているのか。なるほど。
→単体で発売されているOSTは軒並み売り切れ or 初回特典でしか入手できないらしい。ちっ、残念。
→(数ヶ月経過)
→ふらっと立ち寄った中古CDショップで、入手困難と思われる「剣の街の異邦人」のOST見つけちゃったんですけどぉぉぉぉ!(驚愕
→ふむ、どうやら手が出ないような高値でもないっぽい。よし買った(即決

という流れでした。

エビテン専売でとっくに売り切れ状態の本作。
そのため、いまさらの入手はほぼ不可能だろうと諦めていました。
それなのに、そのOSTが実際に目の前にあって、しかも手の届く距離(値段)にあったら、そりゃ買うよね! 全力で買うよねっ!! という話なワケです。
特にゲームのOSTは、よほどのメジャータイトルでない限りは、見つけたときに買わないとすぐに廃盤になって入手困難になるので、目に留まった時点で躊躇う余裕なんてありませんでした。
迷った挙句に「次の機会にしよう」と結論付けた結果、次の機会が回ってこなくて涙を飲んだ経験が、過去にどれほどあることか・・・っっ!

で、一通り聴いてみたのですが、率直に言えばすごく自分好みでした。
再生して一発で「俺の好みキターーーッ!!」と感じました。

全体的な曲の雰囲気は、シンフォニックな王道ゲーム音楽。
おそらく生録ではなく打ち込みだと思うのですが、そういう面も含めて王道なファンタジー系ゲーム音楽です。
だけど、とても格好良いです。右も左も格好良さしかありません。
なんというか、奇の衒ったところのないドストレートな格好良さというか。
騎士道っぽいキリッとかしこまった感じの格好良さの塊です。
「ゲーム音楽の格好良さって、こうだよなっ!」という典型を地で行くような格好良さです。

ただ、全体的に平たく良曲揃いのためか、捨て曲がない代わりに、突出して「これが良い!」という曲もないのが、欠点と言えば欠点かもしれません。
ゲームプレイ済みならば、その思い出補正がかかって、また違った印象を抱いた可能性はありますが。
それならゲームをプレイすれば良いとも思うのですが、DRPGへの苦手意識がまだ強くて・・・。
先日なんとか「デモンゲイズ2」GE版はクリアできたけれど、まだ苦手意識を克服できてないんだよなぁ・・・。

本作の曲はどれもかなりシンフォニックなので、聴いていると段々「生演奏で聴きたい!」熱が湧いてきます。
多分きっと、オーケストラや吹奏楽と相性良いと思うのです。
アンサンブルでも良いので、生演奏で聴きたいです。
どこかの楽団で演奏してくれないかなぁ(いつも通りの他力本願

一部楽曲では、ボーカルにボーカロイドが使用されています。
ボカロ特有の機械的な声音がかなり残っているので、人によっては苦手意識が働くかもしれません。
自分はそれほど強く気になるほどではなかったけれど、それでも若干の”浮いてる感”がありました。
ゲームの性質上ワザとそうしたのか、調教不足なのかは、ゲーム未プレイの身なので判然としませんが。
コーラスとして使用されている分には良い感じに溶け込んでいるところからすると、ワザとメカメカしさを残したのかな。
でもまぁ、ぶっちゃけてしまうと、Vocal off ver.の方が好きです(ぁ
「名もなき剣」、「異邦人の軍歌」、「剣の宿命」は特に。

個人的には「異邦人の軍歌」と「伝説の戦い」が特にお気に入りです。
主旋律を奏でる弦のソロがものすごく真っ直ぐに響いて、それがとても印象に残りました。
この2曲に限ったことではないのですが、全体的に弦の響きの強さがすごく耳に残ります。弦楽器の音色が好きな身にはたまりません。

全くゲームを知らないながらも、王道の格好良い系ゲーム音楽で、思った以上に楽しめたOSTでした。
シンフォニックな騎士道っぽいゲーム音楽が好きな方にオススメです。
自分がそうであったように、ゲーム未プレイでも十分に聴ける作品だと思います。

[GMCD] CHRONO Orchestral Arrangement BOX

クロノ・トリガーとクロノ・クロスのオーケストラアレンジ盤を一つにまとめた「CHRONO Orchestral Arrangement BOX」が発売されたので、入手して一通り聴いてみました。
収録曲数は、クロノ・トリガー、クロノ・クロスともに8曲ずつ+BOXだけの特典ディスクに4曲。
再生時間も、クロノ・トリガー、クロノ・クロスともに35分前後でした。
特典ディスクの再生時間は、約25分です。

そんなわけで、オケ盤は2枚合わせても尺が70分強ほどです。
想定よりもボリュームが小さかったですが、オーケストラ音源化にかかる手間や時間を考慮するとやむを得ない気もします。

このBOXは、同日発売となった「CHRONO TRIGGER Orchestral Arrangement」と「CHRONO CROSS Orchestral Arrangement」の2枚のCDに、ピアノアレンジ曲を収録した特典ディスクをプラスして、特製BOXで一つにまとめた製品です。
なお、クロノ・トリガー、クロノ・クロスそれぞれ単品販売もされているので、どちらか一方の作品で良い場合はわざわざBOXを購入する必要はありません。
ちなみに、BOXの方が単品で1枚ずつ揃えるよりも価格が高くなります。特典ディスクと特製BOXの分でしょうか。たぶん。

クロノシリーズ25周年を記念したフルオーケストラアレンジ盤、という位置付けの本作。
まぁ、正直、25周年記念アレンジ盤というよりは、「25周年記念にオーケストラコンサートを開催するから、ついでに合わせてアレンジ盤も作ろうぜ!」的な流れでのリリースだと思いますが。
とはいえ、ゲーム音楽のオーケストラアレンジは大好物なので、全くもって問題ありません。むしろ、いつでも迎撃態勢はできています。ドンと来い。

ちなみに、そのオケコン、大阪公演は先日開催され、10月に横浜公演が開催される予定です。
自分は横浜公演に行く予定なので、まだ生オケは聴けていません。
大阪遠征するような余裕が、時間的にも懐的にもありませんでした。
夏から秋にかけて、欲しいOSTやゲームや薄い本やその他諸々がたくさんあって・・・くッ(涙
あー、クレジットカードの引き落とし日が怖いわー。

なお、横浜公演までどの曲が演奏されるかまるっと一切知りたくない、という方は、ここで回れ右した方が無難です。
おそらく本作に収録されている曲がコンサートで演奏されるでしょうし、この先、収録曲名にも触れるので。

一通り聴いてみた現時点での印象は、ちょっとした変化球がちらほら見えるけれど、全体的には無難なオケアレンジという感じです。
オーケストラらしい音の深みや重み、壮大さ、そしてそこはかとないカタルシスが感じられるのは、さすが公式オケアレンジ。
その一方で、ゲームにベッタリ寄り添うことなく、奇を衒うこともなく、原曲を手堅くまとめている感もありました。
ゲームを心底愛している方には物足りないかもしれませんが、ゲームはあまり知らないけれど原曲は大好きという方でも、抵抗なく聴ける形になっていると思います。

ただ、無難なアレンジだけに、生演奏を聴いたら印象がガラッと変わりそうな予感もしています。
ニーアシリーズのオケコンの時がそうだったのですが、今回もコンサート後にクルッと盛大な手のひら返しをするかもしれません。
生音の威力って、すごいよね。うん。

前述の「ちょっと変化球」とは、前面で演奏されている中に別の曲が密かに混ぜ込まれている箇所があちこちにあること。
特に、クロノ・トリガーの「時の回廊 / サラのテーマ」やクロノ・クロスの「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」あたりでそれが顕著に表れていて、「お、なんか面白いことやってる」と感じました。

全体的に無難なアレンジとはいえ、結構強めのアレンジが入っています。
原曲をそのままオーケストラに落とし込んでるものではありません。
ゲームを盛り上げるBGMでしかなかった原曲を、原曲の持ち味を生かしたままオーケストラの楽曲として単独成立させるような、そんなアレンジです。
「プロがオーケストレーションするとこうなるのかぁ」という雰囲気が感じられて、興味深かったです。

一部の楽曲は、人の手で演奏できるように、原曲よりもほんの少し音が間引かれているような気もします。
特にクロノ・クロスの方。
まぁ、そもそも演奏を前提に作曲された曲ではないので、仕方ないのですが。
最初こそ「あれ、音数がちょっと少ない気がする」と感じましたが、それほど強い違和感ではなかったので、2回3回と聴いているうちに慣れました。

今回アレンジ対象となった楽曲は納得のセットリスト。
人気のある曲は概ね揃っています。「時の傷痕」とか「風の憧憬」とか。
その一方で、「あの曲入ってないのか」というものもいくつかありました。
意外だったのは「世界変革の時」が入っていなかったこと。
公式オケアレンジの「世界変革の時」も聴きたかったのですが、他の曲を優先させるためにあえて削ったのか、そもそも人の手で演奏できるものではなかったのか。

どの曲が本作にオケアレンジされて収録されているかは、公式ページにトラックリストと試聴音源が掲載されているので、そちらを参照してください。
ちなみに、特典ディスクは、トラックリストの確認はできるけれど、試聴はできません。

クロノ・トリガーとクロノ・クロス、どちらのオケ盤も個人的にはすこぶる楽しめたのですが、どちらが好みかと言えば、今回はクロノ・クロスの方が刺さりました。
どの曲もハズレがなくて、どれも良いアレンジでした。ド直球で好みです。
「時の傷痕」は言うに及ばず、「疾風 / 死線」や「凍てついた炎 / 龍神」の後半などのドコドコ感が半端ない迫力も格好良いし。
「時の闇にて / 生命 ~遠い約束~ / 回想 ~消せない想い~」は、原曲がそもそも好き(特に「生命 ~遠い約束~」が)なので、オケアレンジ版も問答無用で好きです。
「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」のしっとりした演奏も、とても良かったです。

だからと言って、クロノ・トリガーの方が良くなかったかとは言えず。
こちらもこちらで、たいへんな好物揃いでした。
特に「時の回廊 / サラのテーマ」は、流れてくる度に作業の手が止まるほど。
終盤の壮大な盛り上がりには、いつも胸が熱くなる感動を感じます。
他にも、「エピローグ ~親しき仲間へ~」はキャラクターテーマのメドレーになっていて、お得感があります。
カエルからの魔王と見せかけて「サラのテーマ」に繋がるのが、なんともニクい演出。
「カエルのテーマ」は、文句の付け入る隙が無いほど格好良いです。これは良いカエル。
「風の憧憬 / カエルのテーマ」の方も、神秘的な前半と格好良い後半のギャップがたまりません。

特典ディスクのピアノアレンジは、アルバム名に「DUO」とあるので連弾でしょうか?
一曲ごとの再生時間が思った以上に長かったです。
どの曲も、およそ5~6分。メドレー形式のオケ盤よりもボリュームを感じたほどです。
ピアノオンリーなのでしっとりした演奏なのかと思いきや、「時の傷痕」のズバババとした連打や「クロノ・トリガー」の突撃感は、ピアノでも十分迫力がありました。
この特典ディスク、ものすごく力を入れて制作されているように感じました。
なお、かなり自由にアレンジされているので、原曲至上主義の方は要注意です。原曲の片鱗が3分の2~半分ほどしかありません。

というわけで。
クロノシリーズ2作品のオーケストラアレンジ盤でしたが、個人的にはすこぶる楽しめた作品でした。
クロノ・トリガーやクロノ・クロスの楽曲が好きな方はもちろん、ゲーム音楽のオケアレンジが好きな方にもオススメです。
あー、10月の横浜公演楽しみだなぁ。わくわく。