[GMCD] CHRONO Orchestral Arrangement BOX

クロノ・トリガーとクロノ・クロスのオーケストラアレンジ盤を一つにまとめた「CHRONO Orchestral Arrangement BOX」が発売されたので、入手して一通り聴いてみました。
収録曲数は、クロノ・トリガー、クロノ・クロスともに8曲ずつ+BOXだけの特典ディスクに4曲。
再生時間も、クロノ・トリガー、クロノ・クロスともに35分前後でした。
特典ディスクの再生時間は、約25分です。

そんなわけで、オケ盤は2枚合わせても尺が70分強ほどです。
想定よりもボリュームが小さかったですが、オーケストラ音源化にかかる手間や時間を考慮するとやむを得ない気もします。

このBOXは、同日発売となった「CHRONO TRIGGER Orchestral Arrangement」と「CHRONO CROSS Orchestral Arrangement」の2枚のCDに、ピアノアレンジ曲を収録した特典ディスクをプラスして、特製BOXで一つにまとめた製品です。
なお、クロノ・トリガー、クロノ・クロスそれぞれ単品販売もされているので、どちらか一方の作品で良い場合はわざわざBOXを購入する必要はありません。
ちなみに、BOXの方が単品で1枚ずつ揃えるよりも価格が高くなります。特典ディスクと特製BOXの分でしょうか。たぶん。

クロノシリーズ25周年を記念したフルオーケストラアレンジ盤、という位置付けの本作。
まぁ、正直、25周年記念アレンジ盤というよりは、「25周年記念にオーケストラコンサートを開催するから、ついでに合わせてアレンジ盤も作ろうぜ!」的な流れでのリリースだと思いますが。
とはいえ、ゲーム音楽のオーケストラアレンジは大好物なので、全くもって問題ありません。むしろ、いつでも迎撃態勢はできています。ドンと来い。

ちなみに、そのオケコン、大阪公演は先日開催され、10月に横浜公演が開催される予定です。
自分は横浜公演に行く予定なので、まだ生オケは聴けていません。
大阪遠征するような余裕が、時間的にも懐的にもありませんでした。
夏から秋にかけて、欲しいOSTやゲームや薄い本やその他諸々がたくさんあって・・・くッ(涙
あー、クレジットカードの引き落とし日が怖いわー。

なお、横浜公演までどの曲が演奏されるかまるっと一切知りたくない、という方は、ここで回れ右した方が無難です。
おそらく本作に収録されている曲がコンサートで演奏されるでしょうし、この先、収録曲名にも触れるので。

一通り聴いてみた現時点での印象は、ちょっとした変化球がちらほら見えるけれど、全体的には無難なオケアレンジという感じです。
オーケストラらしい音の深みや重み、壮大さ、そしてそこはかとないカタルシスが感じられるのは、さすが公式オケアレンジ。
その一方で、ゲームにベッタリ寄り添うことなく、奇を衒うこともなく、原曲を手堅くまとめている感もありました。
ゲームを心底愛している方には物足りないかもしれませんが、ゲームはあまり知らないけれど原曲は大好きという方でも、抵抗なく聴ける形になっていると思います。

ただ、無難なアレンジだけに、生演奏を聴いたら印象がガラッと変わりそうな予感もしています。
ニーアシリーズのオケコンの時がそうだったのですが、今回もコンサート後にクルッと盛大な手のひら返しをするかもしれません。
生音の威力って、すごいよね。うん。

前述の「ちょっと変化球」とは、前面で演奏されている中に別の曲が密かに混ぜ込まれている箇所があちこちにあること。
特に、クロノ・トリガーの「時の回廊 / サラのテーマ」やクロノ・クロスの「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」あたりでそれが顕著に表れていて、「お、なんか面白いことやってる」と感じました。

全体的に無難なアレンジとはいえ、結構強めのアレンジが入っています。
原曲をそのままオーケストラに落とし込んでるものではありません。
ゲームを盛り上げるBGMでしかなかった原曲を、原曲の持ち味を生かしたままオーケストラの楽曲として単独成立させるような、そんなアレンジです。
「プロがオーケストレーションするとこうなるのかぁ」という雰囲気が感じられて、興味深かったです。

一部の楽曲は、人の手で演奏できるように、原曲よりもほんの少し音が間引かれているような気もします。
特にクロノ・クロスの方。
まぁ、そもそも演奏を前提に作曲された曲ではないので、仕方ないのですが。
最初こそ「あれ、音数がちょっと少ない気がする」と感じましたが、それほど強い違和感ではなかったので、2回3回と聴いているうちに慣れました。

今回アレンジ対象となった楽曲は納得のセットリスト。
人気のある曲は概ね揃っています。「時の傷痕」とか「風の憧憬」とか。
その一方で、「あの曲入ってないのか」というものもいくつかありました。
意外だったのは「世界変革の時」が入っていなかったこと。
公式オケアレンジの「世界変革の時」も聴きたかったのですが、他の曲を優先させるためにあえて削ったのか、そもそも人の手で演奏できるものではなかったのか。

どの曲が本作にオケアレンジされて収録されているかは、公式ページにトラックリストと試聴音源が掲載されているので、そちらを参照してください。
ちなみに、特典ディスクは、トラックリストの確認はできるけれど、試聴はできません。

クロノ・トリガーとクロノ・クロス、どちらのオケ盤も個人的にはすこぶる楽しめたのですが、どちらが好みかと言えば、今回はクロノ・クロスの方が刺さりました。
どの曲もハズレがなくて、どれも良いアレンジでした。ド直球で好みです。
「時の傷痕」は言うに及ばず、「疾風 / 死線」や「凍てついた炎 / 龍神」の後半などのドコドコ感が半端ない迫力も格好良いし。
「時の闇にて / 生命 ~遠い約束~ / 回想 ~消せない想い~」は、原曲がそもそも好き(特に「生命 ~遠い約束~」が)なので、オケアレンジ版も問答無用で好きです。
「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」のしっとりした演奏も、とても良かったです。

だからと言って、クロノ・トリガーの方が良くなかったかとは言えず。
こちらもこちらで、たいへんな好物揃いでした。
特に「時の回廊 / サラのテーマ」は、流れてくる度に作業の手が止まるほど。
終盤の壮大な盛り上がりには、いつも胸が熱くなる感動を感じます。
他にも、「エピローグ ~親しき仲間へ~」はキャラクターテーマのメドレーになっていて、お得感があります。
カエルからの魔王と見せかけて「サラのテーマ」に繋がるのが、なんともニクい演出。
「カエルのテーマ」は、文句の付け入る隙が無いほど格好良いです。これは良いカエル。
「風の憧憬 / カエルのテーマ」の方も、神秘的な前半と格好良い後半のギャップがたまりません。

特典ディスクのピアノアレンジは、アルバム名に「DUO」とあるので連弾でしょうか?
一曲ごとの再生時間が思った以上に長かったです。
どの曲も、およそ5~6分。メドレー形式のオケ盤よりもボリュームを感じたほどです。
ピアノオンリーなのでしっとりした演奏なのかと思いきや、「時の傷痕」のズバババとした連打や「クロノ・トリガー」の突撃感は、ピアノでも十分迫力がありました。
この特典ディスク、ものすごく力を入れて制作されているように感じました。
なお、かなり自由にアレンジされているので、原曲至上主義の方は要注意です。原曲の片鱗が3分の2~半分ほどしかありません。

というわけで。
クロノシリーズ2作品のオーケストラアレンジ盤でしたが、個人的にはすこぶる楽しめた作品でした。
クロノ・トリガーやクロノ・クロスの楽曲が好きな方はもちろん、ゲーム音楽のオケアレンジが好きな方にもオススメです。
あー、10月の横浜公演楽しみだなぁ。わくわく。

[GMCD] HEAVENSWARD: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack

MMORPGの「FINAL FANTASY XIV」(以下、FF14)のパッチ3.0~3.1で使用されたBGMを収録したOST「HEAVENSWARD: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack」を入手したので、一通り聴いてみました。
聴いたものは、Blu-ray仕様のOSTに入っていたMP3データ。
全60曲収録で、再生時間はトータルでおよそ5時間になります。
相変わらずの大ボリュームで、もはや「FF14のOSTならこうでないと」と思ってしまう程度には毒されています。

今年の正月に購入したベスト盤と、その直後に開催された有志によるFF14オンリーのオーケストラコンサート(通称、ヒカオケ)に触発されて、「A REALM REBORN」以来聴いていなかったOSTの収集を始めて、早数ヶ月。
2019年9月1日時点で発売中のFF14のOSTのうち、一番最後の入手となったこの「HEAVENSWARD」で、ようやく全部揃いました。
勢いでOSTの収集を始めたときは、「今から未入手のOST全部集めるとか正気の沙汰じゃねーよ、ていうか、全部聴くのに何時間かかると思ってんだよ俺」とセルフツッコミを入れたものですが、やれば意外となんとかなるものです。というか、なんとかなりました。
勢いって重要です。超重要です。

とはいえ、まさか9月11日に発売予定の新作OST「SHADOWBRINGERS」の発売前に、未入手だった4つのOST+オケ版の全部を聴けるとは思っていませんでしたが。
ただまぁ、次の新作OST発売までには全部聴きたい!と、密かにゆるく目標として掲げてはいました。
というのも、新作OSTで収録されるであろう「漆黒のヴィランズ」の評判がものすごく良いから。
自分自身は相変わらずFF14未プレイの非ヒカセン民なのですが、ヒカセンさんたちの熱い想いや興奮は度々SNS上で目にしていて。
また、BGMも良いという話もちらほら聞こえてきていたため、非ヒカセン民だけどFF14の曲が好きな身としてはOST発売を心待ちにしていました。
しかし、聴くならこれまでのOSTを全部聴いた上で聴きたいという野望もあって、そのために更にOST収集に拍車がかかったような気がします。

これまで聴いてきたFF14のOST同様に、1曲あたりの尺は概ね3~5分程度と、他のゲーム音楽に比べるとやや長めに取られています。
収録曲数のわりにトータルの再生時間が長くて大ボリューム感満載なのは、おそらくこのためかと。
その中において、時々10分を超える長大な曲もちらほらあります。
頭から再生しながら「なんか妙に長い曲があるなぁ・・・」とぼんやり思っていたら、まさかの10分超え。
どんな交響曲第一楽章だよと、思わずツッコミを入れてしまったほどです。
ただ、それだけに、とても聴き応えのある壮大な曲になっています。
確かに長いけれど、長い分だけの格好良さやドラマ性が感じられます。

本作は、全体的にオーケストラ調でほぼ一色です。
最近聴いた「STORMBLOOD」やその前の作品「THE FAR EDGE OF FATE」がロックだったり民族音楽だったり和風だったりと多彩だったからか、本作は特にオケ色が強めに感じられました。
更に言えば、「HEAVENSWARD」の前の作品である「BEFORE THE FALL」やその前の「A REALM REBORN」よりも、よりオケ色が深まっている気がします。
個人的には、オーケストラなゲーム音楽が大好物なので全然オッケーだし、むしろ性癖ド直球でした。
グサグサと刺さりまくる曲ばかりで、耳が幸せでした。これはいくらでも聴ける・・・!

ベスト盤や前述のヒカオケで好きになった「Heavenward」は、2種類くらいある主題(かな?)がめちゃくちゃ好きで、そのメロディがあちこちの曲で使われているのが聴こえてくるのが最高にたまりません。
OSTを頭からリピート再生しているとベスト盤に収録されなかった曲からもちょいちょい聴こえてきて、その度に「ゲットできて良かった・・・!」と喜びにむせび泣いています。
いろいろなパターンの主題が聴けるのが、本当に嬉しいです。たまりません。

ベスト盤に収録されていた曲は、さすが人気曲なだけあって、何度聴いても心にグサグサ刺さりました。
「不吉なる前兆」や「彩られし夜空 ~高地ドラヴァニア:夜~」、「万世の言葉 ~禁書回収 グブラ幻想図書館~」、「イマジネーション ~蒼天聖戦 魔科学研究所~」、「英傑 ~ナイツ・オブ・ラウンド討滅戦~」は、納得の神曲です。
というか、曲名に「イシュガルド」と「ドラヴァニア」の文字が並んでいる曲は、大体自分のツボを直撃していました。
どれも格好良くて、エンドレスリピート余裕です。
今にして思えば、本作までちゃんと聴いてからヒカオケに行けたら良かったと軽く後悔を抱くくらい、格好良い曲揃いです。

他に、ベスト盤に未収録で「お、これは!」と好きになった曲は、「蒼天騎士団」、「座礁 ~制圧巨塔 シリウス大灯台~」、「エーテル圏 ~魔航船ヴォイドアーク~」、「未解読法則 ~魔大陸アジス・ラー~」などなど。
気に入った曲をピックアップしていったらキリがないほどです。
あと、どうやら自分の好み的に、ちょっと一癖ある曲の方が琴線に触れるっぽいです。

そんなオケ色が強めの本作において異色だったのは、最後の方に収録されている機工城アレキサンダー関連の3曲。
この3曲はテクノっぽい曲でした。なんというか、メカメカしい爽やかテクノという感じ。

また、最後の2曲「天より降りし力」と「希望の都」は、作品紹介によると、フルオーケストラ編成による新規録音音源らしいです。
確かに原曲と聴き比べてみると、やや音色が柔らかくなっています。
でも、どこかで聴いたことのあるアレンジだな・・・「Orchestral Arrangement」には収録されてないけれど、どこで聴いたっけ・・・? と、この2曲を聴いてからずっと記憶のどこかに引っかかっていたのですが、最近ようやく思い当たりに気付けました。
そういえば「Eorzean Symphony」の映像の方に収録されているものに、とても近いです。
音色が微妙に異なるので全く同じ音源ではないと思うけれど、譜面は「Eorzean Symphony」で使用されたものと同じかも。

本作では、他のFFシリーズタイトルのアレンジ曲がとても少ないです。
「マトーヤの洞窟」ぐらいでしょうか。
ひょっとしたら、現在発売中のFF14のOSTの中で、他のFFシリーズタイトルのアレンジ曲・リマスター曲が最も少ないかもしれません。

というわけで。
ようやく聴けた「HEAVENSWARD」でしたが、自分の好みに直撃しまくる良曲・神曲揃いのOSTでした。
オーケストラ調のゲーム音楽好きにはたまらない1枚になっています。
FF14の楽曲好きはもちろんのこと、非ヒカセンだけどオーケストラ調のゲーム音楽好きの方にもオススメです。

[GMCD] OCTOPATH TRAVELER 16bit Arrangements

Switch等で発売されたRPG「オクトパストラベラー」のアレンジアルバム「OCTOPATH TRAVELER 16bit Arrangements」を、一通り聴いてみました。
収録曲数は、全8曲。
再生時間は、約30分ほど。

なお、本作はスクエニオフィシャルショップ限定商品として販売されています。
他のショップでは販売されていないようです。

「16bit」と銘打たれている通り、オリジナル音源よりチープな音色によるアレンジアルバムになります。
チープと言っても、「8bit」ではなく「16bit」なので、FC音源ではなくSFC音源です。
最初、そこを勘違いしていて、「あれ、思ってたよりピコピコしてない・・・」と困惑したりもしましたが、アルバム名をよくよく見てみたら「16bit」という文字列。
そこで、SFC音源をモチーフにしたアレンジなのか、と気付きました。

原曲の記憶がまだ濃く残っているため、最初はどうしても原曲と比較してしまい、かなりのチープ感を感じました。
特に「フラットランド地方」と「聖火の都フレイムグレース」の高音域の音色のチープ感には、強い違和感を覚えました。
が、それも最初の数周だけ。
繰り返し聴いているうちに、耳が慣れたためか、違和感が仕事をしなくなりました。

原曲を知っているからこその違和感が最初はあったものの、曲としてはすごく滑らかです。
もしオクトラのゲームやOSTを知らずに、人から「原作はSFCのゲームで、そもそもこっちが原曲だから」と言われたら、素直に信じてしまいそうです。
「こういう曲、SFCのゲーム音楽に実際ありそう」と思わせられるくらいの高い再現度になっています。

とはいえ、その状態からOSTを聴いたら、「あ、やっぱりこっちだな」って急に戻るような予感もしますが。
幻想から現実に一気に引き戻されるような、そんな感じに。
・・・これ書き終わったら試してみようかな。

全8曲ととても少ないですが、ピックアップされた曲はバトル曲やフィールド曲だけでなく、イベント曲まで幅広いです。
個人的には「なんて滑稽な!」が含まれていることに驚きでした。
あんなコミカルな曲を、このわずかな枠に採用するとは。
しかし、SFC時代はこういう曲が欠かせなかったので、逆に強烈な懐かしさを感じました。

音色がSFC音源に近いため、曲の雰囲気がどことなくロマサガっぽいです。
特にバトル曲のベースの動きが、とてもロマサガです。
バトル曲が流れる度に、何故かロマサガ(2か3あたり)のバトル画面が脳裏を過ぎります。
旋律は確かにオクトラなのですが、思わずロマサガを連想してしまうくらい、強いロマサガ感があります。

また、曲によっては、ループの合間にオリジナルフレーズがあります。
これに関しては賛否両論出てきそうですが、自分的には問題なかったです。
最初こそ「ん?」と感じはしたものの、あまりに何周も聴いているためか、そのうち慣れました。
今では、オリジナルのフレーズすら「そういうもの」として捉えて、特に抵抗なく受け入れています。
・・・俺は、ひょっとして、流されやすいタイプなのか?

一つ、若干の不満点を挙げるなら、ボリューム不足。
値段並みと言ってしまえばそれまでなのですが、なんとなく物足りなさを感じました。
あと2曲ほど欲しかったなぁ、と思わないでもないです。
それと、可能であれば「理を司る者」か「旅路の果てに立ちはだかる者」か「魔女と呼ばれる者」か「魔神の血を継ぐ者」のいずれかが聴きたかったです。
16bitにアレンジするのが、さすがに難しかったのでしょうか?

そんなわけで。
原曲が壮大なオーケストラや民族音楽、ロックをベースとしたものを、あえてSFC音源っぽくアレンジするという面白い試みが為された本作ですが、興味深く楽しみました。
あえて8bitではなく16bitにしたところが、個人的にはポイントが高かったです。
SFC音源感がたっぷり盛り込まれているので、SFC時代のゲーム音楽に耳馴染みがあれば、オクトラの曲を知らなくても意外とハマるかもしれません。

[GMCD] OCTOPATH TRAVELER Arrangements Break & Boost -Extend-

先日開催されたライブイベント「OCTOPATH TRAVELER Break, Boost and Beyond」(以下、オクトラBBB)の会場物販で販売されていた「OCTOPATH TRAVELER Arrangements Break & Boost -Extend-」を、ようやく一通り聴いてみました。
収録曲数は、全7曲。
再生時間は、およそ33分になります。
まぁ、あくまで「Extend」(拡張ディスク)なので、価格を考えると妥当かと。

本作には、先に発売された「OCTOPATH TRAVELER Break & Boost」(以下、オクトラBB)に未収録で、オクトラBBBで初披露された曲が収録されています。
2枚合わせると、オクトラBBBで演奏された楽曲をほぼ網羅することができます。
オクトラBBBで演奏された楽曲のうち、音源化されていないのは「〇〇のために」という重要なバトルに突入する直前のイベントで流れる曲ぐらい。
そのため、最初こそExtend単体で聴いていましたが、そのうちオクトラBBの楽曲もプレイリストに放り込んで、オクトラBBBと同じプログラムで再生し続ける、ということをするようになりました。
オクトラBBBの再現を無性にやりたくなってしまって、つい・・・いや、きっと俺だけではないハズ・・・!

Extendは、オクトラBBのように「Break」パートと「Boost」パートが明確に分かれていません。
Breakのようなアコースティックサウンドと、Boostのようなロックバンドテイストが、綺麗に融合しています。
曲によってはどちらかに偏っているものもありますが。
あまり「どれがどういうサウンドか」ということを意識せずに聴いていたような気がします。
バンドサウンドの中に弦楽器の熱くも切なげな音色が唐突に現れたり、弦楽器やピアノの旋律の中にベースやエレギの音が煽るように混ざり込んできたり。

とはいえ、そのような融合ができている分、オクトラBBとは曲の雰囲気が異なるのかと言われると、そうでもなく。
むしろ、違和感が全く仕事をしないレベルで、曲の雰囲気や空気感はとても似ています。
オクトラBBとExtendをごちゃ混ぜにしたプレイリストにしても、引っ掛かりを感じることなく普通に聴けました。

また、オクトラBBBで初披露され、その時1回しか聴けなかった曲を、こうしてすぐにアルバムで何回も聴き込めるのは、とてもありがたい配慮だなと思いました。
自分の記憶と照らし合わせた結果なのであまりアテにならないかもしれませんが、オクトラBBBで演奏された譜面とほぼ同じものがExtendに収録されていると思います。
臨場感で言えば、そりゃライブにはかないませんが、それでも、あの時1回しか聴けなくてもっと何度も聴きたいと思った曲を、こうして間を置かずに何度も聴けることができたのは、本当に嬉しいです。

特に「大陸の覇者より~バトルアドバンスト」を本作でちゃんと聴けたことが、自分にとって最大のメリットでした。
オクトラBBBでは、席が前方過ぎたためか、旋律の輪郭が不明瞭で塊としてしか聴こえなかったのです。
「なんかすごい!」という迫力だけは伝わってきたのですが、良かったのかそうでもなかったのかすらわからない状態で。
オクトラBBBの後、いつかちゃんと聴きたいと切望していた曲を、こうしてすぐにちゃんと聴くことが叶って感無量です。

実際にちゃんと聴いてみたら、めちゃくちゃ格好良い曲でした。
何故これをあのライブ会場でちゃんと聴けなかったのかと若干の悔しさを感じたほどに、格好良いです。
エレギやドラムなどのバンドサウンドの迫力ある疾走感と、そこに深みのある彩りを添える弦楽器やピアノの音色が、絶妙な相乗効果をもたらしています。
ほんのり中世ヨーロッパ(ルネサンス期かバロック期あたり?)の古色蒼然さを、そこはかとなく感じるところも好印象。
個人的には、ループ後半のフレーズ(Cメロ?)がめっちゃたぎりました。2:48あたりからの展開がものすごく好きです。なにこれ超熱い。

それと、メインキャラ8人のテーマ曲をメドレーにした「OCTOPATH Character Theme Medley Beyond」。
ライブ会場では「剣士オルベリクのテーマ」が一番印象に残ったのですが、繰り返し聴いてみたらどのテーマも、各キャラの個性が出ていてとても良いです。
中でも、前述のオルベリクさんだけでなく、「学者サイラスのテーマ」と「狩人ハンイットのテーマ」が気に入りました。
サイラス先生は推しということもあるのですが、型にはまったような重厚な三拍子のリズムが耳に心地良いです。
ハンイットは、後半の希望を感じさせるような前向きさが、とても胸に刺さりました。
他のキャラのテーマもとても良かったので、ぜひ「踊子プリムロゼのテーマ」みたいにがっつりアレンジされたものを聴いてみたいです。
いっそ、キャラクターテーマだけ今回のようにアレンジしたアルバムなどいかがでしょうか。たぶん買います。

そして、忘れてはならないのが、原曲から驚くほど大化けした「フィニスの門」。
決戦前の前座とは思えないほど、いや前座だからこそかもしれませんが、ものすごい盛り上がり方をします。
「この先に得体のしれない何かがいる」という神秘性と思わせぶりを残したまま、曲が進むにつ連れて「負けられない」という決意を感じさせます。
一瞬静かになってからの2:35以降の流れが、本当にものすごく好きです。たまりません。
この曲からの「魔神の血を継ぐ者」とか、ほんともう、格好良い&格好良いで、格好良さしかありません。格好良さで死ねます。
ゲームには合わないけれど、これは良いアレンジです。めちゃくちゃ格好良いです。

というわけで。
「オクトパストラベラー」の2作目のアレンジアルバムでしたが、格好良い良アレンジ・神アレンジばかりで、とても満足しました。
オクトラBBのようなアレンジがハマった方にはオススメです。というか、押し付けてでも聴かせたいです。
「フィニスの門」からの「魔神の血を継ぐ者」がめちゃくちゃ格好良いので、無差別に聴かせて布教したいくらいです。
曲数と再生時間からためらっている方は、曲の良さで判断してほしいと願います。切実に。とても良いアレンジなので。

[GMCD] STORMBLOOD: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack

FINAL FANTASY XIVの拡張パッチ4.0~4.3のゲーム内音源を収録したOST「STORMBLOOD: FINAL FANTASY XIV Original Soundtrack」を一通り聴きました。
OST自体は、もはやお馴染みのBlu-ray映像付きディスク仕様。聴いたのはその中に入っていたMP3音源です。
収録曲数は、全105曲。
再生時間は、トータル約6時間10分ほどです。

前作「THE FAR EDGE OF FATE」がいつもより小振りだなぁと思っていたら、今作「STORMBLOOD」はとんでもないボリュームになって帰ってきました。
とはいえ、立て続けにFF14のOSTを聴いていたためか、ある意味容赦がないとも言えるこのボリューム感にすらFF14感を感じている時点で、自分の感覚は少々ズレてしまったような気がします。
いやまぁ、良い楽曲を浴びるようにたっぷり聴けるので、不満も問題もありはしませんが。

というわけで、「BEFORE THE FALL」と「THE FAR EDGE OF FATE」から引き続きのFF14のOST3連続です。
ようやく「STORMBLOOD」まで辿り着きました、
今年の初春に勢いでベスト盤を購入し聴いたときは、「ベスト盤だけじゃ物足りないからOSTを余すところなく全部聴きたいけど、今からこれを1枚ずつ揃えるのは骨が折れるな・・・」と半ば諦めを抱いていたものです。
それが、その後のアレコレの影響と幸運に導かれるように、気が付いたらあっという間にFF14のOSTが積み上がっていました。
未来のことなんてわからないものだな。うん。

とはいえ、まだ「HEAVENSWARD」を聴けていないので、完走には至っていませんが。
ちょっとポチれば良いだけなのですが、その一歩がなかなか難しいのです。

閑話休題。

FF14のゲーム自体は、相変わらず未プレイの非ヒカセンです。
最近実装された「漆黒のヴィランズ」の評判がとても良いので気にはなっているのですが、FF14の世界にこれから単身で飛び込むのは、清水の舞台から飛び降りるぐらいの勇気が必要なレベルではないかと。特に、人と会話をするとものすごく言葉を選ぶし後で後悔するしと、とても疲れるタイプのコミュ障なので。
プレイまでの壁が、とても、高いです・・・(遠い目

そのため、OSTに収録された曲たちがどこでどんなシーンで流れるのかは、いまだにさっぱり把握できていません。
でも、FF14の曲はとても好きです。ゲーム知らなくても好きです。

で、今作についてですが、一通り聴いてみたところ、全体的に和風テイストやケルト音楽、エキゾチックな楽曲が多いことと、過去作品のアレンジ曲が多かった印象を抱きました。

まず、テイストについて。
これまで聴いてきたFF14のOSTはどれもオケかロックが大多数を占めていたのですが、今作ではそれ以外の雰囲気の曲がかなり多いです。
和風テイストな楽曲としては、「紅の夜明け ~クガネ:昼~」や、日本の祭りのような太鼓の勢いがある「終始 ~蛮神スサノオ討滅戦~」、三味線や尺八(かな?)が合いの手として入る「月亮門 ~解放決戦 ドマ城~」などがあります。
どちらも和風オケという編成なのでそれほど強い和風感はなく、昨今の和風テイストのゲーム音楽に慣れていればすんなり聴けると思います。
また、中には「啓示 ~蛮神スサノオ討滅戦~」という直球で”ザ・日本の祭”と言わんばかりの曲もあります。こちらもこちらで何気に好きです。
あまり強い和風の曲は好みではないことが多いのですが、これは振れ幅が思いっきり吹っ切れていて逆に好きになれそうです。

ケルト音楽っぽさと言えば「父の誇り ~ヤンサ:昼~」。
優しく響く弦と笛の音が軽やかな、シンプルで穏やかな曲です。
この曲の雰囲気がかなり好きです。好物です。一発で好きになりました。

エキゾチックさで言えば、ボーカルの付いている「月下彼岸花 ~蛮神ツクヨミ討滅戦~」や「美の謀略 ~蛮神ラクシュミ討滅戦~」が筆頭かと。
この2曲の存在感が半端ないです。
なんとも表現し難い妖しげな雰囲気を放つだけに、妙に耳に残る曲です。
曲名から察するに、この曲を聴きながらバトルするのでしょうか。なにそれ熱い。

あと、OSTを頭から通して流してようやく、最後の「美の謀略 ~蛮神ラクシュミ討滅戦~」の人気が分かった気がしました。
ベスト盤で聴いたときは「ふーん、この曲が人気あるのかぁ・・・」程度にしか感じなかったのですが。
前の曲からの流れがあると、この曲の良さが一層引き立ちます。

とはいえ、オケやロックが全くないわけでもなく。
他作品よりもそれ以外の雰囲気の楽曲の割合が高い、という程度です。
そういう意味では、多国籍感というか無国籍感というか、表現が良くないですがごった煮感がすごくあります。
まぁ、強過ぎるロックサウンドでなければどれも好物な雑食なので、個人的には聴きながら「うっはー♪」という恍惚感があったりもしましたが。

なお、過去のOSTと似たような雰囲気の曲の中では、「龍の尾 ~神龍討滅戦~」がものすごく好みでした。
自分にとって、好きにならない要素が見つからないレベルで好きです。
それと、チップチューンの「うぃざーどりー」も、何気にツボりました。
どこがどうツボったのか分からないのですが、なんか好きです。

次に、過去作品のアレンジ曲についてですが、これまでのどのOSTよりも比重が高い気がしました。
まず、FF5のラストダンジョン~ラスボス戦で聴ける曲のアレンジは、意外に感じました。
正確に言うと、意外というか、まさかというか、よくぞやってくれた!というか。
FF5の終盤の曲が特に好きな身としては、とても感慨深いものを感じました。

また、FF6の「妖星乱舞」が第1楽章から第4楽章までフルで入っていたのも、驚愕しました。
第4楽章はベスト盤に収録されていたので「どこかのパッチで実装されたのか」と知っていましたが、てっきり第4楽章だけがアレンジされて実装されたのだと思っていました。
あの歴代最長とも言えるほど長大なラスボス曲をフルでアレンジして実装するとは・・・正直頭がおかしいとしか(誉め言葉
いいぞ、もっとやれ。

そして、FF12の楽曲も数曲収録。
多少のリマスタリングはされていると思いますが、上記のFF5やFF6の楽曲とは異なり、ほぼ原曲のまま収録されています。

FF12の楽曲は、ぶっちゃけてしまうと、自分の中ではとても印象の薄いナンバリングタイトルです。
無印はクリア済みだしOSTも持っているのですが、楽曲の記憶が何故だかとても薄い。
今回のFF14のOSTを聴くまで、ずっとそう思っていました。
それなのに、今作に収録された楽曲は、どれもものすごく聴き覚えがあるものばかりでした。
選曲の妙なのか、「なんか、すごく聴き覚えがある・・・っ!」と感じた曲ばかり。
しかも、これまでずっと感じてきた印象の薄さが不思議に感じるほどの良曲揃い。
なにこれ、めっちゃ格好良いじゃん。自分の好みド直球じゃん。と、身を震わせて感動したほどです。
FF12の楽曲って、何故これまでずっと自分の中で埋もれてしまっていたのだろう・・・本当に不思議です。
FF12のOSTを聴き直してみようかな・・・いや、そういえば、TZA版のOSTを買ったもののまだ聴いていなかったな・・・と、ふと思い出してみたり。

ある意味順当だけどある意味意外に感じたのは、FFTの楽曲。
前作「THE FAR EDGE OF FATE」にタクティクスオウガの楽曲が収録されていることから、もっと早く実装されているかと思っていました。
FFの名を冠している分、タクティクスオウガよりもFFTの方が実装が先だと考えていた節があり、てっきりまだ聴けていない「HEAVENSWARD」の方に収録されていたのかと。
予想に反して遅かったけれど、ただ、満を持しての登場と言わんばかりの貫禄もあります。
ちなみに、FFTの楽曲もFF12同様、ほぼ原曲のまま。
それでもFFT独特の重厚さや威厳が上手い具合にFF14の楽曲に溶け込んでいて、古臭さや違和感がなくて、他の楽曲から浮くこともなく。
むしろ、ここでFFTの楽曲を聴けたことにたぎりました。
「Trisection」とか、やっぱり格好良いな。

そういえば、ここまでものすごい駆け足で積み上げたFF14のOST聴いてきましたが、どのアルバムも良曲ばかりなので、意外と「もう聴き飽きた」と感じたことはありませんでした。
どのアルバムも曲の雰囲気が多種多様で、飽きることなくいくらでも聴いていられました。
また、オケ風と民族音楽風のゲーム音楽大好き人間からすると、「あ、これ好き、これも良いね!」の連発で。
それに加えて、過去作品のアレンジ曲もふんだんに散りばめられていて。
FF14メインコンポーザーの祖堅正慶氏の才能の凄さを、OSTを通じて実感しています。本当にすごい。

というわけで。
3連続で聴いたFF14のOSTの3枚目でしたが、ボリューム感といい楽曲自体といい、すこぶる満足した作品でした。
今は、いまだ聴けていない「HEAVENSWARD」が聴きたくてウズウズしています。
積みCDを崩しつつ、今年中には入手して聴きたい所存。
近々、新作OST「SHADOWBRINGERS」が発売されるそうなので、それと合わせて購入するのも検討しています。