[TV] BORDER 贖罪

2017/11/05(日) 00:10:12 | カテゴリ:TV
10月29日(日)にOAされたSPドラマ「BORDER 贖罪」がものすごく印象的で語りたくなってきたので、当ブログのメインジャンルとは畑違いですが、思い立ってこれを書いています。
下手に溜め込むと、こじらせ→食欲不振→体調不良の三段コンボを食らうのを、過去に何度か経験していることので、もういっそ吐き出してしまおうかと。
言いたいこと、書きたいことを書き殴っているので、まとまりのあるものにはならないと思います。
感想とか考察とか色々なものが入り混じった、なんだかわけのわからないものになる見込みです。
なので、「へー、そーなんだー」ぐらいの軽い気持ちで読んでいただけると幸いです。

あと、アホみたいにものすごく長くなると思います。

※本エントリには、「BORDER 贖罪」だけでなく、連続TVドラマ版「BORDER」のネタバレも含みます。
※ネタバレOKな方のみ、この先にお進みください。


■近年稀に見るドハマりっぷりをしたドラマの続編
自分は普段、TVドラマどころか、TV自体あまり見ません。
朝のニュース番組は時計代わりに垂れ流していますが、日常的に見るのはそれくらい。
根が典型的なゲーヲタ気質なので、他に見るとしたらアニメを月1~2本程度。
TV見るくらいならゲームに時間を費やしたい、と考えてるようなタイプです。

そんな自分が、偶然目にして一気に引き込まれたTVドラマが、2014年春にOAされた「BORDER」でした。
本当に奇跡みたいな偶然で、あの偶然がなかったらきっと今の今まで見ることがなかったのではないかと思うくらい。
とりあえず1話分(確か第3話)見たら結構面白くて、次はどんな物語なのだろうと気になり出し。
それが、いつの間にか毎週の楽しみになっていました。
そして、最終回、あの衝撃のラストなわけです。
ラストの衝撃の大きさは、感情が天元突破して、OA明けの翌日になっても身体の震えが止まらず、1週間ほど思考が別次元にトリップしていたほどに、凄まじいものでした。

もちろん、Blu-ray BOXは、最終回OA終了直後に予約して購入しました。
OSTも、発売決定と同時予約して購入。
Blu-rayはかれこれ20~30回ぐらい、OSTは数えきれないくらい、リピート再生しています。

と、連ドラ版「BORDER」について語りだしたらキリがないので、とりあえず未試聴の方はぜひ見てほしいです。
刑事ドラマ、サスペンス好きには超オススメです。本当に、超オススメです(大事なことなので

そんなわけで、続編となる今回の「BORDER 贖罪」も、制作決定の一報を見たときから楽しみで仕方ありませんでした。
「BORDER 贖罪」OA日の1ヶ月前から予習を始めて、OAまでに第1話~最終話をぐるんぐるんと5回ぐらい周回したような気がします。
さすがに自分でも見過ぎだろ、と思いますが、面白いのだから仕方ありません。
だから、もっとみんな見て! 面白いから!!

■あの衝撃のラストから見事に繋げた手腕が見事
「BORDER 贖罪」の物語は、連ドラ最終話ラストシーンからスタート。
あの、物議を醸した、衝撃のラストからのスタートなわけです。
OAされるまでは、あのシーンからどう繋げるのだろう? とか、ちゃんと繋がるのだろうか? とか、期待7割不安3割な気分でした。

先に感想を言ってしまうと、期待以上でした。
あのラストから上手く話を繋いで、良いオチに展開していたと思います。
人によっては蛇足だと言う方もいると思いますが、個人的には大満足です。

というか、あのラスト直後から物語をスタートさせたところが、なによりの好ポイント。
思わせぶりなあの連ドラのラストから直結したストーリーでないと、こんなに重くて緊迫した、かつ納得のいく物語にならなかったかもしれません。
リアルな時間と同じく、劇中の時間も連ドラ最終回から3年経過した2017年の話だったら、こうはならなかったかも。

まぁ、もし舞台が2017年であっても、それはそれで、金城一紀さんだったら良い感じにどうにかしてくれていそうですが。

■「正義」と「悪」、「光」と「闇」、「生」と「死」
テーマは連ドラのときと変わらず、人としての様々な「境界」を描いたものでした。
「正義」と「悪」だったり、「光」と「闇」だったり、「生」と「死」だったり。
その境界について、今回は一応の決着がついていたので、連ドラの最終回に比べるとすっきりした終わり方に感じられました。
連ドラのラストのような後味の悪い余韻も好きですが、「贖罪」のようにぼかしたところを残しつつも決着をつける終わり方も好きです。

どちらにせよ、考察厨(と言えるほどの考察厨ではないけれど)にとっては、とても美味しいシナリオでした。
あれはどういう意味なんだろう、ここは何の暗喩なんだろう、と、あれこれ考えるのが楽しくてたまりません。
俗な表現をするなら、「公式からの燃料投下ktkr! 俺の考察熱が火を吹くぜっ!」な気分です。

「贖罪」のケリの付け方は、正直予想していませんでした。
光の側に引き戻すとか、闇堕ちさせたままとか、最悪石川さん死亡エンドも考えていました。
が、蓋を開けてみたら、「闇の世界の人間として正義を実践していく」という境界上に石川さんを着地させるという、見事な期待の裏切り方(もちろん、良い意味で)。
しかも、そこに経緯の描き方も秀逸でした。
説得力のある話の展開に、見終わった後は「うっわ、そう来たか・・・」と脱帽するしかありませんでした。
こんなシナリオを書いちゃうなんて、金城さん、本当にすごいです。

そして、サブタイトルの「贖罪」に沿った話の内容になっているところもすごかったです。
イメージが漠然としていて上手く言葉にならないけれど、確かに贖罪の物語でした。

テーマがテーマなだけに、一回鑑賞するだけでものすごく体力を消耗するけれど、見終わった後に感じた疲労感は心地良いものがありました。
それは2回見ても3回見ても変わらなくて、複数回視聴にも耐えられるシナリオなところもすごいです。
ちなみに、今のところ5回は見ました。
何回見ても飽きません。むしろ、諸事情により数日出先にいて録画したものを見られない今、禁断症状に見舞われています。
・・・あ、でも、インターネットに繋げられるから、TVerとかで見ることができるのか(今気付いた

■よく練られた緻密なカメラワーク
連ドラのときから脚本だけでなく構成や演出もものすごく凝っていましたが、今回はさらに強化されていたように感じました。
その中でも特に、カメラワークの妙がすごく気に入っています。
1カットで登場人物を入れ替えたり、撮影の角度が絶妙だったり。
カメラワークがより一層緻密になっていて、そこに注目しながら視聴するのも楽しかったです。

それにしても、このドラマものすごくカット数多いし、これ撮影すごくたいへんだったのではないでしょうか。
今回の「贖罪」も含めて、「BORDER」はもっと評価されて良い作品だと思います。

■シーンを盛り上げる秀逸な音楽
今回も音楽がすごく良かったです。
クライマックスで流れる「BORDER」の象徴的な曲「越境」はもちろんのこと、新規追加曲(と思われるもの)もどれも素晴らしかったです。
おそらく新規だと思うのですが、特に耳に残ったのは、立花が巡査時代のことや警察官についての持論を語るシーンのBGM。
新規かどうかあまり自信はなくて、ひょっとしたら「衝動」の追加曲かもしれませんが、ここでかかったBGMがすごく好きです。
ぜひBlu-ray/DVDの特典として、追加曲の音源を付けてくださいお願いします。
もう本当に、何度も聴きたいです。

■少々気になった欠点も、あえて書いてみる
十分に満足した「BORDER 贖罪」でしたが、それでも少し引っかかったところがないわけでもありません。

まず最初に気になったのは、展開の遅さ。
物語が転がり始めるまでが、結構長かったように感じました。
起承転結で言えば”承”の部分が、序破急で言えば”破”に至るまでが、なんだかすごく長かったです。
2回目以降の視聴ではあまり気にならなくなったし、むしろ必要な描写だったと今は思っていますが、初回視聴時は少し引っかかりました。

あとは、ラストの衝撃の大きさでしょうか。
連ドラ最終回の衝撃があまりに大き過ぎたので、それに比べると「贖罪」は幾分すっきりと解決した分、衝撃の大きさは連ドラほどではなく。
それでも、しばらく身体の震えが止まらないくらいの衝撃は受けましたし、そもそもこれを書いてる時点で、衝撃の大きさを物語っている気がします。

何にせよ、「贖罪」のようなクオリティを維持できるなら、続編希望です。
むしろ続編やってください、お願いします。
とりあえず、「贖罪」+「衝動」の円盤は、OA後に即予約しました。


これより下の追記は、シーンごと、および登場人物ごとの感想になります。


■印象的なシーンについてベラベラと
・最終回ラストシーン
石川さんが安藤をビルの端に無理矢理引っ張っていくあたりから「こちらの世界へようこそ」までの、連ドラ最終回のラストと被るシーン。
あれ、おそらく改めて撮影し直してますよね。
カメラワーク、演者のほんの少しの動作の違い、溜めの長さ、連ドラ版にはなかったカット、その他諸々、連ドラのラストシーンと若干違う感じがしました。
でも、最終話「越境」から「贖罪」に直接話を繋げるならば、その方が妥当だと思います。
それに、違和感がほぼなかったし。
むしろ、2014年の映像である冒頭の連ドラダイジェストから、3年半も経過していることを感じさせることなく、スムーズに繋がったことが純粋に凄いです。

ちなみに、最終回ラストシーン直後から繋がっているということは、「BORDER 贖罪」の時代設定も2014年6月頃という認識で良いのかな。

・安藤のマンションに駆け付ける立花
なんで立花が安藤のマンションに駆け付けてるのかって、少し不思議に思っていたのですが、連ドラ最終話見返したら自己解決しました。
最終話で比嘉先生に電話して石川さんの居場所を尋ねた後、立花が何かに気付いた反応を見せたカットがあったけれど、まさかあれがここに繋がってくるとは。
あの反応、「あいつ、安藤のところに行ったんじゃ・・・」って察したってことだったのかな。
ていうか、あれ、伏線だったのか。3年越しで回収されるとは思ってもみませんでした。

立花がマンションを見上げたときに見えるシルエット、角度の問題にしても安藤の姿だけしか見えないのは少し引っかかっています。
安藤と石川さんのシルエットが被っているにしても、立花の走りに合わせてあんなにカメラも動いているのに、一向に石川さんの姿が見えないのは気になりました。
あれは、何か意味があるのかな?

・「こちらの世界へようこそ」
石川さんの肩にかけられたあの手、安藤のものじゃなかったのですね。
「死者と意思疎通することはできるが触れることはできない」という暗黙のルールが、最終回に破られたことで憶測を呼びまくっていましたが、実は破られていなかったという事実。
これは正直「そうきたか・・・」と、感嘆のため息しか出ませんでした。

それと、このシーンのカメラワークがすごいなと思いました。
安藤から立花に入れ替わるところ、1カットで撮ってますよね。
おそらく、石川さんの後ろの見える位置に安藤を配置し、立花が石川さんの背後に隠れて石川さんの肩に手をかける→安藤が石川さんの影に隠れたところで安藤フレームアウト+立花フレームイン、ということをしていると思うのですが、それがすごく上手い。
人の思い込みを利用した、面白いカットだなと思いました。

・倒れ込む石川さんと抱きかかえる立花
このあたりシーンで早々にテンションがMAXに達しました。
このシーン、石川さんと立花の、互いにライバル視しているけれど信頼もしているという絶妙な距離感が好きだった身としては、一瞬でスパーンとやられた気分になりました。

まず、立花の存在に気付いて振り向いたときの石川さんの目。
驚愕と、助けを求めるような、縋りつくような、あの迷子の子供みたいな弱々しい眼差しが印象的でした。
まさか、立花にそんな目を向ける日が来ようとは。

その後、倒れた石川さんを咄嗟に抱きかかえる立花の構図。
石川さんは、きっと立花には自分の弱いところを意地でも見せないだろうな、と思っていたので、意外だったのです。
石川さんが倒れるとしても立花と逆方向か、崩れるように倒れるのではないかと、そう思っていました。
それだけ、石川さんの精神的ショックが大きかったということでしょうか。

ラスト、立花に抱えられて、安藤を凝視したまま失神する石川さん。
石川さんの目に映る絶望感が半端ないです。
連ドラ版の経緯を考えると、能力を発現して現場復帰して以降、心を休められる機会なんて数えるほどしかなかったでしょうから、”越境”したこのタイミングで何かがぷつんと切れたということでしょうか。
それも、致し方ないという気がします。

・オープニング
連ドラ版と同じオープニング映像+曲で、戻ってきた感と再開した感を強く感じました。
やっぱり「BORDER」の始まりはこれですよね。

・珍しく冷静さを失っている比嘉先生と、冷静に現場を取り仕切る班長
検視よりも石川さんの状態を優先しようとする比嘉先生と、それを引き留め職務を全うするよう冷静に説得する班長。
経験の差がここで表れたように見えました。
そういえば、ここで班長が比嘉先生のことを「お前」呼ばわりしているのは、少し気になりました。
比嘉先生が安藤の検視よりも石川さんの状態確認に行こうとしたのを見て、瞬間的にカッとなって、咄嗟に「お前」と口を突いて出てきたのかな。
でも、班長の言い分は至極真っ当だと思いました。

・呆然自失の石川さん
ここの屋上のシーンは、石川さんが痛々しくて見るのが辛かったです。
焦点の合わない暗い瞳とか、妙にゆっくりな瞬きとか、魂の抜けたような座り方とか、身に纏うオーラとか、どこもかしこも切なさ乱れ撃ち。
そんな石川さんを挑発する安藤が、なんかもう、なんなんだよお前!って殴りたくなりました。
ラストまで見終わった今となっては必要なシーンだったと思いますが、何度見てもこのあたりの石川さんは見てると辛くなります。

・「目と目を合わせて、話しましょう」
会議室?で待機中の石川さんを挑発する安藤。
その挑発に触発されて、ゆっくりと視線を上げる石川さんの動きに、「あ、それ、目を合わせたらアカンやつだ!」とハラハラしながら見ていました。
完全に目を合わせる前に誰かが割り込むのは見えていましたが、これまで(良い意味で)期待を裏切ってきた「BORDER」だけに、「ひょっとして、もしかして」という気持ちが抜けなくてハラハラしました。
ここは予想通り久高管理官が割り込んできてくれて、この時だけは久高管理官GJと思いました。
もっとも、久高管理官に対してそう思ったのは、この時ぐらいでしたが。

あと、安藤に煽られているときに、石川さんの手とか肩とかが微かに小刻みに震えていて、呼吸が荒くなっていくのも、見ていて辛かったです。

・闇のカルテット結集
赤井に連絡を寄こしたの、誰なんでしょうか。班長かな。
いやでも、班長から見たら、石川さんと赤井は表向き接点がないように見えているはずだし(まぁ、班長は石川さんが赤井と繋がりを持っていることを認識しているだろうけれど)、班長が連絡したら石川さんと赤井に接点があることを知っていると言ってるようなものだから、それはないか。
じゃぁ、誰なんだろう。

赤井(実際に連絡したのはバーテンダーの開高だけど)の連絡を受けて、すんなり馳せ参じる闇のカルテット4人が格好良過ぎました。
スズキさんは「何があっても駆けつけます」と力強く言ってくれて、しかもバーで潔く負けを認めた台詞は、最終回を見たときに感じた気持ちを代弁してくれつつも、後の展開の伏線でもあったわけだし。
サイくんの「反省会のために集まったわけじゃないよね」という指摘の鋭さも、その通り過ぎて素晴らしかったです。そうですね、そんな時間的余裕ないですね。
で、赤井の「重要なのは、石川を信頼できるかどうかだ」で全員あっさり賛同するところが、もうたまりませんでした。
何より、赤井が結構石川さんのことを気に入っている様子だったことには、少々びっくりしました。
最終回で赤井が石川さんに投げかけた「今度、酒を酌み交わしましょう」は、このための前振りだったのか。

というか、石川さん、光の住人からも闇の住人からも、両方からの好かれっぷりがすごい。

・立花の過去話
比嘉先生の部屋で立花が巡査時代の話をするシーン。
立花の過去話を聞いて、当初、石川さんのことを毛嫌いしていた理由が分かったような気がしました。
石川さんが銃撃される前だったら、警察官としては立花の方が真っ当だったのではないかと。
無為に時間を過ごすくらいなら仕事に没頭していたいと望んでいた石川さんと、純粋な正義感で警察官やってた立花だったら、そりゃ立花の方が真っ当でしょう。
そんな立花からすれば、事件発生を心のどこかで望んでいた石川さんに苛立つのも当然なわけで。
石川さんは自分の感情をあまり表に出すタイプじゃないから、あからさまに事件発生を喜ぶようなことはなかったと思いますが、立花はそこをなんとなく察していて、だから嫌っていたのではないかな。

ところが、石川さんが特殊能力に目覚めてから、立花と同じように正義感から事件捜査に動くようになって。
それを立花が「あいつ、なんか変わったな」と察したことで、石川さんに対する評価を改めていったのでしょうか。

となると、班長が石川さんを指して「これまで見てきた警察官の中で一番真っ直ぐなヤツ」と評していたのは、特殊能力を得て以降の石川さんのことになるのかな。
特殊能力を得る前の石川さんを第1話の冒頭で少し見ることができるけれど、完全に仕事人間な感じで、そんな「一番真っ直ぐ」というほどの雰囲気ではなかったので。
あ、でも、第1話で赤井と接触してきたときに、赤井が「うちには、汚れを知らない真っ直ぐな刑事がいる。確か、石川とか・・・」と挑発していたし、元々それなりに真っ直ぐな正義感があったのかな。
まぁ、けど、赤井の台詞だから、どこまで真実なのかわからないか。

あとそれと、立花の警察官のジレンマ(って言えばいいのかな?)に関する熱い語り、すごく胸にズシンときました。
あの熱い語りで、第1話で感じた「こいつマジ性格悪いなー」という印象が、180度引っくり返されました。
単細胞で猪突猛進なところがあるけれど、信用できる良いヤツじゃないか立花。見直しました。

・”越境”してから2日目早朝
廊下のソファに座っていたところ、安藤に挑発されて、それを遮るように目を閉じたらいつの間にか寝ていた石川さんのシーン。
起こされた時のカットが、個人的になんか好きです。
カメラを90度横に倒して撮影したようなあの映像、上手いと思いました。
我に返ったカットなのかと一瞬思ったら、実は寝てたカットでした、ていうあの不思議な感じが印象的でした。

個人的に抱いているイメージなのですが、石川さんって、連ドラの時からほとんど寝てない+ほとんど食べてないんじゃないかと。
食べない方は、まぁ、人の身体は水分補給さえしていれば数週間ぐらいは持つらしいし、実際自分も8日間ココアだけで過ごすとかやらかしたことがあるので、食べなくてもそれなりに身体は動くことは知っていますが。
でも、それに加えてほとんど寝てないのは、ちょっと・・・よく生きてますね石川さん。

そういえば、公式サイトのインタビューによると、この「贖罪」の冒頭から事件解決に至るまでのおよそ4日の間、石川さんは何も食べていないとか。
もっとも、精神的ショックが大き過ぎて、食べ物が喉を通るような状態じゃないか。

余談ですが、目が覚めてから額に手を当てるところの石川さんの所作が、何気にツボです。

・被害者の魂との遭遇
現場へと向かう石川さんと久高管理官一行の前に現れる死者の霊。
交差点に現れる幽霊というと都市伝説みたいだな、というのが、今回のファーストコンタクトにおける第一印象でした。
ところで、連ドラのときもそうだったけど、石川さんって実在の人間と死者の魂を見分けられるのでしょうか。
今回、例の耳鳴りと眩暈の後に交差点の女性を見て「あ」って瞳が語っていた一方、車が進行し死者に迫るとビビッてた様子だったので、死者だと思いつつも確信が持てないくらいにリアルなのかな、と初めてそんなことを思いました。
死者がリアルに見えれば見えるほど、石川さんのメンタルがガリガリ削られそうですね。

それにしても、今回の被害者の須藤、状況が状況なだけに厚かましいな、と思わないでもなかったです。
石川さん、自由に動けないし、事件捜査どころじゃないよ憔悴しきってるだろ察しろよ、と軽くイラッと感じることも。
まぁ、須藤にとっては殺された恨みや憎しみがあるから、藁にも縋る思いで必死に訴えていた、と理解できますが。
で、石川さんも一度死んだときに殺された恨みや憎しみを経験しているから、そんな被害者を放っておけるはずもなく。
この事件が、石川さんの再起と決断に繋がっていくので、まぁ結果オーライなのかな。

ところで、安藤のビルの屋上で、石川さんが「ひどく頭が痛い」って言ってたのは、現場を離れるための演技なのか、本当に痛かったのか、どちらなのでしょう。
後者だとしたら、頭の中の弾丸の悪影響がついに出てきたのかもしれないので、心配です。

・石川さん、再起
安藤のマンションから取調室に帰還してからの石川さんに、明らかに生気が戻ってきているところは、「ついにきたー!」と内心嬉しく感じました。
特に、取調室で被害者から様々な情報を聞き出すところあたりから、瞳に光と意志の強さが戻ってきていて。
それだけで、なんだか嬉しくなりました。

そして、「取り調べを拒否します」からの石川さんが、最高に格好良かったです。
監察管理官が相手でも臆することなく、頭の中の弾丸まで取引材料にして、脅迫するように解放を要求するところは、本当にこの人、事件に直面するとある意味真っ直ぐだなぁ。
だからこその危うさもありますが。
班長がずっと石川さんのことを気にかけていたのも、分かる気がします。

このシーンで、安藤の件で追求される身でありながら、別の事件を追及するというダブルバインド状態をどう乗り切るのか、期待に胸が膨らんだ瞬間でした。

で、犯人・原口のマンションに駆け付ける途中の電話のシーン。
サイくんの「元気?」が、すごくサイくんらしくて、泣けてきました。
人を見る目が人一倍鋭いサイくんらしいその一言に、多くを語らなくても通じ合える信頼感と気遣いが感じられて、淡々としているのに温かい台詞でした。
たった2文字の短い一言なのに、少し癒された気分になりました。

・1夜目の張り込み
安藤の事件発生から2日目、原口の事件の被害者・須藤と出会った当日の夜の張り込みシーン。
被害者と話をしているかと思ったら、いつの間にか安藤に入れ替わっていた展開に、思わず「お前かよっ!」とリアルに声を上げていました。
安藤、おまっ、なんでこのタイミングで入れ替わるかなお前。
相変わらずのねちっこい挑発もあって、わりと本気で殴りたいと思いました。

ただ、このシーンも1カットで撮影されていたので、カメラを回しながら被害者と安藤が入れ替わっていたのでしょうか。
入れ替わりを感じさせないカメラワークもすごいし、脇で役者の入れ替わりなんて行われていないかのような滑らかな演技の石川さんもすごいし、入れ替わった後にあたかも最初からそこにいたかのような佇まいの安藤もすごかったです。
本当にこのドラマ、名優と名スタッフしかいませんな。クオリティすごい。

ところで、石川さん、コーヒーは飲むんですね。
空きっ腹にコーヒーは胃を痛めそうだなぁ、と、いらぬ心配が頭を過りました。

そういえば、この日って、取り調べ再開→須藤に遭遇→安藤の事件の現場検証→取り調べ拒否→失踪→原口の身元確認・接触→張り込み開始と、ものすごくイベントが多かったけれど、全部1日のうちに起きたことなんですよね。
2つの事件が交錯しているだけに、石川さん忙しいなぁ。

・スズキさん召喚
安藤の事件発生から3日目、須藤と最初に繋がった日の翌日。
連ドラ最終回の幼児誘拐殺人事件の被害者・弘志くんのマンション前で、スズキさんが被害者の両親と遭遇するシーン。
スズキさんの心情を考えると、辛いシーンです。
自分の痛恨のミスにより、安藤を正当な裁きの場に引きずり出せなかったのですから。
あれも、スズキさんの罪の一つになるのかな。
そうすると、スズキさんが、安藤を罰した石川さんに希望を見出したのも、肯ける気がします。

で、石川さんとスズキさんが原口のマンションに乗り込むシーン。
このあたりから、スズキさんの株が急上昇していきました。
「もう二度と失敗したくないんで」とか「石川さんの奇妙な依頼に慣れていってる自分が怖いですよ」とか。
連ドラではあまり見られなかったユーモラスなところが見られて、癒されました。

原口の部屋の家具が全体的に黒っぽいのは、第2話のオマージュでしょうか。
「支配欲の強い人は黒を好む」っていうアレの。

・「転べばいいのに」
3日ほど着替えていない、と一旦帰宅した石川さんを待ち伏せしていた比嘉先生。
比嘉先生の「同じ時間を共有した人が~」云々の話、軽くグサグサきました。
ただ、石川さんの場合は弾丸摘出手術の成功確率が低いから、前向きに検討した結果、寿命を縮めることにもなるかもしれないし。
それと、石川さんは特殊能力を手放さないと決断してるから、比嘉先生がいくら説得しても聞き入れてくれなさそうな気がします。

もっとも、弾丸を摘出したからといって特殊能力がなくなるとは限らないけれど。
弾丸が特殊能力のスイッチを一度ONにしたら、弾丸があろうとなかろうとONのままって可能性もあるし。
第1話の比嘉先生の台詞ではないけれど、「それは摘出してみないとわからない」てことか。

そして、立花登場のシーン。
石川さんと比嘉先生の「徒競走してる小学生みたいだな」「転べばいいのに」のやり取りと、癒しポジな立花を含めた3人の関係性が、すごく好きです。
ヒリヒリと緊迫した展開が続いていた中で、束の間のほっこりした時間でした。
「贖罪」後も、3人のこんな関係が続けばいいなぁ。

ふと思ったけれど、石川さんって事件捜査中はスーツのボタンを1つ止めて、そうでないときは前開けるのかな。

・石川さんとスズキさん
再び原口のマンションへ戻り、スズキさんと合流した石川さん。
入れ替わりにスズキさんが立ち去ろうとしたときの、石川さんとスズキさんのやり取りもいいですよね。
「よく言われるんですよ、居もしない場所に存在してるって」の後のスズキさんのおどけたアクションがお気に入りです。
それでいて、ちゃんと礼儀正しいところもツボでした。
最終回での汚名を、この時点で完全に返上したように思います。

原口のマンションからペット連れの女性を見て、コーヒーカップに口をつける寸前で手を止めた石川さん。
その前後の所作が、なんとなくお気に入りです。
なんというか、手や腕の動きとか思案する表情とか、綺麗だなと。
妙に印象に残りました。

・トランクの隠し場所特定
原口のトランクを発見したシーン。
須藤のトランクを見つめる視線と、それを見た石川さんの射るような視線の意味が、初回視聴時がよくわからなかったけれど、2回目以降にそれがわかったような気がしました。
須藤の視線は、解りにくいけれど、原口への恨めしさや憎しみが込められていたように感じました。
石川さんの視線は、須藤の他にも同じ手口で何人も殺しているかもしれない、という前振りがあったことから、須藤の件だけでなく過去の犯行も全て暴いてやるという気概が込められていたのではないかと。
全て暴くためには、トランクの運び先を叩くしかない。
だから、警察に通報するというスズキさんの申し出を断り、トランクに発信機を仕込んだ。
しかし、運び先を特定したところで、警察から身を隠して行動している石川さん自身が、原口を逮捕するわけにはいかない。
そこで、実況映像を配信して騒ぎにして、警察を動かした、という認識に至りました。
これを初回視聴時にスルーしてしまったのは、個人的にはちょっと痛恨のミスだったなぁと、今は思っています。
何度も見れるようにOAを録画しておいて良かったです。
というか、とっさにそこまで練るなんて、石川さん頭いいな。

・シリアルキラーの逮捕
安藤の事件から4日目、須藤との初回接続時から3日目。
この1日の描写は、他の日に比べると随分さくっと時間が経過したように感じられました。
そして、事件化されていない上に単独でしか捜査できないという制約があるにもかかわらず、3日で過去の事件も含めてまるっと解決に導いている石川さんが、チート持ちとはいえガチで優秀過ぎます。
機転の利かせ方とか、目の付け所や観察眼とか、張り込みを続ける忍耐力とか、石川さんマジ優秀。
駐車場から原口の車の前に立ちはだかってわざわざ車内を確認したのも、車内にトランクケースなんてないって石川さんは承知していただろうから、原口に追っ手を振り切ったと勘違いさせて気を緩ませるための心理的な作戦だと思うし。
その気の緩みにより、原口に途中でトランクケースの中身を確認させることなく、死体処理のための一軒家まで誘導させることになったのでしょう。
そういう意味では、原口より石川さんの方が一枚上手でした。

余談ですが、車中の原口との会話の最中に、石川さんが「何か不都合なことがおありですかすぐに済みますよ」という感じの台詞を、淡々と早口かつ一息で言い切ったところ、妙にツボりました。

トランクを一軒家の処理室へ運び込む原口の手慣れた手つきを見る限りでは、こいつ過去に同じことを何回もやってるなと思っています。
直接的には須藤の描写しかなかったけれど、一軒家の周辺を捜索している描写もあったことから、他の女性の遺体もどこかから見つかっているのではないかと。
犯行の手口とか考えると、ちょっとゾッとします。

・闇の世界の人間として正義を実践していく
安藤の事件から5日目、かな。
まず真っ先に石川さんのスーツの色に目が留まりました。
黒から濃いグレーに戻っていて、ついにこっち側の世界に戻ってきたのかと。
ただ、ネクタイは変わらず黒一色だったことも同時に気になって、これはどういう意味なのだろうと、初回視聴時に気になりました。

そんな石川さんの最終的な決心は、「闇の世界の人間として正義を実践していく」こと。
表面的には正義を為すけれど、本質的には闇の住人として生きる、という意味を込めて、外側のスーツの色はグレー、内側のネクタイの色は黒、という配色になったのかなと思いました。

取り調べが終了して、取調室から出てきた石川さんに射し込む光の演出が、とても神々しくて美しかったです。
今はもう手が届かなくなってしまった光を眩しそうに見つめる石川さんの姿が、まるで殉教者のようで。
息を飲むほどの神々しさのあまり、しばらく思考が停止しました。
そして、久高に一礼して離れていく石川さんのカットになってからようやく、猛烈に切なくなって悶絶しました。
石川さん、切ない、尊い。。。

久高管理官の観察眼は確かなようですが、今後もし続編があるなら、久高管理官は完全に障壁として立ちはだかるのかな。
連ドラの時のように、単純に事件を捜査して犯人を追い詰めれば良い、というだけでは済まなくなりそうで、それはそれでとても見てみたいです。
あと、石川さんと、立花・比嘉先生・班長の今後の関係性も気になります。
これまで通り、とはいかないだろうなぁ。特に比嘉先生は。
「石川が行き過ぎないように、俺たちが監視役になるぞ」という班長の呼びかけに、比嘉先生は同意も拒否もしなかったから。

闇のカルテットと石川さんの対面シーン。
赤井(他3人)から石川さんにかけられた期待が、正直重過ぎました。
「我々の希望で居続けろ」とか、なんという重さなのかと。
既成事実ができているから、石川さんに拒否権なんて無いも同然だし。
ただでさえ余命短い(と思われる)石川さんの残りの人生を、闇の住人にとっての希望の存在になれって、これはちょっと辛いわ。。。

安藤との最後の対面。
石川さんの台詞に、珍しく安藤が声を荒げるところは、安藤の敗北を物語っているようで、少し胸がスカッとしました。

石川さんが安藤に告白した「光の世界の人間でありながら、闇に手を染める自分に嫌悪していた」「贖いきれない罪を背負ったことに解放感を感じた」という台詞を聞いた今、連ドラや「贖罪」序盤の石川さんの見方が若干変わりました。
赤井に対して時折見せていた嫌悪の表情は、実は石川さん自身に向けられていたものだったのか、とか。
安藤を落とした後の石川さんは、殺人を犯したショックで震えていただけではなく、解放感を覚えている自分に戸惑っていたのかな、とか。
いろいろあった結果、一連の”通過儀礼”を経て、一周回って開き直った、という感じでしょうか。

「贖罪」を視聴するまで、「絶対的な悪」と「絶対的な正義」って何だろうと考えていていました。
正義と悪の形なんて、時代によって様変わりする曖昧なものだと思うので。
ただ、仮に「絶対的な悪」を「他者に無意味な害しかもたらさないもの」と定義すると、「絶対的な正義」は「絶対的な悪を排除するもの」になるのかな、と考えたら、なんとなく腑に落ちました。
もしそうだとすると、「絶対的な正義」が存在するためには「絶対的な悪」が必要になる。
そういう意味では、安藤が最後に言ったように、「絶対的な正義」である石川さんは、今後、安藤のような「絶対的な悪」を引き寄せてしまう存在になるのかもしれません。

最後の最後で、最終話の被害者である弘志くんが発見されたベンチが映し出された後のシルエット、あれ誰なのでしょうか。
シルエットの形からすると石川さんではなさそうだし、次の「絶対悪」でしょうか。

というわけで、続編に期待しています!

■最後に、登場人物についてあれこれ語ってみる

【石川安吾】
連ドラの時から石川さんという人物への思い入れがものすごく強かったのですが、「贖罪」でさらに魅力が増したような気がします。
クール系イケメン刑事(めっちゃ優秀)+特殊能力持ち+いつ死んでもおかしくない爆弾持ち、という連ドラ時の属性だけでもKO案件なのに、そこに前半の苦悩要素、後半のダークヒーロー要素が加わって、属性が自分にとって最強過ぎて、なんかもう、言葉になりません。
石川さんについて考察を始めると、自分の心の中がぐちゃぐちゃになる感じがします。
様々な思いや感情が絡み合って、様々な言葉が去来するような、そんな感じ。
それくらい、自分の心に様々なものを残していった人物でした。

最終的に、あえて一言で表すなら、「尊い」。
「贖罪」のラストでその双肩に乗せられたもの、そこに至った決意や信念の重さ、なにもかもが尊いです。
彼の行く末を、最後まで見届けたい気分になりました。
というわけで、続編制作してくださいお願いします。

中の人としては、石川さんを演じるのは相当しんどいだろうと思います。
「やだなー」と思う気持ちも、わからないでもないです。
ドラマを見てるだけでも、石川さんの重さがひしひしと伝わってきて、HPとSPをガリガリ削られる感じがしますし。
石川さんの真っ直ぐさや正義感の強さはものすごく格好良くて憧れるけれど、石川さんみたいになりたいとは思わないし、そもそもあの重さには耐えられる気がしません。
鑑賞しててそう感じるくらいなので、役になり切って演じている方の心身の負担は相当なものだと推察できます。
でも、そこをなんとか、お願いします。最後まで、石川さんの行く末を見届けたいです。
石川さんを顕現させられるのは、あなたしかいません。

中の人と言えば、今回も素晴らしい演技でした。
ドラマ版のときから感じていましたが、とにかく眼の力が印象的です。
安藤を突き落とした時の戸惑いや恐怖、取り調べ中の迷いや葛藤、死者の訴えを聞いてからの決断や正義感、犯人を追い詰めるときの攻撃的な眼差し、そして、ラストの決意や信念。
感情が表情にあまり出ない分、ずっと眼で語られていて、その表現力がすごかったです。

眼の力が特別印象的だったのですが、瞬きの一つ一つから手の動きまで、他の所作も細かく計算され尽くしたかのようなもので、隅々まですごかったです。
おかげで、最初から最後まで、石川さんの一挙手一投足から目が離せませんでした。

蛇足ですが、以下、ちょっとしたメモ。
・昭和57年(1982年)7月2日生まれで、「贖罪」時は31歳。
 (出典:頭の中の弾丸をネタに取り調べ拒否を要求した時に映った銃撃事件の資料)
 →事件発生時期は2014年6月以前でほぼ確定かな。
・連ドラ前半ではガラケーだったのに、いつの間にかスマホに変わってた。
 そういえば、連ドラ第7話からスマホ使ってたっけ。

【立花雄馬】
連ドラの前半の頃は「性格悪いなーこいつ」としか思っていませんでした。
連ドラの後半(第6話あたり)から石川さんのことを気にかけるようになってきて、「あ、意外と良いヤツかも」と認識を改めつつありました。
そして、「贖罪」では、ムードメーカーで唯一の癒しでヒロインポジに昇格。
まさかの癒しポジ。まさかのヒロインポジ。
立花の存在にホッとする日が来るとは、連ドラ見てるときは思いもしませんでした。

あと、「贖罪」の途中で出てくる熱い語りで、立花が単細胞だけどめっちゃ良いヤツと、認識を完全に改めました。
それと、「贖罪」の立花は、石川さんのこと好き過ぎです。

個人的には、「贖罪」後に職場復帰した石川さんと彼が、これまで通りに再びバディを組めるのかどうかは、気になるところです。
これまでの立花と石川さんは、互いにライバル視しながらも立場と目的は共有していたからなんとかやっていけたけれど、「贖罪」後はどうなるんだろう。
石川さんが完全に”越境”しちゃったから、あっさり今まで通りとはいかなそうな気がします。
でも、立花は石川さんを見捨てたり見限ったりはしなさそう。
石川さんが”ただの人殺し”に堕ちないように、最後まで引き戻そうと足掻いてくれることを期待します。

【比嘉ミカ】
クールビューディーさは相変わらずの比嘉先生。
ただ、ドラマ版よりも若干冷静さを欠いていたのが印象的でした。
特に序盤の、検視を忘れて石川さんのところに行こうとして班長に止められたところは。
それだけ、石川さんのことが気にかかっていたということでしょうか。

比嘉先生も、「贖罪」後の石川さんとどう接するのか気になります。
比嘉先生の場合は、どう相対するんだろう?
終盤の班長の呼びかけに対する反応を見る限りでは、立花ほど単純に引き留めてくれなさそうだけど、病んでいく石川さんにいち早く気付いていたから何かアクションは取ってくれそうだけど・・・どう動くかな。

【市倉卓司】
「贖罪」の班長の対応を見て、やっぱりこの人は大人だなと感じました。
連ドラでは度々石川さんの暴走を止めようとしていたことから、班長はいつか石川さんが取り返しのつかないことをすると予見していたと思います。
結局、石川さんは”越境”してしまったわけだけど、そこでも冷静さを失わずに職務を全うしていたところは、尊敬に値します。

「贖罪」後も、班長は清濁併せ呑んだ上で、石川さんを見捨てず最後まで見届けてくれるような気がします。
石川さんが不利な状況にならないように、さり気なく全力でサポートしてくれそう。
そうだといいなぁ。

【情報屋・赤井】
連ドラの時とは違い、「贖罪」では赤井自らアクションを起こすことが多かった印象が残りました。
それだけ、石川さんへの思い入れが強くなったということでしょうか。
ただ、ラストで石川さんの双肩にかけた期待は、ちょっと重過ぎるように感じました。

ところで、赤井の罪って、何なんでしょうか?
裏の世界のリーダー役として生きているくらいだから、脛に傷の一つや二つや十個ぐらいはありそうですが。

【サイモン&ガーファンクル】
サイくんもガーくんも、大好きです。
「贖罪」を経て、ますます好きになったような気がします。
特に、サイくんの台詞がどれも印象的で。
「反省会のために集まったんじゃないよね?」とか「元気?」とか、そこに感情はあまり含まれていないけれど、裏読みするとものすごい情報量に富んだ台詞ばかりで。
ガーくんの「そんなこと心配していません」も好きです。
このコンビ、変わっているけれど、やっぱりいいなぁ。

【便利屋・スズキ】
今回、自分の中でものすごく株が急上昇した人物でした。
どんなに奇妙な依頼でも応じてくれる対応力の高さだけでなく、ユーモアセンスもあって、こんなに面白い人だったのかと見直しました。
スズキさん、いいキャラだなぁ。

「贖罪」では意外と出ずっぱりで、連ドラにおける立花ポジを、今回はスズキさんが全面的に担っていたような。
石川さんとスズキさんというコンビは、SPドラマならではという特殊感があって、面白く感じました。

でもやっぱり、石川さんは立花とのコンビが、一番しっくりくるかも。

【監察管理官・久高】
白いスーツのインパクトがものすごく強かったです。
が、黒いスーツの石川さんととても良い対比になっていて、存在自体が演出かというくらいでした。
それと、物腰柔らかだけど、抜け目のないところとか、確かな観察眼とか、さすが監察管理官という雰囲気。
石川さんに向ける視線や表情も、目の離せない要素でした。

久高管理官が、今後石川さんの障壁となると考えると、明らかに手強い相手ですね。
久高管理官の監視の目をすり抜けつつ、闇の住人として正義を為すって、無理ゲーとまでは言わないけれど、難易度激高じゃないですか?

【原口知幸】
正直なところ、安藤に比べると、「一見、優しそうな人」にはあまり見えませんでした。
最初から佇まいに狂気を帯びていて、怪しさ満載で。
もうちょっと「普段は優しい人物」描写が欲しかったような気がしました。

あでも、最後の引きつった笑いはとても良かったです。ざまぁみろ的な意味で。

【須藤真美】
というのが今回の被害者の名前だということを、OA後にWikipediaで調べて初めて知りました。
作中では一回も名前出てこなかったような気がしますが、どうでしたっけ?

この人の恨みや憎しみは、原口とは別の方向から人間の裏の面を見ているようで、これはこれで肝が冷える感じがしました。
ちなみに、この人が石川さんの特殊能力を知ったのは、連ドラ第1話の被害者と似たようなものだと思います。

【安藤周夫(仮)】
連ドラ最終話以上にねちっこい煽りをしてくるので、自分の中では、「BORDER」のぶん殴りたい登場人物選手権第2位に位置しました。
# ちなみに第1位は、第2話の犯人。円盤見返す度に、本気で殴りたくなるあの笑顔。

とにかくしつこく石川さんを挑発しまくってくるのが、本当にもう。
一周回って石川さんのことが好きなんじゃないかっていうくらい、しつこいです。
あの空気を読まないしつこさには、軽くイラッとしました。
もっとも、イラッとさせられたのは、キャラ的には成功している証拠だったと思いますが。

あと、最終的に石川さんから「通過儀礼」とばっさり切り捨てられていて、そこは若干哀れみすら感じました。

とりあえず、最後は無事に消滅したっぽいので今後出てくることはなさそうですが、こんな奴がまた出てくるかもしれないと考えると、石川さん超がんばれとしか言いようがないです。

それにしても、安藤がまさか戸籍乗っ取りした仮の名前だったとは。意外でした。
でもまぁ、確実に「絶対的な悪」を為すなら、それくらいしていてもおかしくないと思います。
戸籍乗っ取りという行為自体も、悪っぽいし。

で、結局、安藤(仮)って何者だったのでしょうか?
続編があったら、明かされたりしませんかね。

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