[GMEV] BRA★BRA FINAL FANTASY VII BRASS de BRAVO

4月14日(土)に、FINAL FANTASYシリーズの楽曲を吹奏楽で演奏するコンサートツアー「BRA★BRA FINAL FANTASY BRASS de BRAVO」(以下、BBFF)の2018年版ツアーの東京公演が開催されました。
そのうち、昼公演に行ってきましたので、その感想を記します。
会場は、Bunkamuraオーチャードホール。
14:00に開演し、16:35頃に終演しました。

なお、これより下は、今年のBBFFの公演内容やFF7のネタバレを含みます。
今後、各地で開催される公演に参加される方やFF7未プレイの方は、ご注意ください。

■FF7縛りのBBFF開催
BBFFシリーズも、今年で早4年目。
ただし、ナンバリングタイトルからの良いとこ取りだった過去のツアーとは異なり、今年のBBFFはオールFF7という、初の特定ナンバー縛りという試みが為されました。
そのため、コンサートツアー名も、正確には「BRA★BRA FINAL FANTASY VII BRASS de BRAVO with Siena Wind Orchestra」と、間に「VII」が入っています。
まぁ、入っていようがいまいが、長いツアー名には違いないのですが。

ほぼオールFF7ということもあり、メジャーな曲からドマイナーな曲まで幅広く網羅。
今回のツアーに合わせて先日発売されたBBFF7の収録タイトルをベースに、過去に発売されたBBFFのアルバムに収録されているFF7の楽曲も、いくつか再演されました。
本当にFF7一色で、FF7好き、FF7の楽曲好きにはたまらない演奏会でした。

■軽妙なトークとガチな演奏の絶妙なバランス
BBFFの特徴の一つとして、肩肘張らずに気軽に楽しめる空気感があると思います。
過去のツアー公演でもそうだったように、今回の公演でもそこは変わりませんでした。
「楽しんだものの勝ち」というコンセプトを元に企画・運営されているためか、観客として必要以上に身構える必要はなく。
周辺の人に多大な迷惑をかけることさえなければ、思い思いのスタイルで楽しむことを許される緩い空気感は、今回も健在でした。

そんな緩さは、ひとえに植松伸夫さんの軽妙なトークになったと思います。
曲と曲の間に都度挟まるざっくばらんとしたぶっちゃけトークが、とにかく面白い。
やや毒の含むネタであっても、笑い話にできるところは、植松さんの人柄によるところが大きいかと。
植松さんだから許せる感じがしました。

そんな緩いトークとは裏腹に、演奏はとても真面目でガチ。
シエナ・ウィンド・オーケストラらしい迫力のある生演奏で、心底魅了されました。
難しそうなパッセージや変拍子、転調なども、ほぼ完璧に吹きこなしてみせていて、流石プロ。
演奏は演奏でとても面白く、トークはトークでとても楽しく、そのバランスが絶妙でした。

■生演奏ならではの臨場感やライブ感は、現地でしか味わえない極上の一品
事前にBBFF7のアルバムを買って予習はしていたものの、やはり生演奏は迫力が桁違いでした。
ホール全体から音に包み込まれる感じが、すこぶる心地良くて。
アルバムの音源ではピンと来なかった曲も、今回の公演で生で聴いたらすごく格好良かったものもありました。

また、公演のためにアルバム音源に若干手を加えられていた曲もあって、その点もとても面白く鑑賞しました。
あの手この手で、全力で観客と一緒に楽しもうという雰囲気がステージ上から伝わってきて、そこに煽られる形で心から楽しめました。

BBFFツアーでは恒例の観客参加型の演奏は、本公演でもバッチリありました。
その点についても、演奏者だけでなく観客も含めて全員で楽しもうという意気込みが感じられて、好感度アップ。
観客を巻き込んで、演奏者も観客もみんなで音楽を楽しもうという雰囲気に包まれたホール内の一体感は、とても気持ちが良かったです。

とにもかくにも、最終的には「超楽しかった!」の一言に尽きます。
本当に、すごく楽しかったです。
生演奏には、CD音源では味わえない空気感があるので、FF7好きの方は一度足を運んでみることをオススメします。
たぶん、先日発売されたアルバムで予習しなくても楽しめると思います。

■ゲストの登場とぶっちゃけ感満載のゆるいトーク
迫力のある演奏の合間に入った、植松伸夫さんと山下まみさんの司会進行トークは、テンション高めのゆるいトーク。
そして、今回は特別ゲストとして、FF7ディレクターの北瀬佳範氏も登壇されました。
植松さんと北瀬さんは、ともにFF7を開発されていたスタッフだったので、当時のよもやま話を色々披露してくださりました。
当時のスクエニ(旧スクウェア)の自由な社風など、歯に衣着せないトーク口調の植松さんに引っ張られる形で北瀬さんもいろいろ暴露されていました。
また、坂口博信さんの話も出てきて、仲が良好だからこそできるような毒を結構吐かれていたり。
時間が許すなら、もっとトークも聞きたかったです。

坂口さんが今回のツアーの広島公演と台湾公演に行かれると、植松さんが仰られていました。
「リコーダー吹かせようぜ」と悪だくみしていましたが、正直、それはとても見たいです。

そういえば、開演前に関係者用ストラップをぶら下げてホール内をぶらついていた方がいて、「あれ、どっかで見たことある顔・・・」と思ったのですが、あれってもしかして北瀬さんだったのでは。

■BBFF恒例のエピソード募集&披露
BBFFでは会場アンケートとして、開演までの間にお題に合わせたエピソードを募集し、それを開演中に披露するという試みがあります。
今回は、FF7の曲名からキーワードをいくつかピックアップし、その中から1つ選んでエピソードを記入する、というものでした。
ステージ上で披露されたエピソードは、どれも秀逸でとても面白かったです。

記憶に残っているくらい面白かったエピソードは、
キーワード「天使」に対して、「初めて産まれた子供の鳴き声が天使のように聞こえた」。
キーワード「腐ったピザ」に対して、「食べたことありません」。
キーワード「カンパニー」に対して、「スクエニ作品のデバッグを担当しているが、今日のために会社に嘘ついて休んできました」。
キーワード「末裔」に対して、「実は、ポカポンタスの末裔です」。

良い話から、大喜利っぽいもの、バレたらマズいんじゃないの?というものまで、幅広いエピソードが取り上げられていました。
他の公演ではどんなエピソードが披露されるんだろう。ちょっと気になります。

■物販について
開場前物販は、物販開始の10分前に到着しましたが、そこそこ長い行列ができていました。
が、めちゃくちゃ待つほどではありませんでした。
自分は、グッズ販売でパンフレットを、CD販売でイベント販売限定品を2枚ほど買いましたが、一通り目的のものを買い終わったのは物販開始後30分ほど。
まぁ多少待つけれど、数時間レベルではないからそれほど苦痛ではない、という感じでした。

物販で購入したパンフレットは、とても気合の入ったものでした。
FF7制作スタッフの対談や、シエナの方々のトークの他、FF7にちなんだユニークなコーナーもあったり。
さらに、巻末には「片翼の天使」のフルスコアまで付いているという大盤振る舞い。
そこそこ値段はするけれど、値段に見合った読み応えのある一冊になっています。

■感想まとめ
今回で4年目となるBBFFの初演でしたが、今回も笑いありガチ演奏ありという、多彩な演出で楽しめたコンサートでした。
ここまで堅苦しさのない演奏会はBBFFならではのものなので、ぜひ来年、再来年と続けていってほしいです。
また、今回はFF7オンリーという形でコンサートが成立していたので、ぜひ他のナンバリングタイトルでもやってほしいです。
トークではFF8の話が出てきましたが、FF8の曲も結構好きなので期待しています。
むしろ、毎年一作品ずつフォーカスしてほしいです。


これより下の追記は、今回のコンサートのセットリストと、印象に残った曲ごとの感想になります。


セットリストは次の通りです。
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※特記のない曲の出典元は、全てFF7のものです。

[第1部]
01. オープニング~爆破ミッション
02. FINAL FANTASY VII メインテーマ
03. 星降る峡谷
04. ケット・シーのテーマ
05. FINAL FANTASY メインテーマ
06. FINAL FANTASY VII バトルメドレー
J-E-N-O-V-A/闘う者達/更に戦う者達
07. エアリスのテーマ

(20分休憩)

[第2部]
08. ルーファウス歓迎式典
09. 常に闘う者達
神羅カンパニー/神羅軍総攻撃/ウェポン襲来

(開演前アンケート披露、BGM:山の向こうに)

10. 牧場の少年
11. 花火に消された言葉
12. 忍びの末裔
13. 完全なるジェノヴァ
14. 神の誕生
15. 片翼の天使

[アンコール]
16. ティファのテーマ
17. FINAL FANTASY Vより「マンボdeチョコボ」
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これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

04. ケット・シーのテーマ
BBFF恒例の観客参加型の曲(ボディパーカッションの部)。
これまでのBBFFでは「モーグリのテーマ」がその役目を担っていましたが、FF7に「モーグリのテーマ」がないので、代わりに「ケット・シーのテーマ」が担当。
ただし、ノリはこれまでの「モーグリのテーマ」と何ら変わりはありませんでした。
演奏直前のMCでは「過去の公演の経験が全く役に立たない」と言われましたが、雰囲気は過去ツアーと同じだったので、わりと役に立っていました。
何より、段々難しくなることと、後半は訳がわからなくなることを知っているだけで、心構えが違います。

手本を見せるは、モーグリおじさん改め「ケット・シーおじさん(おっちゃん?)」。
仲の人はどこか見覚えのある方でしたが、モーグリおじさんではなく、あくまでもケット・シーおじさんだそうです。
今回は、ケット・シーおじさんが即興で2小節ほどの手本を見せるので、次の2小節でそれを真似る、というもの。
今回の動作は、歴代で最も難しく感じました。
一番最後のは、本当に訳がわかりません。
ただ、その訳のわからなさも含めて、とても楽しかったです。

曲の途中でケット・シーおじさんが華麗なタップダンスを披露してくれたのですが、曲の終盤ではそこに植松さんと山下さんも参加して、3人でタップダンスを披露するというサプライズ。
なんと、タップダンスをすることに決まったのは、前日のことだったそうです。
実質2日で習得したとは思えないほど、見事なタップダンスでした。

ところで、ケット・シーおじさんが流暢な関西弁を操っていましたが、ネイティブなのでしょうか。
自分が関西人ではないのでネイティブかどうかわからないのですが、関西の方は関西弁にとてもこだわるという話を聞くので、大阪公演での評判が楽しみです。
[2018.04.17追記] ケット・シーおじさん(おっちゃん)の中の人の出身地が大阪なので、どうやらネイティブの模様。情報提供、ありがとうござじました。

05. FINAL FANTASY メインテーマ
BBFF恒例の観客参加型の曲(リコーダーの部)。
シエナの演奏に合わせてリコーダーを吹くという、なんとも国歌らしい演出です。
これ、もはや国歌合奏ですよね。

リコーダーを持参されていた方は、全体の1割ほどだったでしょうか。
会場のキャパが大きいので、1割とはいえ結構な人数の方がリコーダーで参加されていました。
ちなみに、北瀬さんもリコーダー持参で参加されていました。

演奏中は、真後ろの方がリコーダーを吹いてらして、その方の音とシエナの演奏しか聴こえなかったのですが、後ろの方のリコーダーが上手だったからが楽しかったです。
前と後ろの両方から演奏を聴くという不思議な感覚も、なんだか面白かったです。
次回は、自分もリコーダー買って参加しようかな。

06. FINAL FANTASY VII バトルメドレー
「J-E-N-O-V-A」のティンパニーと、「更に戦う者達」の低音(トロンボーンかな?)が、すこぶる格好良かったです。
バトル曲らしい腹の底に響くような重低音が、本当にたまりませんでした。
演奏自他も全体的にとても熱くて、シエナ魂を感じました。
吹奏楽らしいむき出しの音色は、戦闘曲ととても相性が良いです。

そういえば、BBFFのコンサートでこの曲聴いたの、今回が初めてかも。

07. エアリスのテーマ
ゲームに沿った構成を狙ったためか、第1部ラスト曲という位置になった「エアリスのテーマ」。
これまでは本編終盤やアンコールで演奏されていたのが、まさかの第1部ラスト。
その点に対して、演奏前の曲紹介で植松さんが「だって、エアリスって前半早々にいなくなるじゃん」という身も蓋もない発言をされていて、「ちょ、ヒドwww」ってなりました。
まぁ、確かにその通りですが。

最初は静かに入って、徐々に盛り上がり、終盤の2サビで壮大さが爆発したあたりは、半端なく鳥肌モノでした。
「エアリスのテーマ」ってやっぱり名曲だなぁ、としみじみ再認識。
生演奏ならではの臨場感が、それを増大させていたように思います。
これは、ぜひ生演奏で聴いてほしい曲です。めっちゃ良い。

08. ルーファウス歓迎式典
マーチと吹奏楽、相性悪いわけがありませんでした。
原曲も好きだし、過去にいろいろな楽団の生演奏を聴いたときも「これ楽しい!」と思っていましたが、やはり今回もとても楽しかったです。
なんかこう、聴いていてワクワクが止まらない感じが、すごく楽しいのです。

そんな演奏の中盤、演奏者が一斉に立ち上がったときは「何事?」と一瞬にして頭が真っ白に。
そして、唐突に全員で「ルーファウス歓迎式典」を声で再現し始めたときには、度肝を抜かれました。
シエナさん、本当に何でもやってくれますね。
さしあたって、シンバルの方に敢闘賞をあげたいです。すごい頑張ってた。

09. 常に闘う者達
神羅目線のバトル曲メドレー。
すごい神羅推しな北瀬さんのリクエストにより実現したメドレーだそうです。
先日発売されたアルバムでこの曲を聴いたときは、なんでこんなマイナーな曲がメドレーに?と疑問に思っていたのですが、それが氷解しました。
確かに、神羅視点のバトル曲しかなかったです。

アルバムで聴いたときはあまりピンと来なかった曲だったのですが、生演奏はものすごく格好良かったです。
この曲、こんなに格好良かったっけ、と若干戸惑いを感じたほど。
生演奏の迫力の凄さを実感しました。これは良い。

ただ、メドレー1曲目のときは、前の「ルーファウス歓迎式典」のノリノリな余韻がなかなか抜けなくて、ドシリアスで重いこの曲に気持ちの切り替えが上手くできなかったのも正直なところ。
順番的に「ルーファウス歓迎式典」と「常に闘う者達」が逆だったらすんなりハマれたかもしれないけれど、それはそれで第2部初っ端からずどーんと重い曲になってしまうし、難しいところだなぁ。

10. 牧場の少年
「牧場」は「ぼくじょう」ではなく「まきば」と読むことに、今回のツアーを機に決まったそうです。
OSTが発売されてからかれこれ20年以上経つけれど、ずっと曖昧なままだったんですか、という気もしましたが、曲自体は変わるわけではないからそんなものなのかな。

小規模アンサンブル3連の最初の曲。
編成は、ユーフォニウム2+チューバ1+ピッコロ1。
高音と低音しかいない、ユニークな編成でした。

とても特徴的な編成でしたが、演奏は原曲の牧歌的な感じがそのまま引き継がれていて、非常に面白かったです。
なんでも、編曲者さんが「ゾウさんと、その上に乗った小鳥をイメージした」とのこと。
それを聞いてものすごく得心がいったし、まさにそのままのイメージだったので感心しました。
編曲者ってすごいな。

13. 完全なるジェノヴァ
14. 神の誕生
15. 片翼の天使

演奏者泣かせの最終決戦3連続。
「片翼の天使」は過去のツアーで何度も演奏されているので慣れたものでしょうが、それ以外の2曲は見るからに本当にたいへんそうでした。
最終決戦らしく、凄まじく早いパッセージが要所にあるわ、ゲシュタルト崩壊しそうなほど同じようなフレーズが続くわ、拍子が取り難いわで、とてもたいへんな曲だったと思います。
鑑賞していても、演奏者さんたちのHPがゴリゴリ削られていくのが見えました。
鑑賞していても体力を削られる感じがしたので、演奏者さんはなおさらではないかと。

そんな苦難しかない曲でしたが、迫力満載で聴き応え満点な演奏でした。
「片翼の天使」の最後の一音が消えたときには「勝った!」という気分になりましたし、それくらい緊迫感溢れる演奏でした。
最終決戦らしい手に汗握る熱い演奏で、たぎりました。

観客側としては、「神の誕生」と「片翼の天使」の間に拍手を入れてしまったのが反省点。
ここは拍手を入れないのがきっと正解で、続けて2曲演奏して欲しかったです。

17. FINAL FANTASY Vより「マンボdeチョコボ」
BBFF恒例の観客参加型の曲(楽器持ち込みの部)。
楽器を持ち込んで、みんなで演奏しようという恒例企画です。
物販で配布されていた玩具の打楽器を持参されている方が多かったですが、ガチの楽器を持ち込んでいた方も多数いました。
トロンボーンやフルートなどの木管・金管楽器だけでなく、チェロや指揮棒まで。
吹奏楽という枠にこだわらず、本当に何でもアリな感じでした。
そのため、最終的にはステージ一杯になるほどの方々が登壇されました。
その様は、目で見るだけでも迫力がありました。

演奏は、まさにお祭り騒ぎ。
「みんなで楽しもう」をコンセプトとしたBBFFのラストに相応しい、どんちゃん騒ぎの楽しい演奏でした。
ステージ一杯に広がる「大好きなFFの曲をみんなで演奏できる楽しさ」が観客席にも伝わってきて、演奏する側も鑑賞している側も一体となって楽しい場を作っている感じがしました。
会場内いっぱいの楽しさに、心がほっこりしました。
今年も非常に楽しかったです。ありがとうございました!

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