[GMEV] テイルズ オブ オーケストラコンサート 2018

10月6日(土)に、「テイルズ オブ」シリーズの公式オーケストラコンサート「テイルズ オブ オーケストラコンサート 2018」(以下、テイオケ)が開催されたので、行ってきました。
会場は、パシフィコ横浜 国立大ホール。
14:00に開演し、16:15頃に終演しました。

指揮は、栗田博文氏。
演奏は、東京フィルハーモニー交響楽団。
合唱は、Brazz~鳥の吟遊詩人たち~。

なお、今回の感想は少々辛口になると思うので、嫌な予感がした方はバックしてください。

■4年前の記念コンサート以来のアラカルトな構成
2015年の初回以来、今回で4回目となる「テイルズ オブ」シリーズのオーケストラコンサート。
4回目にして初めて、休日(土曜日)に開催されました。
過去3回とも平日開催で、行くなら仕事を調整して年休取得しないといけなかったけれど、今回は気が楽でした。

2016年と2017年の2回は、TOZ(アニメ版TOZ)やTOBにフォーカスした楽曲が演奏されましたが、今回は初回公演に似たアラカルトな構成になりました。
TOZの楽曲は好きだけどアニメ版TOZは途中リタイアし、TOBはコンサート開催当時未プレイだったこともあって、結局2016と2017は行かなかったので、初回公演ぶりの参加になります。
ちなみに、行かなかった2016と2017も、後日発売されたコンサートCDは買って聴きました。

今回のプログラムは、メインに今年10周年を迎えるTOVを据えつつ、他のシリーズ作品も広く浅く取り入れた構成。
初回公演以来の再演曲もあったけれど、多くは今回初披露曲でした。
マザーシップタイトルではない作品からの選曲もあって、なんとなく変化球の多かった印象があります。
その変化球な曲はどれも原曲知らない/覚えていなかったけれど、今回聴いてどれもとても格好良くて、「こんな曲もあったのか」という新発見を感じて楽しかったです。
良曲ならばマイナーな作品の曲を取り入れていくのもアリだと思うし、むしろ度を超えない程度にドンドンやって欲しいとも思いました。

なお、TOVと同じく発売10周年記念のTOS-R、TOH、発売15周年記念のTOSは、あまり出番がありませんでした。
1曲も演奏されなかったという事態には、さすがにならなかったけれど、TOVに比べると扱いがイマイチな感じがしました。
もっとも、1作品でアニバーサリーイベント開催できてしまうくらいTOVは人気が高いから、仕方ない気もしますが。
ちなみに、個人的にもTOVは「テイルズ オブ」シリーズの中で1, 2を争うくらい好きな作品で、今回演奏会の目当てもTOVだったので、プログラムには特に問題ありませんでした。

■オケらしい格好良さを追求した編曲
全体的に、オケの持つ表現力で原曲の格好良さを引き出すようなアレンジでした。
原曲をそのままオーケストラに落とし込むのではなくて、原曲の味を生かしつつ、オケならではのエッセンスを追加したような感じです。
原曲重視というほど原曲そのままではないけれど、原曲破壊というほど原曲の面影がないわけでもない。
原曲の格好良さはそのままに、オケらしい豊かな音色を響き合わせて壮大にさせたような。
そんな絶妙な匙加減で、「ガチでオーケストラ用に譜面を起こすとこうなるのか」というプロの本気を見た気がします。

過去のオケコンで演奏されたことのある曲も数曲ありましたが、それらは少し改訂されていたような気がします。
主にイントロ部分が変わっていたような・・・記憶違いかな。

■ゲーム音楽コンサートではお馴染みの栗田氏+東京フィルによる安定した演奏
演奏は、流石は栗田博文氏+東京フィル、と言わんばかりの、安定感と安心感のある演奏でした。
ゲーム音楽は演奏されることを想定していない曲が多く、実際に演奏しようとすると高難易度になりがちで、今回も聴いた感触としては鬼畜譜面としか思えない曲が多数。
しかし、そんな高難易度の曲も、見事に弾きこなしていました。
あの栗田氏と東京フィルならではの安心感、本当に半端ないです。

今回のコンサートに限りませんが、栗田氏も東京フィルも、実に様々なゲーム音楽を演奏されているのが、本当にすごいです。
ゲーム音楽のコンサートはまだまだ成長途上なので、演奏される曲の多くが初演です。
毎回、ほとんど予備知識のないまま、書き起こされた譜面とデモ(とゲームの解説?)から曲を解釈して、見事に昇華してみせるのが、プロとはいえすごいことだと思います。
コンサートの度に、いつも感心します。

■オーケストラに造詣の深い人を監修に入れてほしいと痛感
演奏自体はとても素晴らしいものだっただけに、スピーカー出力が強めだったことがとても残念でした。
自分の座席位置が、直線距離にすると指揮台よりもスピーカーの方が近かったためかもしれませんが、楽器から出る音がスピーカーから出る音にかき消されてしまっていました。
ヴァイオリンやホルンの音が、演奏者の位置ではなく、他の楽器とまとめてスピーカーから聴こえてくるのです。
そのため音が平面的に聴こえて、臨場感が木っ端みじん。
CD音源を爆音で聴いているような気分です。
チケット代を考えるとちょっと割に合わない気がしました。

特に第1部は、その感覚が終始抜けませんでした。
生演奏、特にオーケストラの場合は、立体感のある音の響きも重要なのに、この点は本当に残念。

残念と言えば、今回初めて導入されたペンライトも、正直いらないと感じました。
自分はペンライト買わなかったし使わなかったのですが、近くの人のペンライトの眩しさに集中力を削がれて、めちゃくちゃ邪魔でした。
バトル曲のような熱い曲、ノリノリになれる曲限定ならまだしも、ほぼ全曲ペンライト使用。
バラードにペンライトとか、本当にもう、意味がわかりません。
誰だよ、ペンライト導入しようって言い出した人&それを承認した人。
オーケストラコンサートは音の響きの調和とそれが醸し出す空気感や世界観を楽しみに来てるんだ、ノリノリになるために来てるんじゃない。
多くのオーケストラコンサートで、開演中の携帯電話やスマートフォンの使用が禁止され、避難誘導灯が消灯される、その理由を深く考えて直してもらいたいです。

そんなわけで、次回は音響監修サイドに、オケに関する造詣の深い人を立ててほしいところ。
本当に、せっかくの素晴らしい演奏が勿体ないです。

■その他、細かいところで気になったところ
演奏自体と関係ないところで、ちょっと引っかかった点について。

今回、スペシャルシートを購入して鑑賞に臨んだのですが、ゲーム音楽のコンサートではよく見られるように、今回も全席指定にもかかわらず入場烈が長くなりました。
入場が始まってしまえば列はスムーズに進んだのですが、自分が入場する直前に、関係者受付口でチケットを受け取った人がスタッフの誘導に従ってスペシャルシート入場列に割り込み。
それを目の前でやられて、わりとイラッとしました。
バンナムかワーナーか他の会社の関係者かわかりませんが、お前らはどっち向いてビジネスしてるんだ、と思いました。
これが初めての公式オケコンなら「関係者用の裏口用意するの忘れてたのかな?」とも思えるところですが、さすがに4回目なのでそんな言い訳は通用しないかと。
ほんと、そーゆーところだぞ!

■感想まとめ
そんなわけで、演奏自体は素晴らしかったのに、それを台無しにする周辺のアレコレの影響で、終演後ももやもやの抜けない演奏会になってしまいました。
これならCDで聴いた方が、わだかまりなくすっきり楽しめたような気がします。
来年も開催されるかわかりませんが、今年と同じようなら、参加するか少し考えたいと思います。
とりあえず、ペンライトはやめてほしい。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと、印象に残った曲ごとの感想になります。



プログラムは次の通りです。
-----
※【】内が出典元ゲームタイトル名(省略形)です。

[第1部]
01. 夢は終わらない ~こぼれ落ちる時の雫~【TOP】
02. progress【TOX】
03. 永遠の明日【TOH】
04. ボスバトルメドレー
Beat the angel【TOS】/Final Destination【TOS】/Person who conceives frenzy【TOS-R】/The wildness of sadness【TOS-R】
05. 通常戦闘曲メドレー
DONA NOBIS PACEM【TOD2】/Encounter【TOT】/突き進め、その刃尽きるまで【TOX2】/Begining of a battle【TOW-RM2】/翼を広げて未来を開け【TOZ】

[第2部]
06. ソフィ【TOG】
07. 譜歌~song by Tear~【TOA】
08. TOVマップメドレー【TOV】
青年の気ままな日常/華の調べ/鏡に映る夢魔/はなやぐ命、育む光/天を貫く滅びの徴
09. 火花散らして【TOV】
10. 満月と明星と~鐘を鳴らして~【TOV】
11. TOVバトルメドレー【TOV】
戦いの火蓋/闘志もっと燃やして/不暁不屈/頂を目指せ/完全無欠の勝利!

[アンコール]
12. flying【TOE】
13. 鳥は鳴き、僕は歌う【TOL】
14. 夢であるように【TOD】
-----

これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

04. ボスバトルメドレー
TOS-Rは未プレイなので原曲知らないし、TOSはかなり昔にプレイしたきりなのでほぼ忘れてるしで、原曲がどんな感じだったのかわからない状態で演奏を聴きました。
ほぼ真っ新な状態だったのですが、どの曲もオケらしい荘厳さや重みがあって、格好良かったです。
また、コーラスが加わったことで、重厚な格好良さが加速していた感じがしました。
コーラスの重みがとてもボスっぽくて良かったです。

メドレー3曲目が教会音楽のようなゴシックな雰囲気があって、一発で気に入りました。
これは、もう一回聴いてみたいなぁ。スピーカー越しではなく、ちゃんとした生音で。

05. 通常戦闘曲メドレー
TOX2のバトル曲の前半が、うっかりすると空中分解しかねないヘンチクリンなリズムで、演奏がすごい難しそうでした。
聴いている分には面白かったのですが、演奏する側はとても苦労されたのではないかと。
そんな演奏者泣かせな難曲にもかかわらず、分解させずに演奏しきってみせたのは、プロとはいえ感心しかありませんでした。
プロすごい。

07. 譜歌~song by Tear~
すごく深みのあるゆかなさんの歌声が、とても良かったです。
心に染み入るような、神秘的で幻想的だけど心が温まるような、そんな歌声。
収録以来の歌唱だったそうですが、そんな雰囲気を微塵も感じさせない圧巻の歌唱でした。

ゆかなさんの歌声を目立たせるためか、1, 2ループ目のオケはしっとり大人しい演奏。
それが、3ループ目でコーラスとともに一気にグワッと盛り上がるところは、まさに鳥肌ものでした。
この盛り上がり、すごく気持ちが良かったです。
TOA好きの方必聴の演奏でした。

08. TOVマップメドレー
演奏中に映し出された映像から察するに、メドレーの曲構成をゲーム内地名で表現するなら、
下町 → ハルル → 幽霊船 → エゴソーの森 → タルカロン
という、一風変わったメドレー。
マップメドレーというからフィールドマップかと思ったら、タウンマップとダンジョンマップでした。そう来たか。

とはいえ、下町とハルルとタルカロンはわかるけれど、なぜ幽霊船とエゴソーなのかは、正直理解に苦しみます。
もっと重要なダンジョンあるよね、どうしてそこを選んだの、誰が構成したのこれ、と思わざるを得ません。
ただ、幽霊船に関してはコーラスがある意味大活躍していたので、コーラスの見せ場として採用したのだったら、なんとなくわからないでもないです。
幽霊船のコーラスは、本当に幽霊の怨嗟そのものでした。

11. TOVバトルメドレー
通常戦闘曲をゲーム進行順に並べたメドレー。
オーケストラに最適化したようなアレンジだったためか、鑑賞中に脳内を過ぎったのはトラスティベルでした。
TOVのバトル曲をガチにオケアレンジするとトラスティベルっぽくなるのか、作曲同じだからそりゃそうか、と目から鱗な瞬間でした。
※トラスティベルとは、TOVと同時期に発売されたRPG。作曲はTOVと同じ桜庭統氏。全曲クラシカルな楽器の音色で作られている点が特徴。

トラスティベルも、がっつりオーケストラで聴きたいなぁ。
めっちゃ良曲揃いなのに、今まで聴いたことがあるのは某アマオケ楽団が演奏した通常戦闘曲の1回しかなくて、トラスティベル好きとしてはかなり切ないのです。。。

12. flying
だったと思うのですが、トランペットがピッコロと高音域争いしていたのが印象的でした。
トランペットがピッコロと争ってるというのは、何気に衝撃的。
しかも、高音域の覇者であるピッコロに対して、トランペットが善戦していた点は、いろいろすごかったです。
大サビまで来ると、トランペット奏者のHPが不安になるくらいの、渾身のトランペットでした。

14. 夢であるように
定番曲であり、テイオケの大トリの地位を確立しつつあるこの曲。
オープニングムービー曲なのに、この曲が演奏されるとコンサートが終わってしまうという気分にさせられるのは、もはや刷り込みのレベル。
「テイルズ オブ」シリーズ好きの大部分の人が知っている曲だけに、定番化するのはアリだと思います。

コメント

この記事へのコメント


コメントを投稿する


トラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック