[GMEV] Chor Crystal Mana TRIbute盤!!! ~ぼくらの"演奏"の記憶~

7月20日(土)に、ゲーム音楽を合唱で演奏する団体コールクリスタルマナ(以下、CCM)の第三回となる単独演奏会「Chor Crystal Mana TRIbute盤!!! ~ぼくらの"演奏(げーむ)"の記憶~」が開催されたので、行ってきました。
会場は、江東区文化センター ホール。
13:30に開演し、15:50頃に終演しました。

■CCM単独演奏会、三度目の開催!
数多のゲーム音楽の演奏会にコーラス隊として参加されていることで有名なCCM。
そんなCCMの単独演奏会が、およそ3年ぶりに開催されました。
第1回の「初回限定版」、第2回の「II常版」ときて、第3回は「TRIbute盤!!!」です。
そういえば、このサブタイトル、どなたが考えてるのでしょうか。演奏会の開催回数との語呂合わせ、すごく凝ってますね。
前回も思いましたけれど、初めてチラシで見たときに「お、今回はそうきたか!」と膝を打った覚えがあります。

サブタイトルに「ぼくらの"演奏(げーむ)"の記憶」とある通り、今回の演奏会では、古くはFC時代から、新しいものではPS4やスマホまで、幅広い年代からゲームタイトルがチョイスされていました。
80年代後半から、90年代、00年代、10年代と、ほぼ年代順に全3部構成で演奏。
古い曲だけではなく、かといって最近の曲だけでもなく。
長きに渡って様々な演奏会で何度も披露されている有名曲もあれば、知る人ぞ知る隠れた名曲もあったり。
おそらく、過去形であれ現在進行形であれ、人生においてゲーム好きだった期間があれば、どれか1曲は心に刺さったのではないでしょうか。
それくらい、実に幅広いレパートリーになっていました。サブタイトルに偽りなしでした。

ちなみに、自分自身のことを言えば、今回の演奏曲目のおよそ8割が心にグッサグサ刺さりました。
あまりに刺さり過ぎて、プログラムを確認した時点で瀕死状態だったくらいです。
チラシに掲載されていた演奏予定曲目を見た時点で「こ、これは行かねばっ!(使命感)」だったのですが、実際のプログラムはそれを上回るほどの突き刺さりっぷり。
今回のプログラムを組まれた方と腹を割ってゲーム音楽について語り明かしたい、と思ったくらい、自分のツボを直撃したプログラムでした。
アラカルト的な演奏会で、ここまでグサグサ刺さったプログラムは、結構久しぶりかも。

もちろん、原曲の知らない曲もありました。
が、今回の演奏会で初めて聴いて「あ、この曲、俺好みかも」と新たな発見があって、それはそれで楽しかったです。
総じて言えば、今回演奏された楽曲は、原曲を知っている/知らないに関わらず、どれもすこぶる好みな曲でした。

■合唱だからこその持ち味、合唱ならではの表現と響き
CCMは合唱団なので、今回演奏されたものはほぼ全て合唱で表現されました。
原曲がピコピコ音であってもロックであってもオーケストラであっても、今回演奏されたものは全て合唱です。
時々ピアノの伴奏が付いたりハンドクラップが入ったりしましたが、それ以外は全て人の声です。
これでもかっ、というくらいの合唱三昧です。

浴びるかの如く堪能したコーラスでしたが、とはいえ最後まで飽きることはありませんでした。
普段そこまでどっぷりコーラスに浸かることがなかったので、なんだかとても新鮮で面白かったです。
楽器演奏であれば、なんだかんだでゲーム音楽の演奏会に足を運び続けているのである程度聴き慣れているのですが、コーラス単独という機会はあまりなく。
耳タコに近いくらい聴き馴染みのある楽曲であっても、合唱というアプローチの違いからか異なる側面を見た気がして、興味が尽きませんでした。

そして、何よりも、歌声の響きがとても綺麗でした。
不協和音が少なくて、耳当たりがすこぶる良くて。
終始ゆったりと、その歌声にどっぷりと浸って聴き入っていました。

また、曲によって変化する歌声の質も、面白さの一つでした。
ある曲では柔らかく優しく耳を撫でていくかと思えば、ある曲では熱くたぎる迫力を押し込んでくることもあり。
合唱ならではの、人の声ならではの表現の幅の広さは、とても魅力的でした。
合唱って良いものだな。

■合唱という制約に負けない原曲愛
”合唱”という制約上、原曲を忠実に再現するというのは、楽器の生演奏以上に難しいことです。
よほど原曲を厳選しないと、実質不可能です。
なので、今回披露された楽曲も、そこそこにアレンジが加えられていました。

ただ、原曲をかなり重視されており、原曲を知っている曲でも違和感はほぼありませんでした。
むしろ、人の声(とピアノ)だけでどこまで原曲に近付けられるか、挑戦しているかのようでした。
声による再現が到底不可能なほど速いパッセージはピアノに任せつつ、それ以外はなるべく声で再現。
人の声だけで、ここまで原曲に近い形で表現できるものなのかと、感心しきりでした。

それに加えて、曲によっては原曲にはない歌詞を乗せているものもありました。
歌詞に想いを込められるのは、楽器演奏ではできない合唱ならではの強み。
それを有効活用されていたのが、興味深かったです。
気が付けば、その歌詞にワクワクしたりドキッとしたりするのも、鑑賞時の楽しみになっていました。

まぁ、歌声の響きに聴き惚れていて、歌詞まで頭が回らずなかなか聴き取れないこともしばしばありましたが。
もっとちゃんと聴き取りたかったなぁ。

■どうでもいいような気になった点を一つ
些末と言えば些末なことなのですが、歌声のボリュームに対して会場がやや大きく、せっかくの美しい歌声が散ってしまっていたのが少々残念だったような気がします。
穏やかな曲であれば問題なかったのですが、バトル曲のような激しい曲では、もうちょっと音の圧力を感じたかったです。
もっとも、自分が後方席にいたのも、そう感じた原因の一端なのですが。
ちゃんと音圧も含めて聴きたければ前方の席へ来いやー!て、俺だったら反論するな、うん。

とはいえ、あんなに豊かな歌声を心の奥底まで堪能できたので、自分の中ではそれほど大きな不満ではないです。
最終的には、楽しかったという感想しか残っていません。

■感想まとめ
CCMによる3年ぶりの単独演奏会でしたが、今回もその歌声をすこぶる堪能しました。
合唱オンリーという形式で、楽器演奏とは一味違った表現がとても興味深くて楽しかったです。
また、自分の好きなゲーム音楽を美しい歌声で鑑賞できて、心が洗われるようなゆったりしたひと時を過ごせました。
次回、第4回演奏会が開催される際には、ぜひ足を運びたいと思います。


これより下の追記は、今回の演奏会のプログラムと印象に残った曲の感想になります。



プログラムは次の通りです。
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[ロビーコンサート] ※()内はユニット名
P-01. 艦これメドレー(合唱艦隊)
母港~全艦娘、突撃!~決戦!鉄底海峡を抜けて
P-02. Deemoより「桜いろの夢」(夢みるピアニスト)
P-03. ポケットモンスター赤・緑より「マサラタウンのテーマ」(かがくのちからってすげー!)

[第1部]
1-1. 燃えろ!!プロ野球 メドレー
タイトル~BGM1~BGM3~ホームラン/ベースランニング
1-2. FINAL FANTASY Vより「大いなる翼を広げ」
1-3. クロノ・トリガーより「時の回廊 / Corridors of Time」
1-4. ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣より「ファイアーエムブレムのテーマ」
1-5. カエルの為に鐘は鳴るより「王子の冒険」
1-6. スーパードンキーコング2 ディクシー&ディディーより「とげとげタルめいろ」
1-7. Romancing Sa・Ga2より「七英雄バトル」
1-8. -神獣- 聖剣伝説2 ラストバトルによせて
不思議なお話しを~予感~そのひとつは希望~子午線の祀り~翼はもうはばたかない

[第2部]
2-1. ヴィーナス&ブレイブス~魔女と女神と滅びの予言~より「シャ・リオン(Waltz for Arish)」
2-2. FINAL FANTASY VIIより「無伴奏合唱による闘う者達~更に闘う者達」
2-3. 幻想水滸伝より「Avertuneiro Antes Lance Mao ~戦いは終わった~」
2-4. FINAL FANTASY Xより「素敵だね」「いつか終わる夢」
2-5. 大神
大神 白野威~太陽は昇る
2-6. MOTHER3より「16メロディーズ(はじまり)」

[第3部]
3-1. PERSONA5 medley
Life Will Change~Rivers In the Desert~勝利
3-2. NieR:Automata メドレー
曖昧ナ希望/氷雨~Weight of the World/壊レタ世界ノ歌
3-3. グリムノーツより「忘れじの言の葉」
3-4. ロストオデッセイより「亡魂咆哮」
3-5. CCM(ほぼ)10周年記念戦記ラスボスメドレー
FINAL FANTASY VIより「妖星乱舞」
BRAVELY DEFAULT FLYING FAIRYより「地平を喰らう蛇」
FINAL FANTASY VIIより「片翼の天使」
LIVE A LIVEより「PURE ODIO」
ファイアーエムブレム覚醒より「「I」 ~ 為」


[アンコール]
E-1. Chor Crystal Manaメドレー
聖剣伝説2より「天使の怖れ」
FINAL FANTASYシリーズより「Message~虹~」

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これより下は、印象に残った曲ごとの感想になります。

P-02. Deemoより「桜いろの夢」
柔らかく透き通る歌声が、とても綺麗でした。
元々歌詞のある曲だからか、合唱との相性が非常に良くて。
ロビーという音の響きに難のある環境にもかかわらず、伸びやかな歌声の響きと、それが醸し出す尊さの余韻は、ずっと浸っていたかったくらい素晴らしかったです。
合唱って、いいものだな。
ぜひ、いつか、「YUBIKIRI-GENMAN」をやってほしいです。

1-1. 燃えろ!!プロ野球 メドレー
今回披露された曲の中で、唯一寸劇があった曲です。
曲もさることながら、デッドボール時のアクションとか、バントでホームランとか、再現度激高で懐かしさ満載でした。
バントでホームランは、仕様だから仕方ないね。うん。

1-2. FINAL FANTASY Vより「大いなる翼を広げ」
前半(1ループ目?)の静かな入りは、個人的に夜明けを彷彿とさせられました。
とてもひっそりと、そして徐々に輪郭を露わにしていく様が、夜明けとともに飛竜が目覚め、地平線から姿を現してくる太陽にゆっくりと目を向けるような、そんなイメージ。
FF5のオープニングって、そんな感じではなかったでしたっけ?(うろ覚え)

後半は、翼を力強く翻して青い大空を舞う飛竜が、その広がる歌声から思い描かれました。
これは良い「大いなる翼を広げ」でした。

1-4. ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣より「ファイアーエムブレムのテーマ」
なんかもう、感想は不要なのではないか、というくらいに、安定感が半端なかったです。
最近では公式ですらネタとして演奏会で披露するくらいに、有名な歌詞。
でもやっぱり、FEのテーマと言えば「ファーイアーーエームブレム、てーごわいシミュレーイション♪」が聴きたいわけでして。
アレな歌詞でもプレイヤーにとっては納得感があるし、曲そのものは格好良いしで、再び歌詞付きで聴けたのが嬉しかったです。
それと同時に、心の奥底からとても楽しくなって、ニヤニヤが止まらなくなりました。なんだこれ、すげー楽しい。

1-7. Romancing Sa・Ga2より「七英雄バトル」
プログラムを見たときは「合唱で、七英雄?」と目が点になった曲です。
いざ始まってみたら、想像の遥か上を行く格好良さに、度肝を抜かれました。
コーラスとピアノだけなのに、意外な相性の良さ、違和感のなさ、そして迫力に、心底驚きました。
1ループ目はほぼ原曲のまま、2ループ目は少しオリジナルのフレーズが含まれていたような気がします。
が、どちらも違和感が全く仕事をしないレベルで、原曲の格好良さが十分に引き出されていました。
これはすごい。

1-8. -神獣- 聖剣伝説2 ラストバトルによせて
とにかく「子午線の祀り」がすごかったです。
このメドレーは全て「子午線の祀り」のために造られたのではないか?というくらい、「子午線の祀り」の格好良さが際立っていました。
コーラスだけでこんなに格好良くできるのかと、ひたすら驚きました。
また、歌詞が乗っていたためか、前半・中盤・後半と展開によって歌声の表情が変わっていくのも興味深かったです。
音に言葉を乗せることで、シーンごとにニュアンスを変えることもできるのか、面白いな。

2-2. FINAL FANTASY VIIより「無伴奏合唱による闘う者達~更に闘う者達」
若干「無茶しやがって」と思ったりもした、非常にチャレンジャーな選曲。
いや、その分、とても面白かったのですが。

「闘う者達」の方は、比較的わりと普通にすんなり耳に入ってきました。
なんというか、原曲通りというか想像通りというか、あーなるほど、という感じです。
問題(?)はその後、「更に闘う者達」。
男声陣がなんだかたいへんなことになっていました。
特にバス。
ひたすら無心に低音を刻み続けるバスから、ものすごい気迫を感じました。
執念みたいなものすら、わずかながら滲み出ていたくらい。
なんか、すごいものを目の当たりにした気分です。無伴奏だとこうなるのか・・・。

2-3. 幻想水滸伝より「Avertuneiro Antes Lance Mao ~戦いは終わった~」
幻水1は未プレイで、OSTは持っているけれどそれほど聴き込んでいるわけではないから、初めて聴くのとほぼ同じ状態で鑑賞しました。
結果、すこぶる自分好みの曲と判明。
原曲ほぼ知らないわりに、すごく自分に刺さった曲でした。
重いバトル曲の後だったからか強い達成感があって、より一層格好良さが際立っていました。
この曲、良いな。もっとちゃんと聴き込んでおこう。

2-4. FINAL FANTASY Xより「素敵だね」「いつか終わる夢」
「素敵だね」は女声をメインとした構成で、ユウナの願いを表現。
「いつか終わる夢」は男声をメインとした構成で、ティーダの決意を表現。
どちらも同じ主旋律だけど、原曲通りの明確な違いがあって、そこを丁寧に歌い分けられていたのが印象的でした。
そして、最後の最後、2人の想いが重なり合ったかのようなサビの盛り上がり。
ここで感極まって、思わず泣きそうになりました。
この展開は、ズルい。泣くよ、これは。

2-5. 大神
「大神 白野威」からの「太陽は昇る」の流れがものすごく自然で、それだけで鳥肌が立ちました。
アマテラスが再び立ち上がる様が歌声の中から見えるようで、たぎったし胸が詰まりました。
その後の熱い「太陽は昇る」では、和楽器独特の表現を声で再現。
合いの手や音の捻りまで、見事に再現されていたのがすごかったです。

2-6. MOTHER3より「16メロディーズ(はじまり)」
MOTHER3は未プレイで、原曲も知らなかったのですが、とても優しい歌声にほっこりしました。
若干の切なさと、背中を押してくれるような前向きさの感じられる歌声でした。
心に染み入るような声の響きは、ずっと包まれていたいような、でもいつかは抜け出さなければいけないような、そんな印象を受けました。

3-2. NieR:Automata メドレー
「Weight of the World」をサビを聴きながら、心の中では「俺も歌いたいっ!」となっていた勢の一人です。
ゲームはEエンドまでクリア済み、セーブデータ献上済みとしては、この曲のサビが流れると問答無用で参加したい衝動に駆られます。
そう思ったのは、きっと自分だけではなかったはず。
今回はBルートだから仕方ないとはいえ、客席からでもコーラス参加したかったです。
Eエンドならば、きっと参加していたと思います。

3-4. ロストオデッセイより「亡魂咆哮」
初めて聴いた曲ですが、めちゃくちゃ格好良くてびっくりしました。
あまりに格好良くて、原曲がすごく気になりました。
特にラップ(?)の部分。
あの早口の語り、3人がかりで再現されていましたが、よく噛まずにやり切ったと感心しました。
とても格好良かったです。見事でした。

あらかじめ「一部不穏」と忠告されていた歌詞が気になって、帰宅後に調べて読んでみましたが、思ったほど不穏でもなく。
「流行り神2」の「聴いteハ逝ケなイ唄」とか、「アルトネリコ2」の「EXEC_over.METHOD_SUBLIMATION/.」の2曲目(いわゆる「コワレロ」)とか、「カリギュラ」のボーカル曲とか、不穏な歌詞の曲には慣れているためでしょうか。

3-5. CCM(ほぼ)10周年記念戦記ラスボスメドレー
最後の最後に、えらくごっついのが来たーーーーっ!!
・・・というのが、曲紹介を聞いたときの第一印象でした。
パンフレットの文言から、何かスゴいものが用意されているに違いないという予感はありましたが、ここまでスゴいものが来るとは。
予想の遥か上を抜かれていった気分です。
が、悪くない裏切られ方です。むしろ、これこそCCMらしいとすら思いました。

「『妖星乱舞』だと思った? 残念!『地平を喰らう蛇』でした!」的に始まるイントロ。
次々と目まぐるしく変わっていくラストバトル曲の数々。
曲と曲の繋ぎが自然過ぎるほどに自然で、まるでボスたちが結束して襲い掛かってくるかのよう。
それらラスボス戦曲が一巡すると、次に始まったのはラスボス戦曲2つによる合体技の波状攻撃。
これもまた自然な融合で、思わず脳裏を過ぎったのは「混ぜるな自然」。
ラスボス同士で連携し合って合体技を連発するという、ある意味夢のようなコラボ、ある意味悪夢とも言える攻撃。
途中で入ったケフカの高笑いが、すこぶる小憎たらしく感じられました。

これは全滅か……と思われたその時、一条の光のように射し込んだ「「I」 ~ 為」。
そして、そこに続いたBDFFのテーマ曲(エンディング版の歌詞付き)。
形勢逆転を思わせる熱くたぎる展開に、心の中で快哉を叫びました。
なにこのゲーム好きなら燃えない訳がない熱い展開。熱い、熱過ぎます。
最後の最後でやってくれたなCCM。これは見事でした。感服しました。

本編最後の隠し玉だけでなく、アンコールを含めたどの曲の歌声も、ハーモニーが美しくて素晴らしかったです。
素敵な歌声による演奏会を、ありがとうございました。

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