[GMCD] CHRONO Orchestral Arrangement BOX

クロノ・トリガーとクロノ・クロスのオーケストラアレンジ盤を一つにまとめた「CHRONO Orchestral Arrangement BOX」が発売されたので、入手して一通り聴いてみました。
収録曲数は、クロノ・トリガー、クロノ・クロスともに8曲ずつ+BOXだけの特典ディスクに4曲。
再生時間も、クロノ・トリガー、クロノ・クロスともに35分前後でした。
特典ディスクの再生時間は、約25分です。

そんなわけで、オケ盤は2枚合わせても尺が70分強ほどです。
想定よりもボリュームが小さかったですが、オーケストラ音源化にかかる手間や時間を考慮するとやむを得ない気もします。

このBOXは、同日発売となった「CHRONO TRIGGER Orchestral Arrangement」と「CHRONO CROSS Orchestral Arrangement」の2枚のCDに、ピアノアレンジ曲を収録した特典ディスクをプラスして、特製BOXで一つにまとめた製品です。
なお、クロノ・トリガー、クロノ・クロスそれぞれ単品販売もされているので、どちらか一方の作品で良い場合はわざわざBOXを購入する必要はありません。
ちなみに、BOXの方が単品で1枚ずつ揃えるよりも価格が高くなります。特典ディスクと特製BOXの分でしょうか。たぶん。

クロノシリーズ25周年を記念したフルオーケストラアレンジ盤、という位置付けの本作。
まぁ、正直、25周年記念アレンジ盤というよりは、「25周年記念にオーケストラコンサートを開催するから、ついでに合わせてアレンジ盤も作ろうぜ!」的な流れでのリリースだと思いますが。
とはいえ、ゲーム音楽のオーケストラアレンジは大好物なので、全くもって問題ありません。むしろ、いつでも迎撃態勢はできています。ドンと来い。

ちなみに、そのオケコン、大阪公演は先日開催され、10月に横浜公演が開催される予定です。
自分は横浜公演に行く予定なので、まだ生オケは聴けていません。
大阪遠征するような余裕が、時間的にも懐的にもありませんでした。
夏から秋にかけて、欲しいOSTやゲームや薄い本やその他諸々がたくさんあって・・・くッ(涙
あー、クレジットカードの引き落とし日が怖いわー。

なお、横浜公演までどの曲が演奏されるかまるっと一切知りたくない、という方は、ここで回れ右した方が無難です。
おそらく本作に収録されている曲がコンサートで演奏されるでしょうし、この先、収録曲名にも触れるので。

一通り聴いてみた現時点での印象は、ちょっとした変化球がちらほら見えるけれど、全体的には無難なオケアレンジという感じです。
オーケストラらしい音の深みや重み、壮大さ、そしてそこはかとないカタルシスが感じられるのは、さすが公式オケアレンジ。
その一方で、ゲームにベッタリ寄り添うことなく、奇を衒うこともなく、原曲を手堅くまとめている感もありました。
ゲームを心底愛している方には物足りないかもしれませんが、ゲームはあまり知らないけれど原曲は大好きという方でも、抵抗なく聴ける形になっていると思います。

ただ、無難なアレンジだけに、生演奏を聴いたら印象がガラッと変わりそうな予感もしています。
ニーアシリーズのオケコンの時がそうだったのですが、今回もコンサート後にクルッと盛大な手のひら返しをするかもしれません。
生音の威力って、すごいよね。うん。

前述の「ちょっと変化球」とは、前面で演奏されている中に別の曲が密かに混ぜ込まれている箇所があちこちにあること。
特に、クロノ・トリガーの「時の回廊 / サラのテーマ」やクロノ・クロスの「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」あたりでそれが顕著に表れていて、「お、なんか面白いことやってる」と感じました。

全体的に無難なアレンジとはいえ、結構強めのアレンジが入っています。
原曲をそのままオーケストラに落とし込んでるものではありません。
ゲームを盛り上げるBGMでしかなかった原曲を、原曲の持ち味を生かしたままオーケストラの楽曲として単独成立させるような、そんなアレンジです。
「プロがオーケストレーションするとこうなるのかぁ」という雰囲気が感じられて、興味深かったです。

一部の楽曲は、人の手で演奏できるように、原曲よりもほんの少し音が間引かれているような気もします。
特にクロノ・クロスの方。
まぁ、そもそも演奏を前提に作曲された曲ではないので、仕方ないのですが。
最初こそ「あれ、音数がちょっと少ない気がする」と感じましたが、それほど強い違和感ではなかったので、2回3回と聴いているうちに慣れました。

今回アレンジ対象となった楽曲は納得のセットリスト。
人気のある曲は概ね揃っています。「時の傷痕」とか「風の憧憬」とか。
その一方で、「あの曲入ってないのか」というものもいくつかありました。
意外だったのは「世界変革の時」が入っていなかったこと。
公式オケアレンジの「世界変革の時」も聴きたかったのですが、他の曲を優先させるためにあえて削ったのか、そもそも人の手で演奏できるものではなかったのか。

どの曲が本作にオケアレンジされて収録されているかは、公式ページにトラックリストと試聴音源が掲載されているので、そちらを参照してください。
ちなみに、特典ディスクは、トラックリストの確認はできるけれど、試聴はできません。

クロノ・トリガーとクロノ・クロス、どちらのオケ盤も個人的にはすこぶる楽しめたのですが、どちらが好みかと言えば、今回はクロノ・クロスの方が刺さりました。
どの曲もハズレがなくて、どれも良いアレンジでした。ド直球で好みです。
「時の傷痕」は言うに及ばず、「疾風 / 死線」や「凍てついた炎 / 龍神」の後半などのドコドコ感が半端ない迫力も格好良いし。
「時の闇にて / 生命 ~遠い約束~ / 回想 ~消せない想い~」は、原曲がそもそも好き(特に「生命 ~遠い約束~」が)なので、オケアレンジ版も問答無用で好きです。
「RADICAL DREAMERS ~盗めない宝石~」のしっとりした演奏も、とても良かったです。

だからと言って、クロノ・トリガーの方が良くなかったかとは言えず。
こちらもこちらで、たいへんな好物揃いでした。
特に「時の回廊 / サラのテーマ」は、流れてくる度に作業の手が止まるほど。
終盤の壮大な盛り上がりには、いつも胸が熱くなる感動を感じます。
他にも、「エピローグ ~親しき仲間へ~」はキャラクターテーマのメドレーになっていて、お得感があります。
カエルからの魔王と見せかけて「サラのテーマ」に繋がるのが、なんともニクい演出。
「カエルのテーマ」は、文句の付け入る隙が無いほど格好良いです。これは良いカエル。
「風の憧憬 / カエルのテーマ」の方も、神秘的な前半と格好良い後半のギャップがたまりません。

特典ディスクのピアノアレンジは、アルバム名に「DUO」とあるので連弾でしょうか?
一曲ごとの再生時間が思った以上に長かったです。
どの曲も、およそ5~6分。メドレー形式のオケ盤よりもボリュームを感じたほどです。
ピアノオンリーなのでしっとりした演奏なのかと思いきや、「時の傷痕」のズバババとした連打や「クロノ・トリガー」の突撃感は、ピアノでも十分迫力がありました。
この特典ディスク、ものすごく力を入れて制作されているように感じました。
なお、かなり自由にアレンジされているので、原曲至上主義の方は要注意です。原曲の片鱗が3分の2~半分ほどしかありません。

というわけで。
クロノシリーズ2作品のオーケストラアレンジ盤でしたが、個人的にはすこぶる楽しめた作品でした。
クロノ・トリガーやクロノ・クロスの楽曲が好きな方はもちろん、ゲーム音楽のオケアレンジが好きな方にもオススメです。
あー、10月の横浜公演楽しみだなぁ。わくわく。

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