[ゲームRev] Tokyo Dark - Remembrance -

Switch用DL専売ソフトとして発売されたインディーズ系ADV「Tokyo Dark - Remembrance -」を、2周目(たぶん)トゥルーEDでクリアしました。
プレイ時間は、1周目で約5時間、2周目で約3時間。

「Tokyo Dark」という作品名ですが、本作品の開発者は外国の方らしいです。
クラウドファンディングサイト「Kickstarter」で資金を集めて制作。
「Tokyo Dark」(無印)というタイトルでSteamにて配信開始したところ、高評価。
コンシューマ機への移植が決まり、無印版に新規エンディングを追加したものが、この「Tokyo Dark - Remembrance -」になります。

とはいえ、自分は無印版未プレイなので、無印版からどこがどう変わったのかは分かりません。
1ヶ月ほど前にゲーム系ニュースサイトで初めてこの作品の存在を知った程度なので、前知識もほとんどありません。
ホラー(?)ADVであること、物語の舞台がタイトル通り「東京」であることに心魅かれ、インディーズ系のため価格もそれほど高くなかったこともあって、ふらっとSwitch版をDL購入していました。
開発者が外国の方という点も最初は全く知らなくて、ゲームプレイ中に初めて知ったくらいです。
ゲームの雰囲気からなんとなく「これ、日本人が作ったものじゃないな」と感付いて、調べてみたら実際そうだった、という、そんな感じです。

前述の通り、メインの舞台は東京です。一応、東京です。
鎌倉や青木ヶ原樹海も出てくるので、”広義の意味での東京”と言った方が正しいかもしれませんが。
とはいえ、鎌倉はシナリオの性質上やむを得ないような気もしますが、青木ヶ原樹海まで行ってしまうと、さすがに東京とは言えないのではないかと。
樹海という舞台が欲しいなら多摩西部にいくらでも広がってるのに……と思わないでもなかったです。
まぁ、外国のプレイヤーにもイメージしやすいように、という配慮なのでしょうが。

その肝心の「東京」ですが、現・首都圏民としては「コレジャナイ」感が半端なかったです。
リアルの東京を知っているだけに、違和感が強かったです。
風景描写に一昔前っぽい古臭さがあって、「いつの時代の東京なのコレ」という感じ。
新宿や秋葉原、浅草など、都内の「名所」が出てきますが、どれも現実のものとは大きく異なります。
リアルを知っているとニヤリとできる要素も、ほぼないです。
いっそ東京を知らない方がより楽しめたのではないか、とさえ思いました。
舞台はあくまでも「外国視点の東京」である点は、プレイ前に踏まえておいた方が無難かと。

他にも、

・主人公が日本の警察官なのに、やたらと軽率に銃を撃つ。
 ※貸与・返却時の残弾数検査ですぐバレるから、日本ではあんなに簡単にバンバン撃てません。
 ※「竹を折るため」なんてふざけた理由だけで発砲したら、一発アウトです。
・邪魔者はとりあえず殴る。脅す。
・花見でピザ(マルゲリータ)。
 ※そこはせめて、団子か大福にしましょうよ。
・竹を銃で切断するのはNGで、桜の枝を手で折るのはOK。
 ※どちらもNGでしょう。他人の家の桜の枝を勝手に折ることは、法律違反です。
・やっつけ感と中二病感の強いネーミング。

と、日本人視点でプレイすると、ツッコミどころが満載です。
なんというか、こう、文化の違いをひしひしと感じました。
外国の方から見た日本はこう見えるのか……ある意味新鮮。

シナリオは、日本のオカルト的要素を詰め込んだ感じです。
呪いとか、神話とか、宗教とか、そういった話が絡んできます。
雰囲気だけで言えば、「流行り神」や心霊ホラーシリーズ(「死印」、「NG」)のような、ジメッとした陰気さが終始漂っています。

が、ホラー的な怖さはあまりありません。
サイコミステリーというか、サイコファンタジーというか。
精神・心理面の闇に関する描写が強いです。

シナリオは一応、日本のオカルト要素に着目したものになっていますが、そこにもそこはかとない文化のズレを感じました。
語られる死生観や世界観が、神道とも仏教とも違っています。
唯一神も救世主もいない八百万のごった煮的な日本の宗教観は、理解が難しいのでしょうか。

しかし、逆の視点で考えてみると、日本発のゲームにあった欧米の描写の多くが、現地の方々から見れば「コレジャナイ」感満載のものだったかもしれません。
そういう文化の違いを噛み締めながら謎解きを楽しむゲームと考えれば、それはそれで興味深くもあります。

本作はマルチエンディングシステムを採用。
「Tokyo Dark - Remembrance -」では、EDが13種類あるそうです。
さすがに全部見る余裕はなかったので、1周目の鎌倉バッドEDと、2周目のトゥルーEDっぽいものしか見ていません。
というか、13種類もあるなら、エンディングリストが欲しかったです。
1周目クリアしたら開放されるのかと思いきや、どこにも見当たりませんでした。

本作の特徴の1つである、主人公の心理状態を4軸で数値化した「SPINシステム」。
選択肢によってその4軸の値が増減し、それにより行動できる内容が変わるそうです。
「そうです」と伝聞形式になってしまうのは、このSPINシステム、2周プレイしても効果がよく分からなかったから。
2周目でトゥルーEDを狙って進めていたら、1周目と選択肢があまり変わらなかったためでしょうか。
何がどこでどう影響してくるのか、最後までイマイチ実感を得られませんでした。
ただ、SAN値を下げまくると発狂EDに突入するらしいので、それはちょっと見てみたい気がしました。

基本的な操作は、主人公を横スクロール移動させつつマップ上のポイントを探索、その選択肢次第でシナリオが進む、というもの。
選択肢の選択表記がやや特殊なため、それに慣れるまで少し時間がかかりました。
急かされるようなことはあまりないので、アクションが苦手でもプレイできます。
とはいえ、制限時間付きの選択肢が数ヶ所あったりもしますが。

ゲーム開始直後に、何度も同じ選択肢を繰り返し選ぶと取り返しのつかないことになると脅されますが、2, 3回同じ行動を起こしても特に何もありませんでした。
同じ選択肢をよほど執拗に選択しない限りは、あまり気にする必要はなさそうです。
また、1周目でトゥルーEDに到達することは、シナリオの進行上なさそうなので、1周目は自分の好きなように進めると良いと思います。

1度最後までプレイすると、タイトル画面で「NEW GAME+」という項目が増えて、周回プレイが可能になります。
「NEW GAME+」で再プレイすると、次の要素が追加されます。

・1周目では明かされなかった新事実の開示。
・シーン間セーブ機能。ただし、セーブ枠は6個だけで、「セーブしない」という選択は不可。

個人的には、次の機能が欲しかったです。

・既読スキップ
・イベントスキップ
・テキストログ閲覧

特に3つ目に関しては、プレイ間隔を空けてしまいストーリーを忘れてしまった時の面白さ半減に、繋がりかねません。
シナリオを進めるだけであれば、総当たりすれとりあえず進むので、何らかのEDまで到達はできるとは思いますが。
でも、ログ閲覧機能がないので、プレイするならば一気プレイをオススメします。

というわけで。
全体的な感想は、インディーズ系の低価格ゲームであることを鑑みると、まぁこんな感じかな、というところです。
リアルの東京を知っていて、かつ「東京」に魅かれてプレイすると、少し残念な気持ちになるかもしれません。
が、物語の終盤と2周目の深掘りは面白くて、気が付いたら一気に進めていました。
2周目のエンディングで「まぁ、面白かったかも」と感じたので、たぶん自分的には満足したのだと思います。
手放しにオススメし難い作品ですが、外国の方から見た東京の姿がどんなものか見てみたい方や、ジメッとしたオカルト的なシナリオが好きな方ならば、上手くハマるかもしれません。

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