[GMCD] WILD ARMS the Vth Vanguard ORIGINAL SCORE Vol.1/Vol.2

2006年にPS2で発売されたRPG「ワイルドアームズ ザ フィフスヴァンガード」(以下、WA5)のOST「WILD ARMS the Vth Vanguard ORIGINAL SCORE Vol.1」と同名の「Vol.2」を同時に入手したので、まとめて一通り聴いてみました。
収録曲数は、Vol.1がCD3枚組で54曲、Vol.2もCD3枚組で51曲。
再生時間は、Vol.1が約2時間40分、Vol.2が約2時間55分。
2巻合わせると5時間30分を超えるほどの大ボリュームです。
なぜ2巻に分けられているのかは、一通り聴き終わった今でも謎ですが。

なお、WA5は未プレイです。
WAシリーズのゲームは2, 3, WA:Fのみプレイ済み。OSTは1~4とWA:F、ミリメモを所持しています。
シリーズ作品を全く知らないわけではないけれど、濃いファンというほどでもない、といったところです。

そんな自分がこのOSTに手を出したのは、WAシリーズのBGMが全体的に好きだから。
中でも、WA:FのOSTは一番聴き込んでいます。
一番最初にプレイしたWAシリーズ作品がWA:Fであり、初めて触れたWA:FのBGMの良さに惚れ込み、クリア直後にOSTを買いに走った記憶があります。
なるけみちこさんの曲を意識して聴くようになったのも、WA:Fからでした。

そのなるけみちこさんですが、WA5には一切参加されていません。
確かWA4制作途中に体調不良で倒れられて、WA5開発中もそれが継続していたのではなかったかと。
そのため、WA5のメインコンポーザーは、WA4でなるけさんに代わって途中から参加された甲田雅人さん。
そして、もう一人、Element Gardenの上松範康さんも参加されています。

いわゆる「なるけ節」が本作にはほぼ全くないので、これまでのWAシリーズとはなんとなく雰囲気が異なっているような印象を抱きました。
ぶっちゃけてしまうと、WAっぽくないです。
なんかこう、渡り鳥たちが世界各地を渡り歩く風情というか旅情感というか冒険心というかノスタルジックさというか、そういう要素が少し弱い感じがしました。
あの言葉ではなんとも表し難い独特な雰囲気が「なるけ節」だったのかと、今更ながらに実感しています。
「いなくなってみて初めて分かる」というヤツです。

ただ、WAっぽさを求めなければ、曲自体はすこぶる好みでした。ものすごく良曲が揃っています。
特に、上松さんがとても良い仕事をされていて。
作業用BGMとして垂れ流しながら聴いていて、「やっば、この曲、超絶格好良い……」が連発。
耳と心にグサグサ刺さってくる曲がとても多かったです。

上松さんの曲は、壮大な曲調と熱くたぎる展開のものが多くて、中二心を良い感じにくすぐってきます。
曲の雰囲気としては、「FINAL FANTASY ブレイブエクスヴィアス」(以下、FFBE)にかなり近いです。
「Terrible - monster Attacking Crew!」のループに入る直前の展開が、特にそれっぽかったです。
まぁ、よくよく考えてみたらFFBEの楽曲も上松さんが手掛けられているので、それはそうだろうと納得なのですが。
きっと、FFBEの楽曲が好きで、WAっぽさを強く求めていない方であれば、同じようにグサグサ刺さるのではないかと。

とはいえ、過去のWAシリーズの楽曲を意識されている様子も、曲の端々から窺えます。
口笛とか、ティンホイッスルとか、アコースティックギターとか、カスタネットとか。
曲順と曲名的にOPムービーかタイトル曲っぽい「the Vth Vanguard」が、まさにそれ。
また、「明日への道は、君の後に続く」のようなバンドセッションぽい躍動感に満ちた曲からも、過去作リスペクトを感じました。

それと、ほんの一部楽曲では、過去のWAシリーズ曲が使用されています。
と言っても、WA2の「どんなときでも、ひとりじゃない」と「バトル・ナイトブレイザー」の2曲の特殊アレンジだけですが。

全体的にはオーケストラ調の楽曲が多め。時々ロックだったりテクノだったりもします。
オケ調のゲーム音楽が好きな身としては、「これ、生演奏で聴きたくなるヤツ!」と地団駄を踏みたくなるほどに、どれもとても格好良いです。
「超えていくのは昨日の自分」、「天路歴程」、「世界の広さを知ってなお…」、「切り札、それさえも前哨」あたりは、オケで聴きたいと強く感じました。
このあたりの楽曲を演奏するコンサートが行ける範囲内であったら、全力で行く調整をします。ええ、それはもう全力で。

数々の良曲の中で、最も印象に強く残った曲は「嘆きの大地を渡りゆく」。
ティンホイッスル(かな?)とカスタネットが織り成すノスタルジックさ、そしてその後に続く壮大なオーケストラの調べに、胸が詰まる思いがしました。
切なさもありつつ前向きさも感じるような、そんな寂静感。
初めて聴いたときから、「あ、これ好き」と直感で思いました。

ノスタルジックと言えば、「憎しみに踊るMuzzle」もすごく印象的でした。
アコギとカスタネットとハンドクラップ(?)があまりにも格好良くて、聴く度に思わず身体でリズムを刻んでしまいます。
そんなリズム隊に合わせて切なげに奏でられる主旋律も、心底たまりません。
なにこれ、すごく格好良い。一発で惚れるヤツだ。

少し変わった曲としては、「Emergency Sign」が妙に耳に残りました。
バックでウィーンウィーンと唸ってる電子音が、すごく印象的で。
それがどうやら自分の変なツボにハマったみたいで、なんとなく好きです。

同じく変わり種ですが、「学究の徒なればこそ」も耳に残りやすい曲です。
終始チャコポコ鳴っているマリンバっぽい音色と、ベースなどの低音との掛け合いが、なんだかとてもツボでした。
曲から醸し出される不思議な雰囲気も、自分の好みにハマりました。

いかにもバトル曲っぽい曲の中では、慟哭系オケテクノトランスな「ペルセフォネ IPCC_3927(:Battle)」に自分のツボを強く押されました。
スタイリッシュでとても格好良い曲です。
こういう曲調に一時期ドハマりしていた影響のためか、自分はオケテクノやオケトランスにも弱いです。

他にも、想定以上にたくさんの良曲が揃っていました。
特にこれという強い理由もなく、単にWAシリーズのOSTだからという理由だけで入手したものだったけれど、これは良い買い物でした。

というわけで。
WA5のOSTは、WAらしさを求めると肩透かしを食らうかもしれませんが、曲自体はとても格好良いものばかりで、個人的にはすこぶる満足しました。
きっとゲームプレイ済みの方が楽しめると思いますが、楽曲の自己主張がそこそこ強いので、ゲーム未プレイでも十分聴けるかと。
FFBEの楽曲を手掛けられている上松さんの作風が好みであれば、聴いて損はないと思います。

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