[本] 死亡推定時刻

2006/11/18(土) 00:50:04 | カテゴリ:
朔立木「死亡推定時刻」(光文社文庫)読了。

5/15、山梨県で女子高生の誘拐事件が発生。被害者は大企業社長・渡辺恒蔵の一人娘。身代金は1億円。しかし、警察の失態で身代金の受け渡しは失敗。翌日、被害者は死体で発見された。
後日、死体発見現場の近くに住む青年が犯人として逮捕された。殺人していない彼だったが、警察の執拗な取調べで自白を強要される。そこには、身代金受け渡しに失敗した警察の体面が絡んでいた。


以前2時間枠でドラマ化されたのを見て、原作に興味を持ったクチです。
今回、原作読んで知ったけど、
ドラマはこの原作の後半半分しか映像化されてないです。
とはいえ、前半はかなり衝撃的というか生々しいというか。
映像化されたならば、たちまち司法の信頼が失われてしまうような、
そんな感じでした。

全体は2部構成。
ざっくり言うならば、前半は「冤罪の作り方」。後半は「冤罪証明の難しさ」。
作者自身が現役の法律家だそうだけれど、
それだけに描かれている内容にはリアリティがあり、
現実でこんなことが行われてると思うとぞっとします。
前半で特に色濃く描かれる思い込みやら体面やら癒着やら、
そういうドロドロした汚い「大人の世界」には、本当にイライラさせられました。
(※褒めてます↑)

登場人物は職業ごとに良い人と悪い人の2極が描かれていて、
「悪い人ばかりではない」という点も表現されてます。
が、個人的には司法は医者と同じく、
かなり直接的に他人の人生を左右する立場にあるのだから、
99点は赤点だと思うです。
て、作中に出てくる高裁判事と検事に言い放ちたい気分にさせられました。

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